穴ぐさ傾向と対策
マイラーズCもディープインパクトの系統が!?
先週(4月18日~19日)の穴ぐさは[3.5.11.96](複勝率16.5%)でした。皐月賞で8番人気だったガロアクリークが③着に入ったものの、穴ぐさとして指名できず、すみませんでした。ガロアクリークは前走のスプリングSで穴ぐさに指名して①着となっていて、今回は距離延長の臨戦を嫌ってしまったことが失敗でした…。申し訳ありません。
皐月賞を制したのは1枠1番で1番人気に推されたコントレイルで、前日のアーリントンCでも1番人気馬(タイセイビジョン)が勝ちました。先々週の桜花賞までは、今年の3歳重賞での1番人気は15連敗中だったわけですから、先週で様相が一変したと言えそうです。いわゆる「出る時はドバっと出る」もののように、今週末のフローラSも1番人気馬が勝つか、注目ですね。
そのフローラSは牝馬限定戦で、現3歳世代の牝馬限定重賞は桜花賞までで9レースが行われ、1番人気馬と優勝馬が次の通りとなっています。
【現3歳世代の牝馬限定の芝重賞】
レース | 1番人気 | 優勝馬 |
桜花賞 | ②着レシステンシア | デアリングタクト(2番人気) |
フラワーC | ③着シーズンズギフト | アブレイズ(12番人気) |
フィリーズレビュー | ④着カリオストロ | エーポス(5番人気) |
チューリップ賞 | ③着レシステンシア | マルターズディオサ(4番人気) |
クイーンC | ⑩着ルナシオン | ミヤマザクラ(2番人気) |
フェアリーS | ⑥着アヌラーダプラ | スマイルカナ(3番人気) |
阪神JF | ⑥着リアアメリア | レシステンシア(4番人気) |
ファンタジーS | ②着マジックキャッスル | レシステンシア(6番人気) |
アルテミスS | ①着リアアメリア | リアアメリア(1番人気) |
1番人気は現在8連敗中なので、牝馬限定戦というカテゴリーでも1番人気の優勝馬が現れるかどうかがポイントですかね。
現3歳世代の牝馬限定重賞では、前走が連対で騎手が継続騎乗した馬の成績が良いことを記してきましたので、改めてそのデータをご覧ください。
【現3歳世代の牝馬限定の芝重賞】
前走 | 騎手が 継続騎乗 |
騎手が 乗り替わり |
前走①着 | [5.1.2.22] | [1.2.1.29] |
前走②着 | [1.1.1.7] | [1.1.0.4] |
前走③着 | [0.0.0.5] | [0.2.0.2] |
前走④着以下 | [0.0.4.14] | [1.2.1.24] |
前走①~②着で騎手が前走時と同じだった馬は[6.2.3.29](複勝率27.5%)で、桜花賞を制したデアリングタクト(松山騎手)もここに入ります。前走①~②着で騎手が前走時と同じという馬は、フローラSではそれほど多くならなさそうですから、注目してみてはいかがでしょうか。
一方、京都ではマイラーズCがあり、インディチャンプやフィアーノロマーノなどが出走を予定しています。京都芝での重賞は2月の京都牝馬S以来になるわけですが、今年1~2月の京都芝重賞は父系別の成績が次のようになっていました。
【2020年の京都芝重賞】
父系 | 着別度数 |
父サンデー系 | [5.3.4.40] |
父ロベルト系 | [1.1.1.1] |
父ブラッシンググルーム系 | [1.1.0.0] |
父ミスプロ系 | [0.1.1.15] |
父ノーザンダンサー系 | [0.1.1.14] |
上記5系統以外の父系 | [0.0.0.3] |
出走頭数が多いこともありますが、父サンデー系が7レースのうち5レースで勝利し、勝てなかった2レースでも②着に入りました。
父サンデー系の中でも特に好走馬が目立ったのがディープインパクト産駒やその系統の馬で、次の馬たちが馬券圏内に好走しました。
【2020年の京都芝重賞で③着以内に入った父ディープインパクト系】
月日 レース |
着順 馬名 |
2月22日 京都牝馬S |
①着サウンドキアラ(ディープインパクト産駒) |
2月16日 京都記念 |
②着カレンブーケドール(ディープインパクト産駒) |
2月9日 きさらぎ賞 |
②着ストーンリッジ(ディープインパクト産駒) ③着アルジャンナ(ディープインパクト産駒) |
1月19日 日経新春杯 |
①着モズベッロ(ディープブリランテ産駒) ②着レッドレオン(ディープインパクト産駒) |
1月12日 シンザン記念 |
①着サンクテュエール(ディープインパクト産駒) |
1月5日 京都金杯 |
①着サウンドキアラ(ディープインパクト産駒) |
上記の8頭のうち7頭はディープインパクト産駒で、同産駒は6レースで連対しています。今年の京都芝重賞でディープインパクト産駒が馬券に絡まなかったのは1200m戦のシルクロードSだけで、同レースにはそもそも同産駒の出走馬がいませんでした。
今年の京都芝重賞で父ディープインパクト系の馬は[4.3.1.10](複勝率44.4%)という好成績です。マイラーズCにはヴァンドギャルド(ディープインパクト産駒)が登録していますので、どうぞご注目ください。
今週末からは東京、京都、福島という3場開催になり、福島芝はBコースに変更となりますのでご注意ください。4月25日~26日に行われる東京、京都、福島の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
4月25日~26日
場所 | 芝 |
東京 | Aコース・1週目 |
京都 | Cコース・1週目 |
福島 | Bコース・1週目 |
4月25日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 新緑賞 | [0.0.0.3] |
東京10R | 府中特別 | [3.2.0.21] |
東京11R | オアシスS | [0.2.3.31] |
京都9R | あやめ賞 | [0.1.2.10] |
京都10R | 六波羅特別 | [1.0.0.14] |
京都11R | 彦根S | [0.0.1.23] |
福島10R | 尾瀬特別 | [0.1.3.9] |
福島11R | 福島牝馬S | [2.1.0.33] |
福島12R | エールS | 出走ナシ |
4月26日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 石和特別 | [2.1.1.9] |
東京10R | 鎌倉S | [1.1.3.30] |
東京11R | フローラS | [2.0.3.33] |
京都9R | 比良山特別 | [1.0.0.8] |
京都10R | 桃山S | [0.4.4.21] |
京都11R | マイラーズC | [1.4.2.25] |
福島10R | 燧ヶ岳特別 | [1.2.1.18] |
福島11R | やまびこS | [0.0.1.2] |
福島12R | 米沢特別 | [1.3.2.29] |
☆注目レース☆
マイラーズC(G2、京都芝外1600m)
マイラーズCでの穴ぐさは[1.4.2.25](複勝率21.9%)で、複勝回収率は155%です。昨年は10頭立てで穴ぐさ不在だったので、今年はまずは頭数が揃ってほしいところです。
過去10年のマイラーズCでは7番人気以下で③着以内に入った馬が7頭いて、馬体重が484kg以上で、7頭のうち5頭は500kg以上でした。7頭のうち6頭は4角3番手以内からの粘り込みで、大型の先行型には注意すべきでしょう。
京都施行時に激走した馬は5頭で、そのうち4頭は4~5歳で、2013年以降の4頭は父か母父がノーザンダンサー系です。その5頭のうち3頭は前走から2ヶ月以上開いていたので、休み明けでも評価を下げ過ぎない方が良さそうです。
☆注目レース☆
桃山S(3勝クラス、京都ダート1900m)
桃山Sでの穴ぐさは[0.4.4.21](複勝率27.6%)で、複勝回収率は130%です。穴ぐさのいた11年のうち8年で馬券に絡む馬が出ています。
ダート1900mの時に限ると[0.4.2.19](複勝率24.0%)で、馬券に絡んだ6頭は4~5歳の牡馬で、馬番1~6番でした。6頭は4角5番手以内から③着以内に入ったので、若くて内目を立ち回れそうなタイプをマークしておきましょう。
☆注目レース☆
石和特別(2勝クラス、東京芝1800m)
石和特別での穴ぐさは[2.1.1.9](複勝率30.8%)で、複勝回収率は219%です。
馬券に絡んだ4頭は父か母父がノーザンダンサー系で、そのうち3頭は父サンデー系です。4頭は中6週以内の臨戦で、そのうち3頭は前走でメンバー中3位以内の上がりを使っていたので、順調に使われていて東京で決め手を活かせそうな馬に注意しましょう。
☆注目レース☆
燧ヶ岳特別(1勝クラス、福島芝2600m)
燧ヶ岳特別での穴ぐさは[1.2.1.18](複勝率18.2%)で、複勝回収率は150%です。昨年はシゲルシイタケが②着に入り、近3年連続で連対圏に入っています。
馬券圏内に入った4頭は4~5歳の牡セン馬で、父か母父がサンデー系です。4頭はいずれも4代血統表内にサドラーズウェルズかニジンスキーを持っていたので、その2系統を持つ馬に注目でしょう。
■ちなみに…■
フローラSでの穴ぐさは[2.0.3.33]で、福島牝馬Sでは[2.1.0.33]です。過去10年で7番人気以下で③着以内に入った馬は、フローラSが10頭、福島牝馬Sが8頭です。
フローラSで激走した10頭のうち9頭は中8週以内の臨戦で、10頭のうち8頭はひと桁馬番でした。10頭のうち9頭は芝1800~2000mで連対歴があり、例外の1頭は芝1800m重賞で⑤着に入ったことがありました。
10頭のうち8頭は2~3月生まれで、同じく10頭のうち8頭は4代血統表内にノーザンテーストかダンチヒを内包していたので、そのようなタイプをチェックしておきましょう。
福島牝馬Sで激走した8頭のうち5頭は4角2番手以内からの粘り込みで、この5頭は前走が直線に急坂のある中山・阪神・中京で、前走でも4角3番手以内の競馬をしていました。残りの3頭は4角7番手以下からの差し込みで、この3頭は父か母父がサンデー系で、いずれも前走が芝1600~1800mの重賞でした。
福島で激走した7頭のうち5頭は右回りで馬場を1周する芝1800mで連対歴があったので、小回りのO型コース実績も確認しておくと良さそうです。