穴ぐさ傾向と対策
今年の阪神開催も2つの血脈を持つ馬に注目!
先週(2月5日~6日)の穴ぐさは[2.8.6.105](複勝率13.2%)で、きさらぎ賞で【B】評価だったメイショウゲキリンが8番人気で③着に粘り込みました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
きさらぎ賞を制したのは2番人気だったマテンロウレオで、東京新聞杯は4番人気だったイルーシヴパンサーが優勝しました。今年のJRA重賞は13レースが行われ、1番人気は[0.4.1.8]といまだ未勝利です。勝ち馬は2~7番人気となっていますが、今週末の3重賞(クイーンC、共同通信杯、京都記念)はどうでしょうか。
東京新聞杯を制覇したイルーシヴパンサーは父ハーツクライ×母父キングカメハメハという配合で、芝1600mのOPでまたもキングマンボ系内包馬が勝利する結果となりました(エルフィンSは母父キングカメハメハのママコチャが②着まででしたが)。
今週末の東京での重賞は芝1600mでのクイーンCと芝1800mでの共同通信杯で、両コースの特別競走での成績を振り返ると、やはりミスプロ系を持つ馬に追い風が吹いている印象があります。今冬の東京芝1600~1800mの特別競走(3レース)では、次のような結果となっています。
【2022年の東京芝1600~1800mの特別競走】
| レース 距離  | 
①着 ②着 ③着  | 
父 | 母父 | 
| 東京新聞杯 1600m  | 
①着イルーシヴパンサー ②着ファインルージュ ③着カラテ  | 
ハーツクライ キズナ トゥザグローリー  | 
キングカメハメハ ボストンハーバー フレンチデピュティ  | 
| 節分S 1600m  | 
①着リフレイム ②着タガノディアーナ ③着ウイングレイテスト  | 
American Pharoah リオンディーズ スクリーンヒーロー  | 
Tapit ディープインパクト サクラユタカオー  | 
| セントポーリア賞 1800m  | 
①着ドゥラドーレス ②着ウィズグレイス ③着デルマグレムリン  | 
ドゥラメンテ ディープインパクト ディーマジェスティ  | 
ハービンジャー Curlin フォーティナイナー  | 
黄色がミスプロ系、ピンク色がサンデー系で、優勝馬はいずれも父か母父がミスプロ系です。父か母父がミスプロ系の馬が③着以内に2頭以上入っていて、いずれも父&母父の組み合わせがサンデー系&ミスプロ系の馬が連対しているとも言えるので、クイーンCや共同通信杯もそんなタイプに注目ですかね。
上記の3レースについては、騎手に関してこんなデータもあります。
【2022年の東京芝1600~1800mの特別競走】
| 騎手 | 着別度数 | 
| 継続騎乗 | [2.3.3.7] | 
| 乗り替わり | [1.0.0.15] | 
馬券圏内に入った9頭のうち8頭は騎手が継続騎乗したタイプでした。騎手が継続騎乗した馬の成績が良いというのは、今年の3歳限定重賞でも当てはまることなので、そのデータもご覧いただきましょう。
【2022年の3歳限定の芝重賞】
| 騎手 | 偶数馬番 | 奇数馬番 | 
| 継続騎乗 | [4.0.1.13] | [0.3.0.14] | 
| 乗り替わり | [0.0.1.9] | [0.1.2.10] | 
きさらぎ賞のマテンロウレオも含めて優勝した4頭は、いずれも騎手が継続騎乗した馬で偶数馬番でした。クイーンCも共同通信杯も3歳限定戦で、両レースとも今年は多頭数になる可能性がありそうですから、騎手が前走時と同じで偶数馬番に入った馬はマークしておくと良いかもしれませんね。
一方、今週末からは阪神開催もスタートし、昨年と同じく天皇賞・春までのロング開催が予定されています。昨年の京都記念はラヴズオンリーユーが2分10秒4というタイムで制して、翌々週に行われた阪急杯はレシステンシアが1分19秒2というレコードタイムで勝利したんですよね。今年も芝は高速決着になる可能性があるでしょうから、時計の出方には注意すべきでしょう。
昨年2月の阪神の開幕週では芝の特別競走が5レースあり、優勝した馬はいずれも4代血統表内にストームキャットかダンチヒを持っていました。
【2021年2月13~14日の阪神芝の特別競走】
| レース 距離  | 
優勝馬 | 血統 | 
| 京都記念 2200m  | 
ラヴズオンリーユー | 母父ストームキャット | 
| こぶし賞 1600m  | 
ルチェカリーナ | 父父父ストームキャット | 
| 洛陽S 1600m  | 
サトノフェイバー | 母父母父ダンチヒ | 
| 飛鳥S 1800m  | 
レッドベルディエス | 母母父ストームキャット | 
| 摂津特別 1400m  | 
コスモエスパーダ | 父母父ストームキャット 母父父父ダンチヒ  | 
この5レースは1400~2200mで、距離に違いがあっても、勝ち馬はストームキャットかダンチヒを持っていました。ちなみに、開催2~3週目に行われた京都牝馬Sと阪急杯(どちらも1400m)は、①~③着を5代血統表内にストームキャットかダンチヒを持つ馬が独占したんですよね。今年の阪神開催の前半も、芝はストームキャットかダンチヒを持つ馬に注目でしょう。
2月12~13日に行われる東京、阪神、小倉の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
2月12~13日
| 場所 | 芝 | 
| 東京 | Dコース・3週目 | 
| 阪神 | Aコース・1週目 | 
| 小倉 | Bコース・1週目 | 
2月12日
| 場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績  | 
| 東京9R | 箱根特別 | [1.0.3.23] | 
| 東京10R | 雲雀S | [0.2.4.33] | 
| 東京11R | クイーンC | [0.2.4.37] | 
| 阪神9R | 春日特別 | [1.2.0.12] | 
| 阪神10R | 但馬S | [1.0.3.24] | 
| 阪神11R | 洛陽S | [0.2.2.35] | 
| 小倉9R | 唐戸特別 | [1.1.2.17] | 
| 小倉10R | 帆柱山特別 | [3.4.1.26] | 
| 小倉11R | 和布刈特別 | [0.1.2.36] | 
2月13日
| 場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績  | 
| 東京9R | 初音S | [0.1.3.30] | 
| 東京10R | バレンタインS | [1.2.4.19] | 
| 東京11R | 共同通信杯 | [0.0.1.21] | 
| 阪神9R | こぶし賞 | [0.0.1.14] | 
| 阪神10R | 加古川S | [0.2.0.25] | 
| 阪神11R | 京都記念 | [1.0.1.24] | 
| 小倉9R | あすなろ賞 | [0.1.2.12] | 
| 小倉10R | 太宰府特別 | [0.3.6.28] | 
| 小倉11R | 北九州短距離S | [1.3.2.28] | 
☆注目レース☆
春日特別(2勝クラス、阪神芝外1800m)
春日特別での穴ぐさは[1.2.0.12](複勝率20.0%)で、複勝回収率は112%です。
連対圏に入った3頭の穴ぐさは4~6歳の牡セン馬で、前走が芝2000~2200mで0秒3~0秒8差でした。3頭のうち2頭は芝1800mで勝ち鞍があったので、距離短縮の臨戦で1800mに好走歴がある馬を確認しておきましょう。
☆注目レース☆
帆柱山特別(2勝クラス、小倉芝1200m)
帆柱山特別での穴ぐさは[3.4.1.26](複勝率23.5%)で、複勝回収率は104%です。近3年連続で連対圏に入っています。
馬券圏内に入った8頭の穴ぐさは4~6歳馬で、中9週以内での臨戦でした。8頭のうち7頭は馬体重が472kg以上で、8頭のうち6頭はふた桁馬番でした。8頭のうち7頭は父がサンデー系以外だったので、そのようなタイプをマークして臨みましょう。
☆注目レース☆
太宰府特別(2勝クラス、小倉芝1800m)
太宰府特別での穴ぐさは[0.3.6.28](複勝率24.3%)で、複勝回収率は116%です。
2013年以降の芝1800m戦で③着以内に入った7頭の穴ぐさは関西馬で、そのうち6頭は馬番9~14番でした。同じく7頭のうち6頭は父か母父がサンデー系だったので、真ん中から外目の枠に入ったサンデー系内包馬が侮れないでしょう。牝馬限定戦で③着以内に入った4頭は中8週以上での臨戦だったので、間隔が開いているタイプの評価を上げるようにしましょう。
■ちなみに…■
京都記念での穴ぐさは[1.0.1.24]で、共同通信杯では[0.0.1.21]、クイーンCでは[0.2.4.37]です。昨年の京都記念では【A】評価だったダンビュライトが6番人気で③着に入りました。
過去10年の京都記念で③着以内に入った馬は1~6番人気で、6番人気で馬券に絡んだ馬は5頭います。その5頭は芝重賞勝ち馬で、5頭のうち4頭はG2での勝利実績がありました。5頭のうち3頭は休み明けでしたが、5頭はいずれも1~3月に芝OPで勝利したことがあったので、冬実績がある馬は間隔が開いていても侮れないでしょう。
過去10年の共同通信杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が3頭で、6番人気以下だと6頭が馬券圏内に入っています。その6頭はいずれもひと桁馬番で、5頭は父か母父がサンデー系でした。6頭のうち5頭は前走で4角4番手以内に付けていたので、サンデー系内包で先行力や機動力があるタイプが侮れなさそうです。
過去10年のクイーンCの勝ち馬は1~4番人気で、7番人気以下で馬券に絡んだ馬は5頭います。その5頭は父か母父がサンデー系で、5頭のうち4頭はキャリア4~5戦でした。5頭は前走が芝1600mで、3頭は前走で①~③着に入り、それ以外の2頭は前走が重賞でした。5頭のうち3頭は東京芝1600mで勝ち鞍があり、残りの2頭も東京芝での連対歴があったので、東京実績を確認しておきましょう。