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穴ぐさ傾向と対策

ローズSはキングマンボ系よりもディープ系!?


先週(9月10日~11日)の穴ぐさは[4.6.4.65](複勝率17.7%)で、セントウルSでは【A】評価だったファストフォースが6番人気で②着に粘り込み、京成杯AHでは【A】評価だったクリノプレミアムが7番人気で③着に入りました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!

セントウルSは上位人気2頭のうち、4枠5番だったメイケイエールが快勝し、京成杯AHは父ディープインパクト×母父ミスプロ系(Hawk Wing)という配合のファルコニアが勝ちました。ファルコニアは外目の枠(7枠11番)だったので評価を少々下げてしまいましたが……、傾向に沿った結果ではありました。今年、古馬の芝1200m重賞は1~4枠の馬が8連勝中ですから、スプリンターズS1~4枠の馬が中心になりそうですね。

今週末は3日間開催で、日曜日(18日)にローズS、月曜日(19日)にセントライト記念が予定されています。

3歳牝馬限定の芝重賞は、先週に紫苑Sが行われ、父キングマンボ系のワンツー(①着スタニングローズ、②着サウンドビバーチェ)になりました。先週にお伝えした通り、現3歳世代の牝馬限定の芝重賞は父キングマンボ系が好成績を収めているので、改めて確認しておきましょう。

【2022年の3歳牝馬限定の芝重賞】
父系 着別度数
父キングマンボ系 [6.4.2.22]
父デインヒル系 [2.0.1.6]
父サンデー系 [1.4.5.51]
父ロベルト系 [0.1.1.17]
父キングマンボ系以外の
ミスプロ系
[0.0.0.3]
父デインヒル系以外の
ノーザンダンサー系
[0.0.0.7]
上記6系統以外の父系 [0.0.0.3]

キングマンボ系の馬は[6.4.2.22](複勝率35.3%)という成績で、チューリップ賞以外の8レースで連対し、フィリーズレビュー以降は6連勝中です。

これを見ると、ローズSでも……と思いますが、中京芝2000mでの牝馬限定重賞という面では、違った血統傾向も見られるので、お伝えしておきます。2020年以降は中京芝2000mでの牝馬限定重賞がローズS愛知杯があり、次の馬たちが馬券圏内に入っています。

【2020年以降の中京芝2000mでの牝馬限定重賞】
レース ①着
②着
③着
母父
2021年ローズS ①着アンドヴァラナウト
②着エイシンヒテン
③着アールドヴィーヴル
キングカメハメハ
エイシンヒカリ
キングカメハメハ
ディープインパクト
エイシンワシントン
ディープインパクト
2020年ローズS ①着リアアメリア
②着ムジカ
③着オーマイダーリン
ディープインパクト
エピファネイア
ディープインパクト
Rockport Harbor
ディープインパクト
Monsun
2022年愛知杯 ①着ルビーカサブランカ
②着マリアエレーナ
③着デゼル
キングカメハメハ
クロフネ
ディープインパクト
ダンスインザダーク
ディープインパクト
Le Havre
2021年愛知杯 ①着マジックキャッスル
②着ランブリングアレー
③着ウラヌスチャーム
ディープインパクト
ディープインパクト
ルーラーシップ
シンボリクリスエス
シンボリクリスエス
フジキセキ

父・母父の欄はディープインパクト系をピンク色にして、キングマンボ系を黄色にしました。父キングマンボ系の馬も4レースのうち3レースで馬券に絡んでいますが、それ以上に圧倒的なのが父か母父がディープインパクト系の馬で、なんと上記の12頭のうち10頭が該当します。近2年のローズSで③着以内に入った6頭はすべて父か母父がディープインパクト系なんですよね。

今年のローズSには15頭が登録していて、父キングマンボ系が2頭で、父ディープインパクト系が7頭います。果たして、どちらに優勢となるでしょうか。

一方、セントライト記念は中山芝2200mでの施行で、昨年以降の中山芝2200m以上の重賞では、次の馬たちが勝利を収めています。

【2021年以降の中山芝2200m以上での重賞】
レース 勝ち馬
2022年日経賞 タイトルホルダー ドゥラメンテ
2022年アメリカJCC キングオブコージ ロードカナロア
2021年有馬記念 エフフォーリア エピファネイア
2021年ステイヤーズS ディバインフォース ワークフォース
2021年オールカマー ウインマリリン スクリーンヒーロー
2021年セントライト記念 アサマノイタズラ ヴィクトワールピサ
2021年日経賞 ウインマリリン スクリーンヒーロー
2021年アメリカJCC アリストテレス エピファネイア

オレンジ色がロベルト系、黄色がキングマンボ系、ピンク色がサンデー系で、ご覧の通り、父サンデー系で優勝したのは昨年のセントライト記念でのアサマノイタズラだけです。上記の8レースでは父サンデー系の馬が[1.7.3.50]という成績で、勝ち切れないケースが多いんですよね。

今年のセントライト記念は道悪馬場になる可能性もありそうで、重馬場となった3年前(2019年)のセントライト記念はルーラーシップ産駒のリオンリオンが優勝しました。2000年以降にセントライト記念が道悪馬場で行われたことは5回あり(2000年、01年、03年、08年、19年)、次の馬たちが制しています。

【2000年以降の道悪馬場でのセントライト記念】
年(馬場) 勝ち馬 母父
2019年(重) リオンリオン ルーラーシップ クロフネ
2008年(稍重) ダイワワイルドボア アグネスタキオン Nureyev
2003年(不良) ヴィータローザ サンデーサイレンス Lyphard
2001年(稍重) シンコウカリド Silver Hawk Nureyev
2000年(重) アドマイヤボス サンデーサイレンス トニービン

父・母父の欄は、ノーザンダンサー系のところだけ赤色にしました。アドマイヤボスは父サンデーサイレンス×母父トニービン×母母父ノーザンダンサーという配合なので、セントライト記念は道悪馬場となったノーザンダンサーの有無が重要そうです。

ちなみに、上記の5頭は馬番2~8番での優勝だったので、道悪馬場での内枠でも問題なく走れるタイプに合うのかもしれませんね。

9月17~19日に行われる中山、中京の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

9月17~19日
場所
中山 Bコース・2週目
中京 Aコース・2週目

9月17日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
中山9R 松戸特別 [1.1.2.17]
中山10R 御宿特別 [1.1.0.6]
中山11R 初風S [3.1.1.32]
中京9R ききょうS [0.1.0.2]
中京10R 大府特別 [2.0.0.7]
中京11R ケフェウスS [0.1.0.5]

9月18日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
中山9R 浦安特別 [0.2.1.33]
中山10R レインボーS [1.2.3.19]
中山11R ラジオ日本賞 [0.3.0.14]
中京9R 木曽川特別 [0.0.0.14]
中京10R 納屋橋S [0.2.1.18]
中京11R ローズS [2.3.3.35]

9月19日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
中山9R 鋸山特別 [2.0.1.17]
中山10R シンボリクリスエスC 出走なし
中山11R セントライト記念 [2.1.3.42]
中京9R 金山特別 [1.2.1.19]
中京10R ジェンティルドンナC 出走なし
中京11R JRAアニバーサリーS [0.0.1.5]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
ローズS(G2、中京芝2000m)

ローズSでの穴ぐさは[2.3.3.35](複勝率18.6%)で、複勝回収率は110%です。

近10年のローズSでは7番人気以下で③着以内に入った馬が11頭いて、そのうち前走がOPだった馬は1頭だけです。10頭は前走が2勝クラス以下での①~④着で、10頭のうち9頭は中7週以内での臨戦だったので、夏季に2勝クラス以下で走ってきたタイプが侮れないでしょう。

2014年以降に激走した9頭のうち6頭は前走でメンバー中2位以内の上がりを使っていて、残りの3頭は前走で4角4番手以内の競馬をしていました。その9頭は馬体重が466kg以下で、9頭のうち8頭は父か母父がサンデー系だったので、サンデー系内包で比較的小柄なタイプをマークしておきましょう。

注目レース
レインボーS(3勝クラス、中山芝1800m)

レインボーSでの穴ぐさは[1.2.3.19](複勝率24.0%)で、複勝回収率は124%です。

馬券に絡んだ6頭の穴ぐさは4~7歳の牡セン馬で、そのうち5頭は5~7歳でした。6頭のうち5頭は馬番6番以内で、同じく6頭のうち5頭は父か母父がサンデー系です。6頭はいずれも近4走以内に芝で③着以内の好走歴があったので、ある程度の好調さが感じられるベテランが侮れないでしょう。

注目レース
松戸特別(2勝クラス、中山ダート2400m)

松戸特別での穴ぐさは[1.1.2.17](複勝率19.0%)で、複勝回収率は140%です。

③着以内に入った4頭の穴ぐさは4~5歳の牡セン馬で、前走が馬券圏外だったものの2~4走前に③着以内の好走歴がありました。4頭は5代血統表内にサドラーズウェルズニジンスキーを持っていたので、その2系統の有無をチェックして臨むと良いでしょう。

ちなみに…
セントライト記念での穴ぐさは[2.1.3.42]で、昨年は【B】評価だったアサマノイタズラが9番人気で優勝しました。

近10年のセントライト記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、いずれも偶数馬番で、5頭は馬番2番馬番4番でした。6頭は父か母父がサンデー系かロベルト系で、そのうち4頭はサドラーズウェルズニジンスキーを内包していました。

6頭のうち5頭はキャリア6~8戦で、4頭は芝OPで連対歴がありました。芝OPでの連対歴がなかった2頭はOPが初めてで馬番2番だったので、すでにOPで実績があるか、内枠の馬が狙い目になりそうです。


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