穴ぐさ傾向と対策
函館記念以外の芝の特別競走で1番人気を信頼する手も!?
先週(7月7日~8日)の穴ぐさは[1.5.6.94](複勝率11.3%)という成績でした。七夕賞が波乱となったのに、激走馬を穴ぐさで指名できず、申し訳ありませんでした。今週末にも芝のハンデ重賞(函館記念)がありますので、巻き返せるように頑張りたいと思います。
函館記念は近3年で10番人気以下の穴馬が連対圏に入っていて、近10年のうち8年で7番人気以下の馬が連対しています。毎年毎年よく荒れていて、近10年での1番人気馬は[0.2.0.8]で、2011年以降は7年連続で馬券圏外に敗れているんですよね。
過去傾向的には、今年も函館記念の1番人気は信頼しづらいわけですが、今夏の函館芝の傾向的には逆のデータもあります。今夏の函館芝での1番人気馬は、特に特別競走において好走するケースが非常に多いのです。
今夏の函館芝では特別競走が18レース行われていて、1番人気馬は[8.3.5.2](複勝率88.9%)という成績です。その18頭は、出走間隔と馬体重によって次のように分けられます。
【2018年の函館芝の特別競走での1番人気】
間隔 | 着別度数 |
連闘 | [1.0.2.0] |
中1週 | [1.1.0.0] |
中2週 | [1.0.0.0] |
中3週 | 出走なし |
中4~8週 | [5.1.1.0] |
中9~11週 | [0.1.2.0] |
中13週以上 | [0.0.0.2] |
【2018年の函館芝の特別競走での1番人気】
馬体重 | 着別度数 |
458kg以下 | [0.0.2.2] |
460~478kg | [6.1.2.0] |
480~498kg | [0.1.0.0] |
500kg以上 | [2.1.1.0] |
馬券圏外に敗れた2頭は中13週以上の休み明けでした。今夏の函館芝の特別競走では、中11週以内の1番人気馬に限ると[8.3.5.0]で馬券圏外がないんですよ。
また、馬体重で見ると、馬券圏外に敗れた2頭は458kg以下の小柄なタイプで、460kg以上だと[8.3.3.0]という成績です。小柄で間隔が開いていたタイプ以外は安定して馬券に絡んでいて、これだけ揃って好走できているのはなかなか凄いことでしょう。
今年の函館記念で1番人気の可能性があるのは、サクラアンプルール、スズカデヴィアス、トリコロールブルー、ナイトオブナイツあたりでしょうか。このうち、サクラアンプルールは中15週で、ナイトオブナイツは小柄(前走時448kg)です。果たして、今年はどうなるでしょうか!?
正直なところ、それでも今年も函館記念は荒れるんじゃないかと思うので、上記のデータ(今夏の函館芝の特別競走で間隔が詰まった馬格のある1番人気は好走率が高い)は、函館記念以外のレースで適用してみてはいかがでしょう?と思います。
今週末の函館芝の特別競走は、土曜日(14日)に臥牛山特別(500万、2000m)、STV杯(1000万、1200m)、湯浜特別(500万、1800m)が予定され、日曜日(15日)に下北半島特別(500万、1200m)、北海H(1000万、2600m)、そして函館記念(G3、2000m)が組まれています。1番人気馬を信頼できそうなレースは多そうですから、チャンスを活かしたいですね。
函館記念については、『発掘データ箱』や『先読みトーク』、『メインレースの考え方』などで予想の指針となる情報が掲載されるはずですから、そちらを参考にしてください。
今週末も福島、中京、函館という3場での開催ですが、いずれも芝の使用コースが変更となりますので、ご注意ください。7月14日~15日に行われる3場(福島、中京、函館)の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
7月14日~15日
場所 | 芝 |
福島 | Bコース・1週目 |
中京 | Bコース・1週目 |
函館 | Bコース・1週目 |
7月14日
場所 | レース名 | 穴ぐさ成績 |
福島9R | 雄国沼特別 | [2.1.0.11] |
福島10R | 信夫山特別 | [1.0.0.13] |
福島11R | 安達太良S | [1.2.2.26] |
中京9R | マカオJCT | [0.2.0.19] |
中京10R | インディアT | [1.0.0.24] |
中京11R | マレーシアC | [1.0.0.15] |
函館10R | 臥牛山特別 | [0.1.0.2] |
函館11R | STV杯 | [1.2.3.17] |
函館12R | 湯浜特別 | [1.0.0.14] |
7月15日
場所 | レース名 | 穴ぐさ成績 |
福島9R | 種市特別 | [1.0.2.18] |
福島10R | 鶴ヶ城特別 | [0.1.3.27] |
福島11R | バーデンバーデンC | [2.2.2.21] |
中京9R | タイランドC | [1.1.2.25] |
中京10R | シンガポールTC賞 | [2.2.1.17] |
中京11R | 名鉄杯 | [2.2.3.17] |
中京12R | フィリピンT | [1.3.0.20] |
函館9R | 下北半島特別 | [1.1.0.16] |
函館10R | 北海H | [1.1.0.14] |
函館11R | 函館記念 | [0.4.5.24] |
函館12R | 渡島特別 | [1.1.0.18] |
☆注目レース☆
函館記念(G3、函館芝2000m)
函館記念での穴ぐさは[0.4.5.24](複勝率27.3%)で、複勝回収率は141%です。馬券に絡んだ穴ぐさは4~8歳の牡馬で、9頭中7頭はハンデ55~56kgでした。軽ハンデ過ぎない方がむしろ良さそうです。
過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が16頭いて、すべて②~③着です。16頭のうち、馬体重が500㎏以上だったのは3頭で、その3頭中2頭はハンデ57~58㎏で、残りの1頭は重馬場での激走でした。498kg以下での激走馬13頭のうち、良~稍重馬場での12頭はハンデ56kg以下となっています。
激走馬16頭はすべて中10週以内の臨戦で、父サンデー系が7頭、父ロベルト系が5頭、父ミスプロ系が2頭、父ノーザンダンサー系が1頭です。08~13年に激走した8頭は近3走がすべて馬券圏外でしたが、14年以降の激走馬8頭のうち6頭は近3走以内に③着以内の好走歴がありました。今年も好調さが感じられるタイプを狙うといいかもしれません。
☆注目レース☆
安達太良S(1600万、福島ダート1700m)
安達太良Sでの穴ぐさは[1.2.2.26](複勝率16.1%)で、複勝回収率は105%です。昨年は1~4番人気が馬券圏内を占める堅い決着だったので、今年は穴馬が激走する余地があってほしいものです。
馬券に絡んだ穴ぐさ5頭は5~6歳の牡セン馬で、中4週以内の臨戦でした。5頭はいずれも前走がダート1700m以外で⑨着以下でしたが、5頭中4頭はダート1700mで2連対以上を記録していたので、1700m実績をチェックしましょう。
☆注目レース☆
シンガポールTC賞(1000万、中京芝2000m)
シンガポールTC賞での穴ぐさは[2.2.1.17](複勝率22.7%)で、複勝回収率は136%です。中京芝2000mの時に限ると[1.2.1.5](複勝率44.4%)で3レースすべてで連対圏に入っていて、複勝回収率は284%です。
中京芝2000m戦で馬券圏内に入った4頭は4~5歳馬で、父か母父がサンデー系でした。4頭は前走が阪神か東京でしたが、中京での勝ち鞍があった馬なので、中京実績馬をマークしておきましょう。
☆注目レース☆
STV賞(1000万、函館芝1200m)
STV杯での穴ぐさは[1.2.3.17](複勝率26.1%)で、複勝回収率は128%です。一昨年、昨年と穴ぐさ💨が②&③着に入る【穴ぐさ💨ダブル】となっています。
馬券に絡んだ穴ぐさ💨は6頭中5頭が牝馬で、同じく6頭中5頭が母父ノーザンダンサー系で、6頭中5頭がひと桁馬番でした。6頭中4頭は函館芝1200mでの連対歴があり、6頭中3頭はダート1200mで勝ち鞍があったので、コース実績がある馬やダート実績馬をチェックしておきましょう。
☆注目レース☆
雄国沼特別(500万、福島芝1800m)
雄国沼特別での穴ぐさは[2.1.0.11](複勝率21.4%)で、複勝回収率は161%です。
連対圏に入った3頭はいずれも父サンデー系で、前走がいずれも馬券圏外でしたが、2~4走前に③着以内の好走歴がありました。3頭中2頭は右回りで勝ち鞍がなかった馬なので、近走に好走歴がある馬はコース実績にとらわれずに選出した方が良さそうです。