穴ぐさ傾向と対策
中山記念も阪急杯もノーザンダンサー系がカギ!?
先週(2月18日~19日)の穴ぐさは[7.5.4.104](複勝率13.3%)で、単勝回収率が111%でした。小倉大賞典では【A】評価だったカテドラルが9番人気で②着に入りましたね。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました。
フェブラリーSは1~4番人気が馬券圏内を占める堅い決着で、1番人気だったレモンポップが1馬身半差で快勝しました。レッドルゼルはメンバー中最速の上がり35秒7で追い込み、メイショウハリオはスタート直後に躓いて最後方追走になりながら直線で③着まで差し込み、それぞれ地力の高さを見せましたが、流れが向きませんでしたね。
今週末はサウジカップデーの諸競走があり、日本では中山記念と阪急杯という重賞が予定されています。
中山記念は中山芝1800mでのG2で、小倉芝1800mで行われた先週の小倉大賞典はハービンジャー産駒のヒンドゥタイムズが優勝しました。昨年の中山記念を制したのはパンサラッサで、同馬は父ロードカナロア×母父Montjeuという配合です。
馬場を1周するO型コースの芝1800mでの重賞は、昨年以降に11レースが行われていて、そのうち10レースで父か母父がノーザンダンサー系の馬が優勝しているので、その成績をご覧ください。
【2022年以降のO型コースの芝1800mでの重賞】
レース | 勝ち馬 | 父 | 母父 |
2023年 小倉大賞典 |
ヒンドゥタイムズ | ハービンジャー | ディープインパクト |
2022年 札幌2歳S |
ドゥーラ | ドゥラメンテ | キングヘイロー |
2022年 クイーンS |
テルツェット | ディープインパクト | Danehill Dancer |
2022年 中京記念 |
ベレヌス | タートルボウル | デュランダル |
2022年 ラジオNIKKEI賞 |
フェーングロッテン | ブラックタイド | キングヘイロー |
2022年 福島牝馬S |
アナザーリリック | リオンディーズ | サクラバクシンオー |
2022年 フラワーC |
スタニングローズ | キングカメハメハ | クロフネ |
2022年 スプリングS |
ビーアストニッシド | アメリカンペイトリオット | ネオユニヴァース |
2022年 中山牝馬S |
クリノプレミアム | オルフェーヴル | Giant's Causeway |
2022年 中山記念 |
パンサラッサ | ロードカナロア | Montjeu |
2022年 小倉大賞典 |
アリーヴォ | ドゥラメンテ | Harlan's Holiday |
父・母父の欄はノーザンダンサー系だけ赤色にしました。11レースのうち3レースを父ノーザンダンサー系の馬が制し、7レースを母父ノーザンダンサー系の馬が勝っていて、例外の2022年福島牝馬Sはクビ差②着のクリノプレミアムが母父ノーザンダンサー系(Giant's Causeway)です。
父か母父がノーザンダンサー系の馬が11レースすべてで連対し、10レースで優勝していて、6レースでワンツー(①&②着)となっています。中山記念も、父か母父がノーザンダンサー系の馬が有力でしょう。
ただ、上記の勝ち馬11頭のうち、1番人気だったのは2頭だけで(2022年小倉大賞典のアリーヴォと2022年札幌2歳Sのドゥーラ)、1番人気があまり勝てていないんですよね。この傾向は昨年の中山芝1800mでも見られたもので、昨年に同コースでの準OP以上のレースは8レースあり、実は、1番人気が連対圏に入れませんでした(今年は同条件のレースがまだ施行されていません)。
【2022年の中山芝1800mでの準OP以上】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [0.0.4.4] |
2番人気 | [4.1.0.3] |
3番人気 | [1.1.1.5] |
4番人気 | [0.1.0.7] |
5番人気 | [1.1.0.6] |
6番人気以下 | [2.4.3.71] |
1番人気は[0.0.4.4]で、2番人気([4.1.0.3])の方が好成績でした。近10年の中山記念においても、1番人気が[3.0.0.7]で、2番人気が[4.2.2.2]なので、このあたりは注意した方が良さそうです。
阪急杯は阪神芝1400mでのG3で、同コースで行われた先週の京都牝馬Sは2番人気だったララクリスティーヌが優勝しました。昨年以降の芝1400mの重賞は、2~3歳限定戦と古馬戦で人気馬の成績に違いが見られます。
【2022年以降の芝1400mの重賞】
人気 | 2~3歳限定戦 | 古馬戦 |
1番人気 | [0.1.0.3] | [3.2.0.1] |
2番人気 | [2.1.0.1] | [1.2.1.2] |
3番人気 | [0.0.0.4] | [0.0.1.5] |
4番人気 | [0.0.1.3] | [1.0.0.5] |
5番人気 | [0.0.2.2] | [1.0.1.4] |
6番人気以下 | [2.2.1.38] | [0.2.3.63] |
2~3歳限定戦では人気薄が勝つケースがありましたが、古馬混合戦での勝ち馬は1~5番人気で、上位人気馬が地力の高さを見せる結果となっています。
先週の京都牝馬Sを勝利したララクリスティーヌはミッキーアイル産駒で、昨年の阪神Cを制したダイアトニックはロードカナロア産駒です。昨年以降の芝1400mの重賞を勝った10頭はいずれも5代血統表内にストームキャットかダンチヒを持っていたので、ご覧ください。
【2022年以降の芝1400mの重賞】
レース | 勝ち馬 | ストームキャットかダンチヒ |
2023年 京都牝馬S |
ララクリスティーヌ | 父母父父父ダンチヒ |
2022年 阪神C |
ダイアトニック | 父母父ストームキャット |
2022年 ファンタジーS |
リバーラ | 母父父ストームキャット |
2022年 京王杯2歳S |
オオバンブルマイ | 父父父ストームキャット |
2022年 スワンS |
ダイアトニック | 父母父ストームキャット |
2022年 京王杯SC |
メイケイエール | ダンチヒ5×5 |
2022年 ファルコンS |
プルパレイ | 母父母父ダンチヒ |
2022年 フィリーズレビュー |
サブライムアンセム | 父母父ストームキャット |
2022年 阪急杯 |
ダイアトニック | 父母父ストームキャット |
2022年 京都牝馬S |
ロータスランド | 母父父父父ストームキャット |
10頭のうち、ダンチヒを持っていた馬が3頭、ストームキャットを持っていた馬が7頭です(そのうちダイアトニックが3勝)。芝1400mの重賞では、ダンチヒかストームキャットを持つ馬が勝利するのがトレンドとなっているので、阪急杯でも注目でしょう。
2月25~26日に行われる中山、阪神、小倉の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
2月25~26日
場所 | 芝 |
中山 | Aコース・1週目 |
阪神 | Aコース・3週目 |
小倉 | Bコース・3週目 |
2月25日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 水仙賞 | [1.0.1.9] |
中山10R | 富里特別 | [0.0.1.35] |
中山11R | 幕張S | [0.2.0.21] |
阪神9R | 伊丹S | [1.4.2.33] |
阪神10R | すみれS | 出走なし |
阪神11R | 仁川S | [2.0.3.35] |
小倉9R | あざみ賞 | [0.0.1.16] |
小倉10R | 脊振山特別 | [0.1.1.24] |
小倉11R | 早鞆特別 | [2.1.2.37] |
2月26日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | デイジー賞 | [0.0.0.8] |
中山10R | ブラッドストーンS | [3.0.3.38] |
中山11R | 中山記念 | [1.2.1.23] |
阪神9R | 松籟S | [1.2.1.12] |
阪神10R | マーガレットS | [1.1.1.32] |
阪神11R | 阪急杯 | [1.0.3.44] |
小倉9R | 高千穂特別 | [2.0.1.10] |
小倉10R | 八代特別 | [2.0.2.25] |
小倉11R | 下関S | [0.0.0.12] |
☆注目レース☆
松籟S(3勝クラス、阪神芝3000m)
松籟Sでの穴ぐさは[1.2.1.12](複勝率25.0%)で、複勝回収率は155%です。
馬券圏内に入った4頭の穴ぐさは父か母父がサンデー系の牡馬で、ハンデ54~56kgでした。4頭は中6週以内での臨戦で、近2走以内に勝ち鞍があるか、芝OPでの連対歴があったので、実績と好調さをチェックしておきましょう。
☆注目レース☆
伊丹S(3勝クラス、阪神ダート1800m)
伊丹Sでの穴ぐさは[1.4.2.33](複勝率17.5%)で、ダート1800mの時に限ると[1.3.2.21](複勝率22.2%)で、複勝回収率は117%です。
ダート1800mで③着以内に入った6頭の穴ぐさは4~6歳で、そのうち5頭は中4週以内での臨戦で、同じく6頭のうち5頭は父か母父がサンデー系でした。6頭のうち5頭は1~3月のダートで勝ち鞍があったので、冬実績も確認しておくと良さそうです。
☆注目レース☆
高千穂特別(1勝クラス、小倉芝1800m)
高千穂特別での穴ぐさは[2.0.1.10](複勝率23.1%)で、複勝回収率は114%です。
馬券に絡んだ3頭の穴ぐさは4~5歳で、馬番1~7番でした。3頭は小倉芝での連対歴があり、3頭のうち2頭は前走が0秒1~0秒3差(⑤⑧着)、残りの1頭は前走で勝ち鞍を挙げていたので、前走のレースぶり(着差)をチェックして臨みましょう。
■ちなみに…■
中山記念での穴ぐさは[1.2.1.23]で、阪急杯では[1.0.3.44]です。昨年の阪急杯では【A】評価だったサンライズオネストが6番人気で③着に入りました。
近10年の中山記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が4頭いて、7~8番人気です。4頭は6~8歳の牡馬で、父か母父がサンデー系でした。4頭は馬体重が484kg以上で、そのうち3頭は4角2番手以内から馬券圏内に入っていたので、先行力のあるサンデー系内包馬が侮れないでしょう。
近10年の阪急杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、2014年以降の8頭は5~8歳です。9頭のうち8頭は芝1600m以上での勝ち鞍があり、6頭は1~3月に勝利実績があったので、1400mを超える距離や冬での実績があると良さそうです。9頭のうち8頭は父か母父がサンデー系かロベルト系で、9頭のうち6頭は馬体重が460~470kg台でした。