穴ぐさ傾向と対策
新潟記念でも軽ハンデの人気薄の台頭が!?
先週(8月29日~30日)の穴ぐさは[3.6.13.99](複勝率18.2%)で、複勝回収率が103%でした。
キーンランドCで【B】評価だったエイティーンガールが差し切り勝ちをしたものの、これは5番人気(単勝15.5倍)でした。ただ、日曜日(30日)の札幌では穴ぐさのいた7レースですべて馬券に絡む馬が出て、エイティーンガール以外は6番人気以下でしたから、貢献できたかと思います。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました。
日曜日(30日)の札幌は雨で、重馬場になった芝は内枠の馬たちに厳しかったですね。キーンランドCの1番人気は最内枠のダイアトニックでしたが、馬場の悪い内側を走らされて⑮着に敗れる結果になりました。
改めて、今年の芝1200m重賞での1番人気の成績をご覧ください。
【2020年の芝1200m重賞での1番人気】
馬番 | レース | 着順・馬名 |
偶数馬番 | オーシャンS 葵S 函館スプリントS 北九州記念 |
①着ダノンスマッシュ(1枠2番) ①着ビアンフェ(6枠12番) ①着ダイアトニック(3枠6番) ②着モズスーパーフレア(5枠10番) |
奇数馬番 | シルクロードS 高松宮記念 CBC賞 函館2歳S キーンランドC |
⑱着レッドアンシェル(1枠1番) ⑫着タワーオブロンドン(5枠9番) ⑫着クリノガウディー(4枠7番) ⑬着モンファボリ(8枠15番) ⑮着ダイアトニック(1枠1番) |
キーンランドCのダイアトニックが加わって、だんだんと恐ろしいことになってきました……。偶数馬番と奇数馬番で、こんなにもはっきりとした違いが出るものですかね。
芝1200m重賞は、今週末に小倉2歳S、来週末にセントウルSがあり、10月4日にスプリンターズSが控えています。今後も、1番人気の馬番にご注目ください。
今週末で夏の札幌・新潟・小倉開催が終了となりますので、改めて今夏のコース別の穴ぐさ成績を掲載しましょう。
【2020年夏の新潟・小倉・札幌での穴ぐさ】
コース | 着別度数 | 複勝率 |
札幌ダ1000m | [1.2.3.24] | 20.0% |
札幌ダ1700m | [5.5.6.65] | 19.8% |
札幌ダ2400m | [0.1.1.3] | 40.0% |
札幌芝1200m | [3.2.4.35] | 20.5% |
札幌芝1500m | [0.1.1.24] | 7.7% |
札幌芝1800m | [0.0.0.12] | 0.0% |
札幌芝2000m | [0.3.3.23] | 20.7% |
札幌芝2600m | [0.1.1.6] | 25.0% |
新潟ダ1200m | [0.2.3.42] | 10.6% |
新潟ダ1800m | [1.0.4.49] | 9.3% |
新潟芝1000m | [2.1.1.14] | 22.2% |
新潟芝1200m | [1.2.2.9] | 35.7% |
新潟芝1400m | [1.2.1.17] | 19.0% |
新潟芝1600m | [1.1.1.28] | 9.7% |
新潟芝1800m | [0.1.2.18] | 14.3% |
新潟芝内2000m | [1.0.1.8] | 20.0% |
新潟芝外2000m | [0.0.1.8] | 11.1% |
新潟芝2200m | [1.1.0.8] | 20.0% |
新潟芝2400m | [0.0.1.7] | 12.5% |
小倉ダ1000m | [0.0.1.16] | 5.9% |
小倉ダ1700m | [2.1.4.21] | 25.0% |
小倉芝1200m | [0.0.3.32] | 8.6% |
小倉芝1800m | [1.0.2.15] | 16.7% |
小倉芝2000m | [1.1.2.6] | 40.0% |
小倉芝2600m | [0.0.0.3] | 0.0% |
穴ぐさの出走回数が10回以上のコースに限ると、複勝率の上位は、小倉芝2000m(複勝率40.0%)、新潟芝1200m(複勝率35.7%)、小倉ダート1700m(複勝率25.0%)、新潟芝直1000m(複勝率22.2%)などです。どうぞ参考にしてください。
今週末の新潟では新潟記念があり、このコーナーでは、今夏の新潟芝の特別競走では上位人気馬が勝利するケースが多いことを掲載してきました。この傾向は、その後もあまり変化がありません。
【2020年夏の新潟芝の特別競走】
人気 | 直線1000m | 内回り 1200m 1400m 2200m 2400m |
外回り 1600m 1800m 2000m |
1番人気 | [1.1.1.1] | [0.1.3.5] | [5.1.2.3] |
2番人気 | [3.1.0.0] | [3.1.0.5] | [4.2.1.4] |
3番人気 | [0.1.0.3] | [0.3.1.5] | [0.2.2.7] |
4番人気 | [0.0.0.4] | [2.1.0.6] | [2.3.0.6] |
5番人気 | [0.0.0.4] | [3.0.0.6] | [0.0.0.11] |
6番人気 | [0.0.0.4] | [0.0.1.8] | [0.1.0.10] |
7番人気以下 | [0.1.3.35] | [1.3.4.72] | [0.2.6.90] |
今夏の新潟芝では特別競走が24レース行われ、6番人気以下で勝利したのは日本海S(3勝クラス、2200m)のソロフレーズ(14番人気)だけです。23レースでは1~5番人気が勝ち、外回りコースでの11レースのうち9レースでは1~2番人気が優勝していて、堅い印象があります。
ただ、このコーナーで何度も記してきている通り、今年の芝のハンデ重賞は波乱決着が多いですから、新潟記念はハンデ戦であることがどう出るでしょうか。
【2020年の芝のハンデ重賞】
人気 | ハンデ54kg以下 | ハンデ55kg以上 |
1番人気 | [1.0.1.4] | [0.1.0.12] |
2番人気 | [1.0.1.2] | [1.2.1.11] |
3番人気 | [2.0.1.2] | [2.1.2.9] |
4番人気 | [0.0.0.7] | [2.0.0.10] |
5番人気 | [0.2.1.7] | [0.0.1.8] |
6番人気 | [0.1.1.8] | [0.4.0.5] |
7番人気以下 | [8.7.6.93] | [2.1.4.70] |
北九州記念でハンデ56.5kgだったモズスーパーフレアが1番人気で②着に粘り込んだものの、ハンデ55kg以上の1番人気馬は未勝利([0.1.0.12])です。1番人気は全体でも[1.1.1.16]という成績ですから、今年の芝のハンデ重賞での1番人気は信頼度が低いと言えますね。
新潟記念で優勢となるデータは、今回の新潟芝の特別競走で上位人気が勝つケースが多いというものか、それとも、今年の芝ハンデ重賞が波乱含みというものか。
調べてみると、今夏の新潟芝でハンデ戦は2レース(新潟日報賞、信濃川特別)あり、どちらもハンデ54kg以下で6番人気以下だった馬が馬券に絡んでいます。今年の芝のハンデ重賞でも、19レースのうち16レースでハンデ54kg以下で6番人気以下だった馬が③着以内に入っていますから、新潟記念もたとえ勝つのが上位人気だったとしても、軽ハンデの人気薄が馬券に絡む確率が高そうに思われますが……どうでしょう?
9月5日~6日に行われる3場(新潟、小倉、札幌)の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
9月5日~6日
場所 | 芝 |
新潟 | Aコース・7週目 |
小倉 | Bコース・2週目 |
札幌 | Cコース・3週目 |
9月5日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
新潟9R | 両津湾特別 | [0.1.2.25] |
新潟10R | 弥彦特別 | [0.0.2.17] |
新潟11R | 長岡S | [0.1.2.30] |
小倉9R | 天草特別 | [1.0.2.24] |
小倉10R | 桜島S | [0.0.0.13] |
小倉11R | テレQ杯 | [1.3.2.32] |
札幌10R | 札幌スポニチ賞 | [0.1.3.26] |
札幌11R | 札幌2歳S | [4.1.6.27] |
札幌12R | 日高S | [2.0.2.19] |
9月6日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
新潟9R | 飯豊特別 | [0.2.3.27] |
新潟10R | 古町S | [0.0.0.33] |
新潟11R | 新潟記念 | [0.4.3.32] |
新潟12R | 雷光特別 | [5.3.1.15] |
小倉9R | 別府特別 | [0.1.2.22] |
小倉10R | 西日本スポーツ杯 | [3.3.0.30] |
小倉11R | 小倉2歳S | [0.1.4.33] |
札幌10R | すずらん賞 | [1.2.3.22] |
札幌11R | 丹頂S | [1.2.1.19] |
札幌12R | 釧路湿原特別 | [0.2.1.22] |
☆注目レース☆
札幌2歳S(G3、札幌芝1800m)
札幌2歳Sでの穴ぐさは[4.1.6.27](複勝率28.9%)で、複勝回収率は126%です。2012年以降は8年連続で馬券に絡む馬が出ていて、一昨年は【B】評価のニシノデイジー、昨年は【B】評価のブラックホールが2年連続で勝利を収めています。
過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が7頭いて、いずれも中1~5週の臨戦で、前走が芝1500~1800mでした。7頭は前走の上がりタイムがメンバー中3位以内で、7頭のうち6頭は前走で勝っていたので、そのようなタイプに注目でしょう。
7頭のうち2頭は父サンデー系で、残りの5頭は母父がサンデー系だったので、父か母父がサンデー系の馬をマークしておきましょう。
☆注目レース☆
すずらん賞(OP特別、札幌芝1200m)
すずらん賞での穴ぐさは[1.2.3.22](複勝率21.4%)で、複勝回収率は147%です。昨年はコスモリモーネが9番人気で③着に食い込みました。
馬券に絡んだ6頭は中5週以内の臨戦で、3頭は前走が1200m以下の未勝利戦で①着で、残りの3頭は芝OPで⑥~⑪着でした。札幌で③着以内に入った5頭のうち4頭は馬番8~15番だったので、真ん中から外枠の馬を狙うと良さそうです。
☆注目レース☆
雷光特別(1勝クラス、新潟芝直1000m)
雷光特別での穴ぐさは[5.3.1.15](複勝率37.5%)で、複勝回収率は207%です。近4年はいずれも穴ぐさが勝利を収めていて、穴ぐさのいた8年のうち7年で馬券に絡む馬が出ています。
馬券圏内に入った9頭は馬番12~16番で、最終レースとして行われた時に③着以内に入った6頭は【A】評価か【B】評価でした。9頭のうち8頭は3~4歳で、同じく9頭のうち8頭は関東馬です。9頭のうち7頭は前走も直線競馬でしたが、そのうち5頭はひと桁馬番だったので、外目の枠を引き当てた馬の巻き返しに注意しましょう。
■ちなみに…■
新潟記念での穴ぐさは[0.4.3.32]で、小倉2歳Sでは[0.1.4.33]です。過去10年で7番人気以下で③着以内に入った馬は、新潟記念が14頭、小倉2歳Sでは9頭います。
新潟記念で激走した14頭のうち13頭はひと桁馬番でした。14頭のうち10頭が父サンデー系、2頭が母父サンデー系で、父も母父もサンデー系ではなかった2頭は同年の函館記念か七夕賞で優勝していました。その2頭は2012年の激走で、2013年以降の9頭はすべて父か母父がサンデー系です。
2013年以降の激走馬9頭は前走が芝1800~2000mのOPで、そのうち7頭は前走が⑤~⑧着でした。激走馬の14頭のうち12頭は芝2000m以上の重賞で③着以内に好走したことがあったので、実績をチェックして臨むと良さそうです。
小倉2歳Sで激走した9頭はすべて前走①着で、中1~5週の臨戦でした。9頭は前走が4角6番手以内で、そのうち8頭はメンバー中3位以内の上がりを計時して勝っていたので、そのようなタイプを確認しておきましょう。
9頭のうち父サンデー系は1頭だけで、母父サンデー系も3頭だけです。9頭の馬体重は422~482kgで、420~450kg台の馬が6頭いるので、小柄でも持続力で勝負できそうな馬が良さそうです。