穴ぐさ傾向と対策
皐月賞も馬体重が重要なファクターに!?
先週(4月9日~10日)の穴ぐさは[1.5.4.76](複勝率11.6%)でした。重賞で貢献できず、申し訳ありませんでした。
桜花賞はスローペースでレース上がりが34秒1と速くなり、内枠有利な展開で、スターズオンアース(ドゥラメンテ産駒)が差し切って優勝しました。スターズオンアースは馬体重が4kg減の470kgで、②着ウォーターナビレラは14kg減の464kg、③着ナムラクレアは4kg減の462kgで、馬券圏内はマイナス体重の馬で占められました。
今週末は皐月賞がありますが、こちらも馬体重には注目すべきでしょうね。というのも、近年の皐月賞優勝馬はプラス体重ではなかったタイプで、プラス体重で勝利した馬は2003年のネオユニヴァース(4kg増の488kg)まで遡るからです。
【2012年以降の皐月賞】
馬体重 | 着別度数 |
マイナス体重 | [5.8.4.73] |
前走と同体重 | [5.1.3.27] |
プラス体重 | [0.1.3.43] |
近10年では上記の通りで、プラス体重の馬は0勝で、②着に入った馬も1頭だけ(2016年マカヒキ)です。皐月賞の先の日本ダービーを最大目標とする馬もいるでしょうから、その辺りの見極めも予想では重要になってくると思われます。
桜花賞での1番人気・ナミュールは⑩着で、今年の3歳限定の芝重賞は1番人気がほとんど勝てていないという傾向も見られます。皐月賞もその点は用心すべきかなと感じますね。
【2022年の3歳限定の芝重賞】
人気 | 牡牝混合戦 | 牝馬限定戦 |
1番人気 | [0.3.1.5] | [1.3.1.1] |
2番人気 | [2.2.0.5] | [3.0.1.2] |
3番人気 | [3.1.1.4] | [0.1.1.4] |
4番人気 | [2.0.0.7] | [0.0.1.5] |
5番人気 | [1.1.0.7] | [1.0.0.5] |
6番人気 | [1.0.3.5] | [0.0.1.5] |
7番人気以下 | [0.2.4.56] | [1.2.1.52] |
今年は3歳限定の芝重賞が15レース行われ、1番人気が[1.6.2.6]です。牝馬限定戦を除くと[0.3.1.5]と未勝利で、この1番人気不振の傾向は、今年の中山芝の重賞でも、中山芝2000mの特別競走でも、当てはまることだったりします。
【2022年の中山芝重賞での1番人気】
単勝オッズ | 着順 |
1倍台 | ① |
2倍台 | ③④⑥⑦⑩②② |
3倍台 | ③③ |
4倍台 | ②⑪③ |
【2022年の中山芝2000mの特別競走】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [0.3.1.3] |
2番人気 | [0.1.1.5] |
3番人気 | [2.0.0.5] |
4番人気 | [2.0.2.3] |
5番人気 | [0.1.1.5] |
6番人気 | [2.0.0.5] |
7番人気以下 | [1.2.2.37] |
2022年の中山芝での重賞は先週までに13レースあり、1番人気で勝利したのは単勝1.6倍の支持を集めた日経賞のタイトルホルダーだけです。
中山芝2000mの特別競走は今年7レースが行われ、1~2番人気は[0.4.2.8]で勝てていません。この流れで考えると、皐月賞も1番人気は安泰じゃない気がしてきますが、どうでしょうか?
今年の3歳限定の芝重賞は牝馬限定戦を除くと1番人気が未勝利だと前述しましたが、では、どんなタイプが勝っているかと言うと、多頭数の時は騎手が継続騎乗していた馬が制しています。
【2022年の3歳限定の芝重賞(牝馬限定戦を除く)】
騎手 | 10~11頭立て | 13頭立て以上 |
継続騎乗 | [3.4.3.21] | [4.3.3.33] |
乗り替わり | [2.1.2.18] | [0.1.1.17] |
13頭立て以上だった4レースは騎手が継続騎乗した馬が優勝していて、勝ち馬4頭は2~6番人気でした。近10年の皐月賞では、そのうち7年で騎手が継続騎乗した馬が制覇しているので(例外の3年はM.デムーロ騎手とルメール騎手の騎乗馬が勝利)、今年も6番人気以内で騎手が継続騎乗する馬が優勝候補でしょうか。
4月16~17日に行われる中山、阪神、福島の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
4月16~17日
場所 | 芝 |
中山 | Bコース・3週目 |
阪神 | Bコース・2週目 |
福島 | Aコース・1週目 |
4月16日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 山藤賞 | 出走ナシ |
中山10R | 下総S | [2.0.3.32] |
中山11R | 中山グランドジャンプ | 出走ナシ |
中山12R | 利根川特別 | [1.0.2.32] |
阪神9R | 千種川特別 | [3.4.2.31] |
阪神10R | 天満橋S | [1.1.1.3] |
阪神11R | アーリントンC | [1.3.4.29] |
福島9R | 川俣特別 | [1.3.0.16] |
福島10R | 奥の細道特別 | [1.1.2.20] |
福島11R | やまびこS | [0.1.2.6] |
4月17日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山8R | 袖ケ浦特別 | [1.0.0.22] |
中山9R | 野島崎特別 | [0.2.1.20] |
中山10R | 京葉S | [2.3.6.28] |
中山11R | 皐月賞 | [2.4.1.38] |
中山12R | サンシャインS | [1.0.1.28] |
阪神9R | 須磨特別 | [1.2.1.13] |
阪神10R | ストークS | [0.0.2.19] |
阪神11R | アンタレスS | [2.0.1.41] |
福島9R | 医王寺特別 | [2.2.1.30] |
福島10R | ラジオ福島賞 | [2.2.2.32] |
福島11R | 福島民報杯 | [2.2.4.32] |
☆注目レース☆
皐月賞(G1、中山芝2000m)
皐月賞での穴ぐさは[2.4.1.38](複勝率15.6%)で、複勝回収率は141%です。昨年は【C】評価だったタイトルホルダーが8番人気で②着に入りました。
過去10年の皐月賞では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、いずれも前走が芝1800~2000mのOPでした。9頭のうち8頭は前走が③着以内で(例外の1頭は前走④着)、同じく9頭のうち8頭はふた桁馬番だったので(例外の1頭は馬番7番)、前走③着以内のふた桁馬番の馬はマークしておくべきでしょう。
9頭のうち8頭は父がサンデー系かキングマンボ系で、その8頭は母父か母母父か母母母父がナスルーラの系統でした。9頭のうち8頭は前走で4角5番手以内に付けていたので、前走での位置取りも確認しておくと良さそうです。
☆注目レース☆
アーリントンC(G3、阪神芝外1600m)
アーリントンCでの穴ぐさは[1.3.4.29](複勝率21.6%)で、複勝回収率は157%です。昨年は【B】評価だったレイモンドバローズが7番人気で③着に入りました。
過去10年のアーリントンCでは7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、そのうち4月開催時は5頭です。9頭は馬番8番より外枠で、4月開催での5頭は馬番9~12番でした。9頭のうち7頭は前走で4角4番手以内の競馬をしていて、残りの2頭は前走が4角7番手以下からメンバー中3位以内の上がり(33秒0~34秒0)を使って①~③着に好走していました。
9頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系で、4月開催での5頭は父がサンデー系かロードカナロアでした。4月開催での5頭は馬体重が452~480kgで、開催時期が春になってからは大型過ぎないタイプが激走しています。
☆注目レース☆
京葉S(リステッド、中山ダート1200m)
京葉Sでの穴ぐさは[2.3.6.28](複勝率28.2%)で、複勝回収率は132%です。昨年はノンライセンスが②着、一昨年はヒロシゲゴールドが①着となっています。
馬券に絡んだ11頭の穴ぐさは馬番6番より外枠で、ふた桁馬番の馬が8頭います。ハンデ戦の頃に③着以内に入った6頭のうち4頭は4角6番手以下から差し込んでいましたが、別定戦で馬券圏内に入った5頭は4角5番手以内に付けていたので、今年も外目から先行力を活かせそうなタイプに注意しましょう。
☆注目レース☆
天満橋S(3勝クラス、阪神ダート1400m)
天満橋Sでの穴ぐさは[1.1.1.3](複勝率50.0%)で、複勝回収率は168%です。昨年は【B】評価だったキタサンタイドーが③着に入りました。
③着以内に入った3頭の穴ぐさは5~6歳で、中8週以内での臨戦でした。3頭は前走が馬券圏外でしたが、2~3走前に③着以内の好走がありました。3頭は前走で上がり36秒2~36秒6を計時して0秒3~0秒8差で走っていたので、決め手を見せていた馬をチェックしておきましょう。
☆注目レース☆
川俣特別(1勝クラス、福島芝1800m)
川俣特別での穴ぐさは[1.3.0.16](複勝率20.0%)で、複勝回収率は107%です。芝1800mの時に限ると[1.3.0.13](複勝率23.5%)です。
連対圏に入った4頭は4~5歳で、父か母父がサンデー系でした。4頭は馬番9~12番で、いずれも前走が掲示板外でしたが、そのうち3頭は前走でメンバー中2位以内の上がりを使っていたので、真ん中から外枠に入った差し馬の巻き返しに注意しましょう。
■ちなみに…■
アンタレスSでの穴ぐさは[2.0.1.41]です。過去10年のアンタレスSでは6番人気以下で③着以内に入った馬が7頭いて、そのうち6頭が6~8番人気でした。
7頭は4~6歳の牡セン馬で、父がミスプロ系かサンデー系です。7頭の前走はダート1800m以上の重賞で、そのうち6頭は前走で4角5番手以内に付けていました。7頭は近3走以内に③着以内の好走歴があったので、そのようなタイプはマークして臨みましょう。