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レッドファルクスの敗因が何だったのか、自分なりに考えてみました
2018.3.28
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高松宮記念で1番人気に支持していただいた、我が尾関厩舎のレッドファルクスでしたが、8着という結果となってしまいました。

いやぁ、負けちゃいました。

僕個人としては、いままで勝ったG1に送り出してきたときより、むしろ良い仕上がりなんじゃないかと感じていたんです。それだけに、より脱力感を感じています。

これまでと違い、ぶっつけではなく一度叩いていたこともありましたし、実際ジャストフィットという仕上がりで送り出すことができました。馬体重が6キロ減ということでしたが、これは問題ない範囲だったはずです。

話は逸れますが、馬体重がプラスマイナス10キロを超えたら警戒した方がいい、などと言われることがあります。しかし、僕自身の経験で感じるのは、マイナスの場合、ボロ、つまり排便と大きく関わりがあると思っています。

具体的な例を挙げます。競走馬はレースに向けて輸送をしますよね。以前、牝馬で400キロくらいしかない馬を新潟まで輸送したんです。

自分としては、輸送したら390キロ台、ひょっとすると380キロ台まで減ってしまうことも想定していたんですが、実際はマイナス2キロ程度で400キロ台をキープしていたんです。

その馬、帯同した厩務員さんによると、ほとんどと言って良いほど排便をしなかったようなんです。

逆に、500キロを超える馬で、普段からドッシリとしている馬が輸送をして8キロ減ということもありました。この馬の場合は僕自身が帯同していて、もう何回も排便をしました。

意外とボロって重くて、馬によっては1回の排泄で2、3キロということもあるんじゃないかと思います。

もちろん体重の増減に一番大きく影響を与えるのは、調教のはずです。例えば66秒台の追い切りを2週続けて行えば、飼い葉をしっかりと食べていたとしても、多くの馬の体重が2キロや4キロ程度減るはずです。

輸送が苦手で、入れ込んでしまい、発汗をすることで体重が減ることもあるのかもしれません。ただ自分としては、排便との関わりの方が比重が大きいように思えるんです。

すみません、話をレッドファルクスに戻しましょう。これはあくまで僕個人の考えであるということを理解していただいたうえで聞いていただきたいのですが、今回は馬場の影響が少なからずあったように感じています。

良馬場発表でしたが、実際乗っていた何人かの騎手の方々に聞いたところ、見た目以上に悪かったようなんです。

外に持ち出していたなら、というような感想をお持ちの方々もいらっしゃると思いますけど、馬場状態で言えば内と外でそれほどの差はなかったそうです。

僕自身、中京は馬場の回復が早いというイメージがありまして、もっと乾いていると思っていたんですけど、実際はそうではなかったみたいです。それがすべてではありませんが、勝ち時計(1分8秒5)という側面からみても、馬場の影響があったように思うんです。

鞍上のミルコ(デムーロ騎手)も引き上げてきて「進んでいかなかった」と肩を落としていました。帰りで一緒になった西田さんは「ちょっと特殊な感じの馬場で、今日みたいな日は適性の差という部分が大きかったように思う」と仰っていました。

あとひとつ、僕自身は外枠の方が良かったんだろうな、という思いはあります(今回は3枠6番)。それも含めて競馬ですし、もし思い描いた枠だったとしても、今回の馬場状態だったならば厳しかったんじゃないかという思いも正直あります。

確かに負けてしまいましたし、それが現実です。僕たちにも、もっと何かできたことがあったのかもしれません。

その部分については、ここからまたひとつひとつ分析して、頑張っていくしかありません。

そもそもレッドファルクスのような馬は、人知を超えている部分があると思っています。このクラスの馬だと、馬を信じて、付き合っていくのも必要じゃないかと。

どういうことかというと、結果に一喜一憂するのではなく、レッドファルクス自身が何とかしてくれるから、それを信じる。そういう部分も間違いなくあると、これまで付き合ってきた時間のなかで感じるんですよ。

決して投げやりというか、僕たちがいい加減な仕事をするということでなく、ファルクスに敬意を込めているからこそ、人知を超えてみせてくれる力があると信じることができるんです。

昨年のスプリンターズSを見てもらえばわかると思いますけど、あの絶望的な位置から差し切ってしまったんですから。

あれは調教だとか、鞍上の騎乗云々ということではなく、馬自身の凄さというか、力というか、とにかくファルクス自身が凄いということじゃないですか。

今回の結果を踏まえて、ここからまたファルクスの力を信じて、頑張っていきます。また応援していただければ幸いです。

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