穴ぐさ傾向と対策
日経新春杯も大型馬の躍進がある!?
先週(1月9日~11日)の穴ぐさは[5.7.6.106](複勝率14.5%)で、シンザン記念では【B】評価だったルークズネストが8番人気で②着、フェアリーSでは【A】評価だったホウオウイクセルが8番人気で②着に食い込みました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
両重賞で穴ぐさが連対圏に入ったことは良かったのですが、その2レースで勝利したのは5~7枠の馬で、先週のこのコーナーでお伝えした「昨年11月以降の芝1600m重賞のデータ」(1~4枠の馬が連勝中だった)は崩れました。ただ、相変わらず騎手が継続騎乗した馬が連勝中で、次回のマイル重賞(2月7日東京新聞杯)においても、騎手が継続騎乗なのかどうかはチェックすると良さそうです。
今週末は中山で京成杯、中京で愛知杯&日経新春杯という重賞が予定されていて、3歳限定の京成杯では引き続きノーザンファーム生産馬に注目すべきですかね。というのも、現3歳世代の芝重賞は、昨年の札幌2歳S(ソダシ)以降、ノーザンファーム生産馬が14連勝中なんですよね。
昨年の札幌2歳S以降は現3歳世代の芝重賞が14レース行われ、ノーザンファームの生産馬は[14.9.6.27](勝率25.0%、連対率41.1%、複勝率51.8%)という成績です。14連勝中であるばかりでなく、昨年11月14日のデイリー杯2歳S以降は8レース連続で③着以内に2頭以上が入っていますから、これは見逃せないでしょう。
京成杯に登録しているノーザンファーム生産馬は、ヴァイスメテオール、グラティアス、テンバガー、ディクテイターの4頭になります。
一方、愛知杯と日経新春杯という2重賞が予定されている中京芝については、昨年12月以降の3勝クラス以上のレースにおいて、次のようなデータがあります。
【2020年12月以降の中京芝・3勝クラス以上】
馬体重 | 牡セン馬 | 牝馬 |
468kg以下 | [1.1.2.22] | [1.3.1.26] |
470kg以上 | [8.5.6.60] | [0.1.1.21] |
男馬は馬格のあるタイプの好走率が高く、女馬はその逆になっています。注目すべきは馬格のある男馬についてで、今年、中京芝で行われた3勝クラス以上の6レースは470kg以上の牡馬が優勝していて、1月10~11日の3レース(新春S、シンザン記念、寿S)を制したのは500kg以上の大型馬でした。
中京芝も開催が進んで、よりパワーを求められてきているのかもしれませんし、1月10~11日の3勝クラス以上の3レースを制した3頭はふた桁馬番(馬番10~14番)でもあったので、愛知杯や日経新春杯においても、馬場状態にマッチしたタイプを選ぶようにしたいですね。
今週末からは3場開催となります。1月16日~17日に行われる中山、中京、小倉の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
1月16日~17日
場所 | 芝 |
中山 | Cコース・3週目 |
中京 | Aコース・3週目 |
小倉 | Aコース・1週目 |
1月16日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 菜の花賞 | [3.1.3.24] |
中山10R | 頌春賞 | [1.0.1.10] |
中山11R | カーバンクルS | [1.1.2.7] |
中京9R | 長良川特別 | [2.1.2.27] |
中京10R | 紅梅S | [2.2.2.27] |
中京11R | 愛知杯 | [2.4.0.35] |
小倉10R | 小郡特別 | [2.1.3.34] |
小倉11R | 虹の松原S | 出走ナシ |
小倉12R | 響灘特別 | [2.3.0.23] |
1月17日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | サンライズS | [3.1.3.24] |
中山10R | ジャニュアリーS | [1.3.1.32] |
中山11R | 京成杯 | [0.1.2.37] |
中京9R | 梅花賞 | [0.0.0.8] |
中京10R | 雅S | [1.4.1.19] |
中京11R | 日経新春杯 | [2.1.1.31] |
小倉10R | 呼子特別 | [1.1.2.9] |
小倉11R | 門司S | [2.0.2.28] |
小倉12R | 宇佐特別 | [0.0.0.2] |
☆注目レース☆
愛知杯(G3、中京芝2000m)
愛知杯での穴ぐさは[2.4.0.35](複勝率14.6%)で、複勝回収率は116%です。小倉で開催された昨年は【A】評価だったデンコウアンジュが9番人気で優勝しました。
昨年時のデンコウアンジュも含めて過去10年の愛知杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が13頭いて、そのうち7頭は芝1800m以上の重賞で③着以内に入ったことがありました。それ以外の6頭は中6週以内の臨戦で、6頭のうち5頭は近3走以内に芝で連対歴があったので、重賞実績か勢いのあるタイプをマークしておきましょう。
過去10年のうち、中京での激走馬は10頭で、この10頭のうち9頭は父か母父がサンデー系でした。10頭のうち7頭は10番人気以下で、10頭のうち6頭は左回りで勝利実績があったので、左回りに実績があるタイプは下位人気でも侮らない方が良さそうです。
☆注目レース☆
カーバンクルS(OP特別、中山芝1200m)
カーバンクルSでの穴ぐさは[1.1.2.7](複勝率36.4%)で、複勝回収率は155%です。昨年は11頭立てで、穴ぐさが馬券に絡んだ3年は12~16頭立てだったので、今年は頭数が揃ってほしいところです。
馬券に絡んだ4頭の穴ぐさはひと桁馬番で、5~7歳馬でした。4頭は前走時馬体重が486~520kgで、中5週以内の臨戦だったので、馬格があって順調に使われているベテランが侮れないでしょう。4頭のうち3頭は父サンデー系でした。
☆注目レース☆
雅S(3勝クラス、中京ダート1800m)
雅Sでの穴ぐさは[1.4.1.19](複勝率24.0%)で、複勝回収率は149%です。
過去の雅Sは京都ダート1800~1900mでの施行で、激走した6頭はひと桁馬番の牡馬でした。6頭はいずれも前走が掲示板外でしたが、2014年以降の5頭は2走前に③着以内に好走していたので、前走結果で人気を落としている馬に妙味がありそうです。
☆注目レース☆
響灘特別(2勝クラス、小倉ダート1700m)
響灘特別での穴ぐさは[2.3.0.23](複勝率17.9%)で、複勝回収率は134%です。昨年はパレニアが6番人気で優勝しました。
昨年時のパレニアは2枠3番で、連対圏に入った5頭はひと桁馬番でした。5頭は前走が掲示板外でしたが、いずれも2~3走前に③着以内の好走歴があったので、このレースも前走結果で人気を落としている馬が面白そうです。5頭のうち4頭はダート1700mで勝ち鞍があったので、1700m実績もチェックすると良いでしょう。
☆注目レース☆
菜の花賞(1勝クラス、中山芝1600m)
菜の花賞での穴ぐさは[3.1.3.24](複勝率22.6%)で、複勝回収率は116%です。
③着以内に入った7頭のうち、良~稍重馬場での5頭はひと桁馬番で、重馬場での2頭はふた桁馬番でした。7頭のうち4頭は母父がノーザンダンサー系で、残りの3頭のうち2頭は母母父がノーザンダンサー系だったので、ノーザンダンサー系の有無を確認して臨みたいですね。7頭のうち6頭は中山での出走歴があり、例外の1頭は阪神で出走歴があったので、直線に急坂があるコースでの経験があるとベターでしょう。
■ちなみに…■
日経新春杯での穴ぐさは[2.1.1.31]、京成杯では[0.1.2.37]で、昨年の京成杯では【B】評価だったディアスティマが③着に入りました。過去10年の日経新春杯(京都で施行)では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、京成杯では8頭います。
日経新春杯で激走した6頭は馬番9番以内での4~6歳馬で、ハンデ51~52kgが3頭、ハンデ55~56kgが3頭です。6頭のうち4頭は前走が①~②着で、残りの2頭は2走前に④着に入っていたので、近2走のどちらかに④着以内があるかどうかをチェックしましょう。
激走した6頭のうち4頭は前走が4角3番手以内で、6頭のうち5頭は4角5番手以内から馬券圏内に粘り込みました。中京芝2200mでの施行となる今年も、先行力のあるタイプはマークしておくと良いのではないでしょうか。
京成杯で激走した8頭は馬番11番以内で、6頭はひと桁馬番でした。8頭のうち6頭は前走が新馬・未勝利戦で0秒2差以上を付けての①着で、残りの2頭は前走が芝OPで⑤着でした。
8頭は芝1800m以上をメンバー中1~2位の上がりで勝利したことがありました。8頭のうち7頭は父か母父がサンデー系だったので、サンデー系を持ち、末脚のしっかりしているタイプに妙味がありそうです。