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穴ぐさ傾向と対策

マイルCSもスピード血脈を持つ馬に勝機が!?


先週(11月14日~15日)の穴ぐさは[8.5.5.99](複勝率15.4%)で、単勝回収率が135%でした。エリザベス女王杯、福島記念、デイリー杯2歳Sは堅い決着でした、武蔵野S【C】評価だったソリストサンダーが11番人気②着&【B】評価だったエアスピネルが8番人気③着に入る【穴ぐさダブル】になりました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!

11月の穴ぐさの単勝回収率は136%となっていますが(複勝回収率は99%)、これでも取り逃している穴馬がいるので、3日間開催となる今週末(11月21~23日)はさらに仕留められるように頑張りたいと思います。

阪神で行われた今年のエリザベス女王杯は昨年覇者のラッキーライラックが1番人気で連覇を成し遂げて、コースが替わっても地力の高さを見せつけましたね。522kgという馬体は出走馬18頭の中でいちばん大柄で、それを考えると大外枠(8枠18番)も悪くなかったのかもしれません。

今秋の芝G1はこれで1番人気馬が5連勝中で、今年の芝G1での1番人気は次のような成績となっています。

【2020年のJRA芝G1での1番人気】
馬場 単勝オッズ1~2倍台 単勝オッズ3倍台
良馬場 ①①①①①①①
道悪馬場

今年の芝G1での1番人気は[10.3.1.2]という成績で、良馬場の時に限ると[8.1.1.0]で馬券圏外になった馬がいません。そして、良馬場の時に単勝オッズが1~2倍台だった馬に限ると7戦7勝で、いずれも優勝しているんですよね。今週末のマイルCSでも、馬場状態と1番人気の単勝オッズには注目でしょう。

マイルCSも今年は阪神(芝外1600m)での開催で、先週の阪神芝は時計の速い決着が多かったですから、今週末もその点には注意が必要でしょうね。

エリザベス女王杯を制したラッキーライラックは父オルフェーヴル×母父Flower Alleyという配合で、5代血統表内にノーザンテーストの4×5というクロスとダンチヒを持っていました。②着となったサラキアは母母父(Tiger Hill)がダンチヒ系で、ファンタジーSを制したメイケイエールは父ミッキーアイル×母父ハービンジャーで、ダンチヒの5×5というクロスがありました。

今秋の阪神芝では2勝クラス以上で12頭立て以上だったレースが5回あり、いずれも5代血統表内にダンチヒノーザンテーストを持っている馬が勝ち、②着にも3頭が入っています。

【2020年秋の阪神芝の12頭立て以上の2勝クラス以上で、5代血統表内にダンチヒかノーザンテーストを持ち①~②着に入った馬】
月日
レース
距離
着順馬名 ダンチヒ・ノーザンテースト
11月15日
エリザベス女王杯
2200m
①着ラッキーライラック
②着サラキア
ノーザンテースト4×5・母父父母父ダンチヒ
母母父父父ダンチヒ
11月14日
2勝クラス
1400m
①着ルガーサント 母父父父ダンチヒ
11月8日
道頓堀S
1400m
①着ジョーアラビカ
②着ステイオンザトップ
母母父ノーザンテースト
父母母父ノーザンテースト
11月8日
鶴見特別
1200m
①着クーファウェヌス 父母父父ダンチヒ
11月7日
ファンタジーS
1400m
①着メイケイエール
②着オパールムーン
ダンチヒ5×5
母母母父ノーザンテースト

エリザベス女王杯以外の4レースが1200~1400mで、短距離戦だけにスピードに長けたダンチヒノーザンテーストの血が活きた面も否定できないとは思いますが、今秋の芝1600~1800mでの10レースのうち9レースでも5代血統表内にダンチヒノーザンテーストを持っている馬が連対しているので、マイルCSでも見逃せない気がするんですよね。

マイルCSで上位人気が予想される馬では、レシステンシアダンチヒノーザンテーストも持ち、サリオスヴァンドギャルドダンチヒを持ち、アドマイヤマーズインディチャンプノーザンテーストを持っています。グランアレグリアラウダシオンは持っていませんが、果たしてどんな決着となるでしょうか。

今週末は3日間開催(11月21日~23日)で、東京芝はCコースに変更となります。東京、阪神の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

11月21日~23日
場所
東京 Cコース・1週目
阪神 Aコース・3週目

11月21日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 西湖特別 [2.2.0.24]
東京10R 伊勢佐木特別 [3.3.0.28]
東京11R 奥多摩S [0.1.2.35]
阪神9R もちの木賞 [1.1.0.15]
阪神10R 瀬戸内海特別 [2.0.2.17]
阪神11R アンドロメダS [0.0.2.30]

11月22日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 赤松賞 [2.1.0.13]
東京10R 南武特別 [1.0.1.14]
東京11R 霜月S [2.3.2.33]
阪神9R 甲東特別 [0.0.1.13]
阪神10R 西宮S [0.0.1.9]
阪神11R マイルCS [1.1.2.38]
阪神12R 妙見山特別 [0.0.1.11]

11月23日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 東村山特別 出走ナシ
東京10R 晩秋S [1.0.1.25]
東京11R 東スポ杯2歳S [0.2.4.24]
阪神9R 秋明菊賞 [0.0.0.5]
阪神10R 猪名川特別 [0.0.2.8]
阪神11R 姫路S [0.2.0.12]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
東スポ杯2歳S(G3、東京芝1800m)

東スポ杯2歳Sでの穴ぐさは[0.2.4.24](複勝率20.0%)で、複勝回収率は150%です。穴ぐさのいた近3年で馬券に絡んでいますが、昨年は8頭立てで穴ぐさ不在で、今年も登録馬が少ない(10頭)ことがどうでしょうか。

過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が7頭いて、いずれも父か母父がサンデー系です。7頭は前走①~②着で、前走で初勝利を挙げていた馬が5頭います。その5頭は前走の上がりがメンバー中1位だったので、前走で決め手を見せていたサンデー系内包馬をチェックしておきましょう。

過去10年で③着以内に入った馬は、関東馬17頭・関西馬12頭・地方馬1頭ですが、7番人気以下で馬券圏内に激走した7頭はいずれも関東馬です。

注目レース
霜月S(OP特別、東京ダート1400m)

霜月Sでの穴ぐさは[2.3.2.33](複勝率17.5%)で、複勝回収率は111%です。昨年はスマートアヴァロンが11番人気で②着に激走しました。

馬券に絡んだ7頭の穴ぐさは5歳以上の牡馬で、そのうち6頭が馬番5番以内でした。その6頭は父か母父がミスプロ系かサンデー系で、4角5番手以下から差し込んでいたので、内目の枠で決め手を使えそうな馬が見逃せないでしょう。7頭のうち6頭は関西馬です。

注目レース
伊勢佐木特別(2勝クラス、東京ダート2100m)

伊勢佐木特別での穴ぐさは[3.3.0.28](複勝率17.6%)で、複勝回収率は107%です。昨年はテトラルキアが7番人気で②着に食い込みました。

連対圏に激走した6頭の穴ぐさは3~5歳の牡セン馬で、いずれも近3走以内に勝ち鞍を挙げていました。6頭のうち5頭は3~4歳で、同じく6頭のうち5頭は中4週以内の臨戦だったので、順調に使われている若いタイプが侮れないでしょう。

注目レース
赤松賞(1勝クラス、東京芝1600m)

赤松賞での穴ぐさは[2.1.0.13](複勝率18.8%)で、複勝回収率は166%です。

連対した3頭の穴ぐさは中6週以内の臨戦で、前走でメンバー中3位以内の上がり(33秒9~34秒8)を使っていました。3頭は偶数馬番で、左回りの芝で連対実績があったので、キャリアの浅い2歳戦でも左回りでの実績は確認しておくと良いでしょう。

ちなみに…
マイルCSでの穴ぐさは[1.1.2.38]で、過去10年(京都で施行)では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭います。6頭のうち4頭は父か母父がノーザンダンサー系で、2014年以降の4頭は父サンデー系です。

2011年以降に激走した5頭は芝1800m以上でも勝ち鞍があり、そのうち4頭は近2走以内に芝で連対歴があったので、マイルを超える距離での実績や近走成績もチェックしておくと良さそうです。

6頭は前走が芝重賞で、そのうち5頭は前走が芝G1~G2で1~6番人気に推されて①~⑧着で走っていました。例外の1頭は前走が芝G3で1番人気(⑦着)だったので、前走の芝重賞で上位人気だった馬はマークしておきましょう。


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