穴ぐさ傾向と対策
函館記念も非サンデー系に勝機あり!?
先週(7月10日~11日)の穴ぐさは[4.10.8.94](複勝率19.0%)で、複勝回収率が106%でした。プロキオンSでは【B】評価だったメイショウカズサが9番人気で勝ち、【C】評価だったトップウイナーが14番人気で②着に激走する【穴ぐさワンツー】となりました。七夕賞でも【C】評価だったロザムールが7番人気で②着に入りましたね。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました。
7月の穴ぐさは[7.19.15.188](複勝率17.9%)という成績なんですが、土曜日が[3.6.8.98](複勝率14.8%)で、日曜日が[4.13.7.90](複勝率21.1%)です。プロキオンSでの穴ぐさを選ぶ際、参考になったのは前日(10日)の10RインディアT(2勝クラス)でした。重馬場でレコード決着になった同レースを見て、メイショウカズサとトップウイナーを選出したんですよね。
夏のローカル開催は特に、土曜日の馬場状態を見て、日曜日に調整しやすい印象があるので、日曜日の穴ぐさの方が成績が良くなっているのかもしれません。今週末も、そんな傾向があることを念頭に置いていただくと良さそうです。
今週末は函館で函館2歳Sと函館記念があり、小倉芝1800mで中京記念が施行される予定です。
今夏の函館開催は先週までに2週が行われ、血統面でちょっと気になる傾向が出ています。コース別の成績を父サンデー系とそれ以外で分けると、次のようになります。
【2021年7月3日~11日の函館芝】
距離 | 父サンデー系 | 父が非サンデー系 |
1200m | 平場[5.4.4.38] 特別[0.2.1.14] |
平場[5.6.6.64] 特別[4.2.3.23] |
1800m | 平場[2.4.2.19] 特別[2.3.1.11] |
平場[3.1.3.39] 特別[1.0.2.18] |
2000m | 平場[0.0.2.21] 特別[0.1.1.5] |
平場[4.4.2.24] 特別[1.0.0.5] |
2600m | 特別[0.1.0.10] | 特別[1.0.1.0] |
各コースについて、平場戦と特別競走で成績を分けました。特徴的なのが芝2000m以上で、今夏の函館芝2000m以上の6レースでは、父サンデー系が[0.2.3.36]と勝てていないんですよ。芝2000m以上では父がサンデー系以外の馬が[6.4.3.29](複勝率31.0%)で、単勝回収率が159%・複勝回収率が136%と100%オーバーとなっています。
今年の函館記念(芝2000m)には20頭が登録しているんですが、そのうち14頭が父サンデー系で、父がサンデー系以外の馬は6頭だけです。レースではもっと少なくなる可能性もありそうで、今年の函館記念は父が非サンデー系の馬に妙味があるんじゃないでしょうか。
芝1200mも特別競走に限ると父サンデー系が勝てていません。今夏の函館芝1200mでは特別競走が4レース行われ、父サンデー系が[0.2.1.14]で、父がサンデー系以外の馬が[4.2.3.23]です。
函館芝1200mでは函館2歳Sが行われる予定で、今年の登録馬(13頭)のうち父がサンデー系以外の馬は4頭だけです。今週末の函館では、まず函館2歳Sでの勝ち馬の血統に注目して、その結果を日曜日の函館記念に活かしてみてはいかがでしょうか!?
7月17日~18日に行われる福島、小倉、函館の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
7月17日~18日
場所 | 芝 |
福島 | Bコース・1週目 |
小倉 | Aコース・3週目 |
函館 | Aコース・3週目 |
7月17日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | 南相馬特別 | [0.0.1.13] |
福島10R | 横手特別 | [0.3.3.33] |
福島11R | ジュライS | [1.4.1.18] |
小倉9R | 雲仙特別 | [0.0.1.5] |
小倉10R | 岩国特別 | [0.1.0.5] |
小倉11R | 不知火S | [2.0.0.14] |
函館10R | 湯浜特別 | [2.0.0.19] |
函館11R | 函館2歳S | [0.4.1.35] |
函館12R | かもめ島特別 | [1.0.3.12] |
7月18日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | 信夫山特別 | [3.0.1.16] |
福島10R | 安達太良S | [1.2.2.35] |
福島11R | 福島テレビOP | [1.1.2.24] |
小倉9R | 高千穂特別 | [2.0.1.7] |
小倉10R | 西部日刊スポーツ杯 | [3.2.2.27] |
小倉11R | 中京記念 | [2.3.0.37] |
函館9R | 恵山特別 | [1.0.1.6] |
函館10R | 渡島特別 | [1.2.1.25] |
函館11R | 函館記念 | [1.4.5.32] |
函館12R | 湯の川温泉特別 | [0.0.0.3] |
☆注目レース☆
函館記念(G3、函館芝2000m)
函館記念での穴ぐさは[1.4.5.32](複勝率23.8%)で、複勝回収率は119%です。過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が19頭いて、昨年優勝のアドマイヤジャスタ以外は②~③着です。
2012年以降に激走した17頭のうち、前走が巴賞だった馬が7頭いて、それ以外の10頭のうち9頭は前走が芝重賞でした。前走が巴賞だった7頭は馬番10番以内で、そのうち6頭がひと桁馬番で、同じく7頭のうち6頭が前走から斤量減でした。
前走が芝重賞だった9頭のうち7頭は、過去に芝重賞で勝利実績がありました。その7頭のうち5頭は前走から2ヶ月以上開いていたので、重賞実績馬は間隔が開いていても侮らない方が良いでしょう。
2016年以降に激走した9頭は父か母父がサンデー系で、そのうち7頭は函館か札幌の芝で勝ち鞍があったので、北海道の洋芝に実績があるサンデー系内包馬に注意しましょう。
☆注目レース☆
信夫山特別(2勝クラス、福島芝2600m)
信夫山特別での穴ぐさは[3.0.1.16](複勝率20.0%)で、複勝回収率は136%です。昨年はヒュミドールが10番人気①着&ツクバソヴァールが8番人気③着という【穴ぐさダブル】になりました。
馬券圏内に激走した4頭の穴ぐさは前走が左回りで⑤着以下でしたが、そのうち3頭は右回りで2勝を挙げていて、例外の1頭は福島芝2600mで連対歴がありました。右回りやこのコースに実績のあるタイプに妙味がありそうです。
☆注目レース☆
高千穂特別(2勝クラス、小倉芝2000m)
高千穂特別での穴ぐさは[2.0.1.7](複勝率30.0%)で、複勝回収率は149%です。
③着以内に入った3頭の穴ぐさは馬番1~7番で、1頭は前走で500万(現1勝クラス)を勝ち、それ以外の2頭は前走が⑤~⑧着でしたが0秒1~0秒3差でした。3頭の前走はいずれも右回りのO型コースで、前走を僅差で敗れている馬を見逃さないようにしましょう。
☆注目レース☆
かもめ島特別(2勝クラス、函館芝1800m)
かもめ島特別での穴ぐさは[1.0.3.12](複勝率25.0%)で、複勝回収率は197%です。
馬券に絡んだ4頭の穴ぐさは4~5歳馬で、父がサンデー系かノーザンダンサー系でした。4頭のうち3頭は馬体重が450kg以下でしたが、函館芝かダートで勝ち鞍があったので、力の要る馬場に実績があるタイプをチェックして臨みましょう。
■ちなみに…■
中京記念での穴ぐさは[2.3.0.37]で、函館2歳Sでは[0.4.1.35]です。過去10年の函館2歳Sでは7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、過去10年の中京記念では7頭います(近10年の中京記念は阪神芝外1600m、中京芝1600m、小倉芝2000mでの施行)。
函館2歳Sで激走した9頭は前走が芝1000~1800mでの①着で、2014年以降の7頭は前走で1~5番人気に推され、そのうち6頭は0秒1~0秒8差で勝利を挙げていました。2015年以降の6頭のうち5頭は前走が3角2~3番手だったので、控える形で勝っていた馬をチェックしておきましょう。
激走した9頭のうち8頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系で、2015年以降の6頭はキャリア1戦で、そのうち5頭は父か母父がサンデー系でした。
中京記念は、今年は小倉芝1800mでの施行なので、過去傾向は参考にならないかもしれませんが、近10年で7番人気以下で馬券に絡んだ10頭は5歳以上で、そのうち9頭は中9週以内での臨戦だったので、順調に使われているベテランが侮れないかもしれませんね。
2011年以降の近10年では小倉芝1800mでOPの競走が21回行われていて、7番人気以下で③着以内に入った馬は17頭いて、そのうち16頭は②~③着です。その17頭のうち、夏季に激走した7頭はすべて②~③着で、中8週以内での臨戦でした。その7頭のうち6頭は父か母父がサンデー系だったので、サンデー系内包馬のヒモ荒れに注意すべきでしょう。