穴ぐさ傾向と対策
安田記念のアーモンドアイは外枠の方が!?
先週(5月30日~31日)の穴ぐさは[4.9.6.65](複勝率22.6%)で、単勝回収率が101%、複勝回収率が109%でした。ダービーでは【A】評価だったヴェルトライゼンデが10番人気で③着に入り、目黒記念では【A】評価だったアイスバブルが6番人気で②着となりました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
ダービーのヴェルトライゼンデはそれなりに自信はあったんですが、最後に内を伸びたサトノインプレッサに迫られて、かなり焦りました(笑)。サトノインプレッサは昨年優勝のロジャーバローズと同じ最内枠のディープインパクト産駒だったので、そのことをもっと評価してこの馬も穴ぐさに指名すべきでした。ヴェルトライゼンデを③着に導いてくれた池添騎手に感謝です。
それにしても、ダービーの上位2頭は強かったですし、3馬身差で圧勝したコントレイルは底知れない強さを見せましたね。福永騎手が言われていたように、抜け出してからまだ遊ぶ余裕があってあの着差ですから、今後どこまで強くなるのでしょうか。秋は菊花賞を目指すとのことで、無敗の三冠馬の可能性も高そうに思われます。
ダービーが終わり、今週末からは2歳戦が始まるわけですが、東京競馬場でのG1・5連戦は安田記念が残されていて、今年は例年以上の超豪華メンバーになりました。アーモンドアイ、インディチャンプ、グランアレグリア、アドマイヤマーズ、ダノンプレミアム、ダノンキングリー、ノームコアといった面々が出走予定で、このレースが無観客で行われることが残念ですね…。
これだけの超豪華メンバーでも、1番人気は前走のヴィクトリアマイルを圧勝したアーモンドアイでしょうね。ご存知の通り、アーモンドアイは昨年の安田記念が不利もあって③着に敗れたので、今年はリベンジがかかります。
安田記念は東京芝1600mで行われますが、実は昨年の同コースでの特別競走では1番人気の成績が良くなく、その悪い流れがアーモンドアイにも降り掛かったような結果でした。
東京芝1600mの特別競走は、安田記念の前までで、昨年も今年も春に5レースが行われていて、1番人気は次のような成績となっています。
【春の東京芝1600mの特別競走での1番人気(安田記念まで)】
レース | 2019年 1番人気馬 |
2020年 1番人気馬 |
秩父特別 | ③着フォックスクリーク | ①着バールドバイ |
湘南S | ⑧着リカビトス | ①着ピースワンパラディ |
NHKマイルC | ⑤着グランアレグリア | ②着レシステンシア |
ヴィクトリアマイル | ④着ラッキーライラック | ①着アーモンドアイ |
葉山特別 | ⑥着ビーカーリー | ②着アオイシンゴ |
安田記念 | ③着アーモンドアイ | ? |
昨年は1番人気が[0.0.1.4]と連対圏に入れておらず、安田記念でもアーモンドアイが③着に敗れてしまったわけですが、今年は一変していて、[3.2.0.0]で連外になった1番人気馬がいません。アーモンドアイ自身もヴィクトリアマイルでこの波に乗っていて、これを見ると、今年の安田記念の1番人気は昨年と違う結果が出ても……という気がしてきます。
昨年の安田記念でのアーモンドアイは7枠14番という外枠でしたが、1番人気に応えるには、今年も外枠の方が良いのでは?というデータもあります。今春の東京芝1600mでは16レースが行われ、1番人気が次のような成績となっているからです。
【2020年春の東京芝1600mでの1番人気】
枠順 | 着別度数 |
1枠 | [0.0.0.0] |
2枠 | [0.1.0.0] |
3枠 | [0.0.0.0] |
4枠 | [0.1.0.1] |
5枠 | [0.1.0.1] |
6枠 | [2.1.0.1] |
7枠 | [2.0.0.1] |
8枠 | [2.1.1.0] |
1番人気は[6.5.1.4]という成績で、勝利を収めた6頭はすべて6~8枠でした。2番人気以下の馬も含めて、今春の東京芝1600mでの特別競走は外枠の馬ばかりが勝っているので、そのデータもご覧ください。
【2020年春の東京芝1600mでの特別競走】
枠順 | 着別度数 |
1枠 | [0.1.0.6] |
2枠 | [0.2.1.4] |
3枠 | [0.0.2.5] |
4枠 | [0.0.0.6] |
5枠 | [0.0.0.6] |
6枠 | [2.0.1.5] |
7枠 | [0.0.0.12] |
8枠 | [3.2.1.6] |
特別競走での5レースは、1~5枠の馬が[0.3.3.27]で、6~8枠の馬が[5.2.2.23]です。7枠の馬が[0.0.0.12]というのは気になりますが、いずれにしても勝ち馬は外目の枠から出ているので、アーモンドアイは今年も外枠に入ってこそ昨年のリベンジを成し遂げる可能性が高まるのではないでしょうか!?
今週末からは阪神開催が始まり、今週末は東京・阪神の2場開催になります。6月6日~7日に行われる東京、阪神の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
6月6日~7日
場所 | 芝 |
東京 | Cコース・2週目 |
阪神 | Aコース・1週目 |
6月6日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 国分寺特別 | [0.2.0.3] |
東京10R | 由比ヶ浜特別 | [0.1.2.32] |
東京11R | スレイプニルS | [0.0.0.3] |
阪神9R | 三木特別 | [0.0.1.8] |
阪神10R | 天満橋S | 出走ナシ |
阪神11R | 鳴尾記念 | [2.2.0.24] |
6月7日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | ホンコンJCT | [1.1.1.17] |
東京10R | 麦秋S | [1.3.4.23] |
東京11R | 安田記念 | [3.2.1.36] |
東京12R | 小金井特別 | [1.1.1.18] |
阪神9R | 皆生特別 | [3.1.2.32] |
阪神10R | 加古川特別 | [0.1.0.20] |
阪神11R | ストークS | [0.0.1.14] |
☆注目レース☆
麦秋S(3勝クラス、東京ダート1400m)
麦秋Sでの穴ぐさは[1.3.4.23](複勝率25.8%)で、複勝回収率は142%です。昨年はサザンヴィグラスが11番人気で②着に食い込みました。
馬券に絡んだ8頭のうち7頭は5~7歳で、同じく8頭のうち7頭は馬体重が484kg以上でした。07年以降の激走馬7頭は父がミスプロ系かノーザンダンサー系で、そのうち牡馬の6頭は馬番8~15番でした。
ダート1400m戦で③着以内に入った3頭は、いずれも父ミスプロ系×母父サンデー系という配合でした。その3頭は前走が⑤着以内で中4週以内の臨戦だったので、順調に使われている馬を見逃さないようにしましょう。
☆注目レース☆
小金井特別(2勝クラス、東京ダート1400m)
小金井特別での穴ぐさは[1.1.1.18](複勝率14.3%)で、複勝回収率は110%です。昨年はトークフレンドリーが12番人気で③着に激走しました。
ダート1400m戦では[0.1.1.16](複勝率11.1%)で、馬券に絡んだ2頭はふた桁馬番でした。どちらも前走でふた桁着順に敗れていましたが、左回りで勝ち鞍があり、ダート1400mでのふた桁馬番で好走した実績もあったので、そのようなタイプの巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
国分寺特別(1勝クラス、東京芝1800m)
国分寺特別での穴ぐさは[0.2.0.3](複勝率40.0%)で、昨年はペルソナデザインが②着に入りました。
連対圏に入った2頭は3歳馬で、馬番3~6番でした。どちらも初勝利を東京芝で挙げていた馬なので、東京実績のある3歳で内目を走れそうな馬は侮れないでしょう。
■ちなみに…■
安田記念での穴ぐさは[3.2.1.36]で、鳴尾記念では[2.2.0.24]です。過去10年で7番人気以下で③着以内に入った馬は、安田記念で12頭、鳴尾記念で6頭います。
安田記念で激走した12頭のうち7頭は前走が芝OPで③着以内で、前走が馬券圏外だった5頭はいずれも芝1600mのG1で④着以内に入ったことがありました。12頭のうち3~4歳は3頭で、5~7歳が9頭いるので、ベテランが侮れない印象があります。
2013年以降に激走した8頭のうち7頭は父か母父がノーザンダンサー系で、そのうち6頭は父と母父がサンデー系&ノーザンダンサー系という組み合わせです。2013年以降の8頭は5~8枠で、そのうち7頭は偶数馬番だったので、真ん中から外枠の偶数馬番の馬をマークしておきましょう。
鳴尾記念で激走した6頭は5~7歳の牡馬で、そのうち5頭はひと桁馬番でした。6頭のうち5頭は前走が④着以下でしたが、同じく6頭のうち5頭は阪神芝の1勝クラス(500万)以上で勝ったことがあったので、阪神実績馬の巻き返しに注意しましょう。