穴ぐさ傾向と対策
CBC賞はストームキャット持ちの馬に注目!
先週(6月25日~26日)の穴ぐさは[6.6.7.102](複勝率15.7%)でした。宝塚記念は【A】評価だったオーソリティが競走除外となってしまい、5番人気以内の馬が上位を占める中、タイトルホルダーがレコードタイム(2分9秒7)で快勝しましたね。
タイトルホルダーは、今後、10月2日の凱旋門賞を目指すとのこと。スピードとスタミナがあることは実証済みで、無事に輸送をクリアして、日本馬の悲願を達成してほしいですね。
今年から穴ぐさは、すべての馬に【A】~【C】の評価を付けるようにしました。先週で上半期が終了したので、評価別の成績をまとめてみましょう。
【2022年の穴ぐさ】
評価 | 着別度数 | 複勝率 |
A | [42.63.70.807] | 17.8% |
B | [33.53.65.818] | 15.6% |
C | [27.39.36.775] | 11.6% |
【2022年の重賞での穴ぐさ】
評価 | 着別度数 | 複勝率 |
A | [2.2.6.55] | 15.4% |
B | [3.0.7.56] | 15.2% |
C | [1.4.1.40] | 9.1% |
全体でも、重賞だけにおいても、複勝率は【A】>【B】>【C】となっていますが、重賞での【A】と【B】は大差ないですね。より正しい評価を下せるように、下半期も頑張ります。
今週末から本格的な夏競馬で、重賞はラジオNIKKEI賞とCBC賞が予定されています。どちらも開幕週での施行ですから、各馬の能力はもちろんのこと、枠順も重要なファクターとなりそうです。
近年のラジオNIKKEI賞は父サンデー系の優勝が続いていましたが、昨年はキングカメハメハ産駒のヴァイスメテオールが勝利しました。同コースでの今春の福島牝馬Sはアナザーリリックが制し、同馬はリオンディーズ産駒でした。
昨年以降、福島芝ではOPのレースが7回あり、優勝したのは下記の馬です。
【2021年以降の福島芝のOPでの勝ち馬】
年月日 レース |
勝ち馬 | 父 |
2022年4月23日 福島牝馬S |
アナザーリリック | リオンディーズ |
2022年4月17日 福島民報杯 |
アンティシペイト | ルーラーシップ |
2021年11月14日 福島記念 |
パンサラッサ | ロードカナロア |
2021年11月14日 福島2歳S |
ウインマーベル | アイルハヴアナザー |
2021年7月18日 福島テレビOP |
キルロード | ロードカナロア |
2021年7月11日 七夕賞 |
トーラスジェミニ | キングズベスト |
2021年7月4日 ラジオNIKKEI賞 |
ヴァイスメテオール | キングカメハメハ |
ご覧の通り、勝ち馬はすべて父ミスプロ系で、2歳戦だった福島2歳Sを除く6レースはいずれも父キングマンボ系の馬が勝利しています。昨秋以降の4レースの②着馬は父サンデー系で、今年のラジオNIKKEI賞も、①着父キングマンボ系・②着父サンデー系という組み合わせの馬券を仕込みたくなりますね。
今年のラジオNIKKEI賞の登録馬は13頭で、父キングマンボ系はゴーゴーユタカとホウオウノーサイドの2頭、父サンデー系は4頭(オウケンボルト、クロスマジェスティ、フェーングロッテン、ボーンディスウェイ)です。
ちなみに、上記の7レースのうち、福島2歳S以外の6レースはひと桁馬番の馬が勝っています。ゴーゴーユタカとホウオウノーサイドは、どんな枠順となるでしょうか。
一方、CBC賞は今年も小倉芝1200mでの開催で、昨年は1分6秒0というレコードが出ましたから、乾いた馬場なら高速決着になるでしょうね。
昨年以降に芝1200mでの重賞は18レースが行われ、直線平坦コースでの7レースは、決着時計の速い順に並べると次のようになります。
【2021年以降の直線平坦の芝1200m重賞】
勝ち時計 レース |
勝ち馬 | 父 母父 |
1分6秒0 2021年CBC賞 |
ファストフォース | ロードカナロア サクラバクシンオー |
1分7秒2 2022年函館スプリントS |
ナムラクレア | ミッキーアイル Storm Cat |
1分7秒6 2021年函館スプリントS |
ビアンフェ | キズナ サクラバクシンオー |
1分7秒9 2021年小倉2歳S |
ナムラクレア | ミッキーアイル Storm Cat |
1分8秒2 2021年北九州記念 |
ヨカヨカ | スクワートルスクワート Danehill Dancer |
1分9秒1 2021年キーンランドC |
レイハリア | ロードカナロア マンハッタンカフェ |
1分9秒9 2021年函館2歳S |
ナムラリコリス | ジョーカプチーノ マツリダゴッホ |
優勝馬の父と母父を載せましたが、その理由がピンと来る人もいるでしょう。決着時計が速いとストームキャットやダンチヒを持つ馬がよく勝っています。上記の勝ち馬7頭のうち、4代血統表内にストームキャットかダンチヒを持っていないのはナムラリコリスだけで、1分6~7秒台で勝利した馬は3代血統表内にストームキャットを持っていました。
今週末のCBC賞だけでなく、夏競馬期間中に直線平坦の芝1200m重賞はいくつもありますから、時計の出方と血統に注目してみると面白いのではないでしょうか。
なお、上記の7レースのうち、古馬混合の5レースでは、3~5歳馬が[5.5.2.36]で、6歳以上の馬が[0.0.3.28]となっています。時計が速いと若い馬の方が対応しやすい傾向も見られるので、年齢面もチェックして臨むといいでしょう。
7月2~3日に行われる福島、小倉、函館の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
7月2~3日
場所 | 芝 |
福島 | Aコース・1週目 |
小倉 | Aコース・1週目 |
函館 | Aコース・4週目 |
7月2日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | 開成山特別 | [0.3.0.16] |
福島10R | 松島特別 | [1.0.0.14] |
福島11R | TUF杯 | [0.0.0.2] |
小倉9R | 秋吉台特別 | [0.0.2.12] |
小倉10R | 彦島特別 | [0.1.0.2] |
小倉11R | 九州スポーツ杯 | [0.2.0.20] |
函館9R | 長万部特別 | [1.1.2.23] |
函館10R | 洞爺湖特別 | [0.3.3.19] |
函館11R | TVh杯 | [1.0.3.35] |
7月3日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | 鶴ヶ城特別 | [0.1.4.38] |
福島10R | さくらんぼ特別 | [2.2.0.29] |
福島11R | ラジオNIKKEI賞 | [2.5.4.36] |
小倉9R | 国東特別 | [0.0.1.13] |
小倉10R | 西部スポニチ賞 | [0.0.0.9] |
小倉11R | CBC賞 | [1.3.2.41] |
函館9R | 函館道新スポーツ杯 | [0.3.1.29] |
函館10R | 竜飛崎特別 | 出走なし |
函館11R | 巴賞 | [2.2.1.18] |
☆注目レース☆
ラジオNIKKEI賞(G3、福島芝1800m)
ラジオNIKKEI賞での穴ぐさは[2.5.4.36](複勝率23.4%)で、複勝回収率は139%です。2013年以降の9年のうち8年で穴ぐさが馬券に絡んでいて、その9年での評価別成績は、【A】が[1.1.1.6](複勝率33.3%)、【B】が[0.1.2.6](複勝率33.3%)、【C】が[0.1.1.7](複勝率22.2%)です。
近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が14頭いて、そのうち13頭がハンデ53~54kgでした。14頭のうち13頭は馬番11番以内で、良馬場の時に激走した9頭のうち8頭は馬番1~7番だったので、乾いた馬場であれば内目の枠に注目すべきと言えます。
激走した14頭はいずれも右回りで③着以内の好走歴があり、そのうち10頭は右回りのO型コースで勝ち鞍がありました。小回りコースで実績がある馬に妙味があるでしょう。
☆注目レース☆
巴賞(OP特別、函館芝1800m)
巴賞での穴ぐさは[2.2.1.18](複勝率21.7%)で、複勝回収率は117%です。一昨年はミラアイトーン、昨年はマイネルファンロンがそれぞれ7番人気で②着に入りました。
馬券に絡んだ5頭の穴ぐさは5~7歳の牡馬で、いずれも前走が馬券圏外でしたが、1800m以外の距離でした。5頭は右回りのO型コースで連対歴があり、4頭は1800mでの勝利実績があったので、函館芝1800mという条件に適性のありそうな馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
洞爺湖特別(2勝クラス、函館芝1800m)
洞爺湖特別での穴ぐさは[0.3.3.19](複勝率24.0%)で、複勝回収率は104%です。
馬券圏内に入った6頭の穴ぐさは4~5歳で、いずれも父か母父がサンデー系です。6頭のうち5頭は中8週以内での臨戦で、同じく6頭のうち5頭は函館か札幌で勝ち鞍があったので、北海道で実績のある4~5歳馬をマークしておきましょう。
■ちなみに…■
CBC賞での穴ぐさは[1.3.2.41]で、昨年は【C】評価だったファストフォースが8番人気で優勝しました。近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が11頭いて、そのうち10頭が5~6歳です。
激走馬11頭のうち、良~稍重馬場では9頭で、そのうち7頭は4角4番手以内からの粘り込みでした。重~不良馬場での2頭は4角8番手以下から差し込んでいて、馬場によって激走馬のタイプが異なる傾向が見られます。11頭のうち10頭は7~9月に勝ち鞍があり、例外の1頭は7月の芝重賞で連対歴があったので、暑い時期の実績を確認しておきましょう。
中京芝1200mで激走した8頭のうち6頭は父か母父がサンデー系ですが、小倉&阪神の芝1200mで激走した3頭は父か母父がミスプロ系で、いずれもサンデー系を持たない馬でした。直線距離の短いコースでは、ミスプロ系を優先した方が良さそうです。