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穴ぐさ傾向と対策

北九州記念もストームキャットのスピードが!?


今週末の重賞はラジオNIKKEI賞北九州記念。その予想に役立つ情報と穴ぐさの好走率が高い特別競走をご紹介します。北九州記念は1番人気馬よりもストームキャットダンチヒを持つ馬に注目する作戦が有効そうです。

先週(6月22日~23日)の穴ぐさは[2.7.9.96](複勝率15.8%)でした。宝塚記念では貢献できず、申し訳ありませんでした。

重馬場となった宝塚記念を制したのは3番人気だったブローザホーンで、同馬は8枠12番という外枠で、最後の直線では馬場の外から豪快に伸びてきましたね。

出走馬13頭の中で、馬体重がいちばん軽かったのがブローザホーン(428kg)で、2番目に軽かったのが②着のソールオリエンス(460kg)でした。枠順に加えて道悪適性によっても、明暗が分かれる結果になった印象でした。
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今週はラジオNIKKEI賞北九州記念という重賞があり、どちらもハンデ戦です。両レースとも一筋縄ではいかないことが多い印象で、開幕週での施行となるので、やはり枠順による差が出やすいのではないでしょうか。

ラジオNIKKEI賞は福島芝1800mでの施行で、現3歳世代の芝1800m重賞では上位人気馬が勝利するケースが続いています。

【現3歳世代の芝1800m重賞(JRA)】
レース ①着 ②着 ③着
2024年毎日杯 5人 1人 4人
2024年スプリングS 1人 9人 4人
2024年フラワーC 2人 8人 1人
2024年共同通信杯 4人 1人 9人
2024年きさらぎ賞 1人 10人 8人
2023年東スポ杯2歳S 4人 8人 2人
2023年札幌2歳S 3人 4人 2人

勝ったのは1~5番人気です。ただ、7レースのうち5レースで8番人気以下の馬も③着以内に入っていて、穴馬の激走も目立ちます。上記の7レースは12頭立て以下だったので、登録頭数が13頭のラジオNIKKEI賞も幅広く検討するべきでしょう。

今年、馬場を1周するO型コースの芝1800mの重賞(JRA)は6レースが行われ、いずれもO型コースの芝1800mで勝ち鞍があった馬が馬券に絡んでいます。

【2024年のO型コースの芝1800mの重賞(JRA)】
レース O型コースの芝1800mで
勝ち鞍があって
③着以内に入った馬
福島牝馬S ③着ウインピクシス
スプリングS ②着アレグロブリランテ
③着ルカランフィースト
フラワーC ①着ミアネーロ
中山牝馬S ①着コンクシェル
中山記念 ①着マテンロウスカイ
③着ジオグリフ
小倉大賞典 ①着エピファニー
②着ロングラン

O型コースの芝1800mで勝ち鞍があった馬は6レースすべてで③着以内に入り、そのうち5レースで連対しています。3歳限定戦のフラワーCやスプリングSでも連対しているので、ラジオNIKKEI賞でも見逃せない要素になりそうです。

一方、北九州記念は古馬混合の芝1200m戦で、今年は開幕週での施行となります。夏季の開幕週での小倉芝1200m重賞と言えば、2021~22年に行われたCBC賞が記憶に新しいところで、2021年はファストフォースが1分6秒0というレコードで逃げ切り、2022年はテイエムスパーダが1分5秒8というレコードで快勝したんですよね。

ファストフォースはロードカナロア産駒、テイエムスパーダはレッドスパーダ産駒で、どちらも父の母父がストームキャットです。2022年以降に芝1200mでのハンデ重賞(JRA)は7レースが行われ、5代血統表内にストームキャットダンチヒを持つ馬が優勝しています。

【2022年以降の芝1200mのハンデ重賞(JRA)】
レース 勝ち馬 人気 5代血統表内のダンチヒ
・ストームキャット
2024年
シルクロードS
ルガル 2人 母母父ストームキャット
2023年
北九州記念
ジャスパークローネ 5人 母母母母父ストームキャット
2023年
CBC賞
ジャスパークローネ 7人 母母母母父ストームキャット
2023年
シルクロードS
ナムラクレア 2人 母父ストームキャット
&父母父父父ダンチヒ
2022年
北九州記念
ボンボヤージ 16人 父母父ストームキャット
&母母父父ダンチヒ
2022年
CBC賞
テイエムスパーダ 2人 父母父ストームキャット
2022年
シルクロードS
メイケイエール 2人 父母父父父ダンチヒ
&母父父父父ダンチヒ

勝利したのべ7頭は2番人気以下だったので、今年の北九州記念も、1番人気よりもストームキャットダンチヒを持つ馬を狙う作戦が有効そうです。

なお、今年の函館スプリントSの前にこのコーナーで記した通り、近年の古馬混合の芝1200m重賞(JRA)は現5歳世代の好走率が高いので、そのことも頭に入れながら予想は組み立てるといいでしょう。

6月29~30日に行われる福島、小倉、函館の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

6月29~30日
場所
福島 Aコース・1週目
小倉 Aコース・1週目
函館 Aコース・4週目

6月29日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
福島9R 開成山特別 [0.3.0.16]
福島10R 松島特別 [1.0.0.20]
福島11R バーデンバーデンC [3.2.4.35]
小倉9R 英彦山特別 [0.5.1.8]
小倉10R 熊本城特別 [0.0.0.3]
小倉11R 博多S [1.0.4.20]
函館9R 長万部特別 [1.1.2.29]
函館10R 北海H [1.1.2.28]
函館11R TVh杯 [1.0.4.40]

6月30日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
福島9R さくらんぼ特別 [2.2.1.34]
福島10R いわき特別 [0.2.4.18]
福島11R ラジオNIKKEI賞 [2.6.4.41]
小倉9R 柳川特別 [0.1.0.1]
小倉10R 薩摩S [1.1.2.18]
小倉11R 北九州記念 [2.0.1.50]
函館9R 竜飛崎特別 [0.1.2.13]
函館10R 立待岬特別 [2.1.2.26]
函館11R 巴賞 [3.2.1.23]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
ラジオNIKKEI賞(G3、福島芝1800m)

ラジオNIKKEI賞での穴ぐさは[2.6.4.41](複勝率22.6%)で、複勝回収率は130%です。近10年のうち、7番人気以下の馬が馬券に絡まなかったのは昨年だけなので、今年は穴馬の出番があってほしいところです。

近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が12頭いて、8頭がハンデ53kg、4頭がハンデ54kgでした。12頭のうち11頭は馬番11番以内で、良馬場での7頭は馬番1~7番でした。

12頭のうち11頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系で、同じく12頭のうち11頭は4角3番手以内から激走していたので、小回りコースで小脚を使えそうなタイプが狙い目でしょう。

注目レース
巴賞(OP特別、函館芝1800m)

巴賞での穴ぐさは[3.2.1.23](複勝率20.7%)で、複勝回収率は101%です。

馬券圏内に入った6頭の穴ぐさは5~7歳で、馬番11番以内でした。6頭は前走が⑤着以下でしたが、いずれも芝1800m以外の条件でした。6頭は右回りのO型コースで連対歴があり、そのうち5頭は1800mで勝利実績があったので、O型コースや1800mで実績がある馬が侮れないでしょう。

注目レース
薩摩S(3勝クラス、小倉ダート1700m)

薩摩Sでの穴ぐさは[1.1.2.18](複勝率18.2%)で、ダート1700mの時に限ると[1.0.2.16](複勝率15.8%)で、複勝回収率は136%です。昨年は【C】評価のリキサントライが9番人気で③着に激走しました。

ダートで馬券に絡んだ3頭の穴ぐさは前走時馬体重が498~514kgで、休み明け1~3戦目でした。3頭はダート1700mで2勝クラスを勝っていたか、ダート1700mで現級②着の実績があったので、ダート1700mでの戦績をチェックしておくと良さそうです。

注目レース
いわき特別(2勝クラス、福島ダート1700m)

いわき特別での穴ぐさは[0.2.4.18](複勝率25.0%)で、ダート1700mの時に限ると[0.1.2.6](複勝率33.3%)で、複勝回収率は148%です。昨年は【B】評価のナンヨーヴィヨレが6番人気で③着に入り、近3年連続で穴ぐさが馬券圏内に入っています。

ダート1700mで③着以内に入った3頭の穴ぐさは馬番1~6番4~5歳馬で、母父がサンデー系かロベルト系です。3頭はいずれもダート1勝クラスでの勝利が右回りのO型コースでひと桁馬番だったので、そのようなタイプで内目の枠に入った馬に注意しましょう。

注目レース
立待岬特別(2勝クラス、函館芝1200m)

立待岬特別での穴ぐさは[2.1.2.26](複勝率16.1%)で、複勝回収率は124%です。

馬券に絡んだ5頭の穴ぐさは中9週以内での臨戦で、そのうち4頭は馬番9~14番でした。2011年以降の4頭は前走でふた桁着順に敗れていましたが、初勝利を6~8月に挙げていた3~5歳馬で、夏季実績のある若い馬は前走着順が良くなくても侮れないでしょう。5頭のうち4頭は4代血統表内にニジンスキーサドラーズウェルズを持っていました。

ちなみに…
北九州記念での穴ぐさは[2.0.1.50]です。近10年の北九州記念では7番人気以下で③着以内に入った馬が12頭います(いずれも8月開催時)。

激走した12頭は中6週以内での臨戦で、父か母父がサンデー系かミスプロ系でした。12頭のうち10頭は6~8月に2勝クラス以上での勝利実績があり、同じく12頭のうち10頭は小倉芝1200m京都芝1200mで勝ち鞍があったので、6月開催となる今年も夏季実績とコース実績をチェックして臨むと良さそうです。


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