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穴ぐさ傾向と対策

金鯱賞もヒモ荒れに注意!


先週(3月4日~5日)の穴ぐさは[2.2.5.74](複勝率10.8%)で、オーシャンS【C】評価だったディヴィナシオンが15番人気で②着、チューリップ賞【C】評価だったモズメイメイが7番人気で優勝しました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!

チューリップ賞を逃げ切ったモズメイメイは2020年2月18日生まれで、クイーンCハーパー(2020年1月18日生まれ)に続いて、3歳牝馬重賞でまたも早生まれ(1~2月生まれ)の馬が勝利を収めましたね。先週にお伝えした通り、現3歳世代の牝馬限定重賞では、1~2月生まれの馬の好走率が高くなっているので、今週末のフィリーズレビューでも注意すべきでしょう。

【現3歳世代の牝馬限定重賞】
レース 1~2月生まれ 3~5月生まれ
チューリップ賞 ⑤⑥⑮着 ④⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑭⑯⑰着
クイーンC ⑤⑥⑭着 ④⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑮⑯着
フェアリーS ⑧⑩⑫⑭着 ④⑤⑥⑦⑨⑪⑬⑮⑯着
阪神JF ④⑥⑧⑨⑩⑪⑮着 ⑤⑦⑫⑬⑭⑯⑰⑱着
ファンタジーS ⑥⑧⑩着 ④⑤⑦⑨⑪⑫着
アルテミスS ④⑥⑧⑩着 ⑤⑦⑨着

現3歳世代の牝馬限定重賞(6レース)では、1~2月生まれの馬が連対し、そのうち4レースで優勝しています。

フィリーズレビューは阪神芝1400mでの施行で、昨年以降の芝1400mの重賞では、5代血統表内にストームキャットダンチヒを持つ馬が勝っていることを先々週のこのコーナーでお伝えしましたよね。血統的には、その2系統の有無をチェックしたいですね。

【2022年以降の芝1400mの重賞】
レース 勝ち馬 ストームキャットかダンチヒ 人気
2023年
阪急杯
アグリ 父父父父父ストームキャット
母父父ダンチヒ
2
2023年
京都牝馬S
ララクリスティーヌ 父母父父父ダンチヒ 2
2022年
阪神C
ダイアトニック 父母父ストームキャット 1
2022年
ファンタジーS
リバーラ 母父父ストームキャット 10
2022年
京王杯2歳S
オオバンブルマイ 父父父ストームキャット 10
2022年
スワンS
ダイアトニック 父母父ストームキャット 4
2022年
京王杯SC
メイケイエール ダンチヒ5×5 1
2022年
ファルコンS
プルパレイ 母父母父ダンチヒ 2
2022年
フィリーズレビュー
サブライムアンセム 父母父ストームキャット 2
2022年
阪急杯
ダイアトニック 父母父ストームキャット 1
2022年
京都牝馬S
ロータスランド 母父父父父ストームキャット 5

芝1400mの重賞は昨年以降に11レースが行われ、古馬混合の7レースでは1~5番人気が優勝していますが、2~3歳限定の4レースでは、そのうち2レースで10番人気馬が勝っています。その2レースが現3歳世代の重賞(ファンタジーS、京王杯2歳S)ですから、フィリーズレビューでも人気薄を侮らない方が良さそうです。

今年のフィリーズレビューの登録馬では、1~2月生まれで5代血統表内にストームキャットダンチヒを持つ馬がイコノスタシススピードオブライトミスヨコハマレッドヒルシューズなどがいます。

今週末からは中京開催も始まり、古馬G2の金鯱賞が予定されています。古馬のG2戦は先々週に中山記念が行われ、勝ったのは5番人気のヒシイグアスで、②着には8番人気だったラーグルフが入りました。今年、古馬の芝1800m以上の重賞は8レースが行われ、①&②着馬の人気は次のようになっています。

【2023年の古馬の芝1800m以上の重賞】
レース ①着馬
の人気
②着馬
の人気
中山記念 5 8
小倉大賞典 2 9
ダイヤモンドS 2 13
京都記念 1 6
アメリカJCC 4 5
日経新春杯 2 10
愛知杯 1 7
中山金杯 1 7

優勝した8頭は1~5番人気で、②着馬の8頭は5~13番人気です。いずれも①着馬よりも②着馬の方が低人気で、金鯱賞ヒモ荒れに注意した方が良さそうです。

上記の8レースについては、内目の枠の馬が勝利するケースが多く、内枠以外で勝った馬は前走がG1でした。

【2023年の古馬の芝1800m以上の重賞】
馬番 前走がG1 前走がG1以外
馬番1~6番 [3.1.3.8] [3.3.2.25]
馬番7~17番 [2.0.1.10] [0.4.2.52]

優勝した8頭のうち6頭は馬番6番以内で、例外の2頭は前走がG1だったので、金鯱賞も注目すべきは、前走がG1の馬と馬番6番以内の馬ですかね。今年の金鯱賞の登録馬の中で、前走がG1という馬はポタジェだけとなっています。

中山では中山牝馬Sがあり、先々週に中山芝1800mで行われた中山記念は父ハーツクライ×母父Bernsteinという配合のヒシイグアスが優勝しました。昨年以降にO型コースの芝1800mで行われた重賞では、父か母父がノーザンダンサー系の馬がよく勝っているので、改めて確認しましょう。

【2022年以降のO型コースの芝1800mでの重賞】
レース 勝ち馬 母父
2023年
中山記念
ヒシイグアス ハーツクライ Bernstein
2023年
小倉大賞典
ヒンドゥタイムズ ハービンジャー ディープインパクト
2022年
札幌2歳S
ドゥーラ ドゥラメンテ キングヘイロー
2022年
クイーンS
テルツェット ディープインパクト Danehill Dancer
2022年
中京記念
ベレヌス タートルボウル デュランダル
2022年
ラジオNIKKEI賞
フェーングロッテン ブラックタイド キングヘイロー
2022年
福島牝馬S
アナザーリリック リオンディーズ サクラバクシンオー
2022年
フラワーC
スタニングローズ キングカメハメハ クロフネ
2022年
スプリングS
ビーアストニッシド アメリカンペイトリオット ネオユニヴァース
2022年
中山牝馬S
クリノプレミアム オルフェーヴル Giant's Causeway
2022年
中山記念
パンサラッサ ロードカナロア Montjeu
2022年
小倉大賞典
アリーヴォ ドゥラメンテ Harlan's Holiday

父・母父欄の赤色がノーザンダンサー系で、12レースのうち11レースで父か母父がノーザンダンサー系の馬が優勝しています(例外の2022年福島牝馬Sはクビ差②着のクリノプレミアムが母父Giant's Causeway)。先週、中山芝2000mで行われた弥生賞ディープインパクト記念は、父ノーザンダンサー系の馬が①~③着を占めましたから、今の中山芝はノーザンダンサー系持ちの馬に向く面もありそうです。

ただ、昨年以降の中山芝1800mの準OP以上(9レース)では、1番人気馬が連対圏に入れていないので、その点は引き続き注意が必要かもしれません。

【2022年の中山芝1800mでの準OP以上】
人気 着別度数
1番人気 [0.0.4.5]
2番人気 [4.1.0.4]
3番人気 [1.1.1.6]
4番人気 [0.1.0.8]
5番人気 [2.1.0.6]
6番人気以下 [2.5.4.78]

今年の中山記念では1番人気に推されたソーヴァリアントが⑨着に敗れてしまいました。中山牝馬Sハンデ戦でもありますから、上記の人気傾向は頭の中に入れて臨みたいですね。

3月11~12日に行われる中山、阪神、中京の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

3月11~12日
場所
中山 Aコース・3週目
阪神 Aコース・5週目
中京 Aコース・1週目

3月11日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
中山9R 鎌ケ谷特別 [1.1.1.23]
中山10R アクアマリンS [2.2.3.40]
中山11R 中山牝馬S [1.4.4.39]
阪神9R ゆきやなぎ賞 [0.0.1.7]
阪神10R 難波S [1.0.2.33]
阪神11R コーラルS [1.3.1.42]
中京9R 伊良湖特別 [1.2.1.28]
中京10R 恋路ヶ浜特別 [0.0.2.20]
中京11R 中京スポーツ杯 [3.0.2.31]

3月12日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
中山9R 房総特別 [1.0.4.29]
中山10R 東風S [2.2.0.31]
中山11R アネモネS [0.0.1.37]
阪神9R 天神橋特別 [0.0.0.11]
阪神10R 甲南S [1.5.2.28]
阪神11R フィリーズレビュー [5.2.3.34]
中京9R 岡崎特別 [0.0.1.32]
中京10R 昇竜S [1.2.2.28]
中京11R 金鯱賞 [0.5.2.34]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
フィリーズレビュー(G2、阪神芝1400m)

フィリーズレビューでの穴ぐさは[5.2.3.34](複勝率22.7%)で、複勝回収率は163%です。昨年は馬券圏内に入れませんでしたが、2015年以降は2年連続で穴ぐさが③着以内に入れなかったケースはないので、今年は期待したいところです。

近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、そのうち4角3番手以内から③着以内に入った4頭は偶数馬番で、4角7番手以下から差し込んだ5頭のうち4頭は奇数馬番でした。激走した9頭のうち2頭は前走が阪神JFでふた桁着順に敗れいていて、残りの7頭は前走が1勝クラスで①~⑤着でした。2014年以降の8頭は父がサンデー系かミスプロ系かロベルト系となっています。

注目レース
中山牝馬S(G3、中山芝1800m)

中山牝馬Sでの穴ぐさは[1.4.4.39](複勝率18.8%)で、複勝回収率は138%です。

近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、5~7歳馬です。9頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系で、そのうち8頭は中7週以内での臨戦でした。9頭のうち6頭は前走が③着以内で、残りの3頭のうち2頭は芝1800mの重賞で勝利実績がありました。2018年以降の6頭のうち5頭はふた桁馬番だったので、外目の枠の馬に注意しましょう。

注目レース
甲南S(3勝クラス、阪神ダート2000m)

甲南Sでの穴ぐさは[1.5.2.28](複勝率22.2%)で、複勝回収率は130%です。昨年は【A】評価だったゴールドティアが8番人気で②着に入り、一昨年はシャンパンクーペが8番人気で②着となりました。

③着以内に入った8頭の穴ぐさは4~6歳で、父か母父がロベルト系かミスプロ系です。ダート2000mで馬券に絡んだ5頭は前走が⑦着以下でしたが、いずれも2~3走前に勝ち鞍を挙げていたので、前走着順で評価を落としている馬を侮らないようにしましょう。

ちなみに…
金鯱賞での穴ぐさは[0.5.2.34]です。近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が7頭いて、父か母父がサンデー系の馬です。凱旋門賞(⑯着)帰りだった2018年のサトノノブレス(②着)以外の6頭は前走⑤着以内で、7頭は馬体重が490kg以上でした。7頭のうち6頭は馬番8番以内だったので、馬番8番以内で前走で掲示板に載っていた大型馬をマークしておきましょう。


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