穴ぐさ傾向と対策
宝塚記念も1番人気の単勝オッズに注目!
先週(6月20日~21日)の穴ぐさは[3.11.8.100](複勝率18.0%)でした。全体的な成績は悪くなかったものの、重賞で激走した馬を穴ぐさに指名できず、申し訳ありませんでした。
先週の重賞(函館スプリントS、ユニコーンS)はどちらも1番人気馬が優勝したわけですが、特にユニコーンSのカフェファラオは5馬身差の圧勝で、稍重馬場でもまったく問題なく、重賞制覇を果たしましたね。今後どこまで成長するのか、楽しみとしか言いようがありません。
さて、今週は、2020年上半期を締めくくる第61回宝塚記念が予定されています。サートゥルナーリア、ラッキーライラック、ブラストワンピース、クロノジェネシス、ワグネリアン、グローリーヴェイズといった面々が出走予定で、多頭数での激戦が予想されます。
今年のJRAでの芝G1は11レース目になるわけですが、これまでの10レースを振り返ってみると、上位人気馬が好走するケースが多かった印象があります。無観客競馬が続いていて、静かな中でレースが行われていることも関係しているのかもしれませんね。
今年のJRAでの芝G1(10レース)は、1600m以下と2000m以上で分けると、人気別の成績が次のようになっています。
【2020年のJRA芝G1】
人気 | 1200~1600m | 2000~3200m |
1番人気 | [1.3.0.1] | [4.0.1.0] |
2番人気 | [1.1.1.2] | [1.1.0.3] |
3番人気 | [1.0.0.4] | [0.1.0.4] |
4番人気 | [0.1.1.3] | [0.1.1.3] |
5番人気 | [0.0.1.4] | [0.0.0.5] |
6番人気 | [0.0.1.4] | [0.0.0.5] |
7番人気以下 | [2.0.1.51] | [0.2.3.45] |
マイル以下の芝G1では人気薄が勝利するケースが2回(高松宮記念、NHKマイルC)ありましたが、2000m以上での5レースはすべて1~2番人気馬が優勝し、1番人気馬は[4.0.1.0]です。
マイル以下を含めても、今年のJRAの芝G1での1番人気は[5.3.1.1]と好走するケースが多く、この10頭を単勝オッズで分けると次のようになります。
【2020年のJRA芝G1での1番人気】
単勝オッズ | レース・着順・馬名 |
1.3倍 | 安田記念②着アーモンドアイ |
1.4倍 | ダービー①着コントレイル ヴィクトリアマイル①着アーモンドアイ |
1.6倍 | オークス①着デアリングタクト |
2.0倍 | 天皇賞・春①着フィエールマン |
2.7倍 | 皐月賞①着コントレイル |
3.0倍 | NHKマイルC②着レシステンシア |
3.7倍 | 桜花賞②着レシステンシア |
3.8倍 | 大阪杯③着ダノンキングリー 高松宮記念⑫着タワーオブロンドン |
単勝オッズ順に掲載しましたが、1番人気で連外となった2頭は、単勝オッズが3.8倍だったダノンキングリー(大阪杯)とタワーオブロンドン(高松宮記念)で、単勝オッズが1.3~3.7倍だった1番人気は[5.3.0.0]と連外がありません。宝塚記念についても、1番人気の単勝オッズに注目すると良いんじゃないでしょうか!?
ちなみに、今年のJRAの芝G1を振り返っていて、もうひとつ気づいたことがあります。それは、父ディープインパクト系の馬たちがよく馬券に絡んでいたということです。その着順をご覧ください。
【2020年のJRA芝G1でのディープインパクト系】
レース | ディープインパクト産駒 | ディープインパクト直仔以外の ディープインパクト系 |
高松宮記念 | ② | ⑱ |
大阪杯 | ③④⑤⑥⑩⑪ | 出走なし |
桜花賞 | ③⑤⑥⑩⑫⑭ | ⑦⑧ |
皐月賞 | ①⑤⑪⑮ | ⑩⑯⑰ |
天皇賞・春 | ①⑤⑧⑭ | ③⑦ |
NHKマイルC | ⑧⑫⑬ | ①⑯ |
ヴィクトリアマイル | ②⑤⑦⑧⑪⑫⑬⑭ | 出走なし |
オークス | ④⑤⑦⑨⑪⑬⑯⑱ | ⑩⑭⑰ |
ダービー | ①④⑪⑮⑱ | ⑤ |
安田記念 | ①⑤⑦⑩⑬ | 出走なし |
まあ、出走頭数自体が多いんですが、オークス以外では馬券に絡む馬が出ています。今年の宝塚記念の登録馬では、ディープインパクト産駒はカデナ、グローリーヴェイズ、トーセンカンビーナ、メイショウテンゲン、ワグネリアンがいて、他に父ディープインパクト系の馬はモズベッロがいます。これらの馬たちにもどうぞご注目ください。
例年はBコース替わり2週目に宝塚記念は行われていましたが、今年は阪神開催が続くこともあってか、今週末がBコース替わり初週となります。馬場傾向が変わる可能性がありますので、どうぞご注意ください。6月27日~28日に行われる東京、阪神、函館の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
6月27日~28日
場所 | 芝 |
東京 | Dコース・2週目 |
阪神 | Bコース・1週目 |
函館 | Aコース・3週目 |
6月27日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 清里特別 | [0.1.2.20] |
東京10R | 八ヶ岳特別 | [0.2.0.10] |
東京11R | アハルテケS | [2.1.1.26] |
阪神9R | 出石特別 | [0.2.0.28] |
阪神10R | 京橋特別 | [0.1.0.9] |
阪神11R | 水無月S | [2.1.2.17] |
函館10R | 北斗特別 | [0.1.3.19] |
函館11R | 湯の川温泉特別 | 出走ナシ |
函館12R | 檜山特別 | [2.3.2.20] |
6月28日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 日野特別 | [0.2.0.19] |
東京10R | 江の島S | [0.2.2.16] |
東京11R | パラダイスS | [1.0.3.13] |
阪神8R | 城崎特別 | [0.0.1.13] |
阪神9R | 舞子特別 | [0.0.1.25] |
阪神10R | 花のみちS | [2.0.1.11] |
阪神11R | 宝塚記念 | [1.2.1.34] |
阪神12R | リボン賞 | [0.1.0.20] |
函館10R | 立待岬特別 | [2.1.2.24] |
函館11R | 大沼S | [1.3.4.26] |
函館12R | 松前特別 | [0.1.1.14] |
☆注目レース☆
パラダイスS(OP特別、東京芝1400m)
パラダイスSでの穴ぐさは[1.0.3.13](複勝率23.5%)で、複勝回収率は140%です。昨年はショウナンライズが勝利し、一昨年はアイラインが③着に食い込みました。
激走した4頭は前走が掲示板外でしたが、中4~6週の臨戦で、6月施行時の3頭は5~6歳で馬番6番以内でした。その3頭はノーザンダンサー系のクロスを持ち、東京芝1400mの1勝クラス以上で勝利実績があったので、コース実績のあるベテランが侮れなさそうです。
☆注目レース☆
大沼S(OP特別、函館ダート1700m)
大沼Sでの穴ぐさは[1.3.4.26](複勝率23.5%)で、複勝回収率は132%です。
馬券に絡んだ8頭は5~7歳で、そのうち7頭はダート1700mで勝ち鞍があり、6頭は函館か札幌のダート1700mで勝ったことがありました。2011年以降に好走した5頭は4角4番手以内から③着以内に入っていたので、コース実績のある先行型をマークしておきましょう。
☆注目レース☆
水無月S(3勝クラス、阪神芝1200m)
水無月Sでの穴ぐさは[2.1.2.17](複勝率22.7%)で、複勝回収率は122%です。昨年はウインストラグル、一昨年はナインテイルズと2年連続で穴ぐさが勝利しています。
激走した5頭は5~7歳で、馬番4~10番の偶数馬番でした。5頭は前走が阪神以外で馬券圏外に敗れていましたが、いずれも阪神での連対歴があったタイプなので、阪神実績馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
江の島S(3勝クラス、東京芝1800m)
江の島Sでの穴ぐさは[0.2.2.16](複勝率20.0%)で、複勝回収率は102%です。昨年はナイトバナレットが9番人気で②着に食い込みました。
③着以内に入った4頭は4~5歳で、4角7番手以下からの差し込みでした。4頭はいずれも左回りの芝でメンバー中3位以内か33秒台の上がりで連対したことがあったので、左回りで実績のある差し馬をチェックしておきましょう。
☆注目レース☆
檜山特別(2勝クラス、函館ダート1700m)
檜山特別での穴ぐさは[2.3.2.20](複勝率25.9%)で、複勝回収率は157%です。昨年はフクノグリュックが10番人気で②着に差し込みました。
馬券に絡んだ7頭は5~7歳で、いずれも騎手が前走時から乗り替わっていました。馬番9~13番だった3頭は序盤に後方に控え、マクったり追い込んだりしていて、それ以外の4頭は馬番7番以内で3角4番手以内から粘り込んでいました。枠順と脚質をリンクさせて考えると良さそうです。
☆注目レース☆
立待岬特別(1勝クラス、函館芝1200m)
立待岬特別での穴ぐさは[2.1.2.24](複勝率17.2%)で、複勝回収率は132%です。
馬券圏内に入った5頭は馬体重が436~482kgで、2012年以降に激走した3頭は436~454kgでした。5頭のうち4頭は5代血統表内にニジンスキーかサドラーズウェルズを持っていたので、小柄でも底力のありそうな血統馬が侮れないでしょう。
■ちなみに…■
宝塚記念での穴ぐさは[1.2.1.34]で、過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭います。
激走した9頭は馬体重が490kg以下で、そのうち8頭が476kg以下で、7頭が466kg以下だったので、小柄なタイプが侮れません。9頭のうち6頭は前走が④着以内で、その他の3頭のうち2頭は2走前に②着に入っていたので、ある程度の勢いが欲しいところです。
9頭のうち8頭は芝のG1かG2で勝ち鞍があり、日本馬で激走した8頭は6~9月に芝で勝ち鞍があったので、クラス実績に加えて夏季実績も加味して絞り込んでいくと良いでしょう。