穴ぐさ傾向と対策
小倉記念と関屋記念は対照的な結果に!?
先週(8月6日~7日)の穴ぐさは[4.0.6.67](複勝率13.0%)で、レパードSで【A】評価だったカフジオクタゴンが7番人気で優勝しました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました! 「穴ぐさ報告掲示板」にも多数の書き込みをしていただき、ありがとうございました。
今年の重賞での穴ぐさは、評価別の成績が次のようになっています。
【2022年の重賞での穴ぐさ】
評価 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
A | [3.3.6.64] | 3.9% | 7.9% | 15.8% |
B | [3.1.7.66] | 3.9% | 5.2% | 14.3% |
C | [1.5.1.70] | 1.3% | 7.8% | 9.1% |
【A】と【B】の勝率は3.9%ですが、単勝回収率は【A】が126%、【B】が106%となっています。今週末は小倉記念と関屋記念がありますので、好結果を残せるように頑張ります。
小倉記念は小倉芝2000mでのハンデ重賞で、このコーナーで何度もお伝えしてきている通り、今年の芝のハンデ重賞では1番人気が勝てないケースが多いので、注意が必要でしょう。
【2022年の芝のハンデ重賞】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [1.3.6.7] |
2番人気 | [4.0.3.10] |
3番人気 | [2.4.1.10] |
4番人気 | [1.1.1.14] |
5番人気 | [0.0.2.15] |
6番人気以下 | [9.9.4.165] |
今年は芝のハンデ重賞が17レースあり、1番人気は[1.3.6.7]で、勝利したのは小倉大賞典でのアリーヴォだけです。芝2000mのハンデ重賞に限ると、6レースすべてで6番人気以下の馬が連対しているので(愛知杯以降は5レース連続で6番人気以下の馬が優勝)、小倉記念でも人気薄を侮らないようにしたいですね。
小倉芝2000mでは今夏に10レースが行われ、そのうち6レースで父サンデー系の馬が勝ち、3レースで母父サンデー系の馬が勝利しています。父も母父もサンデー系ではなかった馬が勝ったのは7月17日の新馬戦だけで、次のような成績となっています。
【2022年夏の小倉芝2000m】
血統 | 着別度数 |
父サンデー系 | [6.6.5.44] |
母父サンデー系 | [3.4.2.32] |
父も母父も非サンデー系 | [1.1.4.27] |
これを見ると、小倉記念でも父か母父がサンデー系の馬を優位に取りたくなりますね。
上記の10レースのうち、1勝クラス以上のレースは5回あり、勝利したのは次の馬たちです。
【2022年夏の小倉芝2000mの1勝クラス以上】
月日 レース |
勝ち馬 | 父 |
7月24日 1勝クラス |
アーティット | ディープインパクト |
7月23日 高千穂特別 |
ゼッフィーロ | ディープインパクト |
7月17日 博多S |
ルペルカーリア | モーリス |
7月16日 都井岬特別 |
ラリュエル | ディープインパクト |
7月3日 国東特別 |
ガイアフォース | キタサンブラック |
5レースのうち3レースでディープインパクト産駒が勝ち、国東特別を勝利したガイアフォースの父キタサンブラックはブラックタイド産駒。ブラックタイドはディープインパクトの全兄で、博多Sでは母父がディープインパクトのムジカが②着に入ったので、ディープインパクト系統の馬に向く面がありそうですね。
一方、関屋記念が行われる新潟芝外1600mでは、今夏は父サンデー系が勝てないケースが続いています。同じ外回りコースでも、新潟芝外1600mと新潟芝外1800mでは、対照的な成績となっているので、ご覧ください。
【2022年夏の新潟芝外1600~1800m】
父系 | 新潟芝外 1600m |
新潟芝外 1800m |
父サンデー系 | [0.1.4.38] | [6.4.6.33] |
父ミスプロ系 | [2.3.2.15] | [0.2.0.16] |
父ノーザンダンサー系 | [5.1.1.22] | [0.0.0.6] |
上記3系統以外の父系 | [1.3.1.16] | [0.0.0.9] |
今夏は新潟芝外1600mで8レース、同1800mで6レースが行われ、1800mコースでは父サンデー系の馬が全勝(6勝)しているのに、1600mコースでは父がサンデー系以外の馬が全勝(8勝)しています。同じ外回りコースで、距離も200mしか違わないのに勝つ馬の血統がこんなに異なるんですから、面白いものです。
この傾向がいつまでも続くとも思えませんが、今夏の新潟芝外1600mで5勝を挙げているのが父ノーザンダンサー系で、関屋記念は近10年すべてで父か母父がノーザンダンサー系の馬が優勝しているので、こちらはノーザンダンサー系の有無が重要かもしれませんね。
ちなみに、今夏の新潟芝外1600mの8レースでは、1~4枠の馬が[3.1.5.43](複勝率17.3%)で、5~8枠の馬が[5.7.3.48](複勝率23.8%)となっています。8レースすべてで5~8枠の馬が連対しているので、真ん中から外枠に入った馬を重視する作戦も有効そうです。
8月13~14日に行われる新潟、小倉、札幌の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
8月13~14日
場所 | 芝 |
新潟 | Aコース・3週目 |
小倉 | Aコース・5週目(3週ぶり) |
札幌 | Aコース・4週目 |
8月13日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
新潟9R | 湯沢特別 | [2.0.6.31] |
新潟10R | 新発田城特別 | [2.1.0.38] |
新潟11R | 稲妻S | [1.4.2.24] |
小倉9R | フェニックス賞 | [0.0.0.3] |
小倉10R | 柳川特別 | [0.1.0.1] |
小倉11R | 阿蘇S | [1.2.2.29] |
札幌9R | コスモス賞 | [0.0.0.8] |
札幌10R | 羊ヶ丘特別 | [0.0.4.29] |
札幌11R | TVh賞 | [2.2.5.22] |
8月14日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
新潟9R | 浦佐特別 | [2.2.1.17] |
新潟10R | 三面川特別 | [0.3.1.30] |
新潟11R | 関屋記念 | [0.2.3.40] |
小倉9R | 筑紫特別 | [1.1.2.34] |
小倉10R | 不知火S | [2.0.0.14] |
小倉11R | 小倉記念 | [3.1.5.32] |
小倉12R | 八女特別 | [0.0.1.8] |
札幌9R | 石狩特別 | [0.3.3.19] |
札幌10R | 藻岩山特別 | [2.2.3.17] |
札幌11R | UHB賞 | [2.1.2.24] |
☆注目レース☆
小倉記念(G3、小倉芝2000m)
小倉記念での穴ぐさは[3.1.5.32](複勝率22.0%)で、複勝回収率は124%です。一昨年は【C】評価だったアールスターが10番人気で優勝し、昨年は【A】評価だったモズナガレボシが6番人気で①着、【B】評価だったヒュミドールが5番人気で②着に入る【穴ぐさワンツー】でした。
近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が5頭いて、5~7歳の牡セン馬です。2016年以降の激走馬4頭は、中8週以内での臨戦でハンデ53~54kgでした。5頭のうち4頭は父サンデー系で、同じく5頭のうち4頭は小倉芝で連対歴があったので、小倉での実績をチェックしておきましょう。
☆注目レース☆
稲妻S(3勝クラス、新潟芝直1000m)
稲妻Sでの穴ぐさは[1.4.2.24](複勝率22.6%)で、複勝回収率は171%です。
馬券圏内に入った7頭の穴ぐさはふた桁馬番(5頭)か、13頭立て以下でのひと桁馬番(2頭)でした。7頭のうち6頭は牝馬で、同じく7頭のうち6頭は中8週以内での臨戦でした。2012年以降の5頭は4代血統表内にノーザンテーストを持っていたので、血統も確認しておくと良さそうです。
☆注目レース☆
藻岩山特別(2勝クラス、札幌芝2000m)
藻岩山特別での穴ぐさは[2.2.3.17](複勝率29.2%)で、複勝回収率は177%です。
札幌芝1800~2000mで③着以内に入った穴ぐさは5頭いて、馬番10番以内の4~5歳でした。5頭は中6週以内での臨戦で、そのうち4頭は近3走以内に芝で連対歴があったので、好調さが感じられるタイプをマークしておきましょう。
☆注目レース☆
石狩特別(1勝クラス、札幌芝1800m)
石狩特別での穴ぐさは[0.3.3.19](複勝率24.0%)で、複勝回収率は148%です。
芝で馬券に絡んだ穴ぐさは5頭で、馬番10番以内の馬でした。芝1800mでの2頭は3歳牝馬で、2ヶ月以上の休み明けでした。その2頭は北海道の洋芝が初めてだったので、滞在競馬で臨む若い牝馬に妙味がありそうです。
■ちなみに…■
関屋記念での穴ぐさは[0.2.3.40]です。近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が5頭います。
激走した5頭のうち、4枠以内だったのは2017年①着のマルターズアポジー(2枠3番)だけで、それ以外の4頭は5~8枠でした。5頭は4角1~6番手から③着以内に入っていて、2015年以降の4頭は4角1~3番手だったので、先行型に注意すべきでしょう。
5頭のうち4頭は父か母父がノーザンダンサー系で、5頭は4代血統表内にダンチヒかノーザンテーストかストームキャットを持っていました。スピード型のノーザンダンサー系を持つ馬をマークしておきましょう。