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義行さんとの対談について、関係者から多くの反響をいただきました
2018.1.17
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昨年末、(横山)義行さんとの対談をお送りさせていただきました。この連載は関係者の方も読んでくださっていて、そんな方々から対談についての反響をいただいたので、今回はそのことについて話したいと思います。

具体的には、騎手たちの引退後の進路については深刻な問題で、今後真剣に検討されるべきというような声でした。

僕たち調教助手も、馬に乗っていて大きな怪我をする可能性があります。ただ、僕たちの場合は雇い主がいて、保障に関してはしっかりとした制度が設けられています。

命を落としてしまった場合は死亡保障ということになりますし、怪我のために通常の日常生活を送ることが困難になったような場合は、認定を受けてサポートが受けられるようになっています。

ただ、金銭的な保障はありますが、次の就職先が確実にあるわけではありません。以前、別の厩舎で落馬して馬に乗れなくなった人がいたのですが、その後にその人が競馬界に残ったのか、それも分からないというのが現実なんです。

それに対し、騎手の方々にもちろんサポートはあるのでしょう。しかし義行さんをはじめとする騎手の方々に話を聞いていると、僕の感覚としては、第二の人生について、今以上のサポートがあっても良いと率直に感じたんですよ。

具体的には、競馬学校の先生、あるいはJRAの職員や裁決委員など、そういった声も少なくありません。いろいろ事情もあるでしょうし、簡単にいかない部分もあるのかもしれませんが。

しかし、これは仲良くしている高田潤騎手の「このままだと横山義行という人間がここまで培ってきた経験と実績を、無駄にしてしまうことになる。それはJRAにとって、とてつもない大きな損失だ」という言葉、これはまさにその通りなんです。

同じ騎手からそこまで思われ、尊敬されている義行さん。現状では、そういう人間の経験を活かすことが十分にできないと思うんですよ。

ブッチャけさせていただきますと、そのような経験と実績というのは、なかなか代わりが見つかるものではありません。近くにいて、尊敬する先輩であり、身内としての感情が入ってしまっているのは自覚していますが、横山義行の凄さや経験の深さは後世に伝えられるべき、いや伝えなければならないものだと僕は信じています。

だからと言って、競馬学校の教官に何が何でもするべきだとは思いません。義行さんは次の就職先を紹介してもらったとのことで、それは良いことではあるのですが、競馬の現場から姿を消さなければならないような状況にするのは、どうかと思うんですよ。

JRAは横山義行という騎手を輩出して、育てたわけですから、引退して終わりではなく、その財産をもっと活かすことを考えるべきなんじゃないかと思うんです。あれだけの実績を残す人が、そうそう出てくるわけではないのですから。

今は相撲の世界でも、引退した後の力士たちが生きていく道について制度化を急ぐ声があると聞きますが、騎手の方たちについても早急に検討されるべきだと思います。そして、主催者として免許を与えているJRAがそれを牽引していくことは、責務だと思います。

騎手を引退して助手になる方もいらっしゃいますが、義行さんの場合は、助手でもいいから馬に乗り続けたいと思って、それもできない体になってしまったわけですよ。そういった部分も、主催者としての立派な仕事だと思いませんか。皆さんはどう思うでしょうか。

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