穴ぐさ傾向と対策
札幌記念はあの2系統を持つ若い馬が!?
先週(8月13日~14日)の穴ぐさは[8.4.7.93](複勝率17.0%)で、単勝回収率が166%でした。ただ、重賞では貢献できず、申し訳ありませんでした。
関屋記念は前半3F通過が36秒2という流れで、これは前日に同コースで行われた2歳新馬戦(前半3F36秒4)と0秒2差というスロー。ただ、勝利したのはスクリーンヒーロー産駒のウインカーネリアンで、新潟芝外1600mは引き続き父がサンデー系以外の馬を上位に考えた方が良さそうです。
今週末は札幌記念と北九州記念という重賞が予定されています。札幌記念にはソダシ、グローリーヴェイズ、ジャックドール、パンサラッサ、ユーバーレーベンなどが登録し、北九州記念にはナムラクレアやテイエムスパーダがエントリーしています。どちらも好メンバーになりそうですね。
札幌記念は4~9歳の6世代の馬が登録しています。近10年の札幌記念の優勝馬は3~6歳で、昨年以降の札幌芝2000mでの2勝クラス以上のレースでは、いずれも3~4歳馬が勝利しています。
【2021年以降の札幌芝2000mでの2勝クラス以上】
年月日 レース |
勝ち馬 | 性齢 | 父 | 母父 |
2022年8月14日 藻岩山特別 |
ドゥラドーレス | 牡3 | ドゥラメンテ | ハービンジャー |
2022年7月24日 HTB賞 |
マジカルステージ | 牝4 | モーリス | ハーツクライ |
2021年9月5日 釧路湿原特別 |
ミスミルドレッド | 牝4 | ルーラーシップ | ステイゴールド |
2021年8月28日 オホーツクS |
アンティシペイト | 牡4 | ルーラーシップ | ディープインパクト |
2021年8月22日 札幌記念 |
ソダシ | 牝3 | クロフネ | キングカメハメハ |
2021年8月15日 藻岩山特別 |
ソーヴァリアント | 牡3 | オルフェーヴル | シンボリクリスエス |
2021年6月27日 ライラック賞 |
ココニアル | 牝4 | タートルボウル | グラスワンダー |
昨年以降に札幌芝2000mでの2勝クラス以上のレースは7回あり、3~4歳馬が制しています。いずれも牡牝混合戦ですが、牡馬3勝・牝馬4勝で、牝馬の方が多く勝っています。
父と母父の欄は、黄色がキングマンボ系、オレンジ色がロベルト系、ピンク色がサンデー系、赤色がノーザンダンサー系で、優勝馬は父か母父がキングマンボ系かロベルト系です。今年の札幌記念も、このタイプが制するでしょうか。
上記の7レースのうち、今年は2レース(HTB賞、藻岩山特別)はどちらも最内枠の馬が勝利しました。上記の7レースで、馬番1番の馬は[2.0.0.5]、馬番4番の馬は[1.4.1.1]で、7レースすべてで馬番1番か馬番4番の馬が連対しています。札幌記念でも内枠の馬には注意したいですね。
一方、北九州記念は小倉芝1200mでのハンデ戦で、先週の小倉記念でも1番人気馬は勝てず、今年の芝のハンデ重賞では1番人気が勝てないケースが多くなっています。改めて確認しておきましょう。
【2022年の芝のハンデ重賞】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [1.3.7.7] |
2番人気 | [5.0.3.10] |
3番人気 | [2.4.1.11] |
4番人気 | [1.1.1.15] |
5番人気 | [0.0.2.16] |
6番人気以下 | [9.10.4.174] |
1番人気は優勝したのが小倉大賞典でのアリーヴォだけで、3月以降は[0.2.6.3]という成績です。
今夏は小倉芝1200mの特別競走が9レースあり、先週の筑紫特別では穴ぐさだったトーホウラビアンが14番人気で優勝してくれましたが、同馬は父トーホウジャッカル×母父Giant's Causewayという配合でした。近2週の同コースでの特別競走は父サンデー系が勝利するケースが続いていて、ストームキャットやダンチヒを持つ馬が多く優勝しています。
【2022年夏の小倉芝1200mでの特別競走】
月日 レース |
勝ち馬 | 父 | ストームキャット ・ダンチヒ |
8月14日 筑紫特別 |
トーホウラビアン | トーホウジャッカル | 母父父ストームキャット |
8月13日 フェニックス賞 |
ミカッテヨンデイイ | イスラボニータ | 母母父父ストームキャット |
7月24日 雲仙特別 |
セリシア | エイシンヒカリ | 父母父ストームキャット |
7月23日 佐世保S |
ディヴィナシオン | ヴィクトワールピサ | 母母父父父ダンチヒ |
7月23日 大牟田特別 |
マッドクール | Dark Angel | 母母父父ダンチヒ |
7月17日 戸畑特別 |
クリノマジン | ビッグアーサー | なし |
7月10日 シンガポールTC賞 |
テイエムトッキュウ | ロードカナロア | 父母父ストームキャット |
7月3日 CBC賞 |
テイエムスパーダ | レッドスパーダ | 父母父ストームキャット |
7月2日 秋吉台特別 |
シゲルカチョウ | マクフィ | 父母父父ダンチヒ |
7月23日の11R以降は父サンデー系の馬が4連勝中で、その4頭は5代血統表内にストームキャットかダンチヒを持っていました。上記の9レースのうち8レースで、ストームキャットかダンチヒを持つ馬が勝っていますから、北九州記念でもこの血脈は重要でしょう。
ちなみに、上記の9レースの勝ち馬は、マイナス2kgだった馬が5頭、プラス2kgだった馬が2頭、マイナス4kgとプラス4kgだった馬が1頭ずつでした。馬体重の変動幅が2kg以内だった馬が[7.5.6.26](複勝率40.9%)で、9レースすべてで馬券に絡んでいますから、北九州記念も馬体重の増減が小さい馬はマークしておくといいかもしれませんね。
今週末から小倉と札幌の芝はコース変更となるので、ご注意ください。8月20~21日に行われる新潟、小倉、札幌の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
8月20~21日
場所 | 芝 |
新潟 | Aコース・4週目 |
小倉 | Bコース・1週目 |
札幌 | Cコース・1週目 |
8月20日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
新潟9R | 瀬波温泉特別 | [1.3.3.35] |
新潟10R | 上越S | [0.1.1.7] |
新潟11R | 日本海S | [2.1.1.9] |
小倉9R | 足立山特別 | [0.0.1.7] |
小倉10R | 宮崎特別 | [0.1.1.26] |
小倉11R | 別府S | [0.1.2.27] |
札幌9R | 千歳特別 | [1.0.0.19] |
札幌10R | 富良野特別 | [2.3.0.19] |
札幌11R | 札幌日刊スポーツ杯 | [2.2.5.22] |
8月21日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
新潟9R | 閃光特別 | [1.2.1.40] |
新潟10R | 阿賀野川特別 | [1.2.1.24] |
新潟11R | NST賞 | [1.2.0.32] |
小倉9R | 耶馬渓特別 | [0.0.0.9] |
小倉10R | 薩摩S | [1.1.1.13] |
小倉11R | 北九州記念 | [2.0.1.44] |
札幌9R | クローバー賞 | [1.2.1.14] |
札幌10R | 大通公園特別 | [0.1.1.6] |
札幌11R | 札幌記念 | [1.3.2.39] |
札幌12R | 手稲山特別 | [1.1.1.23] |
☆注目レース☆
日本海S(3勝クラス、新潟芝2200m)
日本海Sでの穴ぐさは[2.1.1.9](複勝率30.8%)で、複勝回収率は150%です。
馬券圏内に入った4頭の穴ぐさは馬番10番以内で、中5週以内での臨戦でした。4頭は5~6歳で、そのうち3頭は3代血統表内にニジンスキー、サドラーズウェルズ、リアルシャダイを持っていたので、スタミナが豊富そうな血統馬が侮れないでしょう。
☆注目レース☆
薩摩S(3勝クラス、小倉ダート1700m)
薩摩Sでの穴ぐさは[1.1.1.13](複勝率18.8%)で、複勝回収率は166%です。ダート1700mの時に限ると[1.0.1.11](複勝率15.4%)で、複勝回収率は146%です。
ダートで激走したその2頭の穴ぐさは父か母父がノーザンダンサー系で、休み明け2~3戦目(中6週以内)での臨戦でした。2頭は前年の7~8月に2勝クラスを勝ち上がっていたので、夏季実績をチェックして臨みましょう。
☆注目レース☆
富良野特別(1勝クラス、札幌芝2000m)
富良野特別での穴ぐさは[2.3.0.19](複勝率20.8%)で、複勝回収率は119%です。昨年はケルンキングダムが7番人気で優勝しました。
連対圏に入った5頭の穴ぐさはひと桁馬番で、父も母父もサンデー系ではない馬でした。5頭は前走が⑤着以下でしたが、そのうち2008年以降の4頭は中3週以内での臨戦だったので、順調に使われている馬を侮らないようにしましょう。
■ちなみに…■
札幌記念での穴ぐさは[1.3.2.39]で、北九州記念では[2.0.1.44]です。昨年の札幌記念では【A】評価だったペルシアンナイトが8番人気で③着に食い込みました。
近10年の札幌記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、父がミスプロ系かノーザンダンサー系でした。そのうち5頭は6~8歳で、同じく6頭のうち5頭は馬体重が482kg以上だったので、馬格のあるベテランが侮れないでしょう。
6頭はいずれも札幌か函館の芝で③着以内に入ったことがあり、そのうち5頭は芝重賞での連対歴があったので、北海道の洋芝や重賞での実績を確認しておくと良さそうです。
近10年の北九州記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が12頭いて、いずれも中6週以内での臨戦でした。2014年以降に激走した10頭のうち8頭は前走がアイビスサマーダッシュ(5頭)かCBC賞(3頭)でした。2014年以降の10頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系で、そのうち9頭は小倉か京都の芝1200mで勝利実績があったので、右回りの平坦コースでの実績をチェックしておきましょう。