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9/28(日)

スプリンターズS(G1)
中山11R 芝1200m 15時40分発走予定

◎⑪トウシンマカオ
○⑮ルガル
▲④ママコチャ
☆⑦サトノレーヴ
△①ピューロマジック
△⑤カンチェンジュンガ
△⑥ナムラクレア
△⑭カピリナ

スプリンターズSが行われる秋の中山最終週は、年によっては内寄りの芝の悪化が進む時もあって、例えばグランアレグリアが大外一気を決めた2020年はその典型パターン。同年のスプリンターズSは逃げたモズスーパーフレアが前半3F32秒8と飛ばしたこともありますが、全体的に芝が傷んでおり、内寄りの傷みが進んでいて内粘りが利きにくかったため、勝ったグランアレグリアの勝ち時計は「1分8秒3」と、前日土曜からずっと「良馬場」を維持していたわりには平凡でした。

ただ、今秋の中山の芝はずっと良い状態が続いているので、そこまで遅い決着にはならないでしょう。先週日曜の中山8R・1勝クラス(芝1200m)を2番手から抜け出して快勝したタマカヅラが1分7秒8。「内&前」の粘りも十分に利いていました。

今週末の中山は好天予報で、土、日曜ともに「良馬場」が濃厚です。場合によっては、ロードカナロアが記録した「1分6秒7」を更新するレコードが出る可能性も。内&前が優位で、速い時計が出るという点では、芝状態はルガルが「1分7秒0」で勝った昨年に似ています。時計的にはサトノレーヴが勝った今春の高松宮記念(1分7秒9)より一段上の時計が要求されそうで、パワー以上に、スピ―ドと切れが要求されるでしょう。

まずカギを握るのは展開。そして、各馬の並び。1番人気候補のサトノレーヴの死角は、「道中の位置取り」や「序盤の追走力」にあると見ます。確かに、昨秋のスプリンターズS(⑦着)は外めの枠で出負けしたのも響いた形でしたが、優勝した高松宮記念(①着)もそうだったように、仮にスタートが決まっても「中団付近」の位置取りが濃厚でしょう。そうなると、ラストの直線が長い中京の方が、中山よりは合っていると思います。この中間の調教は抜群すぎるぐらいでしたが、現状では香港や英国の「タフな設定」がむしろベターかもしれません。評価を1枚割り引いたのはその点にあります。

悲願のG1初制覇が懸かるナムラクレアも「追走力」の点で、中山芝1200mという舞台設定を考えた時は引っ掛かります。過去2年連続の③着も、序盤の追走力が要因でしょう。持ち時計はあるので、果たして? 

◎トウシンマカオは、今春の京王杯スプリングC(芝1400m)を「1分18秒3」の猛レコードで制したように、時計は速ければ速いほど良いタイプ。昨年のスプリンターズS(②着)は馬番2番をフルに活かした利もありましたが、内寄りをうまく捌いて、勝ち馬ルガルとはクビ差で食い下がりました。その昨年はセントウルS①着(1分7秒7=別定57kg)からの参戦でしたが、今年もセントウルS③着(1分7秒5=別定58kg)で、極端な能力低下は見られません。むしろ、負担重量や阪神芝1200mでは厳しい「外枠」だったことを考えれば、最後に差し込んだ内容は高く評価できます。前走は阪神遠征で一過性の馬体重減がありましたが、この中間はボリュームも出ており、横山武騎手が騎乗した最終追いは坂路で4F51秒8を楽に計時できていました。陣営は常々、「右回りの方が左回りより良い」と言っています。高松宮記念よりはスプリンターズS向き。中山向き。中山芝1200mではビッグシーザー相手に完勝だった昨春のオーシャンSが強い内容でした。今回は「枠の並び」も後押しとなりそう。すぐ内のドロップオブライト、ラッキースワイネスが、序盤はそこまで速くないですし、内枠にもダノンマッキンリーやカンチェンジュンガなど控える馬がいるので、スタートさえ互角なら、昨年のような「3コーナー7番手」あたり(もう少し前も?)は確保できるかも。そうなれば、今春の京王杯スプリングCで上がり3F32秒6を記録した切れ者ですから、決め手で一気台頭へ。

相手は昨年優勝の○ルガル。こちらは昨年暮れの香港遠征以降がもうひとつなのですが、川田騎手が騎乗した先週18日の坂路での1週前追いが4F51秒0~1F11秒9と抜群。確かに中山芝1200mの「外枠」は厳しいです。しかし、昨年も似たような外寄りの馬番13番からダッシュを決めて3番手(前半3F32秒8)を打って、直線でもうひと伸びしました。間隔を空けてもOKなのは昨年で実証済み。そして、川田騎手の連続騎乗。香港の「タフな馬場」が案外合わなかったとみれば、時計決着の中山で一変があっても不思議はないでしょう。

▲ママコチャは2年前の優勝時が「1分8秒0」。今春のオーシャンS優勝時が「1分7秒1」。今回の馬番4番は絶好で、良馬場なら崩れるイメージもありません。前に行った馬には厳しかった前走・セントウルS(②着)を基準にすれば、トウシンマカオとも互角の勝負。昨秋のスプリンターズS(④着)も含めて、トウシンマカオとは常に「接戦」の立ち位置です。

問題は☆サトノレーヴの評価。昨秋よりもパワーアップしているのは明らかだと思います。ただ、香港や英国よりも芝質が軽い中山が果たしてベターか?と言われると、軽すぎるスピード決着への一抹の不安は残ります。人気ほどのオッズ妙味も疑問。

ピューロマジックは、結果的に差したアイビスSDに成長の跡。差せる競馬もできる今なら、できればもう少し真ん中辺りの枠が欲しかった感はあります。逃げるには最内馬番1番は良いのですが、先手を取られ揉みくちゃの「最内馬番1番」はマイナスになる恐れも。道中我慢して、イン差しで台頭できるのか? 中山芝1200mの「内」は、直線で渋滞がしばしば起こるので、最終的には捌きが大きなカギに。

カンチェンジュンガは、理想はセントウルS(①着)のような前の組に負荷が掛かる流れでしょう。前走で馬群を割って伸びたのも収穫でした。半面、G1で前走と同じ馬群を割る競馬ができるのか? 中山芝1200mの直線の内は「渋滞」が起こりがちなので、差しタイプには試練。時計的には前走の1分7秒4に、もうワンパンチあれば、勝ち負けは可能でしょう。

ナムラクレアはルメール騎手の捌きひとつ。恐らく序盤は「控える位置」でしょう。その位置から、馬群を捌くのか? それとも、外に出すのか? 軽い決着はむしろ好都合でしょう。そろそろ人気が落ちてくる分、思い切って競馬はできるはず。

カピリナは理想をいえば、もっと「内枠」が欲しかったところ。昨年の暮れ、中山の南総Sを勝った時が最内の馬番1番で「1分7秒1」。今回の馬番14番だと、ジューンブレアやウインカーネリアンが噴かして前に行ってくれないと、単に外を回っての「脚力ロス」が生じかねません。ただ、函館スプリントSの「1分6秒6」は、今夏の函館の時計が出やすかった状況を差し引いても優秀です。

ヨシノイースターは時計が掛かってこそのタイプ。

道中掛かる面のあるダノンマッキンリーはどうしても大外一気になる分、距離ロスは避けられないでしょう。

香港馬ラッキースワイネスは、昨年4月のレース後に判明した骨折の影響が、今年の3戦を見ると否定できないところ。日本の速い馬場だと、道中で位置を取れるイメージが持てません。後方追走で流れ込み…までのイメージ。

ジューンブレアは中山芝1200mはベストでしょうが、個人的には「前の組」には相当負荷がかかりそうな印象。中山で先行して勝っていますが、むしろ中山で差す競馬で上位経験があった方が理想だったかも。

ウインカーネリアンは無念の大外枠。ここから行き切る競馬だと、序盤で脚をかなり使います。ただ、行かなければ持ち味は活きないでしょう。内枠が欲しかったか。

券種・買い方 組み合わせ・点数
馬連
⑪-④⑮
各2000円(4000円)
馬連
⑪-①⑤⑥⑦⑭
各800円(4000円)
馬連
⑮-④⑦
各1000円(2000円)
合計 10000円

ご注意
レースに関する情報は、主催者発表のものをご確認ください。また、勝馬投票券の購入はお客様のご判断の元で行ってください。
記事の配信(発売)後は、出走取消・除外・騎手変更などがあっても、原稿の差し替え等は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください。

小田哲也 プロフィール
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。2015年には宝塚記念で3連単52万馬券を当てるなど、万馬券メーカーであることから「万哲」という愛称で競馬ファンに親しまれている。2004年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、2009年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。グリーンチャンネル「中央競馬全レース中継」パドック解説を担当中。

【予想スタイル】
まず重視するのは好走した時の最大パフォーマンス。極論すれば、条件に合わない距離、競馬場、馬場状態、あるいは展開等での凡走は無視してOK。着順タイプは常に善戦型より、三振か本塁打か?の「1着型」を好んで狙う傾向あり。京都、阪神と馬券相性が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。


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