穴ぐさ傾向と対策
オークスもキングカメハメハ向きの馬場に!?
先週(5月14日~15日)の穴ぐさは[2.8.9.95](複勝率16.7%)でした。良馬場での施行となったヴィクトリアマイルは、混戦の②着争いに2馬身の差を付けてソダシが快勝する結果となりました。
ソダシは1~2番人気になるだろうと思っていたんですが、意外なことに、最終的には4番人気でした。桜花賞優勝に加えて、東京芝1600mではアルテミスS勝ちもあり、実績的には一枚上かと思っていましたが……。これで芝1600~1800mは6戦6勝ですから、この条件がいちばん合うのでしょうね。
ソダシは父クロフネ×母父キングカメハメハという配合で、土曜日(14日)に行われた京王杯SCを勝利したメイケイエールは同じシラユキヒメの牝系で、②着には母父キングカメハメハのスカイグルーヴが入りました。
先々週のプリンシパルSで、穴ぐさだったキングズパレス(キングカメハメハ産駒)が②着まで差し込んだのを見て、「今の東京芝はキングカメハメハ向きの馬場なのでは?」と思ったのですが、その後も東京芝のOPでは父か母父がキングカメハメハという馬の好走が続いています。
【2022年4~5月の東京芝でのOP】
月日 レース |
①着 ②着 |
父 | 母父 |
5月15日 ヴィクトリアマイル |
①着ソダシ ②着ファインルージュ |
クロフネ キズナ |
キングカメハメハ ボストンハーバー |
5月14日 京王杯SC |
①着メイケイエール ②着スカイグルーヴ |
ミッキーアイル エピファネイア |
ハービンジャー キングカメハメハ |
5月8日 NHKマイルC |
①着ダノンスコーピオン ②着マテンロウオリオン |
ロードカナロア ダイワメジャー |
Sligo Bay キングカメハメハ |
5月8日 メトロポリタンS |
①着ヴァイスメテオール ②着フライライクバード |
キングカメハメハ スクリーンヒーロー |
キングヘイロー シンボリクリスエス |
5月7日 プリンシパルS |
①着セイウンハーデス ②着キングズパレス |
シルバーステート キングカメハメハ |
マンハッタンカフェ Dubawi |
5月1日 スイートピーS |
①着ウインエクレール ②着コントディヴェール |
ディープインパクト ブラックタイド |
アドマイヤコジーン キングカメハメハ |
4月30日 青葉賞 |
①着プラダリア ②着ロードレゼル |
ディープインパクト ディープインパクト |
クロフネ キングカメハメハ |
4月24日 フローラS |
①着エリカヴィータ ②着パーソナルハイ |
キングカメハメハ ディープインパクト |
フジキセキ City Zip |
今春の東京芝ではOPが8レースあり、すべてのレースで父か母父がキングカメハメハという馬が連対しています。これを見ると、オークスでもキングカメハメハ内包馬に注目したくなりますね。
上記の8レースでは、キングカメハメハ産駒が[2.1.0.2]、母父キングカメハメハという馬が[1.4.0.6]で、この16頭は次のように分類することができます。
【2022年4~5月の東京芝のOPでの父か母父がキングカメハメハ】
前走着順 | 2~6番人気 | 7番人気以下 |
前走①~④着 | [2.4.0.1] | [0.1.0.2] |
前走⑤着以下 | [1.0.0.1] | [0.0.0.4] |
連対圏に入った8頭は前走④着以内か2~6番人気だったタイプで、いずれもひと桁馬番でした。前走④着以内で2~6番人気だった馬が[2.4.0.1]という好成績なので、オークスでもその該当馬はマークしておきたいですね。
なお、今春の東京芝の特別競走では、相変わらず堅い決着が多くなっています。
【2022年4~5月の東京芝の特別競走】
人気 | 古馬戦 | 3歳限定戦 |
1~5番人気 | [11.11.10.23] | [5.3.1.21] |
6番人気以下 | [0.0.1.90] | [1.3.5.41] |
今春の東京芝では特別競走が17レースあり、そのうち16レースを1~5番人気が勝ち、6番人気以下で勝利したのはプリンシパルSでのセイウンハーデス(6番人気)だけです。
ただ、このコーナーで何度も記してきた通り、今年の3歳限定の芝重賞では1番人気が勝てないケースが多いので(1番人気は[2.6.3.10])、オークスでもそのことは頭に入れておくといいでしょう。
5月21~22日に行われる東京、中京、新潟の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
5月21~22日
場所 | 芝 |
東京 | Bコース・2週目 |
中京 | Aコース・3週目 |
新潟 | Bコース・3週目 |
5月21日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | カーネーションC | [1.0.1.12] |
東京10R | 高尾特別 | [2.0.4.23] |
東京11R | メイS | [0.2.0.25] |
中京9R | メルボルンT | [0.2.2.15] |
中京10R | シドニーT | [2.2.1.33] |
中京11R | 平安S | [0.1.1.42] |
中京12R | オーストラリアT | [1.1.1.23] |
新潟9R | 早苗賞 | [0.0.1.14] |
新潟10R | 栃尾特別 | [0.0.1.4] |
新潟11R | 八海山S | [1.0.2.38] |
5月22日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京8R | 是政特別 | [1.1.3.31] |
東京9R | 調布特別 | [0.1.0.25] |
東京10R | フリーウェイS | [1.3.3.39] |
東京11R | オークス | [0.0.2.45] |
東京12R | 丹沢S | [0.1.2.34] |
中京9R | 揖斐川特別 | [0.0.0.9] |
中京10R | 鳳雛S | [1.0.1.6] |
中京11R | 大垣S | [0.0.0.3] |
新潟9R | 二王子特別 | [1.0.1.22] |
新潟10R | 火打山特別 | [2.4.3.30] |
新潟11R | 韋駄天S | [0.0.2.22] |
☆注目レース☆
鳳雛S(リステッド、中京ダート1800m)
鳳雛Sでの穴ぐさは[1.0.1.6](複勝率25.0%)で、複勝回収率は120%です。昨年はロードシュトロームが③着に入りました。
馬券に絡んだ2頭の穴ぐさは2勝馬で、中2週以内での臨戦でした。どちらもデビュー戦は芝で、ダート1勝クラスを勝利した時は4角2番手以内から押し切っていました。順調に使われているスピードタイプが侮れないでしょう。
☆注目レース☆
火打山特別(2勝クラス、新潟ダート1200m)
火打山特別での穴ぐさは[2.4.3.30](複勝率23.1%)で、ダート1200mの時に限ると[0.1.2.12](複勝率20.0%)で、複勝回収率は148%です。昨年はスナークダヴィンチが③着に入りました。
ダート1200mの時に馬券圏内に入った3頭の穴ぐさは父サンデー系の4~6歳馬で、馬番9~15番でした。3頭は前走が右回りで⑨着以下に敗れていましたが、左回りでの好走歴があったので、左回り実績のある父サンデー系の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
カーネーションC(1勝クラス、東京芝1800m)
カーネーションCでの穴ぐさは[1.0.1.12](複勝率14.3%)で、複勝回収率は157%です。
馬券圏内に激走した2頭の穴ぐさは馬番3~5番で、前走で⑦着以下に敗れていたものの上がり33秒7~33秒9を計時していました。2頭は父がサンデー系とキングマンボ系で、決め手のありそうなタイプを見逃さないようにしましょう。
■ちなみに…■
オークスでの穴ぐさは[0.0.2.45]で、平安Sでは[0.1.1.42]です。
近10年のオークスでは7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、いずれも中5週以内での臨戦で、そのうち4頭は前走で①~②着に好走していました。前走が③着以下だったのは2013年のメイショウマンボで、同馬は前走の桜花賞が4番人気(⑩着)で、激走馬6頭は前走が2~4番人気だったので、前走人気を確認しておくと良さそうです。
激走馬6頭は馬体重が452~478kgで、そのうち5頭は馬番10番以内の父サンデー系でした。6頭のうち4頭は芝2000m以上で勝ち鞍があり、例外の2頭(カレンブーケドール、メイショウマンボ)は5代血統表内にニジンスキーを持っていたので、そのようなタイプをマークしておきましょう。
ダート1900mで施行された近9年の平安S(2013~20年は京都、21年は中京)では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、馬体重が490kg以上の関西馬です。6頭は馬番10番以内で、そのうち5頭は中4週以内での臨戦でした。
激走馬6頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系で、そのうち4頭は5代血統表内にニジンスキーを持っていたので、平安Sもニジンスキー内包馬をマークしておきましょう。6頭のうち5頭はダート1870m以上で③着以内に入ったことがありました。