穴ぐさ傾向と対策
高松宮記念を制するのも「1~2」の馬!?
先週(3月18日~19日)の穴ぐさは[3.7.11.91](複勝率18.8%)で、複勝回収率が104%でした。重賞では、ファルコンSで【A】評価だったタマモブラックタイが8番人気で優勝し、スプリングSで【C】評価だったメタルスピードが8番人気で③着に食い込みました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
今年3月の重賞での穴ぐさは[2.3.1.24](複勝率20.0%)という成績で、単勝回収率が144%、複勝回収率が152%となっています。今週末は重賞が4レースあり、G1の高松宮記念も予定されています(ドバイワールドカップデー諸競走もあります!)。重賞での好調さを維持して、G1に臨みたいと思います。
ファルコンSを制したタマモブラックタイは4枠6番で、父デクラレーションオブウォー×母父ブラックタイドという配合でした。先週にお伝えした通り、中京芝1600m以下の重賞では父か母父がサンデー系で馬番7番以内の馬が勝利するケースが続いていますので、勝ち馬を振り返りましょう。
【2022年以降の中京芝1600m以下の重賞】
年 レース 距離 |
勝ち馬 | 馬番 | 父 | 母父 |
2023年 ファルコンS 1400m |
タマモブラックタイ | 6 | デクラレーションオブウォー | ブラックタイド |
2023年 シルクロードS 1200m |
ナムラクレア | 2 | ミッキーアイル | Storm Cat |
2023年 シンザン記念 1600m |
ライトクオンタム | 2 | ディープインパクト | Quality Road |
2023年 京都金杯 1600m |
イルーシヴパンサー | 7 | ハーツクライ | キングカメハメハ |
2022年 セントウルS 1200m |
メイケイエール | 5 | ミッキーアイル | ハービンジャー |
2022年 葵S 1200m |
ウインマーベル | 7 | アイルハヴアナザー | フジキセキ |
2022年 高松宮記念 1200m |
ナランフレグ | 2 | ゴールドアリュール | ブライアンズタイム |
2022年 ファルコンS 1400m |
プルパレイ | 1 | イスラボニータ | Fusaichi Pegasus |
2022年 シルクロードS 1200m |
メイケイエール | 3 | ミッキーアイル | ハービンジャー |
2022年 シンザン記念 1600m |
マテンロウオリオン | 10 | ダイワメジャー | キングカメハメハ |
2022年 京都金杯 1600m |
ザダル | 7 | トーセンラー | Lemon Drop Kid |
中京芝1600m以下の重賞は、昨年以降に11レースが行われ、勝ち馬はすべて父か母父がサンデー系で、そのうち10頭が馬番7番以内でした。昨年のシルクロードS以降は馬番7番以内の馬が9連勝中です。
これを見ると、今年の高松宮記念も馬番7番以内で父か母父がサンデー系の馬に注目したくなりますが、近10年の高松宮記念では、父か母父がサンデー系の馬に関して、こんなデータがあるんですよね。
【2013年以降の高松宮記念】
血統 | 良~稍重馬場 | 重~不良馬場 |
父サンデー系 | [0.1.2.34] | [2.2.2.24] |
母父サンデー系 | [0.2.1.20] | [0.1.1.11] |
父も母父もサンデー系以外 | [6.3.3.35] | [2.1.1.26] |
近10年の高松宮記念では、母父がサンデー系の馬が未勝利で、父がサンデー系の馬が勝利した2年は重~不良馬場(2014年コパノリチャード、2022年ナランフレグ)でした。今週末の中京競馬場は降雨の影響を受けそうで、馬場状態がどうなるか不明ですが、高松宮記念はサンデー系内包馬が勝ちやすいG1とまでは言えないので、この点は注意した方が良さそうです。
芝1200mの重賞という観点では、昨年以降にある傾向が見られるので、勝ち馬の馬番と人気をご覧ください。
【2022年以降のJRAの芝1200m重賞】
年 レース |
勝ち馬 | 馬番 | 人気 |
2023年 オーシャンS |
ヴェントヴォーチェ | 9 | 2 |
2023年 シルクロードS |
ナムラクレア | 2 | 2 |
2022年 京阪杯 |
トウシンマカオ | 14 | 1 |
2022年 スプリンターズS |
ジャンダルム | 2 | 8 |
2022年 セントウルS |
メイケイエール | 5 | 1 |
2022年 小倉2歳S |
ロンドンプラン | 1 | 4 |
2022年 キーンランドC |
ヴェントヴォーチェ | 8 | 6 |
2022年 北九州記念 |
ボンボヤージ | 1 | 16 |
2022年 函館2歳S |
ブトンドール | 12 | 4 |
2022年 CBC賞 |
テイエムスパーダ | 5 | 2 |
2022年 函館スプリントS |
ナムラクレア | 7 | 1 |
2022年 葵S |
ウインマーベル | 7 | 1 |
2022年 高松宮記念 |
ナランフレグ | 2 | 8 |
2022年 オーシャンS |
ジャンダルム | 7 | 2 |
2022年 シルクロードS |
メイケイエール | 3 | 2 |
馬番欄の水色は馬番1~2番で、人気欄のピンク色は1~2番人気です。昨年以降、JRAでは芝1200mの重賞が15レースあり、そのうち9レースで1~2番人気が勝ち、残りの6レースのうち4レースを馬番1~2番の馬が制しています。つまり、1~2番人気か馬番1~2番の馬がよく勝っていて(15レースのうち13レースで勝利)、例外の2レースは昨年の函館2歳SとキーンランドC。その2レースでは馬番1~2番の馬が③着に入っていて、15レースすべてで1~2番人気か馬番1~2番の馬が馬券に絡んでいるとも言えます。
今年の高松宮記念での1~2番人気候補は、阪急杯を勝利したアグリ、シルクロードSを勝ったナムラクレア、そしてメイケイエールなどでしょうか。1~2番人気に加えて馬番1~2番の馬も目を離せないでしょうから、「1~2」の馬たちにご注目を!
中京芝は今週末からBコースに替わるので、ご注意ください。3月25~26日に行われる中山、阪神、中京の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
3月25~26日
場所 | 芝 |
中山 | Aコース・5週目 |
阪神 | Aコース・7週目 |
中京 | Bコース・1週目 |
3月25日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 春風S | [2.6.2.34] |
中山10R | 伏竜S | [1.1.1.15] |
中山11R | 日経賞 | [0.2.2.30] |
阪神9R | 君子蘭賞 | [1.2.3.13] |
阪神10R | 丹波特別 | [0.1.2.15] |
阪神11R | 毎日杯 | [0.2.1.28] |
中京9R | 金山特別 | [1.2.1.19] |
中京10R | 熊野特別 | [1.1.1.21] |
中京11R | 鈴鹿S | [0.2.3.38] |
3月26日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | ミモザ賞 | [0.0.1.17] |
中山10R | 春興S | [0.0.4.22] |
中山11R | マーチS | [2.0.1.45] |
阪神9R | 四国新聞杯 | [0.0.1.17] |
阪神10R | 御堂筋S | [1.2.2.18] |
阪神11R | 六甲S | [1.0.1.31] |
中京9R | 大寒桜賞 | [0.1.1.8] |
中京10R | 天白川特別 | [0.0.1.7] |
中京11R | 高松宮記念 | [0.0.3.44] |
中京12R | 四日市特別 | [0.0.0.6] |
☆注目レース☆
春風S(3勝クラス、中山ダート1200m)
春風Sでの穴ぐさは[2.6.2.34](複勝率22.7%)で、2017年以降に限ると[1.5.0.12](複勝率33.3%)で、複勝回収率は157%です。昨年は【C】評価だったベイビーボスが10番人気で②着に入りました。
馬券圏内に入った10頭の穴ぐさは4~6歳で、良馬場での7頭中6頭がふた桁馬番で、稍重馬場での3頭中2頭が馬番4番以内でした。10頭のうち8頭が偶数馬番となっています。10頭のうち、前走が馬券圏内だった馬は2頭ですが、前走が④着以下だった8頭のうち7頭は2~4走前に③着以内の好走歴があったので、近走の走りで人気を落としている馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
御堂筋S(3勝クラス、阪神芝外2400m)
御堂筋Sでの穴ぐさは[1.2.2.18](複勝率21.7%)で、2011年以降に限ると[1.2.2.13](複勝率27.8%)で、複勝回収率は121%です。一昨年はヒシゲッコウが10番人気で③着、昨年は【C】評価だったダンディズムが7番人気で優勝しました。
③着以内に入った5頭の穴ぐさは4~6歳の牡セン馬で、父がサンデー系かキングマンボ系です。5頭のうち4頭は馬番7~11番で、同じく5頭のうち4頭は4代血統表内にサドラーズウェルズかニジンスキーかフェアリーキングを持っていたので、スタミナ血脈を持つ馬をマークして臨みましょう。
☆注目レース☆
君子蘭賞(1勝クラス、阪神芝外1800m)
君子蘭賞での穴ぐさは[1.2.3.13](複勝率31.6%)で、複勝回収率は280%です。
馬券に絡んだ6頭の穴ぐさは中1~3週での臨戦で、前走が⑤着以下でしたが、そのうち5頭は2~3走前に勝ち鞍を挙げていました。芝1800mの時に馬券圏内に入った3頭は馬番3~8番だったので、ひと桁馬番で近3走以内に勝ち鞍がある馬が侮れないでしょう。
■ちなみに…■
高松宮記念での穴ぐさは[0.0.3.44]で、日経賞では[0.2.2.30]、マーチSでは[2.0.1.45]、毎日杯では[0.2.1.28]です。昨年の毎日杯では【C】評価だったベジャールが9番人気で②着に入りました。
近10年の高松宮記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が8頭いて、6頭が前走・オーシャンS、2頭が前走・シルクロードSです。8頭のうち7頭は前走が5番人気以内か⑤着以内だったので、前走の人気と着順をチェックしておきましょう。
2014年以降に激走した7頭は5~7歳で、馬体重が486kg以上でした。8頭のうち7頭は4代血統表内にノーザンテーストかダンチヒを持っていたので、それらの血脈を持つ馬に注意しましょう。
近10年の日経賞では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、いずれも父か母父がサンデー系の牡馬です。6頭は近4走以内に芝で勝ち鞍があり、そのうち5頭は前走が芝2200m以上のG1かG2でした。6頭は前走がG1か1~4番人気だったとも言えるので、そのタイプが人気薄で放置されていたら、侮らないようにしましょう。
近10年の毎日杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が3頭いて、父か母父がミスプロ系でひと桁馬番でした。3頭は近3走以内に芝でメンバー中1~2位の上がりを使っての③着以内があったので、そのようなタイプをマークしておきましょう。
近10年のマーチSでは7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、5~8歳の牡馬です。9頭は馬体重が488kg以上で、そのうち8頭は前走時馬体重が504kg以上だったので、大型馬に注意しましょう。9頭のうち、ハンデ56kg以下だった6頭は馬番11番以内で、ハンデ57kg以上だった3頭のうち2頭は馬番10番より外枠でした。