穴ぐさ傾向と対策
神戸新聞杯は時計の出方がポイントに!?
先週(9月18日~20日)の穴ぐさは[7.5.7.106](複勝率15.2%)で、単勝回収率が146%でした。セントライト記念では【B】評価だったアサマノイタズラが9番人気で優勝しましたね。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました! また、先週のこのコーナーでの呼びかけに応えて、掲示板に多くの的中報告をしていただき、ありがとうございました! 今後もよろしくお願いします!
現3歳世代の芝重賞での牡馬は上位人気馬ばかりが勝っていたので、いい脚で伸びてきたアサマノイタズラも差し切れるのか!?と思ったのですが、最後に田辺騎手が捉え切ってくれました。2番人気だったソーヴァリアントが②着で、1番人気だったタイトルホルダーは直線で囲まれたこともあって⑬着に敗れてしまいました。前日のローズSでも、1番人気のアールドヴィーヴルは③着まででした。
改めて、今年の現3歳限定の芝重賞における1番人気の着順をご覧いただきましょう。
【2021年の3歳限定の芝重賞での1番人気】
条件 | 良馬場 | 道悪馬場 |
牝馬限定戦 | ④③⑨③②⑧⑧⑰③ | ① |
牡牝混合戦 | ④①③⑤③②②⑮②②③⑤②⑬ | ③①⑮⑥ |
良馬場の時に限ると[1.6.6.10]で、京成杯でのグラティアスを最後に勝ち馬が出ていません。今週末は神戸新聞杯があり、ダービー馬のシャフリヤールが出走予定となっていますが、どうなるでしょうか。
今週末の重賞は、2レース(神戸新聞杯、オールカマー)とも芝2200m戦で、芝2200mの重賞は先週のセントライト記念など今年に6レースが行われています。その6レースで③着以内に入った馬は次の通りです。
【2021年の芝2200m重賞】
月日 レース |
①着 ②着 ③着 |
馬番 | 人気 |
9月20日 セントライト記念 |
①着アサマノイタズラ ②着ソーヴァリアント ③着オーソクレース |
2 12 10 |
9 2 5 |
6月27日 宝塚記念 |
①着クロノジェネシス ②着ユニコーンライオン ③着レイパパレ |
7 1 2 |
1 7 2 |
5月8日 京都新聞杯 |
①着レッドジェネシス ②着ルペルカーリア ③着マカオンドール |
10 4 8 |
3 1 2 |
2月14日 京都記念 |
①着ラヴズオンリーユー ②着ステイフーリッシュ ③着ダンビュライト |
4 2 9 |
1 3 6 |
1月24日 アメリカJCC |
①着アリストテレス ②着ヴェルトライゼンデ ③着ラストドラフト |
9 4 8 |
1 3 6 |
1月17日 日経新春杯 |
①着ショウリュウイクゾ ②着ミスマンマミーア ③着クラージュゲリエ |
14 5 11 |
7 13 4 |
11頭立てだった京都新聞杯は①~③着を1~3番人気が占めましたが、それ以外の5レースでは6番人気以下の馬が馬券圏内に入っています。アサマノイタズラ(2枠2番)を含めて、馬番1~5番の馬が6レースすべてで連対しているのも特徴と言えますね。この6レースで馬番1~5番の馬は単勝回収率148%・複勝回収率125%となっていますから、神戸新聞杯やオールカマーでも注目でしょう。
今年の芝2200m重賞・6レースは、決着時計の速い順に並べると次のようになります。
【2021年の芝2200m重賞】
レース 決着時計 レース上がり |
①着 ②着 ③着 |
父 | 母父 |
京都記念 2分10秒4 35秒0 |
①着ラヴズオンリーユー ②着ステイフーリッシュ ③着ダンビュライト |
ディープインパクト ステイゴールド ルーラーシップ |
Storm Cat キングカメハメハ サンデーサイレンス |
宝塚記念 2分10秒9 34秒7 |
①着クロノジェネシス ②着ユニコーンライオン ③着レイパパレ |
バゴ No Nay Never ディープインパクト |
クロフネ High Chaparral クロフネ |
京都新聞杯 2分11秒2 36秒1 |
①着レッドジェネシス ②着ルペルカーリア ③着マカオンドール |
ディープインパクト モーリス ゴールドシップ |
Storm Cat スペシャルウィーク Darshaan |
日経新春杯 2分11秒8 35秒7 |
①着ショウリュウイクゾ ②着ミスマンマミーア ③着クラージュゲリエ |
オルフェーヴル タニノギムレット キングカメハメハ |
キングカメハメハ サンデーサイレンス タニノギムレット |
セントライト記念 2分12秒3 35秒4 |
①着アサマノイタズラ ②着ソーヴァリアント ③着オーソクレース |
ヴィクトワールピサ オルフェーヴル エピファネイア |
キングヘイロー シンボリクリスエス ディープインパクト |
アメリカJCC 2分17秒9 37秒9 |
①着アリストテレス ②着ヴェルトライゼンデ ③着ラストドラフト |
エピファネイア ドリームジャーニー ノヴェリスト |
ディープインパクト Acatenango ディープインパクト |
ロベルト系をオレンジ色にして、サンデー系の中でもディープインパクトの系統とステイゴールドの系統をピンク色にしました。
決着時計が2分10秒台でレース上がりが35秒0以内だった2レース(京都記念、宝塚記念)では父か母父がロベルト系の馬が馬券に絡んでいないのに、2分11秒台以上の決着でレース上がりが35秒4以上になると父か母父がロベルト系の馬が連対しています。面白いですね。
ディープインパクト系とステイゴールド系にも違いが見られていて、決着時計が2分11秒2以内の3レース(京都記念、宝塚記念、京都新聞杯)ではディープインパクト産駒が馬券に絡んでいて、2分11秒8以上の3レース(日経新春杯、セントライト記念、アメリカJCC)では父ステイゴールド系の馬が連対しています。
決着時計も上がりも速いとディープインパクト産駒、逆に、時計や上がりがかかればロベルト系内包馬や父ステイゴールド系に向くといった感じです。
今週末の2重賞に関しては、普通に考えれば古馬混合のオールカマーの方が3歳限定の神戸新聞杯より時計が速くなりそうですが、今年の神戸新聞杯は登録頭数が11頭と少なく、スローの上がり勝負になる可能性もありそうで、そうなると父ディープインパクト系に向くかもしれません。当日の馬場状態や展開を推理して、対応するように心掛けたいですね。
中山、中京とも芝は今週末から使用コースが変更となるので、ご注意ください。9月25日~26日に行われる中山、中京の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
9月25日~26日
場所 | 芝 |
中山 | Cコース・1週目 |
中京 | Bコース・1週目 |
9月25日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | カンナS | [0.3.2.11] |
中山10R | 九十九里特別 | [1.1.0.9] |
中山11R | ながつきS | [1.0.2.34] |
中京9R | 野路菊S | 出走ナシ |
中京10R | 夕月特別 | [1.1.1.20] |
中京11R | 長篠S | [0.1.1.18] |
9月26日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 木更津特別 | [1.2.0.17] |
中山10R | 内房S | [3.1.2.29] |
中山11R | オールカマー | [3.1.4.28] |
中京9R | 知多特別 | [1.3.1.27] |
中京10R | 桶狭間S | [1.2.2.31] |
中京11R | 神戸新聞杯 | [1.2.3.32] |
☆注目レース☆
カンナS(OP特別、中山芝1200m)
カンナSでの穴ぐさは[0.3.2.11](複勝率31.3%)で、複勝回収率は170%です。
馬券圏内に入った5頭の穴ぐさは前走が芝1200~1400mで、4角3番手以内から初勝利を挙げていた馬です。5頭のうち4頭は父サンデー系で、そのうち3頭は牝馬でした。前走でスピードを見せていた父サンデー系に注意しましょう。
☆注目レース☆
内房S(3勝クラス、中山ダート1800m)
内房Sでの穴ぐさは[3.1.2.29](複勝率17.1%)で、複勝回収率は114%です。ハンデ戦だった一昨年はブライトンロックが12番人気で③着に食い込みました。
ダート1800mで③着以内に入った3頭の穴ぐさは、中8週以上での臨戦だった4~5歳馬です。前走は掲示板外でしたが、2~4走前に③着以内の好走歴があり、中山か阪神のダート1800mで勝ち鞍があった馬なので、コース実績のある4~5歳馬を侮らないようにしましょう。
☆注目レース☆
夕月特別(2勝クラス、中京芝2000m)
夕月特別での穴ぐさは[1.1.1.20](複勝率13.0%)で、複勝回収率は167%です。
馬券に絡んだ3頭の穴ぐさは父か母父がサンデー系で、2頭がノーザンファーム生産馬で、1頭が社台ファーム生産馬です。2015年以降の2頭は8~10月に芝で勝ったことがあったので、今の時期の実績を確認して臨むと良さそうです。
■ちなみに…■
オールカマーでの穴ぐさは[3.1.4.28]で、神戸新聞杯では[1.2.3.32]です。オールカマーでは、昨年がセンテリュオ、一昨年がスティッフェリオと、2年連続で【B】評価の穴ぐさが優勝しています。
過去10年のオールカマーでは7番人気以下で③着以内に入った馬が4頭いて、いずれも穴ぐさでした。その4頭は中6週以上の臨戦で、3頭は前走から4ヶ月以上開いていたので、休み明けでも割り引かない方が良さそうです。4頭は前走が馬券圏外でしたが、2走前に③着以内に好走していました。4頭のうち3頭は芝2200mでの連対歴があったので、距離実績がある休み明けの馬に注意しましょう。
過去10年の神戸新聞杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、いずれも②~③着でした。6頭のうち4頭が父サンデー系で、残りの2頭は母父サンデー系だったので、父か母父がサンデー系の馬が狙い目でしょう。
6頭のうち4頭は2ヶ月半以上の休み明けで、それ以外の2頭は前走でメンバー中最速の上がり(34秒7~35秒1)を使って②着に好走していました。6頭のうち5頭は芝でメンバー中2位以内の上がりで勝利したことがあったので、決め手のあるタイプをマークしておきましょう。