穴ぐさ傾向と対策
七夕賞も大型馬に妙味あり!?
先週(7月3日~4日)の穴ぐさは[3.9.7.94](複勝率16.8%)で、CBC賞では【C】評価だったファストフォースが8番人気で優勝し、ラジオNIKKEI賞では【C】評価だったワールドリバイバルが11番人気で②着に食い込みました。土曜日(3日)が不甲斐ない結果でしたが、日曜日(4日)に巻き返すことができて良かったです。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
穴ぐさ選出の考え方は、『金満血統王国』の分析方法がベースになっていて、王様・田端到さん、大臣・斉藤雄一さん、長老・加藤栄さんの考え方は勉強になり、予想をする上で非常に役立ちます。『金満血統王国WEB』は、今週木曜日(8日)に更新予定ですので、こちらもどうぞご注目ください!
先週の小倉競馬場の芝は高速馬場で、CBC賞は1分6秒0というレコード決着になりました。ファストフォースは3枠3番で、内からハナを取り切って激走したので、「穴は内枠では?」と記した先週の内容が当たったわけですが、ラジオNIKKEI賞で7番人気以下で②~③着に入った2頭(ワールドリバイバル、ノースブリッジ)は5~7枠で、こちらはズレてしまいました(2頭とも内ラチ沿いを走っていましたが)。
先週の福島では芝の競走が13レースあり、勝った13頭はすべて1~5番人気で、人気と枠順によって次のように分類することができます。
【2021年7月3~4日の福島芝】
馬番 | 1~6番人気 | 7番人気以下 |
ひと桁馬番 | [8.8.8.36] | [0.0.0.57] |
ふた桁馬番 | [5.3.0.10] | [0.2.5.41] |
ラジオNIKKEI賞での2頭を含めて、7番人気以下で③着以内に激走した馬は7頭いたんですが、すべてふた桁馬番の馬でした。先週は開幕週で、ひと桁馬番の馬が実力以上に人気になった側面もあったかもしれませんが、馬場的に外がまったくダメだったわけではないので、その点は今週末にも注意が必要でしょう。
それともうひとつ、先週の福島芝では大型馬の活躍も目立ちました。ラジオNIKKEI賞を快勝したヴァイスメテオールと②着のワールドリバイバルは502kgで、③着のノースブリッジは494kg、④着のタイソウは510kgでした。日曜日(4日)に雨が降った影響もあったのかもしれませんが、ラジオNIKKEI賞のひとつ前のさくらんぼ特別も①&②着は大型馬で(①着ライバーバード・518kg、②着ジャスパージャック・540kg)、先週の福島芝での馬体重別成績は次の通りでした。
【2021年7月3~4日の福島芝】
馬体重 | 着別度数 | 複勝率 |
458kg以下 | [7.3.4.76] | 15.6% |
460~488kg | [2.6.5.48] | 21.3% |
490kg以上 | [4.4.4.20] | 37.5% |
馬体重が重いほど、複勝率も高くなっていて、490kg以上の馬は複勝回収率が125%でした。ちなみに、新馬戦以外の10レースの勝ち馬はマイナス体重以外だったので(マイナス体重の馬は[0.6.4.45]だった)、今週末も体重の減っていない大型馬に注目すると面白そうです。
今週末の福島芝では七夕賞が予定されていて、近2年の同レースで連対しているクレッシェンドラヴ(今年も登録しています)は、一昨年(②着)も昨年(①着)も馬体重が498kgでした。
昨年は②着のブラヴァスが492kgで、一昨年は498kgだったロードヴァンドールが③着に入っていて、3年前は506kg以上だった3頭が①~③着を占めたので(①着メドウラーク・506kg、②着マイネルサージュ・506kg、③着パワーポケット・534kg)、これらの傾向を考えても、今年の七夕賞も大型馬に妙味あり!?かもしれません。
7月10日~11日に行われる福島、小倉、函館の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
7月10日~11日
場所 | 芝 |
福島 | Aコース・2週目 |
小倉 | Aコース・2週目 |
函館 | Aコース・2週目 |
7月10日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | 猪苗代特別 | [1.1.2.29] |
福島10R | いわき特別 | [0.1.2.12] |
福島11R | 阿武隈S | [1.2.2.15] |
小倉9R | マカオJCT | [1.2.0.24] |
小倉10R | インディアT | [3.0.0.31] |
小倉11R | マレーシアC | [2.0.0.19] |
函館10R | 下北半島特別 | [1.1.0.21] |
函館11R | マリーンS | [0.2.1.28] |
函館12R | 駒ヶ岳特別 | [1.1.1.11] |
7月11日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | 織姫賞 | [1.4.1.32] |
福島10R | 天の川S | [2.0.2.27] |
福島11R | 七夕賞 | [2.3.0.39] |
福島12R | 彦星賞 | [0.2.1.28] |
小倉9R | タイランドC | [1.2.3.28] |
小倉10R | フィリピンT | [2.3.1.23] |
小倉11R | プロキオンS | [0.0.3.41] |
小倉12R | シンガポールTC賞 | [2.2.2.24] |
函館10R | 津軽海峡特別 | [1.2.2.22] |
函館11R | 五稜郭S | [1.1.0.22] |
函館12R | 函館道新スポーツ杯 | [0.1.0.2] |
☆注目レース☆
阿武隈S(3勝クラス、福島芝2000m)
阿武隈Sでの穴ぐさは[1.2.2.15](複勝率25.0%)で、複勝回収率は133%です。昨年はコスモカレンドゥラが7番人気で③着に入りました。
③着以内に激走した5頭の穴ぐさは4~6歳の牡馬で、前走が東京や中山の芝やダートで馬券圏外でした。5頭は福島、小倉、札幌、京都など、右回りの直線平坦コースで勝利実績があったので、小回り実績馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
津軽海峡特別(2勝クラス、函館ダート1700m)
津軽海峡特別での穴ぐさは[1.2.2.22](複勝率18.5%)で、複勝回収率は129%です。昨年はレンブランサが勝ち、近4年のうち3年で【A】評価だった穴ぐさが馬券に絡んでいます。
馬券圏内に入った5頭の穴ぐさは5~6歳馬で、2013年以降の4頭は前走から2ヶ月以上開いていました。同じく5頭のうち4頭は父がミスプロ系かサンデー系となっています。5頭はいずれもダート1700mで1勝クラスを勝っていたので、ダート1700m実績を確認して臨みましょう。
☆注目レース☆
駒ヶ岳特別(2勝クラス、函館芝2600m)
駒ヶ岳特別での穴ぐさは[1.1.1.11](複勝率21.4%)で、複勝回収率は104%です。
馬券に絡んだ3頭の穴ぐさは馬番1~2番でした。3頭のうち2頭は芝2600mで出走歴がありませんでしたが、いずれも札幌か函館で連対歴があったので、北海道実績馬で内を立ち回れそうなタイプは侮らない方が良いでしょう。
■ちなみに…■
七夕賞での穴ぐさは[2.3.0.39]で、プロキオンSでは[0.0.3.41]です。過去10年の七夕賞では7番人気以下で③着以内に入った馬が14頭いて、プロキオンSでは6頭いますが、今年のプロキオンSは小倉ダート1700mなので、過去傾向は参考にならないかもしれないですね。
七夕賞で激走した14頭の内訳は、4歳が1頭、5歳が5頭、6歳が6頭、7歳以上が2頭で、5~6歳が多くなっています。また、福島開催時に激走した13頭は牡セン馬で、ハンデ53kg以下が4頭、ハンデ54~55kgが7頭、ハンデ56kg以上が2頭です。
福島での激走馬13頭は馬番13番以内ですが、2015年以降の8頭のうち7頭は馬番7~13番だったので、内過ぎず外過ぎない枠順が良いかもしれません。2014年以降の9頭のうち、6頭は父か母父がノーザンダンサー系で、残りの3頭は5代血統表内にノーザンダンサーのクロスを持っていたので、ノーザンダンサーの有無をチェックしておくと良いでしょう。
今年のプロキオンSは小倉ダート1700mでの施行で、現在のJRAでのダート1700m重賞はエルムSだけなので、近10年の同レースで7番人気以下で③着以内に入った馬(6頭)をチェックすると、6頭のうち4頭はダート重賞での勝ち鞍があり、残りの2頭は前走で①~④着で走っていました。6頭のうち5頭はダート1800m以上で準OP以上を勝ったことがあったので、1700mを超える距離の実績も確認しておくと良さそうです。