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ドバイゴールデンシャヒーンの考え方

ドバイゴールデンシャヒーンは、今年から日本でも発売されることになったレースとなる。シロングが出走取消となって8頭立てになったが、日本からは前走で準OPを制したマテラスカイ(レーティング105)が参戦することになった。

それ以外の海外馬について触れておくと、レーティング122で最上位なのが昨年のBCスプリント勝ち馬ロイエイチ。年明け緒戦の前走パロスヴァーディスSを順当に制し、ここに参戦してきた。

次いで120で、昨年のこのレースの勝ち馬マインドユアビスケッツが続く。こちらは近2走が②②着からの臨戦となる。

続くのが112エックスワイジェットマイキャッチの2頭。エックスワイジェットは一昨年の②着馬、マイキャッチは前哨戦のマハブアルシマールで⑪着に大敗したが、2走前のアルシンダガスプリントでは昨年の②着馬コミカスを下して勝利している。

以下、前走のマハブアルシマールで重賞初制覇を飾ったジョーダンスポート、2013年のこのレースの勝ち馬レイナルドザウィザードが110で続くが、レーティングの面では上位の2頭(ロイエイチマインドユアビスケッツ)が他馬を大きく離している。

そこで昨年を改めて振り返っておくと、前年のBCスプリントで②着に好走し、年明け緒戦の前走で②着に好走していたマインドユアビスケッツが3馬身差で快勝。②着に前哨戦のマハブアルシマールで④着に健闘していたコミカス、③着にマハブアルシマール勝ち馬モラウィジが入った。

昨年のマインドユアビスケッツを含め、メイダン開催となった2010年以降では、すべて近3走以内に重賞で連対があった馬が連対している。

今年、近3走以内に重賞で連対があるのはマインドユアビスケッツエックスワイジェットロイエイチマイキャッチジョーダンスポートとなる。

特に、2010年以降だと前走でマハブアルシマールを制した馬は[3.1.1.1]。今年、これに該当するのがジョーダンスポートだ。

昨年の勝ち馬マインドユアビスケッツ父Posse×母父Toccetで、どちらもデピュティミニスター系ドバイゴールデンシャヒーンがダート開催となった2015年以降は父か母父にノーザンダンサー系を持つ馬が馬券圏内に入っていて、それに該当する馬はすべて7歳以下だったから、ここでは父か母父にノーザンダンサー系を持つ7歳以下の馬を評価しておきたい。

今回、父か母父にノーザンダンサー系を持つ7歳以下の馬はマインドユアビスケッツエックスワイジェットマイキャッチジョーダンスポートだ。

枠順傾向を見ると、ダート開催となった2015年以降の勝ち馬はすべて馬番7番より外枠で、連対馬はすべて馬番3番より外枠だった。

今回は例年より少頭数になったが、馬番3番より外枠なのはレイナルドザウィザードワイルドデュードマテラスカイロイエイチマイキャッチジョーダンスポートとなる。

以上の3点をドバイゴールデンシャヒーン好走共通項とし、該当馬を整理すると以下の通りとなる。

[1]近2走以内に重賞で連対あり(2010年以降すべて連対)

[2]父か母父にノーザンダンサー系がある7歳以下の馬(過去3年すべて馬券圏内)

[3]馬番3番より外枠(過去3年の連対馬はすべて該当)

馬名 [1] [2] [3]
1 マインドユアビスケッツ  
2 エックスワイジェット  
3 レイナルドザウィザード    
4 ワイルドデュード    
5 マテラスカイ    
6 ロイエイチ  
7 シロング - - -
8 マイキャッチ
9 ジョーダンスポート
※シロングは出走取消

複数に該当したのはマインドユアビスケッツエックスワイジェットロイエイチマイキャッチジョーダンスポート。フルマークはマイキャッチジョーダンスポートとなった。

ロイエイチは昨年に入って本格化し、昨年以降はカラ馬に絡まれて大きく外を回らされる不利があったビングクロスビーS(②着)を除けば5戦5勝。昨年のBCスプリントを制していて、この時にはマインドユアビスケッツに0秒5差をつけた。

なお、ドバイゴールデンシャヒーンがダート開催となった2015年以降、アメリカ調教馬が3年連続で連対しているが、そのうち2頭が前年のBCスプリントで連対していた。父と母父にノーザンダンサー系を持っていない点は少し気になるが、馬番6番からスムーズに運んで力を出し切れればここでも有力では。

ジョーダンスポートは初ダートとなった前走のマハブアルシマールで7馬身4分の1差をつけて逃げ切り、レコード勝ちを収めた。過去5年で、前走でマハブアルシマールを制した馬は①②⑩①③着と好走率が高く、この点でも評価できそう。今回はアメリカのトップホースと初対戦となるが、底を見せていないダートでどこまで食い込めるか。

マイキャッチはフルマークとなったが、前走のマハブアルシマールで先行できず、ジョーダンスポートから3秒2離された⑪着でシンガリ負けを喫している。前述したように2走前のアルシンダガスプリントで昨年の②着馬コミカスに4馬身差をつけて勝利していて、力はありそうだが、過去5年のこのレースでは前走がマハブアルシマールでふた桁着順の馬は14年③着のユナイテッドカラー(マハブアルシマール⑩着)が最高着順。今回はどこまで変われるか。

エックスワイジェットは一昨年のこのレースの②着馬で、1年1ヵ月の休み明けとなったミスタープロスペクターSから3連勝を飾っている。年明けから2連勝しての臨戦も一昨年と同じで、この臨戦過程もプラス材料だろう。逃げ脚質の馬で、他馬との兼ね合いがどうかだが、行き切れればここでも有力では。

マインドユアビスケッツは昨年のこのレースの覇者だが、その時は14頭立ての大外枠だった。今回は馬番1番に替わるが、ダートで行われた過去3年で馬番1番の馬は⑬⑦⑥着。差し脚質の馬で、外目をスムーズに運ぶ形が良さそうなだけに、今回は最内枠で上手く捌けるかがポイントになりそう。

ワイルドデュードは前走のマハブアルシマール③着馬だが、この時はジョーダンスポートから9馬身差。昨年のドバイゴールデンシャヒーンでは⑬着に敗れているが、今年はどこまで?

レイナルドザウィザードはオールウェザー馬場だった13年にこのレースを制しているが、ダート開催となってからは16年④着、17年⑧着。このコースでも目下2戦連続で③着に入っていて、12歳でも調子は悪くなさそうだが、今回の条件だと軸としては推しづらい印象を受ける。

マテラスカイは前走で国内の準OPを勝ったばかりで、今回はOP初挑戦となる。近3走はハナに立って②①①着という成績だが、今回はスピード自慢のアメリカ調教馬が複数出走してくるだけに、自分の形をとれるだろうか。

印は「◎」がロイエイチ、「◯」が一昨年②着のエックスワイジェット。「▲」に今年のマハブアルシマールの覇者ジョーダンスポートとする。最内枠に入ったマインドユアビスケッツは「△」にとどめたい。

◎ロイエイチ
◯エックスワイジェット
▲ジョーダンスポート
△マインドユアビスケッツ

※ドバイ国際競走は『馬番』と『ゲート番』は同じとなります。