穴ぐさ傾向と対策
キーンランドCも1番人気は信頼しづらい!?
先週(8月18日~19日)の穴ぐさは[6.9.9.82](複勝率22.6%)で、単勝回収率が103%、複勝回収率が133%でした。札幌記念は堅い決着になりましたが、北九州記念で【A】評価で▲だったラブカンプーが③着に入りました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
先週のこのコーナーでは、今夏の札幌芝の中距離以上の特別競走において、父と母父がサンデー系&ノーザンダンサー系という馬の好走が多いことを記しました。結果として、①着サングレーザー、②着マカヒキがどちらも父ディープインパクト×母父デピュティミニスター系という配合で、データ通りという感じでしたね。
土曜日(18日)に行われた富良野特別(芝1800m)を勝ったのも父ローエングリン×母父デュランダルというトーセンスーリヤで、同日の札幌日刊スポーツ杯(芝2600m)では父ブラックタイド×母父チーフベアハートのブラックオニキスが③着に入りました。
今週末の札幌ではワールドオールスタージョッキーズが行われる予定で、第2戦が芝2000m(1600万)、第4戦が芝1800m(1000万)となっていますので、サンデー系&ノーザンダンサー系という馬に注目じゃないですかね。
そのワールドオールスタージョッキーズは、ほとんどの鞍上が乗り替わりで、馬券的に難解になることが多いですが、芝のレースに関してはちょっとした指針がありますので、それをお伝えしましょう。
【芝1200~2000mでのワールドオールスタージョッキーズ】
枠順 | 着別度数 |
1枠 | [0.0.0.9] |
2枠 | [0.2.0.7] |
3枠 | [1.1.1.15] |
4枠 | [0.1.3.14] |
5枠 | [1.0.3.14] |
6枠 | [1.1.1.15] |
7枠 | [4.4.0.10] |
8枠 | [2.0.1.14] |
これまでのワールドオールスタージョッキーズでは、芝1200m、芝1800m、芝2000mというレースが3回ずつ行われているのですが、この9レースのうち、8レースでは5~8枠の馬が勝っています。9レース中6レースで7~8枠の馬が勝利を収めていて、外枠有利の傾向が見られるんですよね。
7~8枠の馬は、勝ち馬が出なかった3レースでも②着に入っていて、9レースすべてで連対しています。今年のワールドオールスタージョッキーズは、第1戦が芝1200m(1000万)、第2戦が芝2000m(1600万)、第3戦がダート1700m(1000万)、第4戦が芝1800m(1000万)です。第3戦以外は外枠の馬を中心に考えてみてはいかがでしょうか。
今週末の札幌では、重賞のキーンランドCも予定されています。芝1200m重賞は先週の北九州記念に続いて2週連続となりますが、北九州記念で1番人気だったダイアナヘイローは⑦着に敗れ、8週前に行われたCBC賞でも1番人気は馬券圏外となりました(ダイメイフジ・⑪着)。
函館スプリントSの前にも掲載しましたが、古馬混合の芝1200m重賞での1番人気は、直線平坦コースだと勝ち切れないケースが続いていますので、今週末もその点は注意した方が良いでしょう。
【2012年以降、古馬混合の芝1200m重賞での1番人気馬】
コース | 着別度数 |
直線に坂のあるコース 中山・阪神・中京 |
[9.8.5.10] |
直線平坦コース 京都・札幌・函館・小倉・新潟 |
[1.10.2.21] |
2012年以降は直線平坦コースに限ると[1.10.2.21]で、勝ったのは2012年シルクロードSのロードカナロアまで遡ります。キーンランドCの1番人気は、重賞となってからの過去12回で[1.5.3.3]で、勝ったのは単勝1.9倍だった2011年のカレンチャンだけですからね。今年も1番人気は信頼しすぎない方が良いのではないでしょうか。
札幌芝は先週からコースが替わり(今週はCコース2週目)、今週は小倉芝がBコースに替わります。8月25日~26日に行われる3場(新潟、小倉、札幌)の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
8月25日~26日
場所 | 芝 |
新潟 | Aコース・5週目 |
小倉 | Bコース・1週目 |
札幌 | Cコース・2週目 |
8月25日
場所 | レース名 | 穴ぐさ成績 |
新潟9R | 瀬波温泉特別 | [1.2.3.24] |
新潟10R | 稲妻S | [1.3.1.17] |
新潟11R | BSN賞 | [1.1.1.21] |
小倉9R | ひまわり賞 | [0.0.0.3] |
小倉10R | 西海賞 | [0.0.1.7] |
小倉11R | 釜山S | [1.1.1.10] |
札幌9R | 積丹特別 | [0.1.2.14] |
札幌10R | WASJ第1戦 | [0.0.0.6] |
札幌11R | WASJ第2戦 | [1.0.1.7] |
札幌12R | ニセコ特別 | [0.1.0.21] |
8月26日
場所 | レース名 | 穴ぐさ成績 |
新潟9R | 五頭連峰特別 | [0.0.2.23] |
新潟10R | 朱鷺S | [3.0.0.17] |
新潟11R | 新潟2歳S | [0.1.2.32] |
小倉9R | 鳥栖特別 | [0.2.1.12] |
小倉10R | 別府特別 | [0.1.2.19] |
小倉11R | 小倉日経OP | [0.3.1.9] |
札幌9R | 千歳特別 | [0.0.0.8] |
札幌10R | WASJ第3戦 | [1.0.0.5] |
札幌11R | キーンランドC | [1.3.1.31] |
札幌12R | WASJ第4戦 | [0.0.0.9] |
☆注目レース☆
小倉日経OP(OP特別、小倉芝1800m)
小倉日経OPでの穴ぐさは[0.3.1.9](複勝率30.8%)で、複勝回収率は133%です。今年は登録馬が8頭と少なくなっていますが……。
馬券に絡んだ4頭は、中8週以内の臨戦でした。前走はいずれもふた桁着順でしたが、4頭のうち3頭は小倉芝1800mで勝ち鞍があったので、コース実績馬は前走着順で評価を下げすぎないように気を付けたいですね。
☆注目レース☆
WASJ第2戦(1600万、札幌芝2000m)
WASJ第2戦での穴ぐさは[1.0.1.7](複勝率22.2%)で、複勝回収率は142%です。
馬券に絡んだ2頭は5歳牡馬で、父か母父がロベルト系で、3代血統表内にグレイソヴリン系も持つ馬でした。開催後半の荒れ馬場でも力を発揮できそうな血統馬が良さそうです。どちらも近4走以内に勝ち鞍があったので、ある程度の勢いも確認して臨みましょう。
☆注目レース☆
稲妻S(1600万、新潟芝直1000m)
稲妻Sでの穴ぐさは[1.3.1.17](複勝率22.7%)で、複勝回収率は185%です。昨年はウエスタンユーノーが7番人気で②着に食い込みました。
馬券に絡んだ穴ぐさはいずれも牝馬で、5頭中4頭は父か母父がノーザンダンサー系でした。同じく5頭中4頭は近2走以内に勝ち鞍を挙げていたので、勢いのある牝馬が侮れないでしょう。
☆注目レース☆
釜山S(1600万、小倉ダート1700m)
釜山Sでの穴ぐさは[1.1.1.10](複勝率23.1%)で、複勝回収率は113%です。
③着以内に入った穴ぐさはひと桁馬番で、中5週以内の臨戦でした。3頭とも前走は掲示板外だったものの4~5番人気に推されていたので、前走着順で人気を落としているタイプが狙い目になりそうです。
■ちなみに…■
新潟2歳Sでの穴ぐさは[0.1.2.32]で、キーンランドCでは[1.3.1.31]です。昨年のキーンランドCでは【B】評価だったナックビーナスが③着に入りました。過去10年で7番人気以下で③着以内に入った馬は、新潟2歳Sが9頭、キーンランドCが6頭です。
新潟2歳Sで激走した9頭のうち7頭は、前走でメンバー中最速の上がりを使っていたので、前走の上がり順位は確認しておきましょう。
激走馬9頭のうち馬番4番以内だった馬が3頭で、それ以外の6頭は馬番7番より外枠でした。馬番7番より外枠で激走した6頭中5頭は4代血統表内にグレイソヴリン系を持っていたので、真ん中から外枠の馬はグレイソヴリン系を持っているかどうかを確認しておくと良さそうです(馬番4番以内の激走馬はグレイソヴリン系を持っていませんでした)。
キーンランドCで激走した6頭は、いずれも芝重賞で③着以内に入ったことがあった馬です。6頭は父か母父か母母父がノーザンダンサー系だったので、ノーザンダンサー系の有無をチェックしたいですね。
6頭はいずれもメンバー中3位以内の上がりを使っての激走で、09年以降の5頭は4角7番手以下からの差し込みでした。激走した6頭は5~9歳で、4頭が6歳以上でしたから、ベテランも末脚のしっかりしたタイプは侮らないようにしましょう。