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穴ぐさ傾向と対策

チューリップ賞も弥生賞も最内枠の馬が!?


先週(2月29日~3月1日)の穴ぐさは[7.3.6.96](複勝率14.3%)で、単勝回収率が139%でした。

ご存知の通り、先週は無観客競馬として開催されたわけですが、阪急杯をセン馬のベストアクターが制し、その次の最終レース(阪神12R)もセン馬(ジュエアトゥー)が勝利したので、観客がいない=いつもより静かで、セン馬が落ち着いて走れたのか?と感じました。

ということで、調べてみたのですが、一概にそうとも言えなさそうな結果が出ました。

【2020年のJRAでの牡牝混合戦】
性別 1月5日~2月23日 2月29日~3月1日
牡馬 勝率7.9%
連対率15.2%
複勝率22.4%
勝率8.3%
連対率15.7%
複勝率24.4%
セン馬 勝率6.1%
連対率14.3%
複勝率23.3%
勝率10.4%
連対率16.7%
複勝率20.8%
牝馬 勝率5.6%
連対率12.2%
複勝率18.8%
勝率5.3%
連対率13.7%
複勝率19.4%

今年のJRAでの牡牝混合戦における性別成績は上記の通りで、1月5日~2月23日と比べると、先週のセン馬は勝率や連対率こそ上がったものの、複勝率は低下していました。逆に、複勝率だけなら、牡馬牝馬の方が上がっていたんですよね。

無観客競馬については、JRAは「当面の間」と発表していて、今週末がどうなるかは未定です。一刻も早く終息してほしいものです。

今週末は、春のG1戦線に向けて重要なレースが組まれています。桜花賞や皐月賞と同じ舞台で行われるチューリップ賞弥生賞、そして、オーシャンSには昨年のスプリンターズSを制したタワーオブロンドンが出走を予定しています。

オーシャンSにはスプリンターズS③着のダノンスマッシュもいて、チューリップ賞には阪神JFで①~④着となった4頭(レシステンシアマルターズディオサクラヴァシュドールウーマンズハート)が登録しています。

昨年の芝G1で好走した馬たちが続々と登場するわけですが、先週の中山記念では、昨年の古馬マイルG1を連勝したインディチャンプが④着に敗れ、先々週には、昨年の3歳牡馬クラシックで好走したヴェロックスが小倉大賞典に出走したものの⑨着となりました。

昨年のJRA芝G1で①~③着に入った馬は、今年のJRAでの成績が[3.2.0.9]で、その14頭は斤量や馬体重で次のように分けることができます。

【2019年のJRA芝G1で①~③着があった馬の2020年成績】
斤量 レース・着順・馬名(人気) 馬体重
53kg 京都記念着カレンブーケドール(2) 466kg(増減なし)
54kg 京都記念着クロノジェネシス(1) 460kg(+12kg)
55kg 中山記念着ラッキーライラック(2)
京都牝馬S⑦着シゲルピンクダイヤ(2)
京都金杯⑰着カテドラル(1)
518kg(+11kg)
462kg(+4kg)
494kg(+4kg)
56kg 中山記念着ダノンキングリー(1)
きさらぎ賞⑧着グランレイ(2)
東京新聞杯着プリモシーン(4)
東京新聞杯⑫着ケイデンスコール(9)
シルクロードS④着モズスーパーフレア(2)
458kg(+6kg)
458kg(+6kg)
504kg(+8kg)
468kg(-6kg)
494kg(-6kg)
57kg 中山記念⑤着ペルシアンナイト(5)
小倉大賞典⑨着ヴェロックス(1)
502kg(+8kg)
490kg(-4kg)
58kg 中山記念④着インディチャンプ(4)
シルクロードS⑤着セイウンコウセイ(10)
478kg(+16kg)
504kg(+12kg)

連対圏に入った5頭は斤量56kg以下で、57~58kgだと⑤⑨⑤④着です。斤量が重くない方が良さそうで、連対した5頭はプラス体重(4頭)か前走時と同体重(1頭)だったので、体が減っていないかどうかも確認すると良いでしょう。

今年のオーシャンSでは、斤量58kgを背負うタワーオブロンドンよりも56kgのダノンスマッシュの方が信頼しやすいかもしれません。とは言え、今回のメンバーでタワーオブロンドンが馬券圏外に凡走するという可能性もかなり低そうではありますが……。

一方、チューリップ賞は全馬が斤量54kgですから、マイナス体重でなければ気にする必要はないのかもしれませんが、それでも、今年の3歳芝重賞では1番人気が勝てていないので、1番人気の取捨は安易に考えない方が良いでしょう。

【2020年の3歳重賞】
レース
月日
①着
②着
③着
枠順 人気
共同通信杯
2月16日
①着ダーリントンホール
②着ビターエンダー
③着フィリオアレグロ
④着マイラプソディ
6枠6番
2枠2番
7枠7番
8枠8番
3
4
2
1
クイーンC
2月15日
①着ミヤマザクラ
②着マジックキャッスル
③着セイウンヴィーナス
⑩着ルナシオン
1枠1番
6枠9番
4枠5番
3枠3番
2
4
12
1
きさらぎ賞
2月9日
①着コルテジア
②着ストーンリッジ
③着アルジャンナ
1枠1番
7枠7番
8枠8番
7
4
1
京成杯
1月19日
①着クリスタルブラック
②着スカイグルーヴ
③着ディアスティマ
1枠1番
8枠12番
6枠7番
7
1
6
フェアリーS
1月13日
①着スマイルカナ
②着チェーンオブラブ
③着ポレンティア
⑥着アヌラーダプラ
1枠1番
4枠8番
3枠5番
6枠11番
3
7
5
1
シンザン記念
1月12日
①着サンクテュエール
②着プリンスリターン
③着コルテジア
⑦着ルーツドール
1枠1番
6枠6番
3枠3番
8枠9番
2
5
9
1

今年の3歳芝重賞は上記のような成績で、1番人気が[0.1.1.4]と勝てていない一方、6レースすべてで馬番1~2番の馬が連対しています。共同通信杯以外は馬番1番の馬が優勝していて、共同通信杯は馬番1番が地方競馬所属馬(エン)でしたから、6レースすべてで中央馬の中で最内枠だった馬が連対している、とも言えます。

今週末に予定されているチューリップ賞弥生賞には地方競馬所属馬の登録はありませんから、どちらも最内枠の馬に注目すると良いかもしれません。

3月7日~8日に行われる3場(中山、阪神、中京)の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

3月7日~8日
場所
中山 Aコース・2週目
阪神 Aコース・2週目
中京 Aコース・2週目

3月7日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
中山9R 潮来特別 [0.0.0.13]
中山10R 上総S [1.1.0.24]
中山11R オーシャンS [2.3.1.33]
阪神9R 摂津特別 [0.1.1.13]
阪神10R 但馬S [1.0.3.21]
阪神11R チューリップ賞 [0.2.0.29]
中京10R フローラルウォーク賞 [0.0.0.11]
中京11R 中京スポーツ杯 [2.0.1.24]
中京12R 刈谷特別 [1.3.1.29]

3月8日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
中山9R アクアマリンS [2.2.3.31]
中山10R 総武S [0.2.0.29]
中山11R 弥生賞 [1.1.2.14]
阪神9R アルメリア賞 [0.0.1.2]
阪神10R 播磨S [1.0.2.27]
阪神11R 大阪城S [2.0.1.26]
中京10R 昇竜S [1.1.2.21]
中京11R トリトンS [2.2.0.29]
中京12R 伊良湖特別 [1.0.1.24]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
オーシャンS(G3、中山芝1200m)

オーシャンSでの穴ぐさは[2.3.1.33](複勝率15.4%)で、昨年は【A】評価のダイメイフジが③着、一昨年は【B】評価のキングハートが優勝しています。馬券に絡んだ穴ぐさ6頭はひと桁馬番で、そのうち5頭が馬番6~9番でした。

過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が11頭いて、そのうち10頭は馬体重が494kg以上でした。11頭のうち9頭は504kg以上でもあったので、大型馬が見逃せないでしょう。

激走した11頭は5歳以上で、そのうち8頭は6歳以上です。2014年以降に激走した6頭は1200m重賞で③着以内に入ったことがあったので、実績あるベテランをマークしておくと良さそうです。

注目レース
昇竜S(OP特別、中京ダート1400m)

昇竜Sでの穴ぐさは[1.1.2.21](複勝率16.0%)で、中京ダート1400mの時に限ると[1.1.1.9](複勝率25.0%)で、複勝回収率は166%です。

馬券に絡んだ4頭は馬番9~12番で、4頭のうち3頭はメンバー中1~2位の上がりで差し込んでいたので、外目の枠で脚を伸ばしやすいタイプが狙い目でしょう。中京ダート1400mで③着以内に入った3頭は左回りで好走歴があったので、その実績もチェックしておきましょう。

注目レース
アクアマリンS(3勝クラス、中山芝1200m)

アクアマリンSでの穴ぐさは[2.2.3.31](複勝率18.4%)で、複勝回収率は103%です。

マイル戦だった頃も含めて馬券圏内に入った7頭はすべてひと桁馬番で、7頭のうち6頭は中8週以内の臨戦でした。芝1200mでの激走馬は5頭で、そのうち4頭が前走から斤量減で、同じく5頭のうち4頭は近2走以内に芝で④着以内がありました。ハンデ戦なので、ひと桁馬番で斤量が軽くなっているタイプは侮れないでしょう。

ちなみに…
弥生賞での穴ぐさは[1.1.2.14]で、チューリップ賞では[0.2.0.29]です。過去10年で7番人気以下で③着以内に入った馬は、弥生賞が7頭、チューリップ賞も7頭です。

弥生賞で激走した7頭のうち、前走が1勝クラス(500万)だった馬は3頭で、その3頭は前走が①~②着でした。それら以外の4頭は前走が芝OPで④~⑥着に入っていたので、そんなタイプをマークしておきましょう。

激走馬の7頭のうち6頭は父か母父がサンデー系で、2013年以降の4頭は父サンデー系です。7頭は芝1800m以下で連対歴があり、そのうち4頭は芝1600m以下で勝ち鞍があったので、2000m戦でもスピードタイプが侮れないでしょう。

チューリップ賞で激走した7頭は、いずれも前走が芝1500~1600mで⑤着以内でした。2010年の2頭がキングカメハメハ産駒、2013年以降の5頭が父サンデー系となっています。

7頭のうち3頭は前走のエルフィンSで③着以内に好走していて、それ以外の4頭は前走でメンバー中3位以内の上がりを使っていました。7頭の前走の上がりは33秒9~34秒8だったので、前走の上がりタイムをチェックしておくと良さそうです。


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