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穴ぐさ傾向と対策

ヴィクトリアマイルも騎手との相性が重要に!?


先週(5月9日~10日)の穴ぐさは[5.6.11.95](複勝率18.8%)で、NHKマイルC【B】評価だったギルデッドミラーが③着に食い込みました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!

ギルデッドミラーは最後まで渋太く伸びてくれて良かったのですが、優勝したラウダシオンが9番人気で、こちらも穴ぐさに指名できているのがベストでした。ゲートに不安があって奇数馬番(6枠11番)で、マイル戦での実績もなかったので、見送ってしまいました……。鞍上のM.デムーロ騎手が押して2番手に付けて、ラウダシオンの持ち味を活かす好騎乗でした。1分32秒5という勝ち時計を考えても、その強さには脱帽です。

1番人気だったレシステンシアも自分の競馬をして1分32秒7で走破して、強さを見せたと言えると思いますが、勝利を挙げるまでには至らず、今年の東京芝重賞での1番人気未勝利のジンクスは打破できませんでした。今週末の重賞は京王杯SCヴィクトリアマイルで、どちらも東京芝(1400~1600m)で行われるわけですが、果たして1番人気馬は勝利を収めることができるでしょうか。

改めて、今年の東京芝重賞での人気別成績と、今年の芝1600m重賞での人気別成績をご覧ください。

【2020年の東京芝重賞】
人気 着別度数
1番人気 [0.1.1.5]
2番人気 [1.1.2.3]
3番人気 [2.1.0.4]
4番人気 [2.3.0.2]
5番人気 [0.0.2.5]
6番人気 [0.1.1.5]
7番人気以下 [2.0.1.63]

【2020年の芝1600m重賞】
人気 12頭立て以下 14頭立て以上
1番人気 [2.0.0.1] [0.2.1.7]
2番人気 [1.0.1.1] [4.2.0.4]
3番人気 [0.0.0.3] [2.0.0.8]
4番人気 [0.1.0.2] [3.1.0.6]
5番人気 [0.1.1.1] [0.1.3.6]
6番人気 [0.0.0.3] [0.2.1.7]
7番人気以下 [0.1.1.13] [1.2.5.94]

今年の東京芝での重賞は7レースが行われ、1番人気は[0.1.1.5]と未勝利です。今年の芝1600m重賞は13レースが行われ、そのうち14頭立て以上だった10レースでは1番人気が[0.2.1.7]と、これまた未勝利です。

ちなみに、今年の東京芝OPという観点でも1番人気は[1.1.1.9]であまり勝てていません(勝利を収めたのはスイートピーSでのデゼルだけ)。ヴィクトリアマイル1番人気アーモンドアイではないかと思われますが、果たしてどうなるでしょうか。

ヴィクトリアマイルはご存知の通り、古牝馬のG1で、今年の牝馬限定の芝重賞は、3歳戦が7レース、古馬戦が5レース行われています。その12レースについては、騎手に関してこんなデータがあります。

【2020年の牝馬限定の芝重賞】
騎手 3歳戦 古馬戦
継続騎乗 [5.0.4.44] [5.2.2.19]
乗り替わり [2.7.3.46] [0.3.3.47]

3歳戦と古馬戦で分けましたが、12レースのうち10レースで騎手が継続騎乗した馬が優勝していて、古馬戦の5レースでは騎手が乗り替わった馬が[0.3.3.47]と勝てていません。まあ、古馬戦の5レースのうち4レースはサウンドキアラ(京都牝馬S、阪神牝馬S)とフェアリーポルカ(中山牝馬S、福島牝馬S)が制しているのですが、3歳戦を含めても騎手が乗り替わった馬は[2.10.6.93]と②着の多さが目に付くので、ヴィクトリアマイルも鞍上との実績を重視する作戦は有効なのではないでしょうか。

過去14回のヴィクトリアマイルのうち、騎手が継続騎乗した馬は9年で優勝していて(騎手が乗り替わった馬は5勝)、騎手が継続騎乗した馬に関してはちょっと気になる傾向もあります。

【ヴィクトリアマイルで騎手が継続騎乗した馬】
前走着順 着別度数
前走①着 [0.1.2.27]
前走②着 [2.2.2.18]
前走③着 [0.1.4.9]
前走④着 [1.1.0.12]
前走⑤着 [2.0.0.6]
前走⑥着以下 [4.4.1.58]

【ヴィクトリアマイルで騎手が継続騎乗した馬】
前走人気 着別度数
前走1番人気 [0.1.2.18]
前走2番人気 [1.2.0.14]
前走3番人気 [2.3.0.19]
前走4番人気 [2.0.4.19]
前走5番人気 [2.0.0.10]
前走6番人気以下 [1.2.3.49]

前走が①着だった馬や前走が1番人気だった馬は、騎手が継続騎乗だと勝てていないんですよね。今年はこれにはアーモンドアイサウンドキアラダノンファンタジーラヴズオンリーユーなどが該当しそうです。前走が2番人気以下で②着以下だった馬で騎手が継続騎乗するタイプをピックアップして臨んでみてはいかがでしょうか!?

東京と京都の芝は今週から使用コースが変更となるので、ご注意ください。5月16日~17日に行われる東京、京都、新潟の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

5月16日~17日
場所
東京 Bコース・1週目
京都 Dコース・1週目
新潟 Bコース・2週目

5月16日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 日吉特別 [1.0.3.26]
東京10R 湘南S [1.1.2.35]
東京11R 京王杯SC [2.1.2.33]
京都9R あずさ賞 [0.0.0.6]
京都10R 御池特別 [2.1.4.24]
京都11R 都大路S [1.0.1.26]
新潟10R わらび賞 [0.2.3.19]
新潟11R パールS [0.2.0.10]
新潟12R 赤倉特別 [2.1.3.24]

5月17日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R テレ玉杯 [1.0.2.14]
東京10R 青竜S [1.0.1.9]
東京11R ヴィクトリアマイル [2.2.4.31]
東京12R BSイレブン賞 [0.2.0.19]
京都9R 白川特別 [0.0.2.14]
京都10R 渡月橋S [0.0.3.25]
京都11R 栗東S [1.2.2.32]
新潟10R 胎内川特別 [0.1.2.17]
新潟11R 八海山S [1.0.2.32]
新潟12R 中ノ岳特別 [1.2.0.28]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
ヴィクトリアマイル(G1、東京芝1600m)

ヴィクトリアマイルでの穴ぐさは[2.2.4.31](複勝率20.5%)で、複勝回収率は142%です。

過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が13頭いて、いずれも前走が芝重賞で、8頭は前走で⑤着以内に入っていて、残りの5頭のうち4頭は前走が5番人気以内でした。前走が6番人気以下で⑥着以下だったのは前年優勝のホエールキャプチャ(13年②着)で、基本的には前走⑤着以内か前走5番人気以内馬に注目でしょう。

2015年以降に激走した馬は8頭いて、それらはいずれも前走が4角5番手以内で、5代血統表内にサドラーズウェルズフェアリーキングダンシングブレーヴニジンスキーを持っていました。ある程度のスピードがあり、底力のありそうな血脈を持つタイプが侮れないでしょう。

注目レース
御池特別(2勝クラス、京都芝外1400m)

御池特別での穴ぐさは[2.1.4.24](複勝率22.6%)で、複勝回収率は108%です。芝の時に限ると[1.1.2.17](複勝率19.0%)という成績です。

芝で馬券に絡んだ4頭は4~5歳で、いずれも京都芝で連対歴がないタイプでした。ただ、4頭のうち3頭は前走⑤着以内で、残りの1頭も3走前に現級で⑤着に入っていたので、ある程度の勢いが感じられる若い馬は京都実績を考え過ぎずに狙ってみても良さそうです。

注目レース
わらび賞(1勝クラス、新潟ダート1800m)

わらび賞での穴ぐさは[0.2.3.19](複勝率20.8%)で、複勝回収率は122%です。

③着以内に入った5頭は前走が右回りで、中4週以内の臨戦でした。5頭のうち4頭は2~3走前に左回りで馬券圏内に入っていて、同じく5頭のうち4頭は偶数馬番でした。3歳戦ですが、すでに左回りで実績のあるタイプはマークしておくと良さそうです。

ちなみに…
京王杯SCでの穴ぐさは[2.1.2.33]です。過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭います。

激走した9頭のうち7頭は父か母父がノーザンダンサー系で、残りの2頭はサクラバクシンオー産駒です。サクラバクシンオー産駒の2頭は5代血統表内にノーザンダンサーのクロスを持っていて、ノーザンダンサー系を濃く持っている馬をマークしておきましょう。

9頭はいずれも左回りの芝で勝ち鞍があり、2012年以降の8頭のうち7頭は芝重賞での③着以内があるか、重賞初挑戦でした。左回りや重賞での実績も確認して臨むと良いでしょう。




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