穴ぐさ傾向と対策
七夕賞もステイゴールド産駒の活躍がある!?
先週(6月29日~30日)の穴ぐさは[4.7.7.100](複勝率15.3%)で、ラジオNIKKEI賞で【B】評価だったマイネルサーパスが9番人気で②着に食い込みました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
マイネルサーパスの穴ぐさコメントは次の通りで、推奨した理由は、父アイルハヴアナザー×母父タマモクロスという血統にありました。

この穴ぐさコメントは、文字数の関係もあって、ちょっと説明不足というか、分かりづらかったですかね……。
ラジオNIKKEI賞が道悪馬場になったことは、近30年で2回(97年、06年)あり、97年は②着にトニービン産駒のパルスビートが入り、06年は優勝したタマモサポートがタマモクロス産駒でした。この2頭はグレイソヴリン系で、マイネルサーパスの母父はタマモクロスでした。
また、16頭立てだった06年は②着ソングオブウインドと③着ステラマドレードが父ミスプロ系で、マイネルサーパスの父はミスプロ系のアイルハヴアナザーで、今回、父ミスプロ系の馬はマイネルサーパスとインテンスライトだけだったんですよね(母父がミスプロ系の馬も0頭)。ということで、道悪馬場ならマイネルサーパスの血統は見逃せない、ということを言いたかったのでした。
今週末も福島ではハンデ重賞・七夕賞があり、16頭が登録しています。七夕賞は2000m戦で、今年、芝2000mでのOPのハンデ戦は5レースが行われているんですが、血統的に特徴があるのをご存知でしょうか。
年始の中山金杯がステイゴールド産駒のワンツー(①着ウインブライト、②着ステイフーリッシュ)になったことは記憶に新しいところだと思いますが、その後もステイゴールドの系統の馬がよく好走しています。
【2019年の芝2000mのOP・ハンデ戦】
月日 レース |
①着 ②着 |
父 |
6月9日 マーメイドS |
①着サラス ②着レッドランディーニ |
オルフェーヴル ディープインパクト |
4月29日 新潟大賞典 |
①着メールドグラース ②着ミッキースワロー |
ルーラーシップ トーセンホマレボシ |
4月14日 福島民報杯 |
①着レッドローゼス ②着クレッシェンドラヴ |
ステイゴールド ステイゴールド |
1月26日 愛知杯 |
①着ワンブレスアウェイ ②着ノームコア |
ステイゴールド ハービンジャー |
1月5日 中山金杯 |
①着ウインブライト ②着ステイフーリッシュ |
ステイゴールド ステイゴールド |
愛知杯も福島民報杯もステイゴールド産駒が勝ち(ワンブレスアウェイ、レッドローゼス)、福島民報杯は同産駒のワンツーでした。マーメイドSはステイゴールド産駒・オルフェーヴルの産駒であるサラスが優勝し、馬場を1周するコースに限るといずれもステイゴールドの系統の馬が勝利しているということです
新潟大賞典はルーラーシップ産駒のメールドグラースが勝ち、②着にトーセンホマレボシ産駒のミッキースワローが入りましたが、ルーラーシップは祖母(ダイナカール)の父がノーザンテーストで、トーセンホマレボシは母父がノーザンテーストです。ステイゴールドは祖母(ダイナサッシュ)の父がノーザンテーストで、今年の芝2000mでのOP・ハンデ戦ではノーザンテーストを持つ馬(父)の産駒が優勝している、とも言うことができますね。
今年の七夕賞の登録馬・16頭の中には、ステイゴールド産駒が1頭(クレッシェンドラヴ)だけで、他にノーザンテーストを持つ馬(父)の産駒がウインテンダネス(カンパニー産駒)、ゴールドサーベラス(スクリーンヒーロー産駒)、ミッキースワロー(トーセンホマレボシ産駒)、ロードヴァンドール(ダイワメジャー産駒)がいます。この中から優勝馬が現れるでしょうか!?
今週末は、七夕賞の他に重賞はプロキオンSがあり、こちらは中京ダート1400mで行われます。JRAでのダート1400m重賞は根岸SとプロキオンSがありますが、近年の両レースは堅いんですよね。2013年以降は人気別の成績が次の通りです。
【2013年以降の根岸SとプロキオンS】
人気 | 根岸S | プロキオンS |
1~5番人気 | [6.5.4.20] | [6.6.3.15] |
6番人気以下 | [1.2.3.68] | [0.0.3.59] |
13レースのうち12レースの勝ち馬が1~5番人気で、プロキオンSで連対した12頭はすべて1~5番人気です。根岸Sを6番人気以下で勝利したのは昨年のノンコノユメで6番人気でした。プロキオンSは人気をチェックした上で、買い目を絞った方が良いのかもしれませんね。
7月6日~7日に行われる3場(福島、中京、函館)の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
7月6日~7日
場所 | 芝 |
福島 | Aコース・2週目 |
中京 | Aコース・2週目 |
函館 | Aコース・4週目 |
7月6日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | 須賀川特別 | [0.0.1.12] |
福島10R | 松島特別 | [1.0.0.8] |
福島11R | 阿武隈S | [1.2.1.13] |
中京9R | 茶臼山高原特別 | [0.0.1.8] |
中京10R | 濃尾特別 | [1.1.2.17] |
中京11R | 豊明S | [2.2.0.24] |
函館10R | 八雲特別 | [0.0.0.12] |
函館11R | 五稜郭S | [1.0.0.17] |
函館12R | 噴火湾特別 | [1.0.1.19] |
7月7日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | 織姫賞 | [0.3.1.28] |
福島10R | 天の川賞 | [2.0.1.22] |
福島11R | 七夕賞 | [2.3.0.33] |
福島12R | 彦星賞 | [0.2.1.25] |
中京9R | 大府特別 | 出走ナシ |
中京10R | 有松特別 | [2.0.3.12] |
中京11R | プロキオンS | [0.0.3.35] |
函館10R | 立待岬特別 | [2.1.2.21] |
函館11R | マリーンS | [0.2.1.22] |
函館12R | かもめ島特別 | [1.0.3.9] |
☆注目レース☆
阿武隈S(3勝クラス・1600万、福島芝1800m)
阿武隈Sでの穴ぐさは[1.2.1.13](複勝率23.5%)で、複勝回収率は129%です。
馬券に絡んだ4頭の穴ぐさは5~6歳の牡馬で、前走が馬券圏外でしたが、左回りやダート戦でした。4頭は福島、小倉、札幌など、右回りで小回りの芝で勝ち鞍があったので、小回り実績がある馬を侮らないようにしましょう。
☆注目レース☆
濃尾特別(2勝クラス・1000万、中京ダート1800m)
濃尾特別での穴ぐさは[1.1.2.17](複勝率19.0%)で、複勝回収率は114%です。昨年はダンツゴウユウが③着に食い込みました。穴ぐさが馬券圏内に入ったのは稍重~重馬場だったので、道悪馬場になった方が穴が出やすいかもしれません。
馬券圏内に入った4頭は馬番2~6番で、父がサンデー系かミスプロ系でした。4頭のうち3頭は休み明け2~3戦目だったので、前走から上積みを望めるタイプに注目しましょう。
☆注目レース☆
有松特別(2勝クラス・1000万、中京芝1600m)
有松特別での穴ぐさは[2.0.3.12](複勝率29.4%)で、複勝回収率は126%です。昨年はコスモヨハネが③着に入り、中京芝1600mでは[1.0.2.8](複勝率27.3%、複勝回収率105%)となっています。
マイル戦で馬券に絡んだ3頭は、中京か東京の芝で勝ち鞍がありました。3頭のうち2頭は芝1400mでも勝利実績があり、例外の1頭も芝1400mで連対歴があったので、1600mよりも短い距離での実績をチェックしておくと良さそうです。
☆注目レース☆
かもめ島特別(2勝クラス・1000万、函館芝1800m)
かもめ島特別での穴ぐさは[1.0.3.9](複勝率30.8%)で、複勝回収率は243%です。
馬券圏内に入った4頭は4~5歳で、父がサンデー系かノーザンダンサー系です。4頭のうち3頭は馬体重が450kg以下でしたが、4頭は函館芝かダートで勝ち鞍があったので、力の要る馬場に実績があるタイプをマークしておきましょう。
☆注目レース☆
立待岬特別(1勝クラス・500万、函館芝1200m)
立待岬特別での穴ぐさは[2.1.2.21](複勝率19.2%)で、複勝回収率は148%です。昨年はデルマキセキが11番人気で③着に食い込みました。
③着以内に入った穴ぐさ5頭は馬体重が436~482kgで、2012年以降に激走した3頭は436~454kgでした。5頭のうち4頭は函館か阪神の芝1200mで連対歴があったので、小柄でもパワーがありそうなタイプが侮れないでしょう。
■ちなみに…■
七夕賞での穴ぐさは[2.3.0.33]で、プロキオンSでは[0.0.3.35]です。過去10年で7番人気以下で③着以内に入った馬は、七夕賞が13頭、プロキオンSが4頭です。
七夕賞で激走した13頭のうち、開催2週目での施行では9頭で、その9頭の鞍上はいずれも関東所属騎手で、前走から乗り替わっていました。9頭は福島芝での連対歴がなかったので、馬の福島実績よりもジョッキーの福島実績に注目した方が良さそうです。
開催2週目に激走した9頭のうち8頭は、父か母父か母母父がノーザンダンサー系だったので、荒れ馬場もこなせそうなパワーがありそうなタイプを見逃さないようにしましょう。
プロキオンSで激走した4頭は父がサンデー系かミスプロ系で、馬番1~6番でした。4頭は前走がダートOPでの2~6番人気で、そのうち3頭は前走で2番人気に推されていました。前走着順で評価を落としている実力馬がいたら、見限らないようにしましょう。