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穴ぐさ傾向と対策

マイルCSでもダンチヒの底力が発揮される!?


先週(11月12日~13日)の穴ぐさは[8.6.9.94](複勝率19.7%)で、単勝回収率が121%でした。福島記念【B】評価だったユニコーンライオンが10番人気で優勝しましたね。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!

エリザベス女王杯での穴ぐさはアカイイトの④着が最高着順で、12番人気で激走したライラックを指名できず、申し訳ありませんでした。降雨の影響で重馬場になり、レース上がりが36秒4とかかって外差しになりましたね。

優勝したジェラルディーナは父モーリス×母ジェンティルドンナという配合で、ジェンティルドンナは母父(Bertolini)がダンチヒ系なので、ダンチヒの5×4というクロスを持っていたんですよね。②着(同着)のウインマリリンは父スクリーンヒーロー×母父Fusaichi Pegasusという配合で、こちらはダンチヒの4×4というクロスがありました。

今秋のJRA・G1は5レースが行われ、いずれも5代血統表内にダンチヒを持つ馬が③着以内に入っています。

【2022年秋のJRA・G1で5代血統表内にダンチヒを持って③着以内に入った馬】
レース 着順・馬名 ダンチヒ
スプリンターズS 着ジャンダルム
着ウインマーベル
母母父
5×5
秋華賞 着ナミュール 父父父父
菊花賞 着ボルドグフーシュ 父父母父
天皇賞・秋 着ダノンベルーガ 母父母父父
エリザベス女王杯 着ジェラルディーナ
着ウインマリリン
5×4
4×4

思えば、今秋の最初のG1(スプリンターズS)は、ダンチヒを持つ馬のワンツーでした。今週末のマイルCSでも、ダンチヒを持つ馬の底力が活きるレースとなるでしょうか!?

マイルCSは阪神芝外1600mでの施行で、今年、3歳以上の芝1600mの重賞は4レースが行われています。安田記念、関屋記念、京成杯AH、富士Sの4レースで、いずれも勝ったのはふた桁馬番の馬だったことに気づいていたでしょうか?

【2022年の3歳以上の芝1600m重賞】
枠順 着別度数
1枠 [0.0.0.6]
2枠 [0.0.0.6]
3枠 [0.0.0.8]
4枠 [0.1.0.7]
5枠 [1.1.1.5]
6枠 [0.0.0.7]
7枠 [3.2.1.3]
8枠 [0.0.2.6]

勝利した4頭は5~7枠で、馬番10~13番でした。馬券圏内に入った12頭は4~8枠で、先週のエリザベス女王杯は6~8枠の馬が掲示板内を占めたので、外差しが利くような馬場なら、特に枠順は重要でしょう。

エリザベス女王杯で②着(同着)に入ったライラックは3歳で、今年の3歳以上の芝重賞では3歳馬の好走率が高いので、マイルCSでも引き続き、3歳馬には注意すべきでしょうね。

【2022年の3歳以上の芝重賞】
年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率
3歳 [4.3.5.20] 12.5% 21.9% 37.5%
4歳 [9.7.5.70] 9.9% 17.6% 23.1%
5歳 [12.10.14.144] 6.7% 12.2% 20.0%
6歳 [3.11.4.84] 2.9% 13.7% 17.6%
7歳以上 [3.1.2.65] 4.2% 5.6% 8.5%

先週のこのコーナーでは、「今年の古馬混合の芝重賞では上位人気に推された3歳馬がよく好走している」という主旨の話を記しましたが、人気面に言及したのは余計でした……。マイルCSには、セリフォスダノンスコーピオンピースオブエイトマテンロウオリオンという4頭の3歳馬が登録しているので、注目ですね。

ちなみに、先週のこのコーナーでは、記すことを迷って、結局見送ったあるジンクスがありました。エリザベス女王杯では、そのジンクスが微妙に継続されたので、今週は記しておきます。

【2022年6月以降のJRA・G1で、馬番7番か馬番17番で③着以内に入った馬】
レース 枠順 着順・馬名
安田記念 8枠17番 着サリオス
宝塚記念 4枠7番 着デアリングタクト
スプリンターズS 4枠7番 着ウインマーベル
秋華賞 4枠7番 着スタニングローズ
菊花賞 8枠17番 着ジャスティンパレス
天皇賞・秋 4枠7番 着イクイノックス

安田記念以降のJRA・G1では、馬番7番馬番17番の馬が馬券に絡んでいて、「ラッキー7のパワーか?」と思っていたんですよね。で、エリザベス女王杯では馬番7番の馬も馬番17番の馬も馬券圏外に敗れたので、このコーナーで触れないで良かったか……と思ったんですが、結果をよく見たら、②着同着の2頭(ウインマリリンライラック)が7枠(馬番13~15番)だったんですよね。

ということで、マイルCSでも「ラッキー7のパワー」があるかもしれないので、念のため、お伝えしておきます(笑)。

今週末から東京芝はCコース、福島芝はBコースに替わりますので、ご注意ください。11月19~20日に行われる東京、阪神、福島の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

11月19~20日
場所
東京 Cコース・1週目
阪神 Aコース・7週目
福島 Bコース・1週目

11月19日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 晩秋S [1.0.2.30]
東京10R 秋色S [0.0.1.5]
東京11R 東スポ杯2歳S [0.2.4.30]
阪神9R 出石特別 [0.2.1.30]
阪神10R 尼崎S [1.0.1.5]
阪神11R アンドロメダS [0.0.2.36]
福島9R 三春駒特別 [2.0.4.28]
福島10R 西郷特別 [1.1.1.37]
福島11R みちのくS [2.1.6.37]

11月20日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 赤松賞 [2.1.1.14]
東京10R 南武特別 [2.0.1.15]
東京11R 霜月S [2.3.2.39]
阪神9R 秋明菊賞 [0.1.0.8]
阪神10R 再度山特別 [0.0.0.2]
阪神11R マイルCS [1.1.2.44]
阪神12R 姫路S [0.2.0.18]
福島9R 磐梯山特別 [1.0.3.19]
福島10R 五色沼特別 [0.0.3.24]
福島11R 福島民友C [2.4.3.32]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
東スポ杯2歳S(G2、東京芝1800m)

東スポ杯2歳Sでの穴ぐさは[0.2.4.30](複勝率16.7%)で、複勝回収率は125%です。

近10年では6番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、いずれも父か母父がサンデー系です。6頭はキャリア2~3戦で、前走が①着(5頭)か1番人気(1頭)でした。6頭のうち5頭は初勝利を挙げた時にメンバー中最速の上がりを使っていたので、勝ち鞍を挙げた時のレースぶりに注目すると良さそうです。

注目レース
福島民友C(リステッド、福島ダート1700m)

福島民友Cでの穴ぐさは[2.4.3.32](複勝率22.0%)で、複勝回収率は107%です。近3年で連対圏に入る馬が出ていて、昨年はダノンファストが6番人気で優勝しました。

ダート1700mの時に限ると[1.3.1.16](複勝率23.8%)で、③着以内に入った5頭の穴ぐさは父か母父がノーザンダンサー系でした。5頭は近4走以内に③着以内の好走歴があり、そのうち4頭は3~4歳だったので、若くて好調さが感じられるタイプが狙い目でしょう。

注目レース
みちのくS(3勝クラス、福島芝1200m)

みちのくSでの穴ぐさは[2.1.6.37](複勝率19.6%)で、複勝回収率は110%です。一昨年はキルロードが9番人気で優勝し、昨年はチェアリングソングが6番人気で③着に入りました。

福島施行時に馬券圏内に激走した8頭の穴ぐさは馬番10番以内で、2010年以降の7頭は中8週以内での臨戦でした。8頭はいずれも騎手が乗り替わりで、そのうち7頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系となっています。

注目レース
三春駒特別(1勝クラス、福島芝1800m)

三春駒特別での穴ぐさは[2.0.4.28](複勝率17.6%)で、複勝回収率は117%です。

③着以内に入った6頭の穴ぐさは父か母父がサンデー系で、2013年以降の4頭は父か母父がノーザンダンサー系です。6頭はいずれも前走が掲示板外(⑥着以下)でしたが、左回りや直線に急坂があるコースでした。6頭は右回りで勝ち鞍があり、そのうち4頭は右回りの直線平坦コースで勝利実績があったので、そのようなタイプをチェックしておきましょう。

注目レース
赤松賞(1勝クラス、東京芝1600m)

赤松賞での穴ぐさは[2.1.1.14](複勝率22.2%)で、複勝回収率は161%です。

馬券に絡んだ4頭の穴ぐさは偶数馬番で、中6週以内での臨戦でした。4頭のうち3頭は前走でメンバー中3位以内の上がり(33秒9~34秒8)を使っていて、例外の1頭は前走が2000mで4角先頭でした。その1頭も初勝利を挙げた時にメンバー中最速の上がりを計時していたので、決め手のあるタイプが侮れないでしょう。

ちなみに…
マイルCSでの穴ぐさは[1.1.2.44]です。近年は堅い決着が続いていますが、今年はどうでしょうか。

近10年(阪神は近2年)では7番人気以下で③着以内に入った馬が4頭いて、いすれも父サンデー系です。4頭のうち3頭は芝G2での勝ち鞍があり、例外の1頭は芝G1での③着がありました。4頭は前走が重賞で、①着(2頭)か0秒3差で走っていた(2頭)ので、好調さが重要でしょう。4頭は芝1800m以上での勝ち鞍があったので、マイルを超える距離での実績も確認しておきましょう。


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