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ドバイワールドCの考え方

今年のドバイワールドカップは10頭立てで、メイダン競馬場で行われるようになってからは2015年(9頭)に次ぐ少頭数となった。日本からは昨年(⑤着)に引き続きアウォーディーが参戦する。

昨年は圧倒的な支持を集めたアロゲートがスタート直後に挟まれて後方に下がる不利を受けながら、道中で押し上げて直線でも伸び、2馬身以上の差を付けて勝利した。

アロゲートに交わされて②着となったのがガンランナーで、同馬はその後にBCクラシックペガサスワールドカップなど5連勝を果たして引退したが、そのBCクラシックで③着、ペガサスワールドカップで②着となったウエストコーストが出走してきた。

ウエストコーストのレーティングは124で、これは今年のトップ(2位は122のタリスマニック、3位は119のフォーエバーアンブライドルド)。今年は同馬が中心的存在と言える。

昨年時のアロゲートは前走でペガサスワールドカップを制していて、2年前は、メイダン競馬場での2月25日のレースを勝利していたカリフォルニアクロームが優勝している。3年前の勝ち馬プリンスビショップは、3月7日に行われたアル・マクトゥームチャレンジ・ラウンド3で②着に入っていた。

ドバイワールドカップがダート2000m戦に戻ったのは3年前で、それ以前のダート戦はナドアルシバ競馬場で行われていた頃の2009年に戻るが、ダートで行われた時のこのレースの勝ち馬は、ほとんどが前走①~②着で、例外馬は99年のアルムタワケルだけだ。00年以降の勝ち馬(13頭)は、いずれも前走が同年の1月末以降で、ダート1800m(9F)以上で①~②着に好走していた。

今年これに該当するのは、ウエストコーストサンダースノーノースアメリカムブタヒージの4頭になる。

昨年の勝ち馬アロゲートは父も母父もミスプロ系で、4代血統表内にダンチヒを持っていて、一昨年の勝ち馬カリフォルニアクロームは母母父がダンチヒ系(Polish Numbers)で、ミスタープロスペクターの4×3というクロスを持っていた。

ダンチヒを持ちつつミスプロのクロスを持っていたのは、3年前の勝ち馬プリンスビショップも同じで、ドバイワールドカップで特注の血統と言えそうだが、残念ながら今年は該当馬がいない。

4代血統表内にダンチヒを持つのはサンダースノータリスマニックの2頭で、ミスプロのクロスを持つのはガンナヴェラフォーエバーアンブライドルドの2頭になる。

オールウェザーで行われていた頃も含めて近5年で①~②着に入った馬のゲート番号は、13年①着12番・②着2番、14年①着6番・②着13番、15年①着1番・②着9番、16年①着11番・②着4番、17年①着9番・②着5番で、いずれも「6番以内9番より外枠」の馬の組み合わせになっている。

近5年のうち3年は9~12頭立てで、それを考えれば外枠の馬がよく来ていると言える。今年、ゲート番号9番より外枠に入ったのは、ウエストコーストサンダースノーの2頭だ。

以上の3点をドバイワールドカップの好走共通項として扱い、該当馬を整理すると次のようになる。

[1]前走が同年の1月末以降で、ダート1800m(9F)以上で①~②着の馬(00年以降にダートで行われた13年で優勝)

[2]ミスタープロスペクターのクロスを持ち、4代血統表内にダンチヒを持つ馬(近3年で優勝)

[3]ゲート番号9番より外枠の馬(近5年で連対)

馬名 [1] [2] [3]
1 アウォーディー      
2 ノースアメリカ    
3 ガンナヴェラ    
4 フリアクルサーダ      
5 ムブタヒージ    
6 フォーエバーアンブライドルド    
7 タリスマニック    
8 パブル      
9 ウエストコースト  
10 サンダースノー

[2]については、ミスプロのクロスを持つ馬と4代血統表内にダンチヒを持つ馬に「△」を付けた。それを含めて複数で該当したのは、ウエストコーストサンダースノーの2頭だ。

ウエストコーストは昨年のアメリカの最優秀3歳牡馬で、前述した通り、BCクラシックペガサスワールドカップではガンランナーの後塵を拝したが、前走は4コーナーでガンランナーを負かしに行って突き放されたもので、③着ガンナヴェラに10馬身以上の差を付けている。先行力のある馬で、外からスムーズに先行できれば、直線で抜け出す姿が見られて良さそうだ。

サンダースノーは昨年のUAEダービーで日本のエピカリスを下した馬で、その後は愛2000ギニー(②着)やジャンプラ賞(①着)などの欧州の芝のレースにも参戦して結果を残した。前走のアル・マクトゥームチャレンジ・ラウンド3ノースアメリカに逃げ切られたが、2走前のアル・マクトゥームチャレンジ・ラウンド2では逆にノースアメリカを下しており、メイダン競馬場では①①②①②着と崩れていない。2000mという距離がやや長い可能性もありそうだが、ここでも侮れない存在だろう。

ちなみに、アル・マクトゥームチャレンジ・ラウンド3からは②着サンダースノーの他に①着ノースアメリカと③着フリアクルサーダも参戦する。過去5年のドバイワールドカップのうち2013年以外の4年では、アル・マクトゥームチャレンジ・ラウンド3からの参戦馬が連対しているので、重要な前哨戦としての認識が必要だろう。

フォーエバーアンブライドルドは前走のBCディスタフを外から動いて差し切った馬で、今回、牝馬はこの馬とフリアクルサーダの2頭になる。牝馬でドバイワールドカップを制した馬はまだおらず、フォーエバーアンブライドルドは今回が約5ヶ月ぶりになるので、その点がどうか。後方から差してくるタイプで、ウエストコーストが早めに動いてペースは上がった方が良さそうだ。

タリスマニックは今回のメンバー中、レーティングが2位(119)になるが、ダートは初めてになる。昨秋のBCターフを中団のインに控えて差し切っていて、前走(ダルシャーン賞)はオールウェザー1900mのレースで外の2番手から抜け出して勝利したが、初ダートのG1でペースが速くなり、キックバックを受けても問題なく走れるかがポイントだろう。

なお、タリスマニックは母が父ミスプロ系×母父ダンチヒ系という血統で、今回のメンバー中、ダンチヒミスプロを両方持つ馬は、この馬とサンダースノーの2頭になる。

ガンナヴェラの近3走はいずれもウエストコーストと走っていて、前走のペガサスワールドカップが③着(ウエストコーストは②着)、BCクラシックが⑤着(ウエストコーストは③着)、トラヴァーズSが②着(ウエストコーストは①着)と先着できていない。ウエストコーストとは勝負付けが済んでいる印象だが、この馬も後方から差すタイプで、ウエストコーストが先行馬に厳しいペースを作り出せば、上位に来るだけの力はあるだろう。

ノースアメリカは前走のアル・マクトゥームチャレンジ・ラウンド3を逃げ切った馬で、2走前のアル・マクトゥームチャレンジ・ラウンド2でも逃げていて(サンダースノーの②着)、ゲート番号2番の今回もハナに立ちそう。アル・マクトゥームチャレンジ・ラウンド3は重要な前哨戦と前述したが、同レースは勝利した馬よりも敗れていたタイプが本番ではよく連対圏に入っているから、マークが厳しくなりそうなここでどこまで粘れるか。

ムブタヒージは2年前のドバイワールドカップの②着馬で(昨年は④着)、3年前にUAEダービーを圧勝している。昨秋のBCクラシックは⑧着で、近3走は③③②着と勝ち切れていないが、近2走は押し出される形でハナに立ち、他馬に早めに来られていた。差してオーサムアゲインSを勝ち、控える形でこのレースで好走している馬だから、ゲート番号5番で先行馬もはっきりしている今回は、脚を溜められれば侮れない存在になるのではないか。

パブルは昨秋のBCクラシックが⑩着で、近2走は④④着だが、2走前は7F(1400m)という距離が短かった可能性がありそうで、前走(ムブタヒージの2走前)は直線で前が壁になって追えなくなる面があった。前走に限らず、直線でやや捌きづらそうになることが散見されるので、ここもどれだけスムーズに走れるかがポイントだろう。

フリアクルサーダは今回のメンバー中、レーティングがいちばん低い(118)馬になる。前走のアル・マクトゥームチャレンジ・ラウンド3はインを立ち回って③着に入っていて、ゲート番号4番というのは悪くなさそう。今回もどれだけロスなく走れるかだろう。

アウォーディーはゲート番号1番となった。昨年のこのレースが中団のインを追走して⑤着で、再びロスなく走れそうな枠は良いだろう。前走のフェブラリーS(⑨着)は距離不足の面もあったのだろうが、昨年このレース以降は②着以内がないので、勢いの面が気になる。今年のメンバーなら、昨年時の力を出せれば上位進出があっても良さそうなのだが…。

印は、「◎」がウエストコースト、「○」がサンダースノーで、ガンナヴェラを「▲」にする。

サンダースノーガンナヴェラは上位人気ではない可能性もありそうで、穴ぐさ💨的存在の「★」という評価にしたい。その他では、近2走で自分の競馬ができていなかったムブタヒージを「★」とする。

◎ウエストコースト
◯サンダースノー(★)
▲ガンナヴェラ(★)
△ノースアメリカ
△フォーエバーアンブライドルド
△アウォーディー
★ムブタヒージ

※ドバイ国際競走は『馬番』と『ゲート番』は同じとなります。