10/19(土)
富士S(G2)
東京11R 芝1600m 15時45分発走予定
◎⑦セリフォス
○⑯ジュンブロッサム
▲⑮パラレルヴィジョン
☆⑪ソウルラッシュ
△④ゴンバデカーブース
△⑨レッドモンレーヴ
△⑩クルゼイロドスル
△⑭ロジリオン
土曜の東京の天気はどうなんでしょう? 金曜正午段階では、東京の芝は「良」。土曜は夜には雨が降り出す見込みですが、日中のうちは晴れ(最高気温29度)と、かなり暑くなる予報です。こうなると、パンパンの良馬場設定。「1分31秒台」まで、あるのでは?
その舞台設定なら、◎セリフォスは負けられません。昨秋は体調が上がらず、富士Sは使えず、マイルCS(⑧着)→香港マイル(⑦着)は力負けというより、体調面の不安が出た印象でした。
今春はマイラーズC(②着)→安田記念(⑤着)で、これは稍重に泣いた形。特に前走・安田記念は抜群の仕上がりに見えましたが、レース後に川田騎手が敗因として道悪を挙げていたように、最後は伸びていても良馬場の切れではなかった印象です。1分31秒台で走れる馬ですが、安田記念の「1分32秒7」の遅い時計がそれを立証しているでしょう。
休養前の安田記念が「抜群」の状態で、そしてその後もうまくリフレッシュできたことで、この中間は好調教を連発していました。藤岡佑騎手が騎乗した、先週10日のCWコースがラスト1F10秒6の極限の伸び。今週は坂路で、ラスト1F11秒6を余力十分にマーク。ここまで動けていれば、何も問題はないでしょう。馬場的にも今秋の東京は「外差し」が利いています。敵は雨だけ。格上の力で突破とみます。
相手は1、2番人気想定のソウルラッシュだと、オッズ妙味がありません。また、ソウルラッシュはパンパンの良馬場だと「差し届かず」のシーンもありえます。馬券は②、③着向きでしょう。
高速決着で買いたいのは、○ジュンブロッサム。関屋記念(③着)は上がり3F32秒5の極限の上がり。トゥードジボンが前粘りの展開で、流れもまったく向きませんでしたが、よく伸びていました。京都マイルで「1分31秒5」の高速持ち時計があるように、パンパン馬場こそ本領発揮の場。ある程度、流れには乗っていきたいところ。出負けすると、外枠が響きそう。とにかく、スタートがカギでしょう。
もう1頭、パラレルヴィジョンも相手にぜひ。近2戦連続での完敗で人気落ちは必至でしょう。ただ、涼しくなって明らかに、毛ヅヤ含めて調教内容が良くなっています。最近は中山のイメージが強くなっていますが、元々が東京巧者。渋った馬場もこなしますが、速い馬場もむしろ合うでしょう。コンビ相性の良いルメール騎手の騎乗で、ぜひ買いたい1頭です。
富士Sは3歳が強いレース傾向。ロジリオンは関屋記念(④着)では直線で捌くのに苦労していました。55キロを活かせれば。同じ3歳ゴンバデカーブースは、陣営のトーンが上がっておらず体調面がカギですが、底力はここでも互角以上。オッズ的に買い頃なら、押さえても。
5枠2頭のうち、レッドモンレーヴはもうひとつ気配が上がってきませんが、東京実績はやはり警戒。クルゼイロドスルは前走・関越Sの1分44秒0が今回に直結する好時計。折り合い面を考慮すれば、1800m→1600mへの距離短縮もプラスでしょう。
前走G1組が強いレース傾向(特に安田記念組)も考慮して、昇級組や他のOP特別組は割り引きます。
券種・買い方 | 組み合わせ・点数 |
---|---|
馬単 |
各2000円(計4000円)
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馬単 |
1000円
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馬単 |
各800円(計3200円)
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馬単 |
各900円(計1800円)
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合計 | 10000円 |
オータムリーフS(OP)
京都11R ダート1400m 15時35分発走予定
◎⑬スマートフォルス
○⑪ライツフォル
▲⑫ジュンウィンダム
☆⑭ロードエクレール
△②ゼルトザーム
△⑥エルゲルージ
△⑦グレイイングリーン
△⑩サトノテンペスト
展開的に「逃げ濃厚」のロードエクレールが売れるのでしょうか? ただ、1200mよりは1400m向きとはいっても、前走・エニフS(②着)は前半3F35秒4~後半35秒3ですから、ラップ的にはかなり恵まれた形でした。
1000mでも楽に行けるゼルトザーム、発馬次第ではエルゲルージ、それ以上に前走2番手からプレッシャーをかけてきた○ライツフォルがぴったりと「番手」に張り付くようだと、展開上は楽ではないでしょう。
立て直した◎スマートフォルスが絶好の狙い頃では?
前走・天保山S(⑮着)は位置を取りに行ったぶん、伸びなかったのもありますが、その天保山Sを含めて、6月の2戦は暑さの影響か、体調面は一息のようでした。実際、昨秋から今年1月にかけての涼しい時季はOPでも好走しており、最近の調教でも十分に動いています。今回は乗り慣れた武豊騎手に戻って、本来の終いを活かす競馬で巻き返しに期待。「前2頭」の目標もはっきりしていて、いずれも外差しなので、外枠も合っているでしょう。一気差しへ。
ただし、番手勝負の○ライツフォルが抜け出してあっさりなら、押さえ馬券はこちらが「成立」となります。
1200mの差しが合ってきたジュンウィンダムですが、元々は1400m巧者。現状1200mの速いペースにマッチしすぎているのは多少気になりますが、近走の安定感は侮れません。
サトノテンペストは久々がカギですが、春はOPで堅実好走。
ダート初挑戦のグレイイングリーンの適性は、正直なところ分かりません。芝のOPに限れば実力上位は確かなので、一応は買いますが、変に人気になるなら見切る手も。
久々に砂に戻るゼルトザームは、長期休養明けで古馬相手。距離も1200mがベストとみているので押さえ程度でいいでしょう。
馬券的には◎、○、▲を厚く買います。
券種・買い方 | 組み合わせ・点数 |
---|---|
馬単 |
各2000円(計4000円)
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馬単 |
各500円(計2500円)
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馬単 |
各1500円(計3000円)
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馬単 |
500円
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合計 | 10000円 |
的中!! | 馬単⑪→⑬ 20.2倍 × 1500円 = 3万300円
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10/20(日)
菊花賞(G1)
京都11R 芝3000m 15時40分発走予定
◎⑨コスモキュランダ
○⑬アーバンシック
▲⑫シュバルツクーゲル
☆④ダノンデサイル
△⑥ミスタージーティー
△⑪ショウナンラプンタ
△⑭メリオーレム
△⑯ヘデントール
改めて3000mの舞台適性が問われる三冠最終戦です。展開はどう読めばいいのか?
本来なら主力を形成すべき「ダービー上位組」が今年は少なく、ダービー馬ダノンデサイルこそ出走するものの、②~⑤着馬は揃って不在。
そんな事情もあって、ダノンデサイルの次は、ダービー⑪着アーバンシック(セントライト記念①着)やダービー⑥着コスモキュランダ(セントライト記念②着)、そしてダービーは出走取り消しとなった神戸新聞杯①着メイショウタバルあたりが、人気を集める図式です。
この組み合わせなら、本来はダノンデサイルが「断然人気」でしょう。一方で、多くの方が不安を感じているのは、今年のダービーの特殊性。レース前半7F74秒8~同後半7F69秒5の極端な超スロー。ここまで遅いと、完全に「前(さらに内)」が優位になります。勝ったダノンデサイルは好位イン突きの好騎乗。あれほど芸術的に乗らなくても勝ったのかしれませんが、やはり展開面の恩恵が「完勝」につながったと言っても良いでしょう。
◎コスモキュランダは皐月賞(②着)、ダービー(⑥着)に続き、三冠での連続本命になります。前走・セントライト記念(②着)は勝ったアーバンシックの方に◎を打っていました。これは2200m適性や「枠」の差。当時のアーバンシックは今後のG1出走に向けて賞金を積む(あるいは菊花賞の優先権を得る)必要があったのに対し、コスモキュランダは菊花賞が大目標で、セントライト記念では完全燃焼できない立場もありました。
コスモキュランダの戦歴を遡れば、序盤から最後までペースが流れることで菊花賞と「直結度」が高い皐月賞(②着)が優秀でした。中団→直線外に出して勝ち馬ジャスティンミラノに迫り、1分57秒1。いくら当時の中山の芝が時計が出やすい状況下だったとはいえ、これだけの数値で走れば、G1のひとつは獲ってもおかしくない価値があります。
逆にダービーは出負けした形で、道中で動かざるを得ない厳しい競馬。結果、超スローの「上がりスプリント勝負」になった時点で、本馬には厳しかったでしょう。今回は母系がスタミナに富んでいる血統以上に、従順に折り合える気性が3000mにピッタリ合うと見ます。肝心なのは「スタート」でしょう。
展開を考慮すれば、ダービーのような「超スロー」には絶対にならないと考えます。メイショウタバルが逃げるでしょうが、前走逃げ切ったノーブルスカイや、内枠を活かしたいピースワンデュック、セントライト記念で前を選択したエコロヴァルツ、大外枠アレグロブリランテも黙って外を回すよりは、噴かしてでも前を選択するでしょう。ある程度流れてのスタミナ勝負。こうなれば、コスモキュランダには理想でしょう。セントライト記念を十分に余裕残しだったことで、今回は一段上の仕上がり。ラスト一冠奪取へ。
○にはセントライト記念で◎を打ったアーバンシック。その前走がハミを噛み気味。最内馬番1番をフルに活かして、内で抑え切ったことで、道中の消耗をフルに軽減できていました。最後に差し切れたのは、コスモキュランダとの「切れ」の差。ただし、今回は外寄りの枠で3000m。果たして序盤で制御できるかどうか? 折り合いが一番のカギ。将来的には、2000m前後で活躍する馬とみているので、やはり距離がカギでしょう。
相手でオッズ妙味があるのはシュバルツクーゲル。道中流れていた2歳時の東京スポーツ杯2歳S(②着)で、素質の一端は見せていました。ただ、春はまだ成長途上。夏の札幌で体が増え、レースに幅が出ました。前走・札幌(WASJ第2戦・①着)は札幌の洋芝が合っていたにしても、4コーナーで外をブン回しての一気差し。勝ち時計2分0秒1は、前週の札幌記念(1分59秒6=勝ち馬ノースブリッジ)とわずか0秒5差。相当な価値があります。母父にドイツ血統モンズーンの血を得て、キズナ産駒の機動力がより活きる形。切れ負けする半面、ジワジワ長く使える脚は、道中極端にペースが落ちなければ、モノを言うと見ます。
ダノンデサイルは、理想をいえば、除外になった皐月賞で一度「厳しい競馬」の経験を積んでおきたかったところ。今年の皐月賞が厳しい競馬だったぶん、「シビアな経験」の有無が、今回に限ってはネックになる恐れも。ただ、個人的には1月の京成杯で◎を打ったので潜在能力は高く評価しています。
以下は「全体的にシビアな流れ=スタミナのある差しタイプ」を狙っています。
ショウナンラプンタは神戸新聞杯(③着)のラストの脚が見どころ十分。2400mを多く使ってきたことが、3000mに活きないでしょうか。
メリオーレムは神戸新聞杯の1番人気(⑤着)から、突然の人気急落も? その神戸新聞杯は稍重、夏場の休み明け、初の中京など悪条件も重なっていました。友道厩舎らしく、長めをこなすべく調教を積んできて、しかも川田騎手の継続騎乗で、今回は一段上を望める上昇度。神戸新聞杯だけで見限るのはどうでしょう。
ヘデントールは厳しいラップを経験していないといえば、それまでなのですが、底を見せていない魅力があります。母父ステイゴールドで、馬体重が示す通りに今年序盤よりも体力は上がってきているようです。変に内で包まれるより、外枠でのびのび走れるのもプラスと見ます。
大穴はミスタージーティー。半兄に菊花賞②着サトノルークス。いかにもの「菊向き」の母リッスンの血。理由は分からないですが、近2走の左回りだとサッパリ動けていなかったので、皐月賞(⑩着)以来の右回りはプラスと見ます。そして、皐月賞は前に行きすぎた印象でしたが、そこまで悪い内容ではありませんでした。
前付けしたい馬が何頭かいるので、神戸新聞杯勝ち馬メイショウタバルには厳しいレースになると見ます。血統からは保ちそうでも、現状の気性だと距離も疑問。という訳で馬券上は「見送り」とします。
券種・買い方 | 組み合わせ・点数 |
---|---|
馬単 |
各1500円(計3000円)
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馬単 |
各1000円(計5000円)
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馬単 |
1000円
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馬単 |
各500円(計1000円)
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合計 | 10000円 |
ご注意
レースに関する情報は、主催者発表のものをご確認ください。また、勝馬投票券の購入はお客様のご判断の元で行ってください。
記事の配信(発売)後は、出走取消・除外・騎手変更などがあっても、原稿の差し替え等は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください。
記事の配信(発売)後は、出走取消・除外・騎手変更などがあっても、原稿の差し替え等は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください。
小田哲也 プロフィール
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。2015年には宝塚記念で3連単52万馬券を当てるなど、万馬券メーカーであることから「万哲」という愛称で競馬ファンに親しまれている。2004年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、2009年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。グリーンチャンネル「中央競馬全レース中継」パドック解説を担当中。
【予想スタイル】
まず重視するのは好走した時の最大パフォーマンス。極論すれば、条件に合わない距離、競馬場、馬場状態、あるいは展開等での凡走は無視してOK。着順タイプは常に善戦型より、三振か本塁打か?の「1着型」を好んで狙う傾向あり。京都、阪神と馬券相性が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
【予想スタイル】
まず重視するのは好走した時の最大パフォーマンス。極論すれば、条件に合わない距離、競馬場、馬場状態、あるいは展開等での凡走は無視してOK。着順タイプは常に善戦型より、三振か本塁打か?の「1着型」を好んで狙う傾向あり。京都、阪神と馬券相性が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。