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阪神JF(G1)

狙いは世間が評価しづらいポイントで
パフォーマンス上昇に期待できる馬!

◎ ⑫アルマヴェローチェ

キャリアの浅い2歳牝馬限定戦で人気になる馬は、分かりやすく重賞好走馬や連勝馬。または、純加速ラップ(ゴールまでのL3F~L4Fに渡って失速せず加速し続けるラップ)で勝ち上がっている馬は、速い上がりを出しながら余力を残して勝っていることが多く、高い能力を持つ馬の指標のひとつとして、AI勢をはじめ多くの競馬ファンに認知されているのが現代競馬。

ここ数年は馬場進化の影響もあってか、2歳戦でも純加速ラップ戦が連発するようになってきているが、それでも純加速ラップ戦で勝ち上がった馬は世間の評価は高く、オッズにも反映されやすくなっている。

今回でいえば以下の通り。

1番人気想定 ブラウンラチェット
新馬戦(12.1-11.8-11.6-11.2)
アルテミスS(12.5-11.5-11.1-11.0)
いずれも純加速ラップ戦で1着

2番人気想定 ショウナンザナドゥ
アルテミスS 3着(イン前有利なレースで中団外差しで上がり3位の展開不利)

3番人気想定 コートアリシアン
新潟2歳S 2着(上がりの速い新潟外回りで上がり最速で3着馬を離した2着)

上記のように、ひと桁オッズの人気になりそうな上記3頭は、純加速ラップ戦や重賞で高速上がりを使って好走した馬で、このタイプは<見え過ぎる指標>がオッズに実力以上に反映されるケースがある。

もちろん、これだけのラップで走っている上記に挙げた3頭が弱いということではないが、キャリアが少なく、精査する情報が少ない2歳戦においては必要以上にオッズへ影響を与えてしまうので、もしこれらの馬を本命で買うなら、メンバー比較で能力が抜けている複数の裏付けが欲しい。

であれば、狙いはG1で勝ち負けできる可能性を示唆しながらも、世間が評価しづらいポイントでパフォーマンス上昇に期待できる馬。

本命は、アルマヴェローチェ。

レース前日の21時時点で、単勝15.5倍(6番人気)。重賞の札幌2歳Sでタイム差なしの2着に走りながらこの人気に甘んじているのは、札幌の洋芝で上がりのかかる競馬しか走っていないことから、芝の速い上がり勝負に対応できるかが未知との判断からオッズが上がっていないものと推察。

実際に札幌でしか走っていない以上、この人気は至って自然なのかもしれないが、アルマヴェローチェと同様に、札幌2歳Sで過去に連対している牝馬は、近年でも阪神JFや後の牝馬クラシックで好走している馬を多数輩出している。

<近年5年、札幌2歳Sで連対した馬の阪神JF成績>
馬名 札幌2歳S 阪神JF その後
2020年 ソダシ 1着 1着 桜花賞1着
ユーバーレーベン 2着 3着 オークス1着
2022年 ドゥーラ 1着 6着 オークス3着
ドゥアイズ 2着 3着

近年は早期デビューで、早めに賞金加算をしてローテーションを組む流れが定着していることもあり、夏の札幌2歳Sに出走してくる馬のレベルも高まっている印象が強い。秋には牝馬限定の重賞が組まれているなかで、牡馬混合の札幌2歳Sは牝馬にとってメンバーレベルを考えると決して楽な舞台ではないはず。

その札幌2歳Sで連対した上記4頭は、その後3頭が阪神JFで馬券圏内に入り、翌年の牝馬クラシックの好走馬も出ているように、同世代の牝馬で上位の能力がなくては好走が難しいことを示唆している。

また、ユーバーレーベン以外の上記3頭は、札幌2歳Sまでデビューから洋芝(函館・札幌)しか使っておらず、東京や京都・阪神などの高速上がりのレース経験はまったくなかったが、4頭ともその後の中央場所でのレースでは速いタイム・速い上がりのレースへ対応していて、ドゥーラ以外の3頭は阪神JFでも結果を残した。

上記4頭のうち、阪神JFで馬券になったソダシ、ドゥアイズに共通していたラップバランスとしては、洋芝(函館・札幌)でも加速型ラップ(後半2Fが速いラップ)で勝利した経験があったことが挙げられる。

単純に上がりがかかるレースに強いだけではなく、しっかりと末脚の決め手を発揮して勝ち切っていることが洋芝オンリーのコースから、中央場所へ替わった際に対応できる裏付けのひとつと考えますが、アルマヴェローチェ自身も新馬戦を<瞬発型加速ラップ戦>で勝利し、札幌2歳Sも<持続型加速ラップ戦>でタイム差なしの2着と、阪神JFに向けて好走できる裏付けを示している。

札幌2歳Sで3着だったファイアンクランツは、ハイレベルなメンバーが揃った東スポ杯2歳Sで後半3Fが(11.3-10.9-11.2)の高速上がり決着を中団から差して0.4秒差と健闘しているが、そのファイアンクランツを上がりで0.1秒上回り、1馬身半離しての2着だけに、アルマヴェローチェの能力はかなりのレベルにあるはず。

栗東で調整することで坂路とウッドを併用した調教をこなしていることから、札幌の滞在時より負荷をかけることができているはずで、前走から間隔を取っていることからさらなる馬体の成長も期待できるここで狙うべき馬と判断。今年は札幌2歳Sを牝馬で連対、最先着したアルマヴェローチェの一発に期待します。

※補足データ
岩田望来騎手×上村洋行調教師のコンビは2023年1月~2024年12月1日の期間で、[16.14.8.40](勝率20.5%、複勝率48.7%)と高水準をマークしており、芝に限ると[11.8.6.22](勝率23.4%、複勝率53.2%)とさらに上昇、単勝回収率165%・複勝回収率102%をマークする強力コンビ。

相手筆頭はショウナンザナドゥ。

新馬戦は京都の内回りを1分33秒9で上がり最速で勝ち馬と僅差の2着。高速馬場だったとはいえ秀逸な内容だった。前走のアルテミスSはインを立ち回った勝ち馬との差は位置取りひとつで、能力は互角と判断。長距離輸送のない今回はブラウンラチェットを逆転可能と判断して対抗評価。

3番手はビップデイジー。

前走は牡馬混合の紫菊賞を純加速ラップ戦でラストは流す余裕のある勝利といまだ奥がありそう。距離延長の馬も多いなかで、距離短縮は末脚をさらに引き出せる可能性もあり、メンバーレベルの裏付けが弱い分3番手としたが、決め手は確かなので上手く立ち回れば一発あっても。

ブラウンラチェットは調教後の馬体減と輸送は不安だが、アルテミスSで見せた折り合いとギアチェンジ能力は一級品。状態さえ維持できればここも上位で印は回る。

最後にカワキタマナレア。

3走すべて後方から上がり最速で走っており、前走は距離延長+外回しの負荷があって0.1秒差なら見直し可能。今回は外枠→中枠なので上手く馬群を捌いてこられればノーチャンスには思えない。鞍上の継続騎乗も良い。

◎ ⑫アルマヴェローチェ
〇 ⑨ショウナンザナドゥ
▲ ①ビップデイジー
☆ ⑩ブラウンラチェット
☆ ⑧カワキタマナレア
△ ③ダンツエラン
△ ⑬コートアリシアン
△ ⑰メイデイレディ

※参考買い目

単勝



馬連

⑫-①⑧⑨⑩

ワイド

⑨-⑫

3連複

⑫-①⑨⑩-①③⑧⑨⑩⑬⑰(15点)
 的中!!  単勝⑫ 10.5倍
馬連①-⑫ 85.1倍

カペラS(G3)

プラスの材料が多くて
ペースと展開が合う可能性が高い!

◎ ⑬スズカコテキタイ

カペラSの過去10年における、前半3Fの平均ラップは33.1と相当速い。芝スタートから下りが続くコース形態の影響と、重賞クラスのメンバーが揃うことから厳しい前半のペースが生み出される。

また、今年はテイエムトッキュウ、チェイスザドリーム、サンライズアムール、インビンシブルパパなどの速いペースで先行した馬が中~外に揃い、かなりペースが上がりそうで、ラスト1Fに大きく時計がかかる可能性が高い今年は、差し・追い込みに構える馬にチャンスが大きくなると想定。

本命に推すスズカコテキタイは、前半が33.0と速かったブラッドストーンS(9走前)、前半33.1の千葉S(8走前)を好位で追走して抜け出して快勝と、前半が速いレースへの対応力を過去走で示している馬。

近走は追い込み競馬に徹しているが、2~3走前は59kgの斤量を背負い、2走前は良績のない暑い時期の競馬で見直し可能。今回は57kgと斤量減に加え、得意の冬の時期+良績ある叩き3走目とプラスの材料が多い。

ここは1番人気想定のガビーズシスターが、ルメール騎手からの乗り替わり、2番人気想定のチカッパは58kgを背負い、一気の斤量増と不安要素がある状況なら、メンバーからペースと展開が合う可能性が高いスズカコテキタイを本命に推します。

◎ ⑬スズカコテキタイ
〇 ⑥ガビーズシスター
▲ ⑨クロジシジョー
☆ ④ジレトール
△ ⑪チカッパ
△ ⑭サンライズアムール

※参考買い目

単勝



馬連

⑬-④⑥⑨⑪⑭

ワイド

⑬-④⑥

3連複

⑬-④⑥⑨⑪⑭-④⑥⑨⑪⑭(10点)
中京8R

◎ ⑫ブリッツクリーク

門別で2戦して再度の中央戦だが、初ダートで4着だった3走前が未勝利戦とはいえかなりのハイレベル戦。

勝ち馬のテイエムリステットはすでにOP馬に上りつめている実力馬、2着馬・3着馬は1勝クラスを勝ち上がり、5着馬のアメリカンマーチも2勝クラスを勝ち上がってすでに3勝クラスの馬と、この強力なメンバー相手に0.4秒差の4着は評価大。

先に挙げた上位馬はすべて先行馬で、瞬発型加速ラップ戦を上がり上位の順番で1~5着となっており、先行して決め手を持つ強い馬にわずかにキレ負けしたが、1勝クラスなら能力上位であることはこの1戦が示している。

今回のメンバーなら3歳馬では最上位の能力だろうし、外枠からスムーズに先行できればここは勝ち負けに期待したい。

◎ ⑫ブリッツクリーク
〇 ⑭ノルドヴェスト
▲ ⑧メイショウマジック

※参考買い目

単勝



馬連

⑫-⑧⑭

馬単

⑫→⑧⑭

ワイド

⑫-⑭

3連複

⑧⑫⑭(1点)
中山10R 師走S

◎ ⑨アクションプラン

OPへ昇級してからも連続で馬券にこそなったが、差し向きの流れを先行する競馬でやや展開不利。前走のグリーンチャンネルC(12着)は、前半4Fが45.6のデシエルトも掲示板外(6着)に敗れた厳しいラップで砂をかぶりながらの先行競馬で見直し可能。

今回は先行馬手薄のメンバーに加え、[3.3.1.1]と得意の中山D1800mへのコース替わり。斤量も前走の敗戦で56kgと1kg減ならパフォーマンス上昇に期待できる。

すんなり先行できそうなメンバーでもあり、加速型ラップ戦になりやすい東京D1600mより持続型失速ラップ戦になりやすい中山D1800mの方がラップバランスも良績が多く、ここは勝ち負けまで期待したい。

◎ ⑨アクションプラン
〇 ⑫ロードアヴニール
▲ ⑦ブレイクフォース
☆ ⑭サンデーファンデー
△ ⑥ニューモニュメント
△ ⑬チュウワハート

※参考買い目

単勝



馬連

⑨-⑦⑫⑭

ワイド

⑨-⑫⑭

3連複

⑨-⑥⑦⑫⑬⑭-⑥⑦⑫⑬⑭(10点)
 的中!!  ワイド⑨-⑫ 6.0倍
ワイド⑨-⑭ 32.2倍
3連複⑨-⑫-⑭ 79.2倍

中京11R 知立S

◎ ③トーホウディアス

前走も本命に推した馬だが、ここでも再度推奨。

6走前の2023年長岡京S(3着)は、0.1秒差の2着馬がCBC賞勝ち馬のドロップオブライト。4・5走前は1分20秒台の決着に対応しての連続3着(4走前の勝ち馬は朱鷺S1着・2着馬はセントウルS4着)と、いずれも好メンバー相手に少差のレース。3走前(4着)は長期休養明け、前走(6着)は前有利のレースを差し競馬で展開不利。

そして前走は3・4・5着馬が、すべて次走出走時に馬券になっているハイレベルなメンバー相手に僅差に走っていて、メンバーレベルひとつでこのクラスは突破可能な内容で走れている。

近走は33~34秒台の速い前半ラップにもしっかり追走できているし、前走も良い形で流れに乗っていたが、直線に向いてひと伸び足りていない感じからも、今回の距離短縮は決め手を引き出すのに良い選択のように感じる。

まだインが使える中京の内枠を上手く活かして立ち回れればここは好勝負になるはず。

◎ ③トーホウディアス
〇 ⑤アンクルクロス
▲ ⑥プロスペリダード
☆ ⑩アドヴァイス
△ ⑦ヤマニンアンフィル
△ ⑫スリーアイランド

※参考買い目

単勝



馬連

③-⑤⑥⑦⑩ ※⑫はオッズ妙味なく切り

ワイド

③-⑥

3連複

③-⑤⑥-⑤⑥⑦⑩⑫(7点)


ご注意
レースに関する情報は、主催者発表のものをご確認ください。また、勝馬投票券の購入はお客様のご判断の元で行ってください。
記事の配信(発売)後は、出走取消・除外・騎手変更などがあっても、原稿の差し替え等は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください。

のーむー プロフィール
神奈川県出身。サイレンススズカに魅了され競馬の世界にハマる。メシ馬さんの考察に憧れ、勉強を重ねるなかで【ロジカルラップアプローチ】を構築。「競馬王」2022年10月号にて予想配信者として誌面デビュー。座右の銘は【人の行く裏に道あり花の山】。現在noteにて競馬の考察&予想を掲載中。

【予想スタイル】
自身の提唱する予想理論【ロジカルラップアプローチ】を軸に、ラップ適性・能力比較・過去走でのラップ負荷などから総合的に判断し、パフォーマンス上昇に期待できる馬からオッズが甘いと考える馬を推奨。なるべく少ない点数で買い目を構築して的中、高回収率を目指すスタイル。

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