北枕鳩三郎の注目の馬体
【2021年ジャパンC】
今秋の東京芝2400は前受けのバランス型が◎…馬体と歩様からの推奨馬を紹介!
菊花賞はディヴァインラヴが6番人気3着、エリザベス女王杯はステラリアが7番人気2着と、パドックの達人・北枕鳩三郎氏(著者プロフィール)が本コーナーで馬体を高く評価した注目馬が続けて好走。第3回目となる今回は、東京芝2400のチャンピオンコースで行われるジャパンCについての解説と、馬体面からの好走期待馬を挙げていただいた。
2021年秋の東京の芝は、阪神ほどではありませんが、軽い芝向きのトップスピード特化型の馬よりも、パワーを兼備した持続力型の馬が多く好走しているように感じています。
レース内容や走破時計を比較するだけでは、なかなか見えてこない部分ではありますが、好走馬だけでなく敗れてしまった人気馬の馬体的な傾向を探っていくと、より一層、それを強く感じることができます。また、古馬の戦いよりも、2歳戦の方が“馬場と馬体の関係性"が色濃く反映されるので、2歳戦にこそ馬場傾向を探る糸口があると言えます。
良馬場であっても力を必要とする馬場では、非力なタイプが人気で敗れるケースが多く、馬格に恵まれ末脚の持続力に優れた馬の活躍が続いています。コマンドライン、ドウデュース、サークルオブライフ、オニャンコポンなど、東京の芝で2勝目をあげた馬たちはスピードだけではなくパワーを兼備したタイプです。
もちろん、古馬の上級クラスでも同様に、天皇賞・秋は当日の雨の影響もあり、軽さが身上のスピードタイプには苦しい舞台だったように見えました。また、アルゼンチン共和国杯の上位3頭の顔ぶれを見ても、馬体や走りに軽さよりも力強さを感じる馬たちと言えます。
とはいえ、単純にパワー型を選ぶだけでは、なかなか正解に辿り着くことができないのがチャンピオンコースである東京の2400。しかも、今週はCコース替わり2週目となりますが、先週は逃げ馬がよく馬券に絡んでいたように先行有利で、道中はインコースを追走した馬の活躍が目立ちました。 その傾向は今週も続くと予想され、有力馬に跨るジョッキーたちのポジショニングを推理するのも馬券のポイントとなりそうです。
様々なファクターから馬券圏内に好走するであろう馬を導き出さなければならないのが、昨今の競馬事情。自分の武器を明確にして、馬券検討に活かさないとなりません。ここでは馬体と歩様から見えてくる馬の特性を重視し、スピードとパワーのバランスが今の東京の芝に向くと思われる馬を3頭ピックアップさせていただきます。
約28年間、パドックの最前列にこだわり続け、学生時代には年間365日、南関と中央のパドックに立ち続けたことも。競馬場以外にもセレクトセールや一口馬主のツアーなどにも参加し、数え切れないほど馬体を見続けてきた。その馬見に関してはネットを中心にカリスマ的人気を誇る。サラブレ本誌をはじめ競馬メディアにも度々寄稿。近年はツイッターの鍵付きアカウントに限定して予想や馬産地で見た馬の情報などを公開中。