穴ぐさ傾向と対策
1番人気はローズSとセントライト記念で明暗が!?
先週(9月7日~8日)の穴ぐさは[2.7.8.56](複勝率23.3%)で、複勝回収率が103%でした。紫苑Sではフェアリーポルカが、セントウルSではファンタジストがそれぞれ【A】評価で②着に入りましたね。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
日曜日(8日)に行われたセントウルSと京成杯AHはともにレコードの決着で、セントウルSは13頭立てになり、1番人気に推されたタワーオブロンドンが3馬身差で快勝しましたね。
先週のこのコーナーで、今年の阪神芝重賞の1番人気は頭数が重要という話をしましたが、今週末のローズSは登録頭数が12頭で、すでに13頭立て以下であることが確定しています。今年の傾向を考えると、ローズSも1番人気の好走率は高そうに思いますね。
【2019年の阪神芝重賞での1番人気】
頭数 | レース | 1番人気 | 着順 |
9頭 | 鳴尾記念 | メールドグラース | ① |
11頭 | 阪神大賞典 | シャケトラ | ① |
12頭 | 宝塚記念 | キセキ | ② |
13頭 | チューリップ賞 毎日杯 セントウルS |
ダノンファンタジー ヴァンドギャルド タワーオブロンドン |
① ③ ① |
14頭 | 大阪杯 阪神牝馬S |
ブラストワンピース ラッキーライラック |
⑥ ⑧ |
16頭 | マーメイドS | センテリュオ | ④ |
18頭 | 阪急杯 フィリーズレビュー 桜花賞 アーリントンC |
ミスターメロディ アウィルアウェイ ダノンファンタジー フォッサマグナ |
⑦ ⑦ ④ ⑯ |
今年の阪神芝重賞での1番人気は上記の通りで、13頭立て以下だと[4.1.1.0]で、12頭立て以下だと[2.1.0.0]です。今年のローズSは12頭立て以下ですから、1番人気は連対確率が高いと見ても良いのかもしれませんね。
一方、中山では月曜日(16日)にセントライト記念が予定されています。こちらは中山芝2200mでの重賞で、2200m重賞は宝塚記念やエリザベス女王杯、京都記念、オールカマーなどがありますが、実は近年は1番人気が勝利できないケースが多いんですよね。2015年以降の成績をご覧ください。
【2015年以降の芝2200m重賞での1番人気】
年 | 1番人気 |
2015年 | [0.3.0.4] |
2016年 | [3.1.0.3] |
2017年 | [0.4.1.2] |
2018年 | [1.2.2.2] |
2019年 | [0.3.0.1] |
施行レースは、アメリカJCC、京都記念、京都新聞杯、宝塚記念、セントライト記念、オールカマー、エリザベス女王杯で、2015年以降の1番人気は[4.13.3.12]と②着の多さが目立ちます。
芝2200m重賞は2015年以降に32レースが行われ、1番人気は出走頭数によって次のような成績が残されています。
【2015年以降の芝2200m重賞での1番人気】
頭数 | 1番人気 |
10頭立て | [0.0.2.0] |
11頭立て | [0.2.0.2] |
12頭立て | [3.3.0.0] |
14頭立て | [1.0.0.1] |
15頭立て | [0.3.0.3] |
16頭立て | [0.1.0.3] |
17頭立て | [0.3.1.2] |
18頭立て | [0.1.0.1] |
14頭立て以下だと[4.5.2.3]で、15頭立て以上だと[0.8.1.9]と勝てていません。15頭立て以上の芝2200m重賞で1番人気が優勝したケースは、2014年セントライト記念(18頭立て)でのイスラボニータまで遡ります。
今年のセントライト記念は23頭が登録していて、フルゲートの18頭立てとなる可能性が高そうですが、果たして1番人気は勝ち切ることができるでしょうか!?
今週末は9月14日~16日の3日間開催で、中山・阪神の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
9月14日~16日
場所 | 芝 |
中山 | Bコース・2週目 |
阪神 | Aコース・2週目 |
9月14日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 古作特別 | [0.0.0.12] |
中山10R | 松戸特別 | [1.1.1.15] |
中山11R | レインボーS | [1.1.2.12] |
阪神9R | 野路菊S | 出走ナシ |
阪神10R | 芦屋川特別 | [2.2.3.19] |
阪神11R | オークランドRCT | [0.2.2.16] |
9月15日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 汐留特別 | [2.3.1.19] |
中山10R | 初風特別 | [2.1.1.24] |
中山11R | ラジオ日本賞 | [0.2.0.6] |
阪神9R | 新涼特別 | [0.3.2.21] |
阪神10R | 能勢特別 | [0.0.0.7] |
阪神11R | ローズS | [2.2.3.27] |
9月16日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 白井特別 | [0.0.2.9] |
中山10R | エルコンドルパサーC | [0.2.1.27] |
中山11R | セントライト記念 | [1.1.3.34] |
阪神9R | 甲武特別 | [1.0.0.2] |
阪神10R | ウオッカC | [0.2.2.10] |
阪神11R | JRAアニバーサリーS | [0.2.1.19] |
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。
☆注目レース☆
ローズS(G2、阪神芝外1800m)
ローズSでの穴ぐさは[2.2.3.27](複勝率20.6%)で、複勝回収率は130%です。昨年は馬券に絡めませんでしたが、2008年以降は穴ぐさのいた10年中7年で③着以内に入っています。
過去10年のローズSでは7番人気以下で③着以内に入った馬が11頭いて、そのうち8頭は父か母父がサンデー系で、残りの3頭は父か母父がノーザンダンサー系です。父も母父もサンデー系ではなかった3頭は馬番13~15番で、激走した11頭のうち5頭が馬番1~4番、6頭が馬番11~16番となっているので、内か外の極端枠の馬が面白そうです。
11頭のうち前走が春の重賞だった馬は2頭で、残りの9頭は前走が2勝クラス(旧1000万)以下で①~④着でした。その9頭のうち8頭は前走が7~9月で、中7週以内の臨戦だったので、夏に力を付けてきた馬が侮れないでしょう。
☆注目レース☆
レインボーS(3勝クラス、中山芝2000m)
レインボーSでの穴ぐさは[1.1.2.12](複勝率25.0%)で、複勝回収率は142%です。昨年はドレッドノータスが①着、一昨年はスズカビスタが②着、3年前はケイアイチョウサンが③着に入り、3年連続で馬券に絡んでいます。
激走した4頭の穴ぐさは父か母父がサンデー系で、5~7歳馬でした。4頭は近4走以内に芝で③着以内があり、4頭中3頭は近2走以内に馬券圏内があったので、好調そうなベテランを見逃さないようにしましょう。
☆注目レース☆
オークランドRCT(3勝クラス、阪神ダート1800m)
オークランドRCTでの穴ぐさは[0.2.2.16](複勝率20.0%)で、複勝回収率は108%です。一昨年はロイヤルパンプが10番人気で②着に入り、昨年は②着ダンツゴウユウ&③着ドラゴンカップという【穴ぐさダブル】でした。
③着以内に入った4頭の穴ぐさは4~5歳馬で、父か母父がミスプロ系でした。4頭は中8週以内の臨戦で、4頭中3頭は近2走以内にダートで③着以内の好走歴があったので、順調そうなタイプをチェックしておきましょう。
☆注目レース☆
松戸特別(2勝クラス、中山ダート2400m)
松戸特別での穴ぐさは[1.1.1.15](複勝率16.7%)で、複勝回収率は141%です。
馬券圏内に入った3頭の穴ぐさは4~5歳の牡セン馬で、前走が⑦着以下でしたが、2走前に馬券圏内に入っていました。3頭は490~550kgだったので、前走着順で評価を下げている大型馬に目を光らせましょう。
☆注目レース☆
初風特別(2勝クラス、中山芝1200m)
初風特別での穴ぐさは[2.1.1.24](複勝率14.3%)で、複勝回収率は100%です。近3年に限ると[2.1.1.5]という成績で、昨年は②着イサチルホープ&③着ウォーターラボという【穴ぐさダブル】になりました。
激走した4頭の穴ぐさは4~6歳の関西馬で、いずれも前走が8月の小倉芝1200mでした。4頭はいずれも直線に坂のあるコースで勝ったことがない馬でしたが、近3走以内に芝1200mで⑤着以内があり、4頭中3頭は近3走以内に③着以内があったので、好調そうな関西馬はコース実績を気にせず狙った方が良さそうです。
☆注目レース☆
芦屋川特別(2勝クラス、阪神芝1200m)
芦屋川特別での穴ぐさは[2.2.3.19](複勝率26.9%)で、複勝回収率は139%です。
1200m戦で馬券に絡んだ6頭の穴ぐさは3~4歳馬で、6頭中5頭はひと桁馬番でした。6頭はいずれも近2走以内に芝で③着以内の好走歴があり、6頭中5頭は父がミスプロ系かロベルト系だったので、そのようなタイプをマークしておきましょう。
☆注目レース☆
新涼特別(2勝クラス、阪神ダート1400m)
新涼特別での穴ぐさは[0.3.2.21](複勝率19.2%)で、複勝回収率は130%です。
馬券圏内に入った5頭のうち4頭は前走が⑤着以下でしたが、5頭は右回りの1200~1400mで勝ち鞍があり、5頭中4頭は右回りのダート1400mで勝ったことがありました。阪神や京都のダート1400m実績をチェックしておくと良さそうです。
☆注目レース☆
ウオッカC(2勝クラス、阪神ダート1800m)
ウオッカCは吹田特別として行われていたもので、吹田特別での穴ぐさは[0.2.2.10](複勝率28.6%)で、複勝回収率は219%です。
③着以内に入った4頭の穴ぐさは4~5歳の牡セン馬で、中5週以内の臨戦でした。4頭はいずれも阪神か中京での好走歴があったので、直線に急坂があるコースでの実績を確認しておきましょう。
■ちなみに…■
セントライト記念での穴ぐさは[1.1.3.34]で、昨年は【A】評価だったグレイルが③着に食い込みました。
過去10年での優勝馬は1~6番人気で、7番人気以下で③着以内に入った馬は5頭います。激走した5頭はいずれも偶数馬番で、前走が新潟か東京でした。5頭のうち中山で激走した馬は4頭で、そのうち3頭は中山か阪神での勝ち鞍があったので、右回りで直線に急坂があるコースで勝利実績があるタイプが侮れないでしょう。
中山で激走した4頭は父がサンデー系かロベルト系で、いずれも4代血統表内にノーザンテーストを持っていたので、ノーザンテーストの有無も確認しておくと良さそうです。