穴ぐさ傾向と対策
神戸新聞杯も1番人気は安泰!?
先週(9月15日~17日)の穴ぐさは[4.7.9.89](複勝率18.3%)で、セントライト記念で【A】評価だったグレイルが③着まで差し込んでくれました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
先週のこのコーナーでは、今年の3歳限定の芝重賞での1番人気は、牝馬限定戦を除くと、15頭立て以下で[6.2.0.2]、16頭立て以上で[0.0.1.6]であると記しました。セントライト記念は登録馬が17頭だったものの、結果的に出走したのが15頭で、それは1番人気にとって良かったのかもしれません。とは言え、1番人気に推されたレイエンダは8枠15番という大外枠で、それをよく克服しての②着でした。
今週末は神戸新聞杯とオールカマーがあり、3歳限定の神戸新聞杯は登録頭数が11頭と少なくなっています。その11頭の中にはダービー馬・ワグネリアンと皐月賞馬・エポカドーロがいて、これはもしかしたら、賭けるべきレースではなく、観るべきレースになるかもしれませんね。
皐月賞馬とダービー馬の2頭が3歳秋に同じレースで復帰戦を迎えることになれば、00年神戸新聞杯でのアグネスフライト&エアシャカール以来で(エアシャカールはキングジョージにも出走)、その時はダービー馬アグネスフライトが先着(②着)したものの(エアシャカールは③着)、勝ったのは上がり馬のフサイチソニックでした。ただ、当時の神戸新聞杯は2000m戦だったんですよね。
神戸新聞杯は2007年から2400m戦となり、近年の芝2400m重賞はとにかく1番人気の好走率が高いので、そのデータをご覧ください。
【2014年以降の芝2400m重賞での1番人気】
年 | レース | 1番人気 | 頭数 | 着順 |
18年 | ダービー | ダノンプレミアム | 18 | 6 |
18年 | オークス | アーモンドアイ | 17 | ① |
18年 | 青葉賞 | スーパーフェザー | 18 | ③ |
18年 | 日経新春杯 | パフォーマプロミス | 12 | ① |
17年 | ジャパンC | キタサンブラック | 17 | ③ |
17年 | 京都大賞典 | シュヴァルグラン | 15 | ③ |
17年 | 神戸新聞杯 | レイデオロ | 14 | ① |
17年 | ダービー | アドミラブル | 18 | ③ |
17年 | オークス | ソウルスターリング | 18 | ① |
17年 | 青葉賞 | アドミラブル | 12 | ① |
17年 | 日経新春杯 | ミッキーロケット | 14 | ① |
16年 | ジャパンC | キタサンブラック | 17 | ① |
16年 | 京都大賞典 | キタサンブラック | 10 | ① |
16年 | 神戸新聞杯 | サトノダイヤモンド | 15 | ① |
16年 | ダービー | ディーマジェスティ | 18 | ③ |
16年 | オークス | シンハライト | 18 | ① |
16年 | 青葉賞 | レーヴァテイン | 13 | ③ |
16年 | 日経新春杯 | シュヴァルグラン | 12 | ② |
15年 | ジャパンC | ラブリーデイ | 18 | ③ |
15年 | 京都大賞典 | ラブリーデイ | 10 | ① |
15年 | 神戸新聞杯 | リアルスティール | 15 | ② |
15年 | ダービー | ドゥラメンテ | 18 | ① |
15年 | オークス | ルージュバック | 17 | ② |
15年 | 青葉賞 | レーヴミストラル | 18 | ① |
15年 | 日経新春杯 | サトノノブレス | 18 | 11 |
14年 | ジャパンC | ジェンティルドンナ | 18 | 4 |
14年 | 京都大賞典 | トーセンラー | 12 | ③ |
14年 | 神戸新聞杯 | ワンアンドオンリー | 16 | ① |
14年 | ダービー | イスラボニータ | 17 | ② |
14年 | オークス | ハープスター | 18 | ② |
14年 | 青葉賞 | ワールドインパクト | 18 | ② |
14年 | 日経新春杯 | アドマイヤフライト | 16 | ② |
2014年以降は芝2400mの重賞が32レース行われ、1番人気は[14.7.8.3]です。複勝率は90.6%で、単勝回収率は105%、複勝回収率は118%となっています。1番人気の回収率が100%を超えている条件というのはなかなかないでしょう。
1番人気が馬券圏外に敗れたレースが3回ありますが、それらは18頭立てでした。上記の32レースを出走頭数で整理すると、次のようになります。
【2014年以降の芝2400m重賞での1番人気】
頭数 | 着別度数 |
10頭 | [2.0.0.0] |
12頭 | [2.1.1.0] |
13頭 | [0.0.1.0] |
14頭 | [2.0.0.0] |
15頭 | [1.1.1.0] |
16頭 | [1.1.0.0] |
17頭 | [2.2.1.0] |
18頭 | [4.2.4.3] |
18頭立てだった時が[4.2.4.3]で、17頭立て以下だと[10.5.4.0]で馬券圏外になった馬がいません。登録馬11頭の今年の神戸新聞杯は、馬券を買うとしたら1番人気を①~③着のどこに付けるか?がポイントじゃないでしょうか。
ちなみに、皐月賞馬とダービー馬の2頭が3歳秋に同じレースで復帰戦を迎えれば00年以来と記しましたが、その2頭は同年の菊花賞にも揃って出走し、皐月賞馬エアシャカールが制し、ダービー馬アグネスフライトは⑤着でした。
過去30年では、皐月賞馬とダービー馬の2頭が揃って菊花賞に出走したことが4度あり、こんな結果が残されています。
【1988年以降、皐月賞馬とダービー馬の2頭が出走した菊花賞】
年 | 馬名 | 着順 |
00年 | 皐・エアシャカール ダ・アグネスフライト |
① 5 |
99年 | 皐・テイエムオペラオー ダ・アドマイヤベガ |
② 6 |
98年 | 皐・セイウンスカイ ダ・スペシャルウィーク |
① ② |
93年 | ダ・ウイニングチケット 皐・ナリタタイシン |
③ 17 |
皐月賞馬かダービー馬が馬券圏内に入っていますが、4年中3年では皐月賞馬がダービー馬に先着しています。果たして今年はどうなるでしょうか? 2頭ともまずは無事にレースに向かってほしいですね。
なお、中山芝も阪神芝も、今週末からコースが替わりますのでご注意ください。9月22日~23日に行われる中山、阪神の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
9月22日~23日
場所 | 芝 |
中山 | Cコース・1週目 |
阪神 | Bコース・1週目 |
9月22日
場所 | レース名 | 穴ぐさ成績 |
中山9R | 九十九里特別 | [0.1.0.3] |
中山10R | 茨城新聞杯 | [1.0.3.29] |
中山11R | セプテンバーS | [1.0.1.30] |
阪神9R | ききょうS | [0.1.0.2] |
阪神10R | 夕月特別 | [0.1.1.18] |
阪神11R | 大阪スポーツ杯 | [0.0.2.14] |
9月23日
場所 | レース名 | 穴ぐさ成績 |
中山9R | 芙蓉S | [0.0.0.3] |
中山10R | 外房特別 | [1.1.1.20] |
中山11R | オールカマー | [1.1.4.23] |
阪神9R | 甲東特別 | [0.0.0.10] |
阪神10R | 西宮S | [0.0.0.7] |
阪神11R | 神戸新聞杯 | [1.2.2.28] |
☆注目レース☆
オールカマー(G2、中山芝2200m)
オールカマーでの穴ぐさは[1.1.4.23](複勝率20.7%)で、複勝回収率は100%です。昨年は堅い決着になりましたが、2~5年前は4年連続で穴ぐさが馬券に絡んでいたので、今年は波乱を期待したいところです。
過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が5頭いて、いずれも穴ぐさです。その5頭のうち4頭は前走が④着以下でしたが、2走前に馬券に絡んでいました。前走着順で人気を落としている馬には要注意でしょう。
5頭中4頭は前走が2000m以下でしたが、同じく5頭中4頭は芝2200mで連対歴がありました。距離実績も確認して臨むようにしたいですね。
☆注目レース☆
大阪スポーツ杯(1600万、阪神ダート1400m)
大阪スポーツ杯での穴ぐさは[0.0.2.14](複勝率12.5%)で、ダート1400mに限ると[0.0.2.10](複勝率16.7%)で、複勝回収率は136%です。
馬券圏内に激走した穴ぐさは父サンデー系×母父ノーザンダンサー系という配合で、どちらもダート1400mでの1000万勝ちがありました。いずれも前走がダート1400m以外の条件でふた桁着順に敗れていたので、ダート1400m実績がある馬の一変に気を付けましょう。
☆注目レース☆
夕月特別(1000万、阪神芝外1800m)
夕月特別での穴ぐさは[0.1.1.18](複勝率10.0%)で、複勝回収率は180%です。
馬券に絡んだ2頭は社台グループ生産の5歳馬で、父か母父がサンデー系でした。いずれも馬場を半周する芝1800mで500万を勝っていたので、U型コースの実績を確認しておきましょう。
■ちなみに…■
神戸新聞杯での穴ぐさは[1.2.2.28]です。昨年は1~3番人気がそのまま①~③着に入る堅い決着でしたが、今年はどうでしょうか。
過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が6頭いて、そのうち4頭が穴ぐさです。6頭は父か母父がサンデー系で、そのうち5頭は休み明けでしたから、出走間隔を気にしすぎる必要はなさそうです。
6頭はいずれも芝500万を勝利した時がメンバー中3位以内の上がりを使っていたので、末脚のしっかりしたタイプをチェックして臨みましょう。