独自視点で穴馬推奨!競馬予想支援情報【サラブレモバイル】

サラブレモバイル

メニュー

ログイン

4/28  天皇賞・春(G1)
京都11R 芝外3200m 15時40分発走予定

目次
  1. 前走ステップレースは案外固定
  2. とにかくG1好走歴
  3. 言うまでもなく内枠が強いです
  4. 最終4コーナーでは5番手以内
  5. 予想印入り出走表
  6. 有力馬・気になる馬の評価(無印含め全頭を解説)
  7. 万哲の決断馬券(買い目)

【前走ステップレースは案外固定】


長距離路線の地盤沈下が言われる昨今ですが、天皇賞・春の好走ステップは案外偏っています。過去10年(阪神開催時も含む)は以下の通り。

阪神大賞典[3.5.4.49]、日経賞[3.2.3.42]、大阪杯(G2時を含む)[2.1.0.5]、AJCC、有馬記念からの直行が各1勝(2018、19年のいずれもフィエールマン)。優勝馬に限れば、鉄砲巧者のフィエールマンを除けば、主要3重賞のいずれかを使っていました。OP特別の大阪-ハンブルクCや、条件戦を勝ち上がった馬はいくら勢いがあっても好走は至難で、またダイヤモンドSや金鯱賞も主流ステップになっていません。

土曜段階で人気になっているドゥレッツァ(金鯱賞②着)やサリエラ(ダイヤモンドS②着)はローテ的には良くはないのですが…。どう考えるべきでしょう?

【とにかくG1好走歴】


近10年の優勝馬10頭中、2013、14年連覇のフェノーメノを含めて、8頭が天皇賞・春優勝以前にG1勝ちの実績がありました。そして、残る2頭のうち2018年優勝のレインボーラインは菊花賞②着、昨年優勝のジャスティンパレスは菊花賞③着の実績がありました。

菊花賞好走組との直結度は、近年の優勝馬フィエールマン、ワールドプレミア、タイトルホルダー、そして昨年のジャスティンパレスとかなり強く、天皇賞・春を勝ち切れなかった馬たちもシュヴァルグラン(③、②、②着)、ディープボンド(②、②、②着)など、リピーターがとにかく強いのも特徴です。

上がり馬的な馬を狙うよりは、G1級の底力を持っているたち、前走敗戦馬でもG1級の馬の「巻き返し」を評価する方が得策。それだけ、格がモノを言う重賞です。

【言うまでもなく内枠が強いです】


京都芝外3200mのスタート地点は、菊花賞の3000mと違って、最初の外回り3コーナーまでそこそこ距離はありますが、それでもロスなく内でじっと脚を温存していくのが理想です。2009年に12番人気で優勝したマイネルキッツ(1枠2番)の、経済コースの機敏な立ち回りがその典型パターン。阪神施行の2021、22年を含めて、過去10年の枠番別成績は以下の通りです。

枠番 着別度数
1枠 [4.0.1.13]
2枠 [1.1.1.15]
3枠 [0.1.1.17]
4枠 [1.2.4.13]
5枠 [0.1.0.19]
6枠 [1.3.1.15]
7枠 [1.1.0.21]
8枠 [2.1.2.23]

8枠の優勝馬2頭のうち、1頭は阪神施行時の2022年タイトルホルダー(馬番16番)。残る1頭は2020年フィエールマンですが、この時は8枠といっても「14頭立ての14番」でした。今年の有力馬では馬番14番テーオーロイヤルあたりで微妙な枠。ドゥレッツァは、菊花賞は馬番17番を克服して優勝しましたが、これは道中で思い切って前に行って、外枠の距離ロスを軽減したルメール騎手の神騎乗もあったと思います。アバウトに外を回るようだと、特に6、7、8枠の馬たちは辛いかもしれません。

逆に、幸運の馬番1番を引いたサリエラは、前日オッズでも人気になっているのは分かります。

【最終4コーナーでは5番手以内】


近10年の優勝馬10頭中、8頭は「最終4コーナーでは5番手以内」にいました。最終4コーナー11番手から馬群を縫って突き抜けた2018年レインボーラインのようなケースは稀で、早め先頭から押し切る2016、17年連覇のキタサンブラックのパターンが王道。

土曜の京都の芝は日中、小雨が降る時間帯もありましたが、馬場状態への影響はほぼありませんでした。9R・矢車賞(芝外2200m)で逃げて②着に粘った3番人気アクアヴァーナルの藤岡佑騎手は、直線では迷わず最内に進路を取りましたし、開催2週目で内ラチ沿いの傷みもほとんど進んでいません。内、外の馬場差がフラットとあれば、マテンロウレオあたりが行くにしても乱ペースは考えにくいメンバー構成で、「内&前」で決まる公算が50%ぐらい。スローでも折り合える操縦性の高さを持っていて、少なくとも中団以内で走れる馬がV直結とみます。

【予想印入り出走表 】


天皇賞・春(G1)
京都11R 芝外3200m 15時40分発走予定
馬番 馬名 性齢 斤量 騎手
1 サリエラ 牝5 56 武豊
取消 ヒンドゥタイムズ セ8 58 団野
3 プリュムドール 牝6 56 和田竜
4 ワープスピード 牡5 58 三浦
5 ブローザホーン 牡5 58 菅原明
6 ディープボンド 牡7 58
7 タスティエーラ 牡4 58 モレイラ
8 ゴールドプリンセス 牝4 56 田口
9 シルヴァーソニック 牡8 58 M.デムーロ
10 サヴォーナ 牡4 58 池添
11 マテンロウレオ 牡5 58 横山典
12 ドゥレッツァ 牡4 58 戸崎
13 スカーフェイス 牡8 58 松若
14 テーオーロイヤル 牡6 58 菱田
15 メイショウブレゲ 牡5 58 酒井
16 チャックネイト セ6 58 鮫島駿
17 スマートファントム 牡4 58 岩田望
18 ハピ 牡5 58 浜中

【有力馬・気になる馬の評価】


◎⑦タスティエーラ

大阪杯(⑪着)が思わぬ大敗。陣営からは阪神競馬場到着後のカイバ食いがあまり良くなったことが敗因に挙げられていました。当日のパドックは2人曳きでしたが、なにかピリピリした雰囲気であまり良く見えませんでした。今回は同厩のチャックネイトが帯同馬として付き、菊花賞(②着)で一度輸送経験のある京都なら、現地でのカイバ食いは良くなる思惑もあります。

その菊花賞は勝ったドゥレッツァにうまく乗られてしまった感がありますが、完全に前が残るSペースの中、皐月賞馬ソールオリエンスを抑えての②着死守は評価できます。

それに父サトノクラウン、母父マンハッタンカフェともに京都外回り巧者。フットワークは大きいので、中山好走歴もありますが実際にはダービーで勝った東京や京都外回りの「大箱」の方が合うでしょうし、距離も2000mは現状忙しい印象です。

1週前調教でゴンバデカーブースを勢いで圧倒した動きは上々でした。制御性も良く、ダービーのように「4、5番手」で運んで、早めに抜け出す形になれば。あとは当日のパドック気配。馬体維持かプラス体重が理想でしょう。減っても微減なら、好勝負になるとみます。

○⑤ブローザホーン

前進気勢が多少強くなってきている点はカギですが、重めの設定だった阪神大賞典(③着)より、実際に結果を出している京都がやはり合うでしょう。2走前の日経新春杯(①着)も年初の京都の芝はボコボコして好時計が出ていなかったことを考えると、2分23秒7も評価できますし、前走で58キロを経験したこともプラスに。あとは道中の折り合い次第。G1初挑戦は例年の天皇賞・春だと厳しいのでしょうが、今年はそこまでの強力馬はいないと考えます。王道の阪神大賞典を使って、ここに出てきたのもプラス。枠も良いです。

▲⑫ドゥレッツァ

金鯱賞(②着)の敗戦は、勝ったプログノーシスが強すぎたとはいえ、5馬身差(0秒8差)は物足りないです。とはいえ、③着ヨーホーレイクは長期休養明けだったのでその点は多少気にはなりますが、59キロを背負って、内に行った勝ち馬に対し、正攻法で外に回したのでやむを得ないという部分も…。菊花賞(①着)はルメール騎手の好騎乗も光りましたが、勝ち時計の3分3秒1は過去の菊花賞と比べても上々。また、栗東入り後の動きも良く、一段上がってきているのも確かです。問題は道中の位置取り。ルメール騎手が菊花賞で見せた「早め進出」は、今回は正直やりにくいでしょう。オーソドックスな立ち回りになった時、他馬と比べて突き抜けるだけの脚があるかどうか?

☆⑭テーオーロイヤル

ステイヤーとしての完成形。阪神大賞典の強さは文句なしでした。ただ、ダイヤモンドS、阪神大賞典と良い位置で完璧に立ち回れた分、今回はもう少し内枠が理想だったのではと個人的には思います。最初の3コーナーで果たしてどの位置を確保できるか? アバウトに外を回される展開だけは避けたいはずです。もう1点、関西馬ですが、京都コースを経験していないのはカギ。2年前の阪神での天皇賞・春③着馬で、当時より一段パフォーマンスを上げてきたのは事実ですが、評価をやや下げた理由はその点にあります。

△①サリエラ

土曜時点の単勝人気は3番人気。正直、ここまで人気になるとは…とビックリしています。ダイヤモンドS(②着)は勝ち馬テーオーロイヤルとのハンデ差を考えれば完敗だったと思います。また現状、京都より地元の東京コースの方が結果が出ているのも事実です。ただ、ロスのない立ち回りが約束されている絶好の馬番1番。鞍上が武豊騎手。例年ならダイヤモンドSからの直行ローテはなかなか直結しないのですが、押さえるべき1頭とは思います。

△④ワープスピード

阪神大賞典(②着)は得意ではないと思われる雨の中の競馬。向正面で一度動いて、最後にもう一度伸びた内容は、勝ち馬テーオーロイヤルには完敗とはいえ評価できます。前走のようなレースができれば、人気薄でもあって「イン差し」も可能では。G1で突き抜けるだけの爆発力は感じませんが、ロスのない立ち回りで馬券的に②、③着はあるかも。

△⑥△ディープボンド

ここまで当レース3年連続②着。さすがに全盛期には及ばない印象もありますが、内をロスなく立ち回って、接近戦になった時は強いので、内寄りの馬番6番は大きなプラス材料。前走・阪神大賞典(⑦着)は伸び切れませんでしたが、年齢的にも一度叩いた方がいいでしょう。とにかく、リピーターが強い傾向からは外せない1頭。見合うだけのオッズ妙味はあります。

△⑩サヴォーナ

菊花賞は⑤着、昨秋の神戸新聞杯(②着)は2分23秒5。雄大な馬格のイメージとは違って、軽い馬場の時計勝負もこなすので、今の京都はピッタリでは。日経新春杯(②着)のように内を突く根性も持ち合わせていて、相手の1頭として是非。

 ③プリュムドール

G2、G3でも現状は善戦止まりなので、ここまで相手が強いと、好走イメージは沸きません。

 ⑧ゴールドプリンセス

松籟Sは道悪も味方に。天皇賞・春は条件戦を勝ち上がった馬はまったく通用していないので、見送りが賢明とみます。

 ⑨シルヴァーソニック

阪神大賞典が球節炎明けとはいえ⑪着。既に8歳。叩いた分の上積みは見込めるとしても、昨年(③着)ほど走れるかは微妙では。

 ⑪マテンロウレオ

日経賞は逃げて見せ場はつくりましたが、その日経賞は近年のメンバーの中では「弱メン」だったと個人的には思っています。昨年の天皇賞・春⑤着はまずまずですが、そこまでのパフォーマンスは戻っていないとみます。

 ⑬スカーフェイス

OP特別で連続④着ではさすがに厳しいでしょう。距離延長も微妙では。

 ⑮メイショウブレゲ

2走前の万葉S(①着)は内枠、ハンデ54キロを活かし切った結果。定量58キロのガチンコ勝負で大幅相手強化は試練か。

 ⑯チャックネイト

地力強化は著しいと思いますが、前走AJCC(①着)のレースを再現するなら内枠が欲しかったか。最後にそれなりの切れを要求される京都適性も微妙では。

 ⑰スマートファントム

典型的な道悪巧者。馬場回復で、G1メンバー相手ではさすがに。

 ⑱ハピ

大阪-ハンブルクCは最内を狙った最後の直線で前が詰まる不利はありましたが、位置をスムーズに取れなかった点で、芝適性は微妙ではないかと考えます。加えて、大外枠で距離ロスは否めず、厳しいとみます。

【万哲の決断馬券】


先週のフローラSで当コラム、おかげさまで3週連続的中を達成できました。桜花賞、皐月賞はモレイラ騎手の騎乗馬で好結果だったので、もう一度、託します。菊花賞②着時のタスティエーラはテン乗りでしたが、そこで特徴をつかんでいるであろう点は心強いです。土曜の午後6時段階では4番人気。オッズ妙味もあり、馬単①着固定で勝負します。

相手本線のブローザホーンは買い頃のオッズ。サヴォーナがここまで人気がないとはビックリ。ここまで付くのなら、押さえる価値はあります。

券種・買い方 組み合わせ・点数
馬単
⑦→⑤⑫
各2,000円(計4,000円)
馬単
⑦→①④⑥⑩⑭
各800円(計4,000円)
馬単
⑤→⑦
⑫→⑦
各1,000円(計2,000円)
合計 10,000円
ご注意
レースに関する情報は、主催者発表のものをご確認ください。また、勝馬投票券の購入はお客様のご判断の元で行ってください。

記事の配信(発売)後は、出走取消・除外・騎手変更などがあっても、原稿の差し替え等は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください。
小田哲也 プロフィール
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。2015年には宝塚記念で3連単52万馬券を当てるなど、万馬券メーカーであることから「万哲」という愛称で競馬ファンに親しまれている。2004年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、2009年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。グリーンチャンネル「中央競馬全レース中継」パドック解説を担当中。

【予想スタイル】
まず重視するのは好走した時の最大パフォーマンス。極論すれば、条件に合わない距離、競馬場、馬場状態、あるいは展開等での凡走は無視してOK。着順タイプは常に善戦型より、三振か本塁打か?の「1着型」を好んで狙う傾向あり。京都、阪神と馬券相性が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。


TOPページに戻る