穴ぐさ傾向と対策
エリザベス女王杯は馬場と枠順がポイントに!
今週末の平地重賞はエリザベス女王杯、デイリー杯2歳S、武蔵野S、福島記念。その予想に役立つ情報と穴ぐさの好走率が高い特別競走をご紹介します。エリザベス女王杯は馬場と枠順と血統をチェックしましょう。
先週(11月2日~3日)の穴ぐさは[4.6.9.89](複勝率17.6%)で、京王杯2歳Sで【B】評価のパンジャタワーが8番人気で①着、ファンタジーSで【B】評価のモズナナスターが10番人気で②着、アルゼンチン共和国杯で【A】評価のタイセイフェリークが6番人気で③着に入りました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
先週は降雨の影響を受けて、馬場の巧拙の差が出たレースが多かったですね。京王杯2歳Sは稍重馬場、ファンタジーSは不良馬場で、レース施行時に雨も降っていたので、道悪馬場の適性の差がレース結果に影響したと思われます。
パンジャタワーもモズナナスターも、道悪馬場で実績がある馬が母系にいることを【穴ぐさコメント】で記していました。
モズナナスターは母のグランプリエンゼルが重~不良馬場の芝で2勝を挙げていて、パンジャタワーはおじのロジユニヴァースが不良馬場のダービーを勝利し、近親のディアドラが重馬場の秋華賞を制覇していました。
道悪馬場での実績は「稍重」ぐらいだと、巧さを推し量りづらいところがありますが、「重~不良馬場」で実績があると、さすがに得意だろうと想像が付きます。今年の宝塚記念は重馬場となり、優勝したブローザホーンは不良馬場で準OP(烏丸S)を快勝し、その母のオートクレールも不良馬場で準OP(紅葉S)を圧勝した実績があったんですよね。
以前と比べると、道悪馬場の芝での適性の差は、顕著に出やすい印象がありますね。軽い芝でのスピード適性を磨かれている馬が多くなり、その影響が出ているのは?と推察します。
道悪馬場の時は、道悪実績、そして、血統が重要です。キャリアの浅い2~3歳戦では、そのきょうだいや近親に道悪実績馬がいるかどうかを確認するといいでしょう。そんなわけで、道悪馬場の時は予想に時間がかかることも多いんですが(苦笑)、稼ぎ時でもありますから、今後もご注目ください。
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今週末はエリザベス女王杯、デイリー杯2歳S、武蔵野S、福島記念という重賞が予定されています。エリザベス女王杯は京都芝外2200mでの施行で、今年の芝2200mの重賞(JRA)は、良馬場だと内枠、道悪馬場だとふた桁馬番の馬が優勝しています。
【2024年の芝2200mの重賞(JRA)】
レース | 馬場 | 勝ち馬 | 馬番 | 父 | 母父 |
神戸新聞杯 | 稍重 | メイショウタバル | 15 | ゴールドシップ | フレンチデピュティ |
オールカマー | 良 | レーベンスティール | 4 | リアルスティール | トウカイテイオー |
セントライト記念 | 良 | アーバンシック | 1 | スワーヴリチャード | ハービンジャー |
宝塚記念 | 重 | ブローザホーン | 12 | エピファネイア | デュランダル |
京都新聞杯 | 良 | ジューンテイク | 1 | キズナ | シンボリクリスエス |
京都記念 | 良 | プラダリア | 3 | ディープインパクト | クロフネ |
アメリカJCC | 不良 | チャックネイト | 11 | ハーツクライ | Dynaformer |
良馬場での4レースは馬番1~4番の馬、道悪馬場での3レースは馬番11~15番の馬が制しています。勝ち馬の7頭は父か母父がサンデー系で、そのうち6頭は父サンデー系ですから、エリザベス女王杯でも、馬場と枠順と血統のチェックをしましょう。
上記の7レースでは、メンバー中1~2位の上がりを使った馬が好成績を残しています。
【2024年の芝2200mの重賞(JRA)】
上がり順位 | 良馬場 | 道悪馬場 |
上がりが メンバー中1~2位 |
[4.2.1.3] | [1.2.1.4] |
上がりが メンバー中3位以下 |
[0.2.3.41] | [2.1.2.26] |
道悪馬場の時は上がりがメンバー中3位以下だった馬も勝っていますが、良馬場の時は上がりがメンバー中2位以内の馬が制しています。上がりがメンバー中2位以内だった馬は、道悪馬場の時も含めて7レースすべてで馬券に絡んでいますから(7レースのうち6レースで連対)、どの馬が決め手を発揮できるか?という視点で予想をすると良さそうです。
ちなみに、昨年のエリザベス女王杯で優勝したブレイディヴェーグは馬体重が460kg(増減なし)、一昨年に優勝したジェラルディーナは馬体重が470kg(プラス6kg)でした。今年も、馬体重の増減は重要なファクターでしょう。
【2022年以降の古馬混合の牝馬限定の芝2000m以上の重賞(JRA)】
馬体重 | 着別度数 |
マイナス体重 | [0.3.4.37] |
前走と増減なし | [2.2.0.13] |
プラス体重 | [6.4.3.48] |
古馬混合の牝馬限定の芝2000m以上の重賞(JRA)は、2022年以降に8度あり、マイナス体重以外の馬が勝利しています。今年も、馬体重の発表は要チェックです。
→菊花賞も天皇賞・秋も
7番人気以下の【穴ぐさ】が激走!←
7番人気以下の【穴ぐさ】が激走!←
11月9日~10日に行われる東京、京都、福島の芝の使用コースと平地特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
11月9日~10日
場所 | 芝 |
東京 | Bコース・3週目 |
京都 | Bコース・2週目 |
福島 | Aコース・2週目 |
11月9日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | オキザリス賞 | [0.1.1.28] |
東京10R | 奥多摩S | [1.1.2.46] |
東京11R | 武蔵野S | [1.3.4.45] |
京都9R | 修学院S | [1.4.0.22] |
京都10R | 室町S | [1.4.5.39] |
京都11R | デイリー杯2歳S | [0.2.2.26] |
福島9R | 二本松特別 | [3.3.2.31] |
福島10R | 飯坂温泉特別 | [1.1.5.39] |
福島11R | 奥羽S | [1.1.3.10] |
11月10日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 銀嶺S | [2.2.2.38] |
東京10R | ユートピアS | [1.1.1.35] |
東京11R | オーロC | [4.0.2.40] |
京都9R | 黄菊賞 | [0.0.0.6] |
京都10R | ラッキーライラックC | 出走なし |
京都11R | エリザベス女王杯 | [2.4.2.44] |
京都12R | ドンカスターC | [1.2.2.35] |
福島9R | 福島2歳S | [1.4.5.41] |
福島10R | 福島放送賞 | [2.0.2.42] |
福島11R | 福島記念 | [2.4.2.44] |
☆注目レース☆
オーロC(リステッド、東京芝1400m)
オーロCでの穴ぐさは[4.0.2.40](複勝率13.0%)で、近10年に限ると[4.0.1.25](複勝率16.7%)で、複勝回収率は113%です。
③着以内に激走した6頭の穴ぐさは前走が⑥着以下でしたが、前走で上がり32秒9~34秒8を計時して0秒3~0秒9差で走っていました。6頭のうち5頭は3~5歳で、同じく6頭のうち5頭は左回りの芝1200~1600mで勝ち鞍があったので、前走の上がりタイムと左回りでの実績をチェックしておきましょう。
☆注目レース☆
室町S(OP特別、京都ダート1200m)
室町Sでの穴ぐさは[1.4.5.39](複勝率20.4%)で、2017年以降に限ると[1.3.5.12](複勝率42.9%)で、複勝回収率は194%です。
馬券圏内に入った10頭の穴ぐさは父か母父がミスプロ系かボールドルーラー系で、10頭のうち9頭は父か母父がミスプロ系です。10頭のうち8頭が4~5歳で、10頭のうち7頭は近3走以内に③着以内の好走歴がありました。10頭のうち前走で馬券圏内に入っていたのは2頭だけなので、2~3走前に③着以内がある馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
奥羽S(3勝クラス、福島ダート1700m)
奥羽Sでの穴ぐさは[1.1.3.10](複勝率33.3%)で、複勝回収率は174%です。
馬券に絡んだ5頭の穴ぐさは4~5歳で、そのうち4頭が父サンデー系の牡馬でした。5頭はダート1700mでの連対歴があり、そのうち4頭は福島ダート1700mで連対したことがありました。5頭のうち4頭は関西馬だったので、ダート1700mで実績のある関西馬をマークして臨みましょう。
■ちなみに…■
エリザベス女王杯での穴ぐさは[2.4.2.44]で、デイリー杯2歳Sでは[0.2.2.26]、武蔵野Sでは[1.3.4.45]、福島記念では[2.4.2.44]です。昨年のエリザベス女王杯では【A】評価のルージュエヴァイユが5番人気で②着に入り、デイリー杯2歳Sでは【C】評価のエンヤラヴフェイスが8番人気で②着、【A】評価のナムラフッカーが10番人気で③着となる【穴ぐさダブル】になりました。
近10年のエリザベス女王杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が8頭いて、いずれも前走が芝1800~2000mの重賞で、①着か0秒9差以内で走っていました。8頭のうち5頭が前走・府中牝馬S、2頭が前走・秋華賞、1頭が前走・新潟記念です。8頭は父サンデー系(7頭)か父ロベルト系(1頭)で、そのうち6頭は3~4歳でした。京都施行時に激走した4頭はひと桁馬番で、4角1~3番手から③着以内に入ったので、先行力がありそうなひと桁馬番の馬が侮れなさそうです。
近10年のデイリー杯2歳Sでは7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、そのうち5頭は7~8番人気でした。6頭のうち5頭は前走時馬体重が468~480kgで、前走が重賞か、前走が重賞以外で4角5番手以内から⑤着以内に入っていました。6頭は父か母父がサンデー系かロベルト系です。
近10年の武蔵野Sでは7番人気以下で③着以内に入った馬が12頭いて、いずれも関西馬です。12頭のうち6頭は前走が重賞で、それら以外の6頭は前走が重賞以外のダートOPで④着以内でした。12頭のうち10頭は馬番7番より外枠で、真ん中から外枠の馬に妙味がありそうです。
近10年の福島記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が5頭いて、いずれもひと桁馬番でした。5頭は父がサンデー系かノーザンダンサー系で、そのうち4頭は6歳以上だったので、ベテランが侮れなさそうです。5頭は近5走以内に芝で連対歴があったので、ひと桁馬番の馬の近走成績を確認しておくと良いでしょう。