穴ぐさ傾向と対策
チューリップ賞は父キングマンボ系に妙味あり!?
先週(2月25日~26日)の穴ぐさは[1.5.15.96](複勝率17.9%)でした。中山記念で【B】評価だったドーブネが7番人気で③着となり、阪急杯で【A】評価だったホウオウアマゾンが6番人気で③着に入りました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
阪急杯を制したアグリは父ストームキャット系×母父ダンチヒ系という配合で、中山記念を差し切ったヒシイグアスは父ハーツクライ×母父Bernsteinという血統でした。両レースは②着も母父がノーザンダンサー系で、母父がノーザンダンサー系の馬が①&②着となる決着でしたね。
今週末は、中山で弥生賞ディープインパクト記念とオーシャンS、阪神でチューリップ賞が予定されています。春の3歳クラシックのトライアルが本格化するわけですが、1月に中山芝2000mで行われた京成杯は、母父がMotivatorのソールオリエンスが快勝したんですよね。共同通信杯の際にこのコーナーでお伝えしましたが、現3歳世代の芝1800~2000mの重賞では母父がノーザンダンサー系の馬が連対圏に入っているので、改めてその成績を確認しておきましょう。
【現3歳世代の芝1800~2000mの重賞で父か母父がノーザンダンサー系で連対圏に入った馬】
レース | 着順・馬名 | 父 | 母父 |
共同通信杯 | ①着ファントムシーフ | ハービンジャー | Medaglia d'Oro |
きさらぎ賞 | ②着オープンファイア | ディープインパクト | Ghostzapper |
京成杯 | ①着ソールオリエンス | キタサンブラック | Motivator |
ホープフルS | ②着トップナイフ | デクラレーションオブウォー | スピニングワールド |
京都2歳S | ②着トップナイフ | デクラレーションオブウォー | スピニングワールド |
東スポ杯2歳S | ②着ダノンザタイガー | ハーツクライ | Tale of the Cat |
札幌2歳S | ①着ドゥーラ | ドゥラメンテ | キングヘイロー |
赤色のところがノーザンダンサー系で、7レースすべてで母父ノーザンダンサー系の馬が連対しています。札幌2歳S以外の6レースでは、母父ノーザンダンサー系でひと桁馬番に入った牡馬が連対しているので、弥生賞ディープインパクト記念でもそのタイプに注目ですかね。
中山芝2000mでの1勝クラス以上のレースは、今年に6レースが行われていて(いずれも1月)、父か母父がノーザンダンサー系の馬が連対し、そのうち5レースで優勝しています。これを見ても、ノーザンダンサー系の有無が重要そうな印象を受けます。
【2023年の中山芝2000mの1勝クラス以上で連対圏に入った父か母父がノーザンダンサー系の馬】
月日 レース |
着順・馬名 | 父 | 母父 |
1月21日 初富士S |
①着スルーセブンシーズ | ドリームジャーニー | クロフネ |
1月15日 京成杯 |
①着ソールオリエンス | キタサンブラック | Motivator |
1月9日 1勝クラス |
①着レイトカンセイオー | ハービンジャー | ディープインパクト |
1月5日 2勝クラス |
①着ローシャムパーク | ハービンジャー | キングカメハメハ |
1月5日 中山金杯 |
①着ラーグルフ ②着クリノプレミアム |
モーリス オルフェーヴル |
ファルブラヴ Giant's Causeway |
1月5日 1勝クラス |
②着キミノナハマリア | ハービンジャー | ヴィクトワールピサ |
1月5日の3歳1勝クラスでは②着まででしたが、その後は父か母父がノーザンダンサー系の馬が5連勝中です。今週末以降もこの流れが続くでしょうか。
ちなみに、上記の6レースでは馬番別の成績をが次のようになっています。
【2023年の中山芝2000mの1勝クラス以上】
馬番 | 着別度数 |
馬番1~6番 | [5.4.2.24] |
馬番7~17番 | [1.2.4.38] |
6レースのうち5レースで馬番6番以内の馬が勝ち、②着馬の6頭のうち4頭が馬番6番以内となっています。内枠優勢の傾向が見られるので、このことは頭に入れておきたいですね。
チューリップ賞は桜花賞と同じく阪神芝外1600mでの施行で、現3歳世代の牝馬限定重賞は、1~2月生まれの馬の好走率が高くなっています。
【現3歳世代の牝馬限定重賞】
レース | 1~2月生まれ | 3~5月生まれ |
クイーンC | ①⑤⑥⑭着 | ②③④⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑮⑯着 |
フェアリーS | ②③⑧⑩⑫⑭着 | ①④⑤⑥⑦⑨⑪⑬⑮⑯着 |
阪神JF | ①②④⑥⑧⑨⑩⑪⑮着 | ③⑤⑦⑫⑬⑭⑯⑰⑱着 |
ファンタジーS | ②③⑥⑧⑩着 | ①④⑤⑦⑨⑪⑫着 |
アルテミスS | ①②④⑥⑧⑩着 | ③⑤⑦⑨着 |
これはクイーンC前にお伝えした通りで、クイーンCを制したのは1月生まれ(2020年1月18日生まれ)のハーパーでした。現3歳世代の牝馬限定重賞では、1~2月生まれが[3.4.2.21](複勝率30.0%)で、3~5月生まれが[2.1.3.36](複勝率14.3%)となっていて、5レースすべてで1~2月生まれの馬が連対しているので、チューリップ賞でも早生まれの馬は注目でしょう。
阪神芝外1600~1800mでの1勝クラス以上のレースは、今年、1600mで5レース、1800mで2レースが行われていて、人気と馬番に関する成績が次のようになっています。
【2023年の阪神芝外1600~1800mの1勝クラス以上】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [4.1.0.2] |
2番人気 | [1.1.2.3] |
3番人気 | [1.1.1.4] |
4番人気 | [0.0.2.5] |
5番人気 | [0.1.0.6] |
6番人気以下 | [1.3.2.41] |
【2023年の阪神芝外1600~1800mの1勝クラス以上】
馬番 | 着別度数 |
馬番1~6番 | [5.3.5.29] |
馬番7~12番 | [2.3.2.26] |
馬番13~17番 | [0.1.0.6] |
7レースのうち6レースの勝ち馬が1~3番人気で、内目の枠の馬がよく馬券に絡んでいます。馬番4番以内の馬が7レースすべてで③着以内に入り、6レースで連対しているので、内枠の馬には注意すべきでしょう。
上記の7レースのうち、特別競走の5レースでは、父キングマンボ系の馬が馬券に絡んでいます。
【2023年の阪神芝外1600~1800mの特別競走で③着以内に入った父キングマンボ系の馬】
レース名 | 着順・馬名 | 父 |
武庫川S | ③着ショウナンアレス | リオンディーズ |
つばき賞 | ①着ロードデルレイ ②着エマヌエーレ |
ロードカナロア ロードカナロア |
こぶし賞 | ②着オーシャントライブ | ルーラーシップ |
洛陽S | ②着ココロノトウダイ ③着シャイニーロック |
エイシンフラッシュ ベルシャザール |
須磨特別 | ①着デビットバローズ | ロードカナロア |
父キングマンボ系の馬は、特別競走の5レースにおいて[2.3.2.8](複勝率46.7%)と好成績で、複勝回収率が209%もあります。馬券圏内に入った上記の7頭のうち4頭が6~10番人気ですから、人気薄であっても侮らない方が良さそうです。
3月4~5日に行われる中山、阪神の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
3月4~5日
場所 | 芝 |
中山 | Aコース・2週目 |
阪神 | Aコース・4週目 |
3月4日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 潮来特別 | [0.1.0.15] |
中山10R | 上総S | [1.2.1.31] |
中山11R | オーシャンS | [2.3.1.42] |
阪神9R | 千里山特別 | [0.0.1.19] |
阪神10R | なにわS | [2.1.3.35] |
阪神11R | チューリップ賞 | [0.2.0.38] |
3月5日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 湾岸S | [0.2.3.24] |
中山10R | 総武S | [0.2.0.38] |
中山11R | 弥生賞ディープインパクト記念 | [1.1.3.22] |
阪神9R | アルメリア賞 | [0.0.1.2] |
阪神10R | 戎橋S | [1.2.1.30] |
阪神11R | 大阪城S | [2.0.1.35] |
☆注目レース☆
オーシャンS(G3、中山芝1200m)
オーシャンSでの穴ぐさは[2.3.1.42](複勝率12.5%)で、単勝回収率が121%です。昨年は15頭立てで、5番人気以内の馬が③着以内を占める決着だったので、今年はフルゲートで穴馬台頭の余地があってほしいところです。
近10年のオーシャンSでは7番人気以下で③着以内に入った馬が8頭いて、5~8歳でした。8頭は前走がOPで、そのうち7頭は父か母父がサンデー系です。8頭は馬体重が480kg以上で、500kg以上の馬が6頭もいるので、サンデー系内包の大型馬が侮れなさそうです。8頭のうち6頭は芝重賞での③着以内があったので、重賞実績のある馬も確認しておきましょう。
☆注目レース☆
なにわS(3勝クラス、阪神ダート1200m)
なにわSでの穴ぐさは[2.1.3.35](複勝率14.6%)で、複勝回収率は102%です。
馬券圏内に入った6頭は父か母父がミスプロ系かサンデー系で、4角2~6番手から③着以内に入りました。6頭は近4走以内に③着以内の好走歴があり、そのうち5頭は近3走以内に阪神か京都のダートで馬券圏内があったので、近走成績をチェックして臨みましょう。
☆注目レース☆
上総S(3勝クラス、中山ダート1800m)
上総Sでの穴ぐさは[1.2.1.31](複勝率11.4%)で、ダート1800mの時に限ると[1.2.1.26](複勝率13.3%)で、複勝回収率は125%です。
③着以内に入った4頭の穴ぐさは4~6歳で、中9週以内での臨戦でした。4頭のうち3頭の牡馬は馬体重が500kg以上で、ダート準OPでの③着以内がありました。4頭は馬番6~13番で、そのうち3頭は4角3番手以内から馬券圏内に入ったので、前に行けそうな馬をマークしておきましょう。
■ちなみに…■
弥生賞ディープインパクト記念での穴ぐさは[1.1.3.22]で、チューリップ賞では[0.2.0.38]です。昨年の弥生賞ディープインパクト記念では【A】評価だったボーンディスウェイが9番人気で③着に入りました。
近10年の弥生賞ディープインパクト記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が5頭いて、そのうち4頭は前走が芝OPで④~⑥着で、残りの1頭は前走が1勝クラスで2番人気で①着でした。5頭は馬番10番以内で、父サンデー系です。5頭のうち4頭は前走で4角2~4番手に付けていたので、先行力のある父サンデー系の馬が侮れないでしょう。
近10年のチューリップ賞では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、いずれも②~③着です。6頭はすべて父サンデー系で、2015年以降の5頭は馬番7番以内でした。6頭は前走が芝1400~1600mで①~⑤着で、2015年以降の5頭は前走でメンバー中3位以内の上がりを使っていたので、前走での上がりをチェックしておきましょう。