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穴ぐさ傾向と対策

アルゼンチン共和国杯もヒモ荒れの期待大!?


先週(10月31日~11月1日)の穴ぐさは[5.7.5.101](複勝率14.4%)で、単勝回収率が121%でした。天皇賞・秋では【A】評価だったダノンプレミアムがハナを切って粘り込みを図ったものの、上がり32秒7~33秒1という強烈な末脚を使った馬たちに交わされてしまいました。

ただ、天皇賞・秋の次のレース(12R)河口湖特別では、【C】評価だったプロヴィデンスが9番人気②着&【A】評価だったショウナンガナドルが14番人気③着に激走する【穴ぐさダブル】になり、対抗(○)評価だったメイショウウズマサ(①着)との組み合わせで3連複16万円・3連単82万円という好配当を演出できました。

プロヴィデンスショウナンガナドルを穴ぐさに指名した「穴ぐさ選者」の私は、実はあの馬券をハズしたんですが(苦笑)、「穴ぐさ報告掲示板」Twitterにはたくさんの的中報告をしていただき、ありがとうございました。穴ぐさが激走しても「穴ぐさ選者」が馬券をハズすことは「あるある」というか、本当は「たまにある」ぐらいにしたいんですけど(笑)、ユーザーのみなさんの的中報告があると今後の励みになりますので、今後もぜひ的中報告をしていただければと思います。

天皇賞・秋の連覇を成し遂げたアーモンドアイは、これで芝G1・8勝目ということで、2020年は本当に記録ずくめの年ですね。

2000mが初めてだった秋華賞のデアリングタクトや、京都コースが初めてだった菊花賞のコントレイルに比べると、天皇賞・秋のアーモンドアイは実績ある条件で出走頭数も少なく、心配の度合いが小さいかと思っていましたが、レース後のルメール騎手の涙を見て、改めて競馬で勝つことの大変さを感じさせられました。関係者の皆様、おめでとうございました。

先週のこのコーナーでは、今秋の東京芝OPでサドラーズウェルズニジンスキーを持つ馬の好走が目立つことを記しました。天皇賞・秋でも母父(Green Tune)がニジンスキー系のフィエールマンが最後に猛追してきて、先週掲載のデータは継続されましたね。

土曜日(31日)に行われたアルテミスSの結果も含めて、今秋の東京芝OPではサドラーズウェルズニジンスキーを持ち、馬券に絡んだ馬がこれだけいます。

【2020年秋の東京芝OPで5代血統表内にサドラーズウェルズかニジンスキーを持ち③着以内に入った馬】
レース 馬名 サドラーズウェルズ・ニジンスキー
天皇賞・秋 ②着フィエールマン 母父父父がニジンスキー
アルテミスS ③着テンハッピーローズ 父母母父がサドラーズウェルズ
富士S ①着ヴァンドギャルド 母父父父がサドラーズウェルズ
アイビーS ①着オーソクレース
③着スパイラルノヴァ
父母母父と母母父母父がサドラーズウェルズ
母父父父がサドラーズウェルズ
オクトーバーS ①着テリトーリアル
②着パンサラッサ
父父父がサドラーズウェルズ
母父父がサドラーズウェルズ
府中牝馬S ①着サラキア
③着サムシングジャスト
母父父父がニジンスキー
母父母父父がニジンスキー
毎日王冠 ①着サリオス 母父父父がニジンスキー
サウジアラビアRC ②着インフィナイト
③着セイウンダイモス
父母父父がサドラーズウェルズ
父父父父がサドラーズウェルズ
※スパイラルノヴァは母母父母父がニジンスキー

アルテミスSでは③着止まりでしたが、それ以外の7レースでは連対圏に入る馬が出ています。今週末の東京芝では京王杯2歳Sアルゼンチン共和国杯があり、後者は2500m戦でもあるので、サドラーズウェルズニジンスキーを持つ馬には注目すべきでしょう。

天皇賞・秋は①~③着(アーモンドアイ、フィエールマン、クロノジェネシス)がノーザンファーム生産馬で、アルテミスSの①~②着(ソダシ、ククナ)も同牧場の生産です。府中牝馬Sのサラキア、毎日王冠のサリオス、サウジアラビアRCのステラヴェローチェもノーザンファーム生産で、富士Sでは同牧場の生産馬は馬券圏内に入れなかったものの、①着のヴァンドギャルドは社台ファーム生産、②着のラウダシオンは白老ファーム生産です。

今秋の東京芝の重賞で連対圏に入った馬(12頭)は、ノーザンファーム生産馬(9頭)社台ファーム生産馬(2頭)白老ファーム生産馬(1頭)となっています。これを考えると、京王杯2歳Sアルゼンチン共和国杯も、社台グループの生産馬でサドラーズウェルズニジンスキーを持つタイプに注目ですかねぇ。

東京芝2500m戦は春に目黒記念、秋にアルゼンチン共和国杯が行われていて、今春の目黒記念は1番人気のキングオブコージが制しました。今年、芝2400~2500mの重賞は7レースが行われていて、いずれも上位人気馬が勝利しているので、その人気別データをご覧ください。

【2020年の芝2400~2500mの重賞】
人気 着別度数
1番人気 [4.1.1.1]
2番人気 [1.2.1.3]
3番人気 [2.0.0.5]
4番人気 [0.1.0.6]
5番人気 [0.1.0.6]
6番人気 [0.1.0.6]
7番人気 [0.1.1.5]
8番人気以下 [0.0.4.64]

優勝した7頭は1~3番人気で、1番人気は[4.1.1.1]と好走率が高くなっています。これを見るとアルゼンチン共和国杯も勝つのは上位人気か?という気がしてきますが、上表の③着を見てもらえば分かる通り、③着となった7頭のうち5頭は7番人気以下なんですよね。ヒモ荒れの期待をしても良いように感じますが、どうでしょう?

一方、今週末から阪神開催となる関西圏では、重賞がファンタジーSみやこSが予定されています。みやこSは阪神ダート1800mでの施行で、同コースでの重賞は春にアンタレスSがあり、今年はウェスタールンドが優勝しました。

アンタレスSでのウェスタールンドは馬体重が480kgで、今年のJRAのダート1800m重賞では、いずれも488kg以下のタイプが優勝しています。

【2020年のJRAダート1800mの重賞】
馬体重 着別度数
488kg以下 [4.1.1.18]
490kg以上 [0.3.3.33]

この4レースは、東海S(重)、マーチS(稍重)、アンタレスS(稍重)、レパードS(不良)で、いずれも道悪馬場だったことも影響しているのかもしれませんが、490kg以上の大型馬が勝てていないんですよね。

大型馬が勝ちづらくなっている傾向は、阪神ダート1800mの重賞においても見られるので、近10年の同コースの重賞での勝ち馬をご覧ください。

【2010年以降の阪神ダート1800m重賞の勝ち馬】
レース
勝ち時計
勝ち馬
馬体重
20年アンタレスS
1分49秒8(稍重)
ウェスタールンド
480kg
19年アンタレスS
1分50秒8(稍重)
アナザートゥルース
480kg
18年アンタレスS
1分49秒8(不良)
グレイトパール
546kg
17年アンタレスS
1分49秒9(良)
モルトベーネ
464kg
16年アンタレスS
1分49秒9(良)
アウォーディー
506kg
15年アンタレスS
1分49秒6(良)
クリノスターオー
536kg
14年アンタレスS
1分51秒5(良)
ナムラビクター
524kg
13年JCダート
1分50秒4(良)
ベルシャザール
538kg
13年アンタレスS
1分49秒7(良)
ホッコータルマエ
498kg
12年JCダート
1分48秒8(良)
ニホンピロアワーズ
536kg
12年アンタレスS
1分49秒9(稍重)
ゴルトブリッツ
514kg
11年JCダート
1分50秒6(良)
トランセンド
520kg
11年マーチS
1分50秒0(稍重)
テスタマッタ
490kg
10年JCダート
1分48秒9(稍重)
トランセンド
512kg

2010~16年は490kg以上の馬が勝っていて、その10頭のうち8頭は500kgオーバーの大型馬でもありました。ところが、2017年以降の勝ち馬の4頭のうち3頭は480kg以下で、546kgのグレイトパールが勝利した2018年のアンタレスSでも②着が472kgだったミツバ、③着が476kgだったクインズサターンでした。

2017年頃から潮目が変わっていて、阪神ダート1800mでも、パワーよりスピードを問われている可能性がありそうですから、みやこSでも各馬の馬体重(大きさ)には注目してみる価値がありそうです。

11月7日~8日に行われる東京、阪神、福島の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

11月7日~8日
場所
東京 Bコース・2週目
阪神 Aコース・1週目
福島 Aコース・2週目

11月7日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 精進湖特別 [2.0.2.7]
東京10R ノベンバーS [2.0.2.22]
東京11R 京王杯2歳S [3.2.2.30]
阪神9R 武田尾特別 出走ナシ
阪神10R 播州S 出走ナシ
阪神11R ファンタジーS [1.2.1.30]
福島10R 飯坂温泉特別 [1.1.5.27]
福島11R 河北新報杯 [2.1.2.33]
福島12R 土湯温泉特別 [0.2.1.24]

11月8日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 百日草特別 [0.0.0.5]
東京10R 錦秋S [0.1.2.30]
東京11R アルゼンチン共和国杯 [1.1.2.37]
阪神9R 鶴見特別 [0.1.0.5]
阪神10R 道頓堀S [0.0.2.24]
阪神11R みやこS [2.2.1.21]
福島10R 高湯温泉特別 [1.0.0.22]
福島11R 奥羽S [0.1.1.1]
福島12R 西郷特別 [0.1.1.32]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
京王杯2歳S(G2、東京芝1400m)

京王杯2歳Sでの穴ぐさは[3.2.2.30](複勝率18.9%)で、複勝回収率は140%です。近年は少頭数のケースが多かったものの、今年は21頭が登録していて多頭数になりそうなので、穴馬の出番もあってほしいところです。

過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、そのうち5頭が馬番1~6番で、同じく6頭のうち5頭が関西馬です。6頭は中8週以内の臨戦で、関西馬の5頭は前走が芝OPでひと桁着順でした。

激走した6頭はキャリア2~4戦で、2011年以降の4頭は父ミスプロ系です。6頭のうち5頭は前走で4角4番手以内に付けていて、例外の1頭は前走でメンバー中3位の上がりを計時していたので、先行力かメンバー中上位の決め手を見せていたタイプをチェックしておきましょう。

注目レース
奥羽S(3勝クラス、福島ダート1700m)

奥羽Sでの穴ぐさは[0.1.1.1](複勝率66.7%)で、複勝回収率は293%です。このレースが施行されたのは昨年だけで、昨年はジェミニズが10番人気②着&クリノフウジンが9番人気③着となる【穴ぐさダブル】でした。

ジェミニズとクリノフウジンは父サンデー系の5歳牡馬で、前走が東京ダートで掲示板外に敗れていましたが、どちらも同年夏の福島ダート1700m戦で連対圏に入っていました。コース実績馬の巻き返しに注意しましょう。

注目レース
精進湖特別(2勝クラス、東京芝2000m)

精進湖特別での穴ぐさは[2.0.2.7](複勝率36.4%)で、複勝回収率は308%です。

このレースでの穴ぐさは、道悪馬場の時が[0.0.0.5]で、良馬場の時が[2.0.2.2]となっています。③着以内に激走した4頭の穴ぐさは、前走が⑤着以下でしたが、いずれも右回りでした。4頭のうち3頭は東京芝で勝利実績があり、残りの1頭は東京芝の重賞で③着に好走したことがあったので、東京実績馬が侮れないでしょう。4頭はいずれも父か母父がサンデー系でした。

ちなみに…
アルゼンチン共和国杯での穴ぐさは[1.1.2.37]で、昨年は【A】評価だったタイセイトレイルが②着に入りました。みやこSでの穴ぐさは[2.2.1.21]で、ファンタジーSでは[1.2.1.30]です。

過去10年のアルゼンチン共和国杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が5頭いて、いずれも中3週以内の臨戦で、前走が④着以内でした。5頭のうち3頭は前走が準OPクラス以下だったので、格上挑戦の馬でも好調さが感じられるタイプは侮れないでしょう。

激走した5頭の前走は4角8番手以内で、メンバー中3位以内の上がりを計時していました。5頭は母父がノーザンダンサー系かロベルト系で、そのうち4頭は馬番7番以内だったので、そのような馬がいたらマークしておくと良いでしょう。

2010年以降のみやこS(9回、京都で施行)では7番人気以下で③着以内に入った馬が8頭いて、そのうち7頭は中6週以内の臨戦でした。例外の1頭は前走①着で、中6週以内だった7頭は前走が⑥着以内で、そのうち6頭は前走⑤着以内でした。8頭は近3走以内に③着以内の好走歴があったので、阪神開催となる今年も好調そうな馬を選出しましょう。

激走した8頭のうち5頭は過去にダート重賞で馬券に絡んだことがあり、例外の3頭は近2走以内に準OPを勝ち上がっていました。昇級間近の馬か、ダート重賞実績馬も確認しておくと良さそうです。

過去10年のファンタジーS(京都で施行)では7番人気以下で③着以内に入った馬が7頭いて、ふた桁人気の馬が4頭います。激走馬7頭は前走が4角2~7番手で、中4週以上の臨戦で、7頭のうち5頭は前走から2ヶ月以上開いていたので、間隔は詰まっていない方が良さそうです。

激走した7頭のうち4頭は1400m以上のレースに出走歴があり、1200m以下しか経験のなかった3頭のうち2頭は4代血統表内にサドラーズウェルズニジンスキーを持っていました。1400m以上の経験か、スタミナの裏付けがありそうなタイプを狙うと良いでしょう。


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