穴ぐさ傾向と対策
日経新春杯は馬場と上がりがポイントに!?
先週(1月5日、7~9日)の穴ぐさは[8.12.13.140](複勝率19.1%)で、単勝回収率が210%、複勝回収率が110%でした。重賞では馬券に絡めず、申し訳なかったんですが、全体としての成績は悪くなく、9日(月)の中山3Rでは【C】評価だったポンサンが単勝186.3倍で勝利してくれたりしました。
5日&7~9日は4日間開催みたいなもので、同じ条件のレースが複数組まれていました。中山ダート1800mの未勝利戦も多く組まれていたんですが、その中でも9日の中山3R(出走馬16頭)は、前走で③着以内に入った馬が1頭だけという組み合わせでした。前走好走馬が少ない組み合わせは、それだけ多くの馬にチャンスがあるので、今後も穴馬を狙って面白い条件になると思います。
今週からは中山・中京・小倉という3場開催で、重賞は日経新春杯、京成杯、愛知杯が予定されています。京成杯は登録馬が9頭と少ないものの、ハンデ戦の日経新春杯と愛知杯には14~16頭が登録しています。
日経新春杯は今年も中京芝2200mでの施行で、昨年の芝2200m重賞では1番人気が勝てなかったんですよね。今年はどうでしょうか?
【2022年の芝2200m重賞】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [0.2.0.7] |
2番人気 | [1.0.1.7] |
3番人気 | [3.0.0.6] |
4番人気 | [1.0.3.5] |
5番人気 | [2.2.1.4] |
6番人気以下 | [2.6.3.77] |
昨年は芝2200mの重賞が9レースあり、1番人気は[0.2.0.7]でした。2番人気も[1.0.1.7]という成績で、3~5番人気がよく勝っていて、昨年の日経新春杯は3番人気だったヨーホーレイクが勝利しました。
ヨーホーレイクはディープインパクト産駒で、昨年の日経新春杯はレース上がりが35秒1でした。昨年のエリザベス女王杯の前にこのコーナーでお伝えしましたが、昨年の芝2200m重賞は、レース上がりと優勝馬の血統に関係性が見られたので、改めてその成績をご覧ください。
【2022年の芝2200mの重賞】
レース上がり | レース名 | 勝ち馬 | 父 |
34秒5 | 京都記念 | アフリカンゴールド | ステイゴールド |
34秒7 | 神戸新聞杯 | ジャスティンパレス | ディープインパクト |
35秒1 | 日経新春杯 | ヨーホーレイク | ディープインパクト |
35秒3 | セントライト記念 | ガイアフォース | キタサンブラック |
35秒6 | 京都新聞杯 | アスクワイルドモア | キズナ |
35秒6 | オールカマー | ジェラルディーナ | モーリス |
35秒7 | アメリカJCC | キングオブコージ | ロードカナロア |
36秒3 | 宝塚記念 | タイトルホルダー | ドゥラメンテ |
36秒4 | エリザベス女王杯 | ジェラルディーナ | モーリス |
レース上がりが34秒5~35秒3だった4レースは父サンデー系の馬が勝利し、レース上がりが35秒7以上の3レースは父がサンデー系以外の馬が勝ちました。35秒6が分岐点となっているので、日経新春杯もレース上がりがどうなりそうか、注目してみるといいでしょう。今週末は降雨の可能性がありそうで、そうなると35秒7以上になる可能性もあるかもしれません。
一方、愛知杯は牝馬限定戦で、2020年以降の中京芝2000mでの牝馬限定重賞では、次の馬たちが③着以内に好走しています。
【2020年以降の中京芝2000mでの牝馬限定重賞】
レース | ①着 ②着 ③着 |
父 | 母父 |
2022年愛知杯 | ①着ルビーカサブランカ ②着マリアエレーナ ③着デゼル |
キングカメハメハ クロフネ ディープインパクト |
ダンスインザダーク ディープインパクト Le Havre |
2021年愛知杯 | ①着マジックキャッスル ②着ランブリングアレー ③着ウラヌスチャーム |
ディープインパクト ディープインパクト ルーラーシップ |
シンボリクリスエス シンボリクリスエス フジキセキ |
2022年ローズS | ①着アートハウス ②着サリエラ ③着エグランタイン |
スクリーンヒーロー ディープインパクト キズナ |
ヴィクトワールピサ Lomitas Distorted Humor |
2021年ローズS | ①着アンドヴァラナウト ②着エイシンヒテン ③着アールドヴィーヴル |
キングカメハメハ エイシンヒカリ キングカメハメハ |
ディープインパクト エイシンワシントン ディープインパクト |
2020年ローズS | ①着リアアメリア ②着ムジカ ③着オーマイダーリン |
ディープインパクト エピファネイア ディープインパクト |
Rockport Harbor ディープインパクト Monsun |
該当レースは5レース(愛知杯2回、ローズS3回)で、父・母父の欄は、ディープインパクト系だけピンク色にしました。5レースすべてで、父か母父がディープインパクト系の馬が③着以内に2頭以上入っているので、この傾向は今年も見逃せないでしょうね。
上記の5レースでは、父がディープインパクト系以外で③着以内に入った馬が7頭いて、そのうち4頭が父キングカメハメハ系で、2頭が父ロベルト系ですから、愛知杯もそれらをどう組み合わせるかがポイントでしょうか。
京成杯は3歳限定重賞で、先週のシンザン記念は父ディープインパクト×母父Quality Roadのライトクオンタムが制し、フェアリーSを勝利したのは父ダノンバラード×母父アイルハヴアナザーのキタウイング、昨年末のホープフルSを勝ったのは父ドゥラメンテ×母父オルフェーヴルのドゥラエレーデでした。
現3歳世代の芝1600m以上の重賞は12レースが行われ、父&母父がサンデー系&ミスプロ系という組み合わせの馬が11レースで連対しています。今年の京成杯に登録している馬の中では、父ビーチパトロール×母父メジロベイリーのシーウィザードと、父シルバーステート×母父キングカメハメハのシルバースペードが該当しますが、どんな走りを見せるでしょうか。
1月14~15日に行われる中山、中京、小倉の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
1月14~15日
場所 | 芝 |
中山 | Cコース・2(3)週目 |
中京 | Aコース・2(3)週目 |
小倉 | Aコース・1週目 |
1月14日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 菜の花賞 | [4.2.3.25] |
中山10R | アレキサンドライトS | [2.2.2.36] |
中山11R | カーバンクルS | [3.1.2.11] |
中京9R | 渥美特別 | [0.0.0.15] |
中京10R | 遠江S | [0.0.0.6] |
中京11R | 愛知杯 | [3.4.1.39] |
小倉9R | 帆柱山特別 | [3.5.1.28] |
小倉10R | 響灘特別 | [2.4.0.25] |
小倉11R | 壇之浦S | [0.2.1.26] |
1月15日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | サンライズS | [1.2.3.41] |
中山10R | ジャニュアリーS | [1.5.2.36] |
中山11R | 京成杯 | [1.2.3.35] |
中京9R | 天竜川特別 | [0.0.1.5] |
中京10R | 紅梅S | [2.3.2.29] |
中京11R | 日経新春杯 | [3.1.2.35] |
小倉9R | 小郡特別 | [2.2.4.37] |
小倉10R | 玄海特別 | [0.1.1.22] |
小倉11R | 門司S | [2.1.2.33] |
☆注目レース☆
愛知杯(G3、中京芝2000m)
愛知杯での穴ぐさは[3.4.1.39](複勝率17.0%)で、単勝回収率が172%、複勝回収率が119%です。近3年連続で穴ぐさが馬券圏内に入っています。
2013年以降の近9年の愛知杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が12頭いて、小倉施行時も含めて2016年以降の8頭は馬番8番以内の馬です。2017年以降の7頭は父と母父がサンデー系・キングマンボ系・ノーザンダンサー系のいずれかの組み合わせだったので、そのタイプをマークしておきましょう。
激走した12頭のうち7頭は芝1800m以上の重賞で③着以内に入ったことがあり、それ以外の5頭のうち4頭は前走で③着以内に好走していました。重賞実績があるか、勢いのある馬が狙い目でしょう。
☆注目レース☆
カーバンクルS(OP特別、中山芝1200m)
カーバンクルSでの穴ぐさは[3.1.2.11](複勝率35.3%)で、複勝回収率は161%です。穴ぐさのいた6年のうち5年で馬券に絡む馬が出ています。
③着以内に入った6頭の穴ぐさは4~7歳で、父がサンデー系かミスプロ系でした。6頭は中8週以内での臨戦で、そのうち5頭がひと桁馬番でした。6頭は前走が⑤着以下でしたが、2~5走前に連対圏に入っていたので、前走が馬券圏外の馬も侮らない方が良さそうです。
☆注目レース☆
ジャニュアリーS(OP特別、中山ダート1200m)
ジャニュアリーSでの穴ぐさは[1.5.2.36](複勝率18.2%)で、複勝回収率は106%です。一昨年はサザンヴィグラス、昨年はシャイニーブランコと、近2年連続で10番人気の穴ぐさが②着に入っています。
馬券圏内に入った8頭の穴ぐさは5~8歳で、2009年以降の7頭が6~8歳なので、ベテランに要注意です。8頭は馬番6番より外枠で、6頭がふた桁馬番でした。8頭のうち7頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系で、同じく8頭のうち7頭は4角5番手以下から差し込んでいたので、差し脚質の馬をチェックしておきましょう。
☆注目レース☆
響灘特別(2勝クラス、小倉ダート1700m)
響灘特別での穴ぐさは[2.4.0.25](複勝率19.4%)で、複勝回収率は147%です。
連対圏に入った6頭の穴ぐさは中7週以内での臨戦で、そのうち5頭はひと桁馬番でした。6頭は前走が掲示板外でしたが、そのうち5頭は2~3走前に③着以内があったので、2~3走前の戦績も確認しておきましょう。6頭のうち5頭はダート1700mで勝利実績があったので、1700m実績も重要そうです。
☆注目レース☆
菜の花賞(1勝クラス、中山芝1600m)
菜の花賞での穴ぐさは[4.2.3.25](複勝率26.5%)で、複勝回収率は141%です。
馬券圏内に入った9頭の穴ぐさのうち、良~稍重馬場での7頭はひと桁馬番で、重馬場での2頭はふた桁馬番でした。9頭のうち7頭はキャリア3~5戦で、良~稍重馬場で馬券に絡んだ7頭のうち6頭は父がサンデー系かミスプロ系です。9頭のうち8頭は前走が1600m以上だったので、前走でマイル以上を使われている馬をチェックしておきましょう。
■ちなみに…■
日経新春杯での穴ぐさは[3.1.2.35]で、京成杯では[1.2.3.35]です。昨年の日経新春杯では【A】評価だったヤシャマルが9番人気で③着に入りました。
近10年の日経新春杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が8頭いて、2015年以降の7頭は5~6歳です。8頭のうち6頭は芝重賞での③着以内がなかった馬ですが、8頭は近3走以内に④着以内があったので、実績よりも好調さを重視した方が良さそうです。
8頭は父か母父がサンデー系で、そのうち7頭は前走から斤量が減っていました。8頭のうち6頭は馬体重が496kg以上で、510kg以上の馬が5頭もいるので、パワータイプに妙味がありそうです。
近10年の京成杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が7頭いて、7~9番人気でした。7頭のうち6頭は父か母父がサンデー系で、同じく7頭のうち6頭はひと桁馬番でした。
激走した7頭は前走が芝1800~2000mで、そのうち6頭は前走でメンバー中2位以内の上がりで初勝利を挙げていました。例外の1頭は前走が重賞で上がり34秒1を使って0秒3差だったので、前走でのレースぶりに注目しましょう。