穴ぐさ傾向と対策
ユニコーンSでも距離短縮馬の好走がある!?
先週(6月8日~9日)の穴ぐさは[2.4.6.63](複勝率16.0%)で、マーメイドSではサラスが7番人気で①着、エプソムCではサラキアが7番人気で②着と、ともに【A】評価の馬が連対圏に激走してくれました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
これで今年の重賞での穴ぐさは[8.4.10.141](複勝率13.5%)で、単勝回収率が151%となりました。ダービーを12番人気で制したロジャーバローズの存在が大きいわけですが、同馬を除いても芝重賞での単勝回収率は100%を超えていますので、今週末以降もご注目いただければと思います。
さて、今週末からは函館開催が始まり、東京・阪神・函館での3場開催になります。重賞は函館で函館スプリントS、東京でユニコーンSが予定されています。
昨年のユニコーンSは7枠14番だったルヴァンスレーヴが1番人気に応えて3馬身半差で快勝しましたが、実はその後のJRAのダート重賞では、馬番8番より外枠に入った1番人気が勝てない状況が続いています。
昨年のユニコーンS以降、JRAのダート重賞は17レースが行われ、1番人気の成績が次の通りです。
【昨年のユニコーンS以降のJRAダート重賞での1番人気】
馬番 | 着別度数 |
馬番1~7番 | [6.3.2.0] |
馬番8~14番 | [1.0.0.5] |
1番人気は、馬番7番以内の時と馬番8番より外枠の時で明暗が分かれています。馬番7番以内だと11頭すべてが馬券圏内に入っていて、昨年11月の武蔵野Sでのサンライズノヴァ以降は6頭がいずれも優勝していますが、馬番8番より外枠だと馬券圏外が続いています。今年のユニコーンSでの1番人気は馬番何番の馬となるでしょうか。
昨年のユニコーンSでのルヴァンスレーヴは、前走が伏竜S(中山ダート1800m、②着)で、距離短縮の臨戦でした。今年のフェブラリーSでも距離短縮の臨戦だったインティが優勝していて、近年の東京ダート1600mの重賞では距離短縮馬がずっと連対しているので、そのことにも注目すべきでしょう。
【2015年以降の東京ダート1600mでの重賞】
条件 | レース数 |
距離短縮馬が①着 | 8レース |
距離短縮馬が連対 | 12レース |
距離短縮馬はすべて④着以下 | 1レース |
2015年以降に東京ダート1600mで施行された重賞は13レースで、そのうち12レースでは距離短縮馬が連対圏に入っています。距離短縮馬が馬券に絡まなかったのは2015年のユニコーンSだけで、その時は小雨での稍重馬場でした。
良馬場での東京ダート1600mの重賞で距離短縮馬が馬券に絡まなかったのは、1990年以降だと2012年の武蔵野Sだけとなっています。今週末の東京競馬場も雨が降る可能性があるようですが、たとえ馬場が湿っても距離短縮馬が馬券に絡むケースは多いので、ユニコーンSでも前走で1600mを超える距離を走っていた馬には注目でしょう。
東京芝と阪神芝は、今週末から施行コースが変更となるので、ご注意ください。6月15日~16日に行われる3場(東京、阪神、函館)の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
6月15日~16日
場所 | 芝 |
東京 | Dコース・1週目 |
阪神 | Bコース・1週目 |
函館 | Aコース・1週目 |
6月15日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 稲城特別 | [1.0.1.4] |
東京10R | 相模湖特別 | [0.0.4.26] |
東京11R | ジューンS | [1.0.2.15] |
阪神9R | 鷹取特別 | [0.0.1.24] |
阪神10R | 小豆島特別 | [0.0.0.10] |
阪神11R | 水無月S | [1.1.2.17] |
函館10R | 駒ヶ岳特別 | [1.1.1.11] |
函館11R | HTB杯 | [0.2.2.19] |
函館12R | 遊楽部特別 | [2.1.1.19] |
6月16日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 青梅特別 | [0.1.2.17] |
東京10R | 町田特別 | 出走ナシ |
東京11R | ユニコーンS | [0.0.4.32] |
阪神9R | 箕面特別 | [0.0.4.17] |
阪神10R | 灘S | [1.1.1.22] |
阪神11R | 米子S | [2.1.0.18] |
函館10R | 木古内特別 | [0.2.1.14] |
函館11R | 函館スプリントS | [1.1.1.30] |
函館12R | 北斗特別 | [0.1.2.12] |
☆注目レース☆
水無月S(3勝クラス・準OP、阪神芝1200m)
水無月Sでの穴ぐさは[1.1.2.17](複勝率19.0%)で、複勝回収率は102%です。一昨年はラクアミが③着に入り、昨年はナインテイルズが①着となりました。
馬券に絡んだ4頭は5~7歳で、馬番4~10番の偶数馬番でした。4頭はいずれも前走で馬券圏外に敗れていましたが、阪神での連対歴があったので、阪神実績馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
箕面特別(2勝クラス・1000万、阪神ダート1200m)
箕面特別での穴ぐさは[0.0.4.17](複勝率19.0%)で、複勝回収率は106%です。ダートの時に限ると[0.0.2.10](複勝率16.7%)で、複勝回収率は124%です。
ダートで馬券圏内に入った2頭は6~8歳の牡馬で、馬番6番でした。どちらも阪神では勝ち鞍がなかったものの、右回りでも直線に急坂があるコースでも勝ったことがあったので、そのようなタイプは侮らないようにしましょう。
☆注目レース☆
稲城特別(1勝クラス・500万、東京芝2400m)
稲城特別での穴ぐさは[1.0.1.4](複勝率33.3%)で、複勝回収率は128%です。
③着以内に入った2頭は3歳牡馬で、初勝利を斤量54kgで挙げていました。どちらも前走から斤量が減っていたので、古馬混合戦で斤量が軽くなっている馬に妙味がありそうです。
☆注目レース☆
駒ヶ岳特別(1勝クラス・500万、函館芝2600m)
駒ヶ岳特別での穴ぐさは[1.1.1.11](複勝率21.4%)で、複勝回収率は104%です。昨年はディバインブリーズが10番人気で②着に食い込みました。
馬券に絡んだ3頭は馬番1~2番で、3頭のうち2頭は休み明けでした。3頭はいずれも馬番1~2番で勝ったことがあったので、内枠を引き当てた内枠実績馬に注目しましょう。
☆注目レース☆
遊楽部特別(1勝クラス・500万、函館芝1800m)
遊楽部特別での穴ぐさは[2.1.1.19](複勝率17.4%)で、複勝回収率は122%です。
馬券圏内に入った4頭は4歳の関東馬で、いずれも偶数馬番でした。4頭のうち3頭は函館が初めてでしたが、4頭は6~8月に連対歴がありました。夏季実績のある偶数馬番の馬をマークしておきましょう。
■ちなみに…■
ユニコーンSでの穴ぐさは[0.0.4.32]で、函館スプリントSでは[1.1.1.30]です。昨年は、函館スプリントSでヒルノデイバローが10番人気で②着、ユニコーンSではエングローサーが7番人気で③着に入りました。
函館スプリントSでは一昨年にも穴ぐさのエポワスが③着となっていて、同馬を含めて過去10年の同レースでは7番人気以下で③着以内に入った馬が10頭います。エポワスは484kg、ヒルノデイバローは506kgでの激走で、激走馬の10頭のうち8頭は470~506kgでした。
激走した10頭のうち、前走も芝1200mだった馬は2頭だけで、前走が1400~1600mだった馬が7頭を数えます。6頭は芝1200mのOPで連対実績があったタイプで、それ以外の4頭中3頭は牝馬でした。牝馬や芝1200m実績馬の巻き返しに注意が必要でしょう。
過去10年のユニコーンSの勝ち馬は1~3番人気で、7番人気以下で馬券に絡んだ6頭は②~③着です(6頭中5頭は③着)。激走した6頭中5頭は7~9番人気で、同じく6頭中5頭は道悪馬場で穴を開けているので、脚抜き良い馬場の方が波乱度は増しそうです。
6頭のうち5頭は前走が④着以内で(例外は前走がドバイだったケイアイレオーネ)、同じく6頭のうち5頭は偶数馬番でした。6頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系だったので、そのようなタイプをマークしておきましょう。