穴ぐさ傾向と対策
内枠有利の傾向は有馬記念でも!?
先週(12月18日~19日)の穴ぐさは[6.4.12.95](複勝率18.8%)でした。ターコイズSで【C】評価だったミスニューヨークが優勝し(4番人気でしたが…)、日曜日(19日)の阪神4Rで単勝142.9倍のデルマグレムリンが勝利したこともあって、単勝回収率が175%となりました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました。
朝日杯FSは堅い決着になりましたが、優勝したドウデュースは馬体重496kgが出走馬15頭の中で2位タイで重く、②着のセリフォスは15頭の中で5番目に重い486kgでした。母父サドラーズウェルズ系のダノンスコーピオンは0秒2差③着までで、馬格のある馬の方が優った印象でした。
今週末は有馬記念や中山大障害があり、28日にはホープフルSが予定されていますが、今年12月の中山芝は馬格どうこうよりも枠順が非常に重要そうです。中山芝の1勝クラス以上のレースでは、外枠の馬が好走できないケースが増えています。
【2021年12月の中山芝1勝クラス以上】
馬番 | 開催5~6日目 12月18~19日 |
開催3~4日目 12月11~12日 |
開催1~2日目 12月4~5日 |
馬番1~5番 | [3.0.2.20] | [2.1.4.18] | [2.5.3.20] |
馬番6~10番 | [2.5.1.17] | [3.3.1.17] | [2.0.0.26] |
馬番11~16番 | [0.0.2.17] | [0.1.0.11] | [2.1.3.19] |
今年12月の中山芝の1勝クラス以上では、週ごとの馬番別成績が上記の通りで、開幕初日(12月4日)のステイヤーズSこそ7枠11番のディバインフォースが勝ちましたが、馬番11番より外枠の馬は近2週(12月11~12日&18~19日)で[0.1.2.28]です。先週(12月18~19日)の中山芝は1勝クラス以上が5レースあり、連対馬10頭は馬番10番以内でした。
今週の中山競馬場は、土曜日(25日)に雨が降る可能性もあるようで、その影響があるかどうかでしょうけれど、乾いた良馬場であれば外枠が不利な状況になるかもしれないので、有馬記念においても注意が必要でしょう。
有馬記念は中山芝2500mでの施行で、先週の日曜日(19日)の最終レースは同コースでの1勝クラスで、母父(Hurricane Run)がサドラーズウェルズ系のボーンジーニアスが優勝しました。ステイヤーズSを制したディバインフォースは父ワークフォース×母父ゼンノロブロイという配合で、ワークフォースは母父がサドラーズウェルズです。
先週に引き続きまたサドラーズウェルズの話で恐縮ですが(笑)、今年の中山芝2500m以上のレースでは、父か母父がサンデー系で、5代血統表内にサドラーズウェルズかニジンスキーを持つ馬が連対しています。
【2021年の中山芝2500m以上で、父か母父がサンデー系で5代血統表内にサドラーズウェルズかニジンスキーを持ち、連対した馬】
月日 レース |
着順・馬名 | サンデー系 (父・母父) |
サドラーズウェルズ ニジンスキー |
12月19日 1勝クラス |
①着ボーンジーニアス | 父ナカヤマフェスタ | 母父父父サドラーズウェルズ |
12月5日 2勝クラス |
①着ナリノモンターニュ | 父ヴィクトワールピサ | 母父母父サドラーズウェルズ |
12月4日 ステイヤーズS |
①着ディバインフォース | 母父ゼンノロブロイ | 父母父サドラーズウェルズ |
9月25日 九十九里特別 |
①着ロードトゥフェイム | 父マツリダゴッホ | 母母父父ニジンスキー |
9月18日 1勝クラス |
①着マリノアズラ ②着ボーンジーニアス |
母父ブラックタイド 父ナカヤマフェスタ |
父父父サドラーズウェルズ 母父父父サドラーズウェルズ |
4月18日 サンシャインS |
②着サトノラディウス | 父ディープインパクト | 母母父父サドラーズウェルズ |
4月3日 安房特別 |
②着ワンダーコノシュア | 父ブラックタイド | 母父父父サドラーズウェルズ |
3月27日 日経賞 |
②着カレンブーケドール | 父ディープインパクト | 母父母母父ニジンスキー |
3月6日 潮来特別 |
②着エドノフェリーチェ | 父ゴールドシップ | 母母父父ニジンスキー |
今年は中山芝2500m以上で9レースが行われ、いずれのレースでも、父か母父がサンデー系で、5代血統表内にサドラーズウェルズかニジンスキーを持つ馬が連対しています。9月以降はそのタイプが5連勝中ですから(九十九里特別は①着同着)、有馬記念はもちろん、中山芝2500mでのグッドラックH(2勝クラス)やグレイトフルS(3勝クラス)でも、そのような血統馬には注目すべきじゃないですかね。
今年の有馬記念に登録している馬では、次の馬たちが該当します。
【2021年有馬記念登録馬で、父か母父がサンデー系で5代血統表内にサドラーズウェルズかニジンスキーを持つ馬】
該当馬 | サンデー系 (父・母父) |
サドラーズウェルズ ニジンスキー |
アサマノイタズラ | 父ヴィクトワールピサ | 母母父父サドラーズウェルズ |
アリストテレス | 母父ディープインパクト | 父母母父サドラーズウェルズ 母母母父サドラーズウェルズ |
エフフォーリア | 母父ハーツクライ | 父母母父サドラーズウェルズ |
ディープボンド | 父キズナ | 母母母父父ニジンスキー |
ペルシアンナイト | 母父サンデーサイレンス | 母母母父父ニジンスキー |
メロディーレーン | 父オルフェーヴル | 母父父父サドラーズウェルズ |
ユーキャンスマイル | 母父ダンスインザダーク | 母父母父ニジンスキー |
該当馬は7頭いて、このうち馬番10番以内に入った馬にチャンスが広がるのでは!?という気がしますが、どうでしょうか。
12月25日~26日に行われる中山、阪神の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
12月25日~26日
場所 | 芝 |
中山 | Aコース・4週目 |
阪神 | Bコース・4週目 |
12月25日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | ノエル賞 | [0.1.0.23] |
中山10R | 中山大障害 | 出走ナシ |
中山11R | グレイトフルS | [1.1.1.19] |
中山12R | クリスマスC | [2.0.3.29] |
阪神9R | 万両賞 | [1.2.1.3] |
阪神10R | 摩耶S | [1.5.2.31] |
阪神11R | 阪神C | [2.2.1.39] |
12月26日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山8R | 冬至特別 | [0.1.1.4] |
中山9R | グッドラックH | [1.3.6.32] |
中山10R | フェアウェルS | [3.2.1.38] |
中山11R | 有馬記念 | [2.2.3.37] |
中山12R | キャンドルライト賞 | [1.0.1.4] |
阪神9R | 鳥取特別 | [0.2.1.23] |
阪神10R | サンタクロースS | [0.1.1.22] |
阪神11R | りんくうS | [0.0.0.3] |
阪神12R | 猪名川特別 | [0.0.2.10] |
☆注目レース☆
摩耶S(3勝クラス、阪神ダート1800m)
摩耶Sでの穴ぐさは[1.5.2.31](複勝率20.5%)で、複勝回収率は117%です。ダート1800mの時に限ると[1.4.2.21](複勝率25.0%)で、複勝回収率は133%です。
1800mで激走した7頭の穴ぐさは3~6歳の牡セン馬で、そのうち6頭は中3週以内での臨戦でした。7頭は父か母父がミスプロ系かサンデー系で、7頭のうち6頭はひと桁馬番だったので、順調に使われていて内目を立ち回れそうなタイプに注意しましょう。
☆注目レース☆
グッドラックH(2勝クラス、中山芝2500m)
グッドラックHでの穴ぐさは[1.3.6.32](複勝率23.8%)で、複勝回収率は149%です。
馬券圏内に入った10頭の穴ぐさは3~6歳の牡馬で、そのうち9頭は3~5歳でした。2008年以降に③着以内に入った8頭はハンデ53~55kgで、2011年以降に激走した6頭は父か母父がサンデー系だったので、サンデー系内包でハンデ53~55kgの馬をマークしておきましょう。③着以内に入った10頭は芝2400m以上での連対歴があり、8頭は芝2500m以上で馬券に絡んだことがあったので、長距離実績も確認しておくと良さそうです。
☆注目レース☆
万両賞(1勝クラス、阪神芝1400m)
万両賞での穴ぐさは[1.2.1.3](複勝率57.1%)で、複勝回収率は280%です。
馬券圏内に入った4頭の穴ぐさは父か母父がサンデー系で、1~3月生まれでした。4頭のうち3頭は施行距離よりも長い距離で③着以内に入ったことがあったので、芝1400mの今年は1400mを超える距離での実績がある馬が面白そうです。
■ちなみに…■
有馬記念での穴ぐさは[2.2.3.37]で、阪神Cでは[2.2.1.39]です。阪神Cでは、昨年に【A】評価だったマルターズディオサが6番人気で②着、一昨年に【B】評価だったメイショウショウブが10番人気で③着、3年前に【B】評価だったダイアナヘイローが11番人気で優勝しています。
過去10年の有馬記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が8頭いて、そのうち7頭は社台グループ生産の関西馬です(ノーザンファーム生産馬が4頭、社台ファーム生産馬が3頭)。
8頭は中8週以内での臨戦で、2頭は前走のG2が①着で、残りの6頭は前走のG1で8番人気以内に推されていました。前走がG1だった6頭は、芝2000m以上のG1で③着以内に好走した実績があったので、G1実績は確認しておくようにしましょう。
8頭は前走時の馬体重の増減幅がマイナス4kg~プラス4kgで、2012年以降に激走した6頭は有馬記念当日も馬体重の増減幅がマイナス2kg~プラス4kgだったので、馬体重が大きく変動していない馬に妙味がありそうです。
過去10年の阪神Cでは7番人気以下で③着以内に入った馬が11頭いて、そのうち10頭は父か母父がサンデー系です。11頭は前走が連外でしたが、そのうち9頭は前走が重賞で、8頭は前走がG1かG2だったので、前走で強いメンバーと戦ってきた馬は侮らない方が良さそうです。
11頭のうち8頭は中山芝か阪神芝の内回りの重賞で馬券に絡んだことがあったので、直線距離が短く、急坂があるコースでの実績もチェックしておくようにしましょう。