穴ぐさ傾向と対策
朝日杯FSでも2系統の有無をチェックしましょう
今週末の重賞は朝日杯FSとターコイズS。その予想に役立つ情報と穴ぐさの好走率が高い特別競走をご紹介します。朝日杯FSではダンチヒとストームキャットの有無をチェックしましょう。
先週(12月9日~10日)の穴ぐさは[7.4.5.95](複勝率14.4%)で、単勝回収率が178%でした。阪神JFは堅い決着になって馬券に絡めなかったものの、カペラSで【C】評価だったチェイスザドリームが10番人気で②着に激走してくれました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました。
「穴ぐさ長者への道」のコーナーでの【穴ぐさ特選レース】については、日曜日の中京10R名古屋日刊スポーツ杯で【A】評価だったバールデュヴァンが7番人気で優勝しました。こちらも、馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました。
阪神JFは3番人気だったアスコリピチェーノが優勝し、クビ差②着に5番人気のステレンボッシュが入りましたが、1~5番人気の中で馬体重が460kg以上だったのはこの2頭だけだったんですよね。現2歳の芝重賞は1600m以上だと460kg以上の馬が勝っていて、今週末の朝日杯FSも、馬体重は重要なファクターでしょう。
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改めて、今年の2歳の芝重賞について、馬体重別の成績をご覧ください。
【2023年の2歳の芝重賞(JRA)】
馬体重 | 1400m以下 | 1600m以上 |
458kg以下 | [4.2.3.18] | [0.2.2.24] |
460kg以上 | [0.2.1.25] | [8.6.6.46] |
芝1600m以上では8レースが行われ、優勝した馬は460kg以上でした。朝日杯FSは出走馬のほとんどが牡馬でしょうから、460kg以上の馬が多くなるかもしれませんが、当日の馬体重は要チェックです。
阪神JFを制したアスコリピチェーノはノーザンファームの生産で、現2歳の芝1600mの重賞は次の馬たちが優勝しています。
【2023年の2歳の芝1600m重賞(JRA)】
レース | 優勝馬 | 馬番 | 人気 | 生産 | 血統 |
阪神JF | アスコリピチェーノ | 7 | 3 | ノーザンファーム | 母父父父ダンチヒ |
デイリー杯2歳S | ジャンタルマンタル | 2 | 1 | 社台ファーム | 母母父父ストームキャット |
アルテミスS | チェルヴィニア | 4 | 1 | ノーザンファーム | 父父父父ダンチヒ |
サウジアラビアRC | ゴンバデカーブース | 2 | 3 | 白老ファーム | 父父父ストームキャット |
新潟2歳S | アスコリピチェーノ | 12 | 1 | ノーザンファーム | 母父父父ダンチヒ |
この表は、先週に掲載したものに「血統」を追加しました。ご覧の通り、勝ち馬はいずれも1~3番人気で、4代血統表内にダンチヒかストームキャットを持っています。朝日杯FSでも、その2系統の有無はチェックすると良さそうで、ジャンタルマンタルは上表に入っていますから、もちろんチャンスがありそうですね。
阪神JFを勝ったアスコリピチェーノはダイワメジャー産駒で、阪神芝外回りコースの特別競走では、父か母父がサンデー系の優勝が続いています。
【2023年9月以降の阪神芝外回りでの特別競走】
血統 | 着別度数 |
父サンデー系 | [9.8.6.54] |
母父サンデー系 | [2.2.4.41] |
父も母父も サンデー系以外 |
[1.2.3.29] |
今年9月以降だと、阪神芝外回りでの特別競走は12レースあり、父も母父もサンデー系ではなく勝利したのは9月17日の兵庫特別(2400m)でのライリッズだけです。その後は父か母父がサンデー系の馬が11連勝中なので、ジャンタルマンタル(父Palace Malice×母父Wilburn)は、その点をクリアできるかがポイントでしょうか。
→先週の【穴ぐさ】は単勝回収率が178%! 今週も要注目!←
12月16~17日に行われる中山、阪神、中京の芝の使用コースと平地特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
12月16~17日
場所 | 芝 |
中山 | Aコース・3週目 |
阪神 | Aコース・3週目 |
中京 | Aコース・3週目 |
12月16日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山7R | YJS中山第1戦 | [0.0.2.7] |
中山9R | YJS中山第2戦 | [0.1.1.16] |
中山10R | 舞浜特別 | [0.1.1.39] |
中山11R | ターコイズS | [2.1.2.41] |
阪神9R | 境港特別 | [2.0.0.9] |
阪神10R | 甲東特別 | [0.0.2.14] |
阪神11R | タンザナイトS | [1.1.1.21] |
中京9R | 高山特別 | [1.1.0.20] |
中京10R | 中京2歳S | [1.0.0.3] |
中京11R | 尾頭橋S | [0.1.3.36] |
12月17日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | ひいらぎ賞 | [4.4.4.33] |
中山10R | 北総S | [0.2.2.41] |
中山11R | ディセンバーS | [1.2.1.32] |
阪神9R | 高砂特別 | [2.2.3.27] |
阪神10R | 六甲アイランドS | [2.2.1.24] |
阪神11R | 朝日杯FS | [2.4.0.44] |
阪神12R | 御影S | [0.2.4.23] |
中京9R | 寒椿賞 | [2.1.0.17] |
中京10R | 桑名特別 | [3.1.2.34] |
中京11R | コールドムーンS | [0.0.0.3] |
中京12R | 尾張特別 | [3.1.1.16] |
☆注目レース☆
御影S(3勝クラス、阪神ダート1400m)
御影Sでの穴ぐさは[0.2.4.23](複勝率20.7%)で、複勝回収率は146%です。
馬券圏内に入った6頭の穴ぐさは中5週以内での臨戦で、そのうち5頭は馬番8番以内でした。6頭のうち5頭は前走が馬券圏外でしたが、その5頭のうち4頭は阪神ダート1400mの1勝クラス以上で連対歴があったので、コース実績馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
六甲アイランドS(3勝クラス、阪神芝1400m)
六甲アイランドSでの穴ぐさは[2.2.1.24](複勝率17.2%)で、複勝回収率は113%です。
馬券に絡んだ5頭の穴ぐさは中7週以内での臨戦で、前走で⑥着以下に敗れていたものの、上がり33秒0~33秒9を計時して0秒2~0秒5差で走っていました。2008年以降の4頭は馬番6番以内で、父か母父がサンデー系だったので、そのようなタイプがいないか、チェックしましょう。
☆注目レース☆
高砂特別(2勝クラス、阪神ダート1200m)
高砂特別での穴ぐさは[2.2.3.27](複勝率20.6%)で、ダートの時に限ると[2.1.3.22](複勝率21.4%)で、複勝回収率は120%です。
ダート戦で③着以内に激走した6頭の穴ぐさは中6週以内での臨戦で、そのうち4頭は前走でメンバー中3位以内の上がりを計時していました。6頭は4代血統表内にサドラーズウェルズかニジンスキーかダンシングブレーヴがあったので、スタミナ血脈を持ち、順調に使われている馬が侮れないでしょう。
☆注目レース☆
ひいらぎ賞(1勝クラス、中山芝1600m)
ひいらぎ賞での穴ぐさは[4.4.4.33](複勝率26.7%)で、複勝回収率は141%です。
③着以内に入った12頭の穴ぐさは、牡馬が5頭、牝馬が7頭で、牡馬の5頭は父か母父がノーザンダンサー系です。その5頭のうち4頭は前走の上がりがメンバー中4位以下で、5頭のうち4頭は4角3番手以内から③着以内に入ったので、男馬は先行力と持続力のあるタイプが狙い目でしょう。
牝馬の7頭のうち、2009年以降の6頭は父サンデー系で、2010年以降の5頭は前走でメンバー中3位以内か34秒1という上がりを計時していました。牝馬は決め手のある父サンデー系を評価するようにしましょう。
■ちなみに…■
朝日杯FSでの穴ぐさは[2.4.0.44]で、ターコイズSでは[2.1.2.41]です。
阪神での朝日杯FS(近9年)では7番人気以下で③着以内に入った馬が7頭いて、いずれも関西馬です。7頭は中6週以内での臨戦で、そのうち6頭は前走で4角4番手以内に付けていたので、先行型が侮れなさそうです。7頭のうち6頭は馬番10番以内で、同じく7頭のうち6頭は2~3月生まれだったので、枠順と生まれ月をチェックして臨みましょう。
重賞のターコイズS(近8年)では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、中10週以内での臨戦でした。9頭は芝重賞での連対歴があるか、近3走以内に③着以内があったので、重賞実績か勢いのある馬が良さそうです。9頭のうち8頭は関西馬で、2017年以降に激走した6頭の父はディープインパクト、オルフェーヴル、ルーラーシップ、キングカメハメハ、メイショウサムソンなので、芝2400m以上のG1で実績があった馬の産駒が面白そうです。