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穴ぐさ傾向と対策

京都記念もスタミナ色のあるノーザンダンサー系を持つ馬が!?


先週(2月6日~7日)の穴ぐさは[2.5.6.100](複勝率11.5%)で、東京新聞杯【B】評価だったカテドラルが12番人気で②着に食い込みました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!

カテドラルの穴ぐさコメントには、「近10年の東京新聞杯のうち良馬場の8年では、父サンデー系×母父ノーザンダンサー系でひと桁馬番に入った6歳以下の馬が馬券に絡んでいて、今年それに該当するのは本馬だけ。」と記しました。

カテドラルは父ハーツクライ×母父Rock of Gibraltarという配合で、優勝したカラテも③着シャドウディーヴァも母父がノーザンダンサー系でしたし、これで東京新聞杯では2016年以降の6年連続で母父ノーザンダンサー系の馬が連対しているので、適性的に合う面があるんでしょうね。

「父サンデー系×母父ノーザンダンサー系」と記したことについて、ずいぶんざっくりした話だなと感じた人もいたと思いますが、血統ってまずはざっくりした部分で見て、その後に細かい構成を見るべきだと思うんですよね。最初から細かい部分を見すぎると、適性を見誤るケースが出てくると感じます。

東京新聞杯が行われた東京芝1600mでは、今週末はクイーンCが予定されています。昨年優勝したのはディープインパクト産駒のミヤマザクラで、4~9年前も父サンデー系の馬が勝っていて、父サンデー系の馬が馬券に絡まなかったのは2010年が最後です。今年もまずは父サンデー系の馬たちから検討を進めるべきでしょう。

東京新聞杯を制したカラテトゥザグローリー産駒ですが、7日(日)の他の東京芝のレース(4レース)は父サンデー系が優勝しました。先週までで2週を終えた今開催の東京芝では、父系の分類で次のような成績となっています。

【2021年1~2月の東京芝】
父系 着別度数
父サンデー系 [14.8.10.99]
父キングマンボ系 [6.6.2.56]
父キングマンボ系以外の
父ミスプロ系
[0.0.2.12]
父ノーザンダンサー系 [1.1.2.25]
父ロベルト系 [0.3.2.21]
上記5系統以外の父系 [0.3.4.14]

21レースのうち、14レースを父サンデー系、6レースを父キングマンボ系が勝利していて、その2系統以外の父系の馬で勝ったのは1頭だけとなっています。今週末も良馬場での施行となれば、この傾向は続くのではないでしょうか。

今週末の東京芝ではクイーンC共同通信杯という3歳限定重賞が2レース予定されていて、先週のきさらぎ賞ノーザンファーム生産馬(ラーゴム)が勝ちましたから、改めて現3歳世代の芝重賞におけるノーザンファーム生産馬のデータを見ておきましょう。

【現3歳世代の芝重賞におけるノーザンファーム生産馬】
人気 1200~1600m 1800~2000m
1番人気 [4.2.1.2] [3.0.0.1]
2番人気 [2.4.0.0] [1.2.0.0]
3番人気 [2.0.1.3] [2.1.1.0]
4番人気 [1.0.0.4] [0.0.1.2]
5番人気 [0.0.1.4] [0.0.0.2]
6番人気 [0.0.1.2] [0.0.1.3]
7番人気 [1.0.0.0] [0.0.1.2]
8番人気 [0.1.0.1] [0.0.0.1]
9番人気以下 [0.0.0.8] [0.0.0.2]

このコーナーでお伝えしてきた通り、現3歳世代の芝重賞は、札幌2歳S以降のレースをすべてノーザンファーム生産馬が制していて、きさらぎ賞までで16連勝中となっています。その16勝のうち15勝は1~4番人気馬によるもので、クイーンC共同通信杯においてもノーザンファーム生産馬でどの馬が上位人気に推されるかはチェックしたいですね。ノーザンファーム生産馬は、クイーンCにも共同通信杯にも7頭が登録しています。

一方、今週末からは阪神開催が始まり、京都記念は阪神競馬場(芝2200m)での施行となります。阪神開催は昨年末以来ですが、先週までの中京とは傾向が一変する可能性がありますから、その点は注意したいですね。

昨秋の阪神開催では芝2200m戦が4レースあり、勝ち馬は次の4頭でした。

【2020年11~12月の阪神芝2200m勝ち馬】
月日
レース
勝ち馬 血統
11月15日
2勝クラス
ピッツィカート 母母父ディキシーランドバンド
11月15日
エリザベス女王杯
ラッキーライラック 母父母母父サドラーズウェルズ
12月13日
オリオンS
ダンスディライト 母母父ニジンスキー
12月26日
2勝クラス
シャムロックヒル 母母父父サドラーズウェルズ
母父母母父ニジンスキー

血統のところにはスタミナ色の強いノーザンダンサー系を明記しました。ピッツィカートは祖母ディクシースプラッシュで、デルタブルースのおいにあたり、ダンスディライトは祖母ダンシングキイで、ダンスインザダークのおいです。ちなみに、ダンスディライトとシャムロックヒルは社台ファームの生産馬、ピッツィカートとラッキーライラックはノーザンファームの生産馬です。

昨秋の阪神芝2200mの勝ち馬を見ると、今週末の京都記念も母系にスタミナ色の強いノーザンダンサー系を持つ馬が良さそうに映りますが……果たしてどうなるでしょうか。

2月13日~14日に行われる東京、阪神、小倉の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

2月13日~14日
場所
東京 Dコース・3週目
阪神 Aコース・1週目
小倉 Bコース・1週目

2月13日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 箱根特別 [1.0.3.23]
東京10R 雲雀S [0.2.4.30]
東京11R クイーンC [0.2.4.34]
阪神9R 摂津特別 [0.1.1.16]
阪神10R 飛鳥S [1.0.1.18]
阪神11R 洛陽S [0.2.2.33]
小倉10R 唐戸特別 [1.0.2.16]
小倉11R 和布刈特別 [0.1.2.33]
小倉12R 大濠特別 [0.1.1.3]

2月14日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 初音S [0.1.3.27]
東京10R バレンタインS [1.2.4.16]
東京11R 共同通信杯 [0.0.1.18]
阪神9R こぶし賞 [0.0.1.14]
阪神10R 加古川S [0.2.0.22]
阪神11R 京都記念 [1.0.0.22]
小倉10R あすなろ賞 [0.1.2.9]
小倉11R 北九州短距離S [0.3.1.27]
小倉12R 太宰府特別 [0.3.6.25]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
バレンタインS(OP特別、東京ダート1400m)

バレンタインSでの穴ぐさは[1.2.4.16](複勝率30.4%)で、複勝回収率は181%です。ダート1400mの時に限ると[0.0.2.10](複勝率16.7%)です。

ダート1400mで③着となった2頭は4~5歳のクロフネ産駒で、どちらも馬番8番でした。2頭は前走が3番人気に推されて馬券圏外に敗れていましたが、プラス体重での出走でした。2頭は中3週以内の臨戦で③着に巻き返したので、順調に使われて前走から上積みがありそうなタイプに注意しましょう。

注目レース
太宰府特別(2勝クラス、小倉芝1800m)

太宰府特別での穴ぐさは[0.3.6.25](複勝率26.5%)で、複勝回収率は127%です。芝1800mの時に限ると[0.3.5.21](複勝率27.6%)で、複勝回収率は136%となっています。

2013年以降の芝1800m戦で馬券に絡んだ7頭の穴ぐさは関西馬で、そのうち6頭は馬番9~14番でした。同じく7頭のうち6頭は父か母父がサンデー系で、真ん中から外目の枠に入ったサンデー系内包馬が侮れなさそうです。牝馬限定戦で③着以内に入った4頭は中8週以上での臨戦だったので、間隔が開いている方がむしろ良いかもしれません。

注目レース
あすなろ賞(1勝クラス、小倉芝2000m)

あすなろ賞での穴ぐさは[0.1.2.9](複勝率25.0%)で、複勝回収率は112%です。昨年はスペースシップが③着に入りました。

馬券圏内に入った3頭の穴ぐさは父か母父がサンデー系で、初勝利をO型の芝1800~2000mで挙げていました。3頭はいずれもメンバー中最速の上がりを使って勝ち鞍を挙げていたので、そのような馬はマークしておくと良さそうです。

ちなみに…
京都記念での穴ぐさは[1.0.0.22]で、クイーンCでは[0.2.4.34]、共同通信杯では[0.0.1.18]です。

過去10年の京都記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が0頭で、6番人気で馬券に絡んだ馬が4頭います。4頭は4~6歳の芝重賞勝ち馬で、そのうち3頭はG2での勝利実績がありました。

4頭はいずれも1~3月に芝OPで勝利したことがあったので、冬実績を確認しておくと良さそうです。

過去10年の共同通信杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が2頭で、6番人気以下とすれば6頭が馬券圏内に入っています。6頭はいずれもひと桁の偶数馬番で、そのうち5頭は父か母父がサンデー系です。

6頭は馬体重が484kg以下で、そのうち5頭は4角5番手以内から③着以内に入っています。6頭のうち5頭は4角5番手以内に付けての勝利実績があったので、先行力のあるタイプが侮れなさそうです。

過去10年のクイーンCの勝ち馬は1~4番人気で、7番人気以下で馬券に絡んだ馬は5頭います。5頭は父か母父がサンデー系で、そのうち3頭は前走が芝1600mで①~③着で、残りの2頭は前走が芝1600mの重賞でした。

5頭のうち3頭は東京芝1600mで勝ち鞍があり、残りの2頭も東京芝での連対歴があったので、東京実績を確認しておくと良いでしょう。


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