穴ぐさ傾向と対策
今年の皐月賞もプラス体重の馬には要注意!?
先週(4月6日~7日)の穴ぐさは[2.12.10.86](複勝率21.8%)で、複勝回収率が113%でした。阪神牝馬Sでミエノサクシードが9番人気で③着、桜花賞ではシゲルピンクダイヤが7番人気で②着に入り、ともに【A】評価で激走してくれました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
今年の重賞での穴ぐさは、評価別の成績が次のようになっています。
【2019年重賞での穴ぐさ】
評価 | 着別度数 | 複勝率 |
A | [1.1.5.29] | 19.4% |
B | [1.1.1.32] | 8.6% |
C | [2.0.1.32] | 8.6% |
【A】評価の成績が抜けてきました。今後も、穴ぐさ内での序列もきちんと評価できるように頑張ります。
それにしても、桜花賞でのグランアレグリアは3ヶ月半ぶりの休み明けでも1分32秒7という桜花賞レコードで快勝して、強さを見せつけましたね。今週末の皐月賞にも年明け初戦となるサートゥルナーリアがいて、人気を集めそうです。やはり3ヶ月半ぶりの出走になりますが、快勝したホープフルSの再現となるでしょうか。
グランアレグリアは休み明けでも馬体重が6kg減の476kgで、これはサウジアラビアRCを快勝した時と同じでした。サートゥルナーリアは前走のホープフルSが12kg増の500kgで、どのような馬体重で出走してくるか、注目すべきかと思います。
過去10年の皐月賞では、プラス体重だった馬が勝てていません。
【近10年(2009年以降)の皐月賞】
馬体重 | 着別度数 |
マイナス体重 | [5.8.5.75] |
前走と同体重 | [5.1.2.28] |
プラス体重 | [0.1.3.42] |
優勝した馬はマイナス体重か前走と同体重で、プラス体重の馬は②着に入ったのも3年前のマカヒキだけです。そのマカヒキは次走のダービーで優勝しました。近3年のダービー馬は、前走の皐月賞をプラス体重で負けていたタイプなんですよね。
【2016年以降のダービー馬】
年 | ダービー馬 | 前走の皐月賞 |
2016年 | マカヒキ | 3番人気②着 (プラス2kgの498kg) |
2017年 | レイデオロ | 5番人気⑤着 (プラス8kgの484kg) |
2018年 | ワグネリアン | 1番人気⑦着 (プラス2kgの452kg) |
いずれも皐月賞では5番人気以内に推されながら、プラス体重で敗れていました。さらに言えば、一昨年のダービー②着スワーヴリチャードも皐月賞はプラス4kgの504kg(2番人気⑥着)で、3年前のダービー②着サトノダイヤモンドも皐月賞はプラス6kgの504kg(1番人気③着)でした。
皐月賞をプラス体重で出てきた馬は、ダービーで狙った方が良さそうに映るので、今年も注意すべきじゃないでしょうか。
先週の中山では、ニュージーランドTと春雷SというOP競走が2レースありましたが、勝利したのは4&8番人気馬で、相変わらず1番人気馬はあまり勝てていません。
【2019年の中山芝でのOP】
人気 | 牡セン馬 | 牝馬 |
1番人気 | [0.3.1.7] | [2.2.0.4] |
2番人気 | [1.3.2.8] | [2.1.0.2] |
3番人気 | [4.0.1.6] | [1.4.0.3] |
4番人気 | [2.0.2.8] | [0.1.1.5] |
5番人気 | [1.0.1.11] | [1.1.2.2] |
6番人気 | [0.1.0.9] | [0.1.1.7] |
7番人気 | [1.2.5.6] | [0.0.0.5] |
8番人気以下 | [4.0.2.80] | [0.0.1.43] |
1番人気は[2.5.1.11]で、勝利したのはモズスーパーフレア(カーバンクルS、オーシャンS)だけです。牡セン馬に限ると[0.3.1.7]と11連敗中です。
中山芝のOPを1番人気の牡馬が勝ったのは、昨年12月28日のホープフルSでのサートゥルナーリアが最後。今年の皐月賞は、そのサートゥルナーリアが1番人気だと思いますが、再び同馬が連敗記録を止めることになるでしょうか!? 馬体重に注目して、判断を下したいですね。
4月13日~14日に行われる3場(中山、阪神、福島)の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
4月13日~14日
場所 | 芝 |
中山 | Bコース・3週目 |
阪神 | Bコース・3週目 |
福島 | Aコース・2週目 |
4月13日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 山藤賞 | 出走ナシ |
中山10R | 下総S | [1.0.1.24] |
中山11R | 中山グランドジャンプ | 出走ナシ |
中山12R | 利根川特別 | [2.0.3.23] |
阪神9R | 蓬莱峡特別 | [0.0.2.12] |
阪神10R | 陽春S | [0.1.3.31] |
阪神11R | アーリントンC | [1.2.2.23] |
福島10R | 雪うさぎ賞 | [1.1.2.25] |
福島11R | ラジオ福島賞 | [2.2.0.25] |
福島12R | 飯盛山特別 | [3.1.1.20] |
4月14日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山8R | 袖ケ浦特別 | [0.0.0.20] |
中山9R | 鹿野山特別 | [1.3.2.15] |
中山10R | 京葉S | [0.1.6.23] |
中山11R | 皐月賞 | [2.3.1.30] |
中山12R | 春興S | [0.0.3.12] |
阪神9R | 千種川特別 | [1.3.0.27] |
阪神10R | 難波S | [1.0.1.26] |
阪神11R | アンタレスS | [2.0.1.32] |
福島10R | 医王寺特別 | [1.1.0.17] |
福島11R | 福島民報杯 | [2.2.4.23] |
福島12R | 奥の細道特別 | [1.1.0.17] |
☆注目レース☆
皐月賞(G1、中山芝2000m)
皐月賞での穴ぐさは[2.3.1.30](複勝率16.7%)で、複勝回収率は163%です。昨年は【C】評価だったサンリヴァルが②着、一昨年は【C】評価だったアルアインが①着、3年前は【A】評価だったディーマジェスティが①着となっています。
その3頭を含めて過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が10頭いて、2014年以降の7頭は馬番7番より外枠の馬となっています。10頭は前走が芝1800~2000mのOPで、中山での9頭は前走が④着以内でした。その9頭中8頭は前走が4角5番手以内だったので、先行脚質の馬が侮れないでしょう。
2014年以降に中山で激走した7頭のうち6頭は、父か母父がサンデー系で、母父か母母父か母母母父がナスルーラの系統でした。今年の登録馬でそのような配合の馬は、アドマイヤジャスタ、サトノルークス、シュヴァルツリーゼ、タガノディアマンテ、ナイママ、ブレイキングドーンです。
☆注目レース☆
アーリントンC(G3、阪神芝外1600m)
アーリントンCでの穴ぐさは[1.2.2.23](複勝率17.9%)で、複勝回収率は135%です。馬券圏内に激走した5頭のうち4頭は馬体重が496~522kgの大型でした。
過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が7頭いて、そのうち5頭が496kg以上でした。2010年以降の6頭は父か母父がサンデー系かノーザンダンサー系で、中7週以内の臨戦だったので、順調に使われている大型馬が侮れないでしょう。激走した7頭のうち6頭は馬番8番より外枠でした。
☆注目レース☆
京葉S(OP特別、中山ダート1200m)
京葉Sでの穴ぐさは[0.1.6.23](複勝率23.3%)で、複勝回収率は119%です。
③着以内に入った7頭は5~8枠の牡セン馬で、7頭のうち5頭は馬体重が496kg以上でした。7頭のうち4頭は近3走以内に準OPでの勝ち鞍があったので、勢いがあって外目を走れそうなタイプに注目でしょう。
☆注目レース☆
福島民報杯(OP特別、福島芝2000m)
福島民報杯での穴ぐさは[2.2.4.23](複勝率25.8%)で、複勝回収率は149%です。
馬券圏内に入った8頭のうち6頭は関西馬で、8頭のうち5頭は6歳以上の馬でした。8頭中7頭は芝OPで③着以内に入ったことがあり、6頭は芝重賞で馬券に絡んだことがあったので、実績あるベテランを見逃さないようにしましょう。
☆注目レース☆
鹿野山特別(1000万、中山芝2000m)
鹿野山特別での穴ぐさは[1.3.2.15](複勝率28.6%)で、複勝回収率は190%です。穴ぐさのいた近5年のうち4年で馬券に絡む馬が出ています。
③着以内に入った6頭は4~6歳の関東所属の牡馬で、父か母父がサンデー系かノーザンダンサー系です。2013年以降の5頭は前走が1800mで馬券圏外だったので、距離延長馬に妙味がありそうです。
☆注目レース☆
蓬莱峡特別(1000万、阪神芝外1800m)
蓬莱峡特別での穴ぐさは[0.0.2.12](複勝率14.3%)で、複勝回収率は104%です。
③着に入った2頭は父か母父がサンデー系の5歳馬で、前走でも阪神芝外1800mを使われて掲示板外に敗れていました。その2戦は休み明けだったので、一度使われて良化が見込めるタイプに注意しましょう。
■ちなみに…■
アンタレスSでの穴ぐさは[2.0.1.32]で、過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が3頭です。その3頭は父ミスプロ系の4~6歳馬で、母父か母母父がノーザンダンサー系でした。3頭は前走が⑤着以下でしたが、いずれも2~3走前に③着以内の好走歴があったので、前走着順で評価を落とされている馬をチェックしておきましょう。