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穴ぐさ傾向と対策

関屋記念と小倉記念は対照的な結末に!?


先週(8月7日~8日)の穴ぐさは[4.3.4.69](複勝率13.8%)で、エルムS【C】評価だったロードブレスが11番人気で③着に食い込みました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!

エルムSを制したのはスワーヴアラミスで、新潟でのレパードSメイショウムラクモが快勝しました。両レースとも②着は父ミスプロ系(オメガレインボースウィープザボード)で7番人気以下でしたが、馬体重が452~460kgでした。

先週のこのコーナーでは、今年のJRAのダート重賞で父ミスプロ系がよく馬券に絡んでいることを載せましたが、好走しているのが480kg以上の父ミスプロ系とお伝えしてしまったんですよね。馬体重の情報を付け加えたのは蛇足でした……すみません。

今週末からは新潟・小倉・札幌という3場開催に替わり、重賞は関屋記念小倉記念が予定されています。関屋記念は新潟芝外1600mで、今夏の新潟芝外回りコースでは父サンデー系が勝利するケースが目立っています。

【2021年夏の新潟芝外回り(1勝クラス以上)】
父系 外1600m 外1800m 外2000m
父サンデー系 [3.0.2.24] [1.1.1.26] [2.2.3.15]
父キングマンボ系 [0.0.1.5] [2.2.0.6] [1.1.0.12]
上記2系統
以外の父系
[0.3.0.13] [0.0.2.4] [0.0.0.12]

1勝クラス以上だと上記の通りで、勝利した9頭は父サンデー系か父キングマンボ系で、外1600mの3レースはいずれも父サンデー系が勝っています。その3頭の父は、オルフェーヴル(ジャミールフエルテ)、ディープインパクト(ホウオウラスカーズ)、キズナ(フラーズダルム)で、この3頭は母父か母母父がノーザンダンサー系ですから、関屋記念でもそのようなタイプの配合馬に注目でしょう。

上記の9レースのうち特別競走は6レースあり、特別競走では上位人気馬が圧倒的な成績を収めています。

【2021年夏の新潟芝外回りでの特別競走】
人気 着別度数
1番人気 [4.1.0.1]
2番人気 [1.3.0.2]
3番人気 [0.2.2.2]
4番人気 [1.0.0.5]
5番人気 [0.0.1.5]
6番人気以下 [0.0.3.59]

特別競走の6レースで、連対圏に入った12頭は1~4番人気でした。関屋記念も上位人気馬の見極めがポイントになりそうですね。

一方、小倉は7月18日以来となる4週間ぶりの開催で、今週末もAコースの予定ですが、間隔が開いてどうなっているでしょうか。

今夏の小倉芝は1800~2000mで1勝クラス以上でのレースが8回あり、こちらは新潟芝外回りコースとは対照的な結果が残されています。

【2021年夏の小倉芝1800~2000m(1勝クラス以上)】
父系 1800m 2000m
父サンデー系 [1.2.3.21] [0.0.1.17]
父キングマンボ系 [1.2.1.7] [2.2.2.4]
上記2系統
以外の父系
[3.1.1.8] [1.1.0.6]

今夏の小倉芝1800~2000mの1勝クラス以上では父サンデー系が[1.2.4.38]で、勝ち切れないケースが目立ちます。2000mコースで連対した6頭はいずれも父がサンデー系以外だったので(父キングマンボ系が4頭、父ノーザンダンサー系が2頭)、小倉記念父がサンデー系以外の馬を狙う作戦が有効かもしれません。

8月14日~15日に行われる新潟、小倉、札幌の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

8月14日~15日
場所
新潟 Aコース・4週目
小倉 Aコース・4(1)週目
札幌 Aコース・1週目

8月14日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
新潟9R 湯沢特別 [2.0.6.31]
新潟10R 新発田城特別 [2.1.0.35]
新潟11R 稲妻S [1.4.2.21]
小倉9R フェニックス賞 [0.0.0.3]
小倉10R 柳川特別 [0.1.0.1]
小倉11R 阿蘇S [0.2.1.28]
札幌10R コスモス賞 [0.0.0.15]
札幌11R 羊蹄山S [0.1.1.7]
札幌12R 札幌道新スポーツ賞 [0.0.0.3]

8月15日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
新潟9R 浦佐特別 [2.2.1.17]
新潟10R 三面川特別 [0.3.1.27]
新潟11R 関屋記念 [0.2.3.37]
小倉9R 筑紫特別 [1.1.2.31]
小倉10R 博多S [1.0.4.14]
小倉11R 小倉記念 [2.0.5.32]
小倉12R 八女特別 [0.0.1.5]
札幌10R 石狩特別 [0.3.3.19]
札幌11R UHB賞 [2.1.1.19]
札幌12R 藻岩山特別 [2.2.3.17]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
小倉記念(G3、小倉芝2000m)

小倉記念での穴ぐさは[2.0.5.32](複勝率17.9%)で、複勝回収率は115%です。昨年は【C】評価だったアールスターが10番人気で優勝しました。過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭います。

馬券圏内に激走した6頭は5~7歳の牡馬で、そのうち5頭はひと桁馬番でハンデ53~55kgでした。昨年時のアールスターは格上挑戦でしたが、それ以外の5頭は芝重賞で③着以内に好走したことがありました。同じく激走した6頭のうち5頭は馬体重が480kg以上だったので、重賞実績や馬格を確認して臨みましょう。

注目レース
稲妻S(3勝クラス、新潟芝直1000m)

稲妻Sでの穴ぐさは[1.4.2.21](複勝率25.0%)で、複勝回収率は189%です。昨年はアルミューテンが9番人気で③着に入り、一昨年はブラッククローバーが12番人気で②着に食い込みました。

馬券に絡んだ7頭の穴ぐさのうち6頭は牝馬で、2012年以降の5頭はふた桁馬番でした。7頭のうち6頭は中8週以内の臨戦でもあり、順調に使われている牝馬が侮れなさそうです。

アルミューテンはスクリーンヒーロー産駒、ブラッククローバーは母父がサクラバクシンオーで、2012年以降に馬券に絡んだ5頭の穴ぐさは4代血統表内にノーザンテーストを持っていたので、血統も確認しておくと良いでしょう。

注目レース
博多S(3勝クラス、小倉芝2000m)

博多Sでの穴ぐさは[1.0.4.14](複勝率26.3%)で、複勝回収率は104%です。

③着以内に入った5頭の穴ぐさは馬番10番以内の牡セン馬で、いずれも前走が馬券圏外でしたが、小倉以外のコースでした。5頭は小倉芝で④着以内に入ったことがあり、4頭は小倉芝での馬券圏内があったので、小倉実績馬の巻き返しに注意しましょう。

注目レース
藻岩山特別(2勝クラス、札幌芝2000m)

藻岩山特別での穴ぐさは[2.2.3.17](複勝率29.2%)で、複勝回収率は177%です。昨年はファストライフが13番人気で③着に激走しました。

札幌芝1800~2000mの条件で③着以内に入った穴ぐさは5頭いて、馬番10番以内の4~5歳馬でした。5頭は中6週以内での臨戦で、そのうち4頭は近3走以内に芝で連対歴があったので、好調さが感じられるタイプをマークしておきましょう。

注目レース
石狩特別(1勝クラス、札幌芝1800m)

石狩特別での穴ぐさは[0.3.3.19](複勝率24.0%)で、複勝回収率は148%です。

芝で馬券圏内に入った穴ぐさは5頭で、いずれも馬番10番以内で、父がミスプロ系かノーザンダンサー系でした。芝1800mでの2頭は3歳牝馬で、2ヶ月以上の休み明けで北海道の洋芝が初めてのタイプでした。滞在競馬での変わり身に期待する手がありそうです。

ちなみに…
関屋記念での穴ぐさは[0.2.3.37]で、昨年は【A】評価だったトロワゼトワルが8番人気で②着に粘り込みました。過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が5頭います。

馬券圏内に激走した5頭のうち、4枠以内だったのは2017年①着のマルターズアポジー(2枠3番)だけで、それ以外の4頭は5~8枠でした。5頭は4角1~6番手で、2015年以降の4頭は4角1~3番手で粘り込んでいるので、先行力のある馬に注意すべきでしょう。

激走した5頭のうち4頭は父か母父がノーザンダンサー系で、5頭は4代血統表内にダンチヒノーザンテーストストームキャットを持っていました。スピード型のノーザンダンサー系を持つ馬をマークしておきましょう。


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