11/9(日)
アルゼンチン共和国杯(G2)
東京11R 芝2500m 15時30分発走予定
◎⑯ニシノレヴナント
○⑥ディマイザキッド
▲⑱スティンガーグラス
☆⑪ホーエリート
△⑦シュトルーヴェ
△⑧ボーンディスウェイ
△⑫プラダリア
△⑭ボルドグフーシュ
今年のアルゼンチン共和国杯はフルゲート18頭が集まりました。そして、レース当日の日曜の天気予報がかなり怪しい。パンパンの良馬場とはいかず、稍重~重馬場になる可能性も。
ダービーが行われる「東京芝2400m」と、アルゼンチン共和国杯が行われる「東京芝2500m」は距離が100m違うだけですが、性格が違うのはよく言われている通り。スタンド前の直線の坂下にスタート地点がある東京芝2500mは、ダラダラした上り坂を2度上がるので、100mという距離以上にスタミナ色が濃くなり、過去10年で本レースを逃げ切った馬は1頭もいません。もちろん、長距離戦なので道中ペースが緩む年も多くて、2020年・21年に連覇したオーソリティはラスト3~4Fの上がり勝負になって、結果的に4コーナー3番手から「好位差し」を決めました。一方で、直近2年のように緩みなく流れると、スタミナを兼備した馬の後方一気も決まっています。2023年に4コーナー15番手から一気差しを決めたゼッフィーロ(1番人気)は順当勝ちだったかもしれませんが、昨年のハヤヤッコ(10番人気)の快走勝利には正直ビックリしました。
頭数が落ち着く年はSペースになることが多いですが、今年は18頭立て。とはいえ、メンバー構成を見ると序盤は超スローペースで、勝負所の最終3~4コーナー中間点からピッチが上がって、予報通りに当日の馬場が悪化するようなら、より持久力の裏付けのある差し馬が浮上する見立てです。
また、過去10年の優勝馬の前2走のローテーションを見ると、1頭の例外もなく、過去2走のうち1戦は「芝2400m以上」を使っていました。今年の顔触れを見ると、直近で1800~2200mを中心に使われている馬が結構いますので、その臨戦の馬は高評価すると危険かもしれません。
人気候補のホーエリートは、同じ舞台だった目黒記念(②着)が1F13秒台を刻む区間が序盤で2ヵ所ある「超」の付くスローで、かつ内優位の芝状態で2番手から②着に粘りました。同様な戦略で今回も挑むと、前に行き過ぎになる恐れも。
絶好調のルメール騎手が騎乗するスティンガーグラスは、脚質やローテ自体は良いのですが、同舞台だった目黒記念(⑪着)の敗戦は引っ掛かります。また、今回の大外・馬番18番も決して有利とはいえません。札幌の洋芝の札幌日経賞を勝った直後で、渋った馬場の適性は十分ありそうですが、ここは上位人気必至だけに、オッズに見合う馬かどうか。
推したいのは◎ニシノレヴナントです。同舞台だった今春の目黒記念(⑮着)は大外枠だった時点で相当な不利で、序盤で位置を取るのに脚を使わざるを得ず、結果的に最後は後退した形でした。続く七夕賞(福島)、丹頂S(札幌)は小回りコースで位置を取れず、流れに乗り切れない競馬でした。ただ、前走・オクトーバーS(①着)は鮮やかでした。当初に予定していた京都大賞典が「賞金除外」で、1週延期して使った形でしたが、上がり3F32秒9で大外一気。今秋の東京開催は時計が出やすかったとはいえ、2000mで「1分57秒5」なら重賞でも十分やれるでしょう。今週の最終追いが、馬なりでパートナーを圧倒する抜群の手応え。仮に雨が降るようなら、4月の大阪-ハンブルクC(②着=稍重)で実力馬アドマイヤテラに続いた実績が活きてくるでしょう。当時が阪神芝外回り2600m戦。ネロ産駒ですが、母父コンデュイットの血が色濃く出ていて、もともとが2400m、2500m巧者。ハンデ56.5kgも手頃とみます。
○ディマイザキッドは2000m→1800mと使った直後で、ここで未知の2500mはレース傾向的には強調できません、しかし、前走・毎日王冠(④着)で見せた上がり3F33秒2は評価できますし、ここも道中脚を温存して使えるようなら、寒い時季に走るタイプでもあって不気味。2024年に重馬場の三春駒特別を楽勝していて、道悪適性も高そう。ハンデ56kgなら首位争いまで。
▲スティンガーグラスは今春の目黒記念(⑪着)の負け方だけが気掛かり。他馬との比較だと、ハンデ57kgは手頃に映ります。
☆ホーエリートは重馬場で2歳未勝利戦(東京芝1800m)を勝っていますが、当時がハナ差勝ち。目黒記念(②着)で2500mはこなしましたが、超スローの展開で、それほどスタミナ寄りの競馬ではなかった分、正直なところ理想は2000m前後に映ります。ただ、出来の良さとハンデは良いですので、外せない1頭。
重賞2勝の実力馬シュトルーヴェはハンデ59kgが課題ですが、前走・札幌記念(⑦着)を使って、明らかに良化気配。極端に馬場が悪化しなければ、東京芝2500mはベストとも思えるだけに不気味。
ボーンディスウェイは差して伸びた前走・オクトーバーS(③着)がビックリ。あの競馬ができるのなら、ハーツクライ産駒でもありますので、道悪も2500mも向く可能性も。
プラダリア、ボルドグフーシュはパンパンの良馬場なら厳しかったと思います。多少でも湿れば百戦錬磨の経験が活きてくるでしょう。特にプラダリアは直近の中でも一番体調は良さそうです。
実績的にはローシャムパークも注目ですが、喉の疾患とハンデ59.5kgは不安。陣営から強気なコメントが出ていない分、オッズはつくかもしれませんが、それでも強調はできません。
| 券種・買い方 | 組み合わせ・点数 |
|---|---|
| 馬連 |
各2000円(4000円)
|
| 馬連 |
各800円(4000円)
|
| 馬連 |
各1000円(2000円)
|
| 合計 | 10000円 |
ご注意
レースに関する情報は、主催者発表のものをご確認ください。また、勝馬投票券の購入はお客様のご判断の元で行ってください。
記事の配信(発売)後は、出走取消・除外・騎手変更などがあっても、原稿の差し替え等は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください。
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小田哲也 プロフィール
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。2015年には宝塚記念で3連単52万馬券を当てるなど、万馬券メーカーであることから「万哲」という愛称で競馬ファンに親しまれている。2004年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、2009年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。グリーンチャンネル「中央競馬全レース中継」パドック解説を担当中。
【予想スタイル】
まず重視するのは好走した時の最大パフォーマンス。極論すれば、条件に合わない距離、競馬場、馬場状態、あるいは展開等での凡走は無視してOK。着順タイプは常に善戦型より、三振か本塁打か?の「1着型」を好んで狙う傾向あり。京都、阪神と馬券相性が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
【予想スタイル】
まず重視するのは好走した時の最大パフォーマンス。極論すれば、条件に合わない距離、競馬場、馬場状態、あるいは展開等での凡走は無視してOK。着順タイプは常に善戦型より、三振か本塁打か?の「1着型」を好んで狙う傾向あり。京都、阪神と馬券相性が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。