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馬の仕草、騎手の言葉、その意味をしっかり受け止めなければいけない
2018.6.20
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今回は、これまでも何度か話題に出てきたレディボロニヤの話をさせていただきたいと思います。ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、先週の日曜、東京4レースに出走して、残念ながら11着という結果になりました。

この結果について改めて振り返ってみると、矢原さん(調教助手)が追い切りで上がってきた時に「思ったより弾けなかった」と話されていて、しかも初めての中1週など、マイナス要素がなかったわけではありませんでした。

しかし、追い切りに関しては、確かに前走は抜群の動きを見せていましたけど、今回は中1週ということで、そこまで強い追い切りではありませんでした。それでもしっかりとした脚取りでしたし、動けていないとは思っていませんでした。

また、ここで中1週で使っておけば、もし勝てなかったとしても馬場が悪くなる福島開催をスキップして新潟で勝負できる、というイメージがありましたから、ここで使うのは僕自身も“あり”だと思っていたんです。

体重も2kg減(410kg)は想定内。木曜日の計測で420kgだったので、前走からプラスマイナス2kgくらいと思っていたんですよ。しかも、馬の状態としてはこれまで見てきた中でも悪くはありませんでした。

人気はなかった(13番人気)ですけど、やれてもいいはず、という思いで送り出したんです。

それがいざ当日ゲートに向かうと、寄り付きが悪く、しかも中にいる時も悪くなって、出遅れてしまったんです。

この馬自身、最初からゲートに課題があって、それについては皆さんにもいろいろ話をしてきましたね。前走は他の馬に付いていく形で対応しましたが、馬自身も競馬をすることで覚えてくれて、良くなっているという思いがありました。それが今回、一気に悪い方向に出てしまったわけです。

11着という結果については、ペース、馬場、そして芝1400mは強い馬が集まりやすいなど、いろいろなマイナス要素もあったのかもしれません。しかし、それより何より、ゲートがダメだったことがショックというか、情けなかったです……。

正直に言うと、最後のゲート練習をしたときに、言葉にするのは難しいのですが、兆しはありました。でも、ひどく悪いことをしたわけではありませんでしたし、ほんの僅かな仕草だけだったので、気にせず進めてしまったんです。

でも、馬は正直ですから、些細なことを見逃してはいけないんです。今回は不安があって、その兆しも感じながら、それでも大丈夫と目をつぶってしまったことに心残りがあります。分かっているつもりではいたんですけど、今回改めて痛感させられました。

また、もうひとつ痛感させられたことがあって、実は前走後、騎乗した蛯名さんからは「馬場が良くなる新潟を目指した方がいい」ということを伝えられていたんです。

この言葉について、確かに馬体も小さいですし、間隔を空けた方がいいタイプということなんだろうと思っていました。

ただ、冒頭でも話をしたように、馬自身は悪い感じではなかったですし、まして出走できないような感じではありませんでした。ですから新潟を目指すにしても、ここを1回使って……という考えが、僕たちの中にはあったんですよ。

しかし、この結果を受けてみると、恐らく蛯名さんは体重や体質云々だけではなくて、気持ちやレースで見せた部分なども含めて、そういう言葉を口にされたと思うんですよね。

レースでの馬の姿を知っているのは騎手だけ、という言葉を聞いたことがあります。騎手の方が発する言葉の意味について、僕たちもしっかり受け止めなければいけないと痛感しました。

僕たちは毎日、馬に携わっていて、馬にとって何が良いか、ということを考えてやっているつもりです。しかし、こういうことがあると、まだまだなんだと思い知らされます。

強い馬を勝たせることも大変ですけど、未勝利戦のように力が拮抗している中で勝たせるというのは、もしかしたらもっと大変かもしれません。

そのために考え抜き、微力ながらもプラスアルファになる部分を見つけていくのが僕たちの仕事だと思います。それには、やはり馬自身としっかりと向き合い、できる限り把握していくことしかないんです。

今回の反省を糧に、なんとかいい結果が出るように、また頑張っていきたいと思います。

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