穴ぐさ傾向と対策
フィリーズレビューで注目すべき血脈は!?
先週(3月5日~6日)の穴ぐさは[2.2.9.69](複勝率15.9%)で、弥生賞ディープインパクト記念で【A】評価だったボーンディスウェイが③着に入りました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました。
ボーンディスウェイは前走のホープフルSが⑤着で、引き続き石橋騎手が騎乗して馬券圏内に激走してくれました。先週、「前走で敗れていながら騎手が継続騎乗しているタイプが面白いかも」と記したので、その内容に合致した馬が激走してくれて良かったです。
改めて、今年の3歳の芝重賞について、前走着順と騎手に関するデータをご覧ください。
【2022年の3歳限定の芝重賞】
前走着順 | 騎手が 継続騎乗 |
騎手が 乗り替わり |
前走①着 | [2.3.2.27] | [2.1.1.16] |
前走②着 | [0.0.0.6] | [0.1.0.1] |
前走③着 | [0.1.0.4] | [0.0.1.2] |
前走④着 | [0.1.1.3] | [1.0.0.4] |
前走⑤着 | [0.1.1.1] | [0.0.1.3] |
前走⑥着以下 | [3.0.1.6] | [0.0.0.14] |
騎手が継続騎乗した馬は[5.6.5.47](複勝率25.4%)で、複勝回収率が100%です。今週末はフィリーズレビューがありますが、どんな結果となるでしょうか。
フィリーズレビューは阪神芝1400mでの施行で、今年、同コースでのレースは5回あり、3勝クラス以上での3レースでは次の馬たちが連対圏に入りました。
【2022年の阪神芝1400mでの3勝クラス以上】
レース | ①着 ②着 |
ストームキャット ・ノーザンテースト |
斑鳩S | ①着ルプリュフォール ②着ブルースピリット |
父母父ストームキャット 母母父父ストームキャット |
阪急杯 | ①着ダイアトニック ②着トゥラヴェスーラ |
父母父ストームキャット ノーザンテーストの5×4×4 |
京都牝馬S | ①着ロータスランド ②着スカイグルーヴ |
母父父父父ストームキャット 母母母母父ノーザンテースト |
ダイアトニックとルプリュフォールはロードカナロア産駒で、ロータスランドは母父がストームキャット系なので、優勝した3頭はストームキャットを持っていたということです(ロードカナロアは母父がストームキャット)。②着馬の3頭はストームキャットかノーザンテーストを持っていたので、フィリーズレビューもストームキャットかノーザンテーストを持っている馬に注目すると良さそうです。
京都牝馬Sは父ロベルト系のワンツーで、今年の阪神芝の重賞という観点では、ロベルト系やグレイソヴリン系を持つ馬の好走も目立つので、その傾向もご覧いただきましょう。
【2022年の阪神芝の重賞】
レース | ①着 ②着 ③着 |
父 | 母父 |
チューリップ賞 | ①着ナミュール ②着ピンハイ ③着サークルオブライフ |
ハービンジャー ミッキーアイル エピファネイア |
ダイワメジャー ジャングルポケット アドマイヤジャパン |
阪急杯 | ①着ダイアトニック ②着トゥラヴェスーラ ③着サンライズオネスト |
ロードカナロア ドリームジャーニー ダイワメジャー |
サンデーサイレンス アドマイヤコジーン ジャングルポケット |
京都牝馬S | ①着ロータスランド ②着スカイグルーヴ ③着タンタラス |
Point of Entry エピファネイア キングカメハメハ |
Scat Daddy キングカメハメハ スペシャルウィーク |
京都記念 | ①着アフリカンゴールド ②着タガノディアマンテ ③着サンレイポケット |
ステイゴールド オルフェーヴル ジャングルポケット |
Gone West キングカメハメハ ワイルドラッシュ |
オレンジ色がロベルト系、青色がグレイソヴリン系で、この2系統だけに色を付けましたが、今年の阪神芝の重賞4レースでは、父か母父がロベルト系かグレイソヴリン系の馬が馬券に絡んでいて、3レースでは③着以内に2頭が入っています。この2系統を持つ馬も面白いかもしれませんね。
今週末から始まる中京開催では金鯱賞が予定されていて、今年は15頭が登録しているので、例年以上に頭数が多くなる可能性がありそうです。今年の中京芝での重賞も振り返っておくと、6レースが行われ、勝ち馬はすべて2番人気以下で、馬番10番以内に入った父か母父がサンデー系の馬でした。
【2022年の中京芝の重賞】
レース | 勝ち馬 | 人気 | 馬番 | 父 母父 |
きさらぎ賞 | マテンロウレオ | 2 | 2 | ハーツクライ ブライアンズタイム |
シルクロードS | メイケイエール | 2 | 3 | ミッキーアイル ハービンジャー |
日経新春杯 | ヨーホーレイク | 3 | 10 | ディープインパクト フレンチデピュティ |
愛知杯 | ルビーカサブランカ | 7 | 1 | キングカメハメハ ダンスインザダーク |
シンザン記念 | マテンロウオリオン | 4 | 10 | ダイワメジャー キングカメハメハ |
京都金杯 | ザダル | 7 | 7 | トーセンラー Lemon Drop Kid |
優勝した馬は2~7番人気で、1番人気は[0.1.0.5]と不振でした。金鯱賞は開催時期が3月に替わった2017年以降の近5年で1番人気が[3.1.1.0]と馬券に絡んでいますが、今年はどうでしょうか。
上記の6レースのうち、騎手が乗り替わって勝利したのは京都金杯のザダル(松山騎手)だけで、騎手に関しては次のようなデータがあります。
【2022年の中京芝の重賞】
騎手 | 着別度数 |
継続騎乗 | [5.4.2.31] |
乗り替わり | [1.2.4.43] |
シンザン記念以降は騎手が継続騎乗した馬が5連勝中で、愛知杯以降の4レースは①&②着となっています。馬番10番以内で騎手が継続騎乗した馬が[5.3.2.21](複勝率32.3%)で、6レースすべてで馬券に絡んでいるとも言えるので、金鯱賞もそんな馬をマークしておくといいかもしれませんね。
3月12~13日に行われる中山、阪神、中京の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
3月12~13日
場所 | 芝 |
中山 | Aコース・3週目 |
阪神 | Aコース・5週目 |
中京 | Aコース・1週目 |
3月12日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 鎌ケ谷特別 | [1.1.1.20] |
中山10R | アクアマリンS | [2.2.3.37] |
中山11R | 中山牝馬S | [1.4.4.36] |
阪神9R | ゆきやなぎ賞 | [0.0.1.7] |
阪神10R | 飛鳥S | [1.0.1.18] |
阪神11R | ポラリスS | [1.4.3.30] |
中京9R | 伊良湖特別 | [1.2.1.28] |
中京10R | 恋路ケ浜特別 | [0.0.2.17] |
中京11R | 中京スポーツ杯 | [3.0.2.28] |
3月13日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 房総特別 | [1.0.4.26] |
中山10R | 東風S | [2.1.0.29] |
中山11R | アネモネS | [0.0.1.37] |
阪神9R | 小豆島特別 | [0.0.0.10] |
阪神10R | 灘S | [1.2.1.30] |
阪神11R | フィリーズレビュー | [5.2.3.31] |
中京9R | 岡崎特別 | [0.0.1.32] |
中京10R | 昇竜S | [1.2.2.25] |
中京11R | 金鯱賞 | [0.5.2.31] |
☆注目レース☆
フィリーズレビュー(G2、阪神芝1400m)
フィリーズレビューでの穴ぐさは[5.2.3.31](複勝率24.4%)で、複勝回収率は175%です。一昨年は【C】評価のナイントゥファイブが12番人気で③着に入り、昨年は【B】評価のシゲルピンクルビーが8番人気で①着、【C】評価のミニーアイルが11番人気で③着に入る【穴ぐさダブル】になりました。
過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が11頭いて、そのうち4角3番手以内から粘り込んだ4頭は偶数馬番で、4角7番手以下から差し込んだ7頭のうち6頭は奇数馬番でした。先行型は偶数馬番、差し型は奇数馬番だと面白そうです。
11頭のうち4頭は前走が芝1400~1600mのOPで、それ以外の7頭は前走が①~⑤着で、そのうち6頭は前走が1勝クラスでした。11頭のうち9頭は1~3月生まれだったので、誕生日もチェックしておくと良さそうです。
☆注目レース☆
中山牝馬S(G3、中山芝1800m)
中山牝馬Sでの穴ぐさは[1.4.4.36](複勝率20.0%)で、複勝回収率は148%です。昨年は【B】評価のロザムールが5番人気で②着となりました。
過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が10頭いて、いずれも中3~7週での臨戦で、そのうち9頭は前走が⑥着以内でした。同じく10頭のうち9頭は5~7歳で、8頭が5~6歳でした。10頭のうち9頭は4代血統表内にグレイソヴリン系かボールドルーラー系かロベルト系を持っていたので、それらの血脈の有無を確認しておきましょう。
☆注目レース☆
ポラリスS(OP特別、阪神ダート1400m)
ポラリスSでの穴ぐさは[1.4.3.30](複勝率21.1%)で、複勝回収率は109%です。2015年以降は7年のうち5年で穴ぐさが馬券圏内に激走しています。
③着以内に入った穴ぐさの8頭のうち7頭は偶数馬番で、同じく8頭のうち7頭は中6週以内での臨戦でした。8頭のうち7頭は前走が④着以下で、前走がふた桁着順だった馬が5頭いますが、それらを含めて8頭はすべてダート1400mで準OP以上を勝利したことがあったので、ダート1400mで実績があるタイプは見逃さないようにしましょう。
■ちなみに…■
金鯱賞での穴ぐさは[0.5.2.31]で、過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が8頭います。
激走した8頭は父か母父がサンデー系で、凱旋門賞(⑯着)帰りだった2018年のサトノノブレス(②着)以外の7頭は前走⑤着以内でした。2013年以降の激走馬7頭は馬体重が490kg以上で、その7頭のうち6頭は馬番8番以内だったので、馬番8番以内で前走で掲示板に載っていた大型馬をマークしておきましょう。